2024-07-08

羽生さんの鉄フライパン・両手パンの選び方。

今回のご予約会ではフライパン・両手パンあわせて27種類から選んでいただけます。

種類も多いですし呼び名からはわかりにくい部分があるので簡単に説明をしておきますね。ボディ本体の形による分け方はS、M、L、LLというサイズ表記のある側面に傾斜のある一般的なフライパンの形のもの、φ16㎝など直径表示のある垂直型、底が丸みをおびた深型、の3種類。このほかに変形型としてオーバルと角型がありますが今年は型をリニューアルするため角型のご予約はいったんお休み、変形型はオーバルのみです。

片手パンでも両手パンでもボディ自体の形状は同一なのであとは持ち手の違いとなり、片手パンでは平ハンドル、V字ハンドル、ウッドハンドルの3種類から選べばよい、というわけです。

持ち手を選ぶ際に必ず聞かれるのですが、ろばの家別注の平ハンドルと羽生さんの定番V字型ハンドルとでは、どちらの方が持ちやすいですか?という問題です。

実はこの質問がいちばん困るのです。なぜならば、正直に言ってどちらも持ちやすいからです。感じ方には個人差があるようで平ハンドルの方が持ちやすい、という人もいればV字ハンドルの方が持ちやすい、という方もいます。平ハンドルを選ぶ方には、デザイン的に好みだからという方も多いかな?という印象はあります。平ハンドルは柄が長い分柄が熱くなりにくいので素手でつかめるという利点はあるかもしれませんが、その分サイズが大きくなると重心が遠いため若干重みを感じやすいので一長一短というところでしょうか。ろばのウチでは両方織り交ぜて使っていますが、ひいき目抜きにしてどちらも持ちにくいと思ったことはないので見た目や保存場所の都合で選べば良いのではないでしょうか?

ウッドハンドルと鉄ハンドルとでは、もちろんなめらかに削られた木の持ち手は非常に持ちやすく、見た目も文句なしに美しいです。耐久性の面から鉄だけでできている方が長持ちする、という方もいますが羽生さんのウッドハンドルはビスとの境目や差し込み部分も丁寧にキッチリと合うように作られているので、行平鍋のように木がやせてきてビスがゆるくなる、ということはまずないでしょう。
うっかり強火にかけて木を焦がすのが心配という方もいましたが、火に近い部分はステンレスで保護されているのでそれより広範囲に火が回るということは考えにくいです。



さて、気になるサイズ選びですね。以下に、サイズ選びの目安としてお料理の使用例をご紹介します。食材の個体差もありますので、あくまで参考までにご覧ください。

S:鶏もも肉1枚
  目玉焼き玉子2個
  オムレツ、フリッタータなど玉子3つでも厚みを出したい時に。お弁当や朝食に。 
M:鶏もも肉2枚 2人分の炒め物
  目玉焼き玉子3個
L:鶏もも肉3枚 3人分の炒め物
  目玉焼き玉子4個
  (垂直型パン24㎝は鶏もも肉なら4枚)
LL:鶏もも肉4枚 4~5人分の炒め物、中華鍋がわりにも。200g程度のハンバーグなら5個は並びます。

ママろばの十八番、たっぷりバジルのフリッタータ。これはSサイズのフライパンでしか作りません。


両手パンとフライパンの違いに関しては、オーブンでも仕上げることができるというのが両手パンの最大の強みです。ハンバーグやチキンソテーなども直火で両面焼きつけてからオーブンで仕上げると皮はパリッと中はジューシーにふっくら仕上がります。また、グラタンやオーブン焼きのようなグリル調理も熱々でそのまま卓上に出せるのが両手パンのよいところですね。

巨大トマト瓶のペラーティも、両手パンの垂直タイプ24㎝なら一度にこんなに沢山。これがまた旨い。

垂直タイプは底面が広いので餃子や輪切り野菜を並べたいときなど一度に沢山焼けて便利です。あおりにくいという難点もあるので炒め物などには向かないかもしれませんが、グリルやハンバーグなどには広々使え、また油もはねにくいので重宝します。垂直タイプの直径24cmで底面がフライパンのLLサイズよりも広いのでワンサイズ上の使い勝手ですね。垂直タイプではこの24㎝サイズのみ底面の角が適度にラウンドしているので16㎝、20㎝と比べると角がなく、食材が返しやすい仕様となっています。
実際、ウチでも24㎝の両手パンはほぼ毎日のように使っていて、もしかすると一番使用頻度が高いのかもしれません。家族が4人以上のという場合にはかなりおすすめのタイプです。

また、垂直タイプでは16㎝、20㎝フライパンをパンケーキ用にという方も多いです。垂直に切り立った側面のおかげで卵白を泡立てて作るような生地は立ち上がりがよく、分厚く形もキレイに焼けます。

そのほか、ウチで意外と頻繁に使うのはオーバルパンです。厚揚げやさつま揚げ、ソーセージなどちょっとしたものを焼き付けたりするときに小回りがきいて使いやすいのと、オムレツ、玉子焼きが最高に返しやすいため朝のお弁当作りには欠かせません。

深型フライパンは小ぶりな中華鍋として炒め物には最強です。揚げ鍋にも十分な深さで、あおりやすいので炒め物やチャーハン、最後に照りを出したいお料理にも使いやすいです。深型両手鍋はシンプルで美しいデザインの取っ手が印象的で、壁にもかけやすい形状です。炒め物や揚げ焼きをしても油が飛び散りにくくコンロが汚れないのが嬉しいですよね。パエリアやビビンバなど熱々でテーブルに供したいお料理にもちょうどよい形状で、大小2サイズです。大は深型フライパンとボディが同一となります。



一生使える大事な道具なだけに選ぶのには慎重になってしまいますが、気になることがありましたらお気軽に商品ページのお問合せボタンからご相談ください。

羽生さんとは年1回ご予約会を開催したいねと話していますが、すべての工程をご自分で手掛けているため一日の作業量には限界があります。体力的にも、また精神的にもせいぜい月に20本程度が気持ちよく作れる目安だとか。納得のゆく品質で仕上げられるよう、現在のところ納期を約1年から1年2か月程度見ていただいています。おひとりで制作されていますので納期が遅れる場合もあることをあらかじめご了承ください。待った分だけ大切に。そんな風に思っていただけるようなものをじっくりご紹介してゆけたらいいなと思います。

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