2024-06-05

時を経てもなお使うたびにトキメキをくれる、色褪せない特別感。

下の画像の輪花オーバルプレート錆(L)は私物でもう10年愛用しているお皿。初めて出会った時の感動がそのまま色褪せず、今でも使うたびに「やっぱり素敵」と盛りつけがさらに楽しくなります。パスタ、サラダ、カレーライスやチャーハンなど普段のお料理も、グッと格上げされたかのように生き生き輝かせてくれる。この、特別感。


かずみさんのうつわはこのオーバルに限らず、見慣れた日常のテーブルを特別な、まるで雑誌の1ページのように洗練された雰囲気に一変させてくれるトキメキ感が抜群なのです。だからきっと、うつわ初心者からプロのパティシェや料理人まで幅広い層から絶大な人気があるのだと思うんです。

ありきたり、に納まらない確固とした個性。どのカラーもかずみさんにしかない独自の色調と質感で、一言では言い表せない複雑なニュアンスに魅了されます。

今回はアイボリー、ブルーシェル、オリーブ、錆の4種類。基本的に全て磁器ですがオリーブのカップ類はめずらしく陶器でこちらもまた素敵です。

同じオーバルでもアイボリーだとこんなにイメージが変わる。霧のような色むらがやわらか。
茶の縁取りの滲みもアクセントとなるアイボリーのリムプレート

ブルーシェル、という淡い淡い水色の釉薬は、名前の通りまさに貝殻のよう。水色から薄紫、パールホワイト、ピンク、クリーム、とオパール状に様々な色がまじりあって見れば見るほど惹きつけられます。いっちんと呼ばれる凹凸のある装飾にところどころ色が溜まっているのが儚く印象的。
夏には涼し気なイメージ

オリーブは今回の展示のメインカラーです。派手過ぎず地味すぎず、絶妙なグリーン。

オリーブのリムプレート。べた塗りの単調なグリーンではなくカスレや重なりが美しい奥行きある色。
新作のどんぶり。オリーブの釉薬がもつ透明感、流れた感じや重なりのグラデーションのきれいさが単色でも際立ちます。
フリーカップやマグカップはリムプレートのSを合わせるとカップ&ソーサーとしても。

そして、錆。釉がたまってゴールドに反射する箇所が一枚一枚異なる景色をつくる錆のシリーズは、金色の部分が多いもの、少な目のものとの表情の違いも楽しく、それぞれに違った趣があります。

マットな地色部分は油染みになりやすい特性があるのですが、気にせずパスタやサラダなど油分のあるお料理も積極的に使ううち、ほどなく全体的に黒く落ち着いた色合いに変化してゆきます。

はじめキラキラと反射していたゴールドの部分もしっとりと馴染み、いぶし銀のように鈍い光り方をするのがアンティークのようで、さらに趣が出るのです。手触りもだんだんと滑らかになっていきすよ。

こちらは使用前と10年愛用した状態との比較。上のオーバルが新品、右下が10年愛用したものです。

金色だった部分が内側からにじみ出るような鈍い光り方に変化したのが伝わりますでしょうか。乾いた焦げ茶色から濡れたようにしっとりした、ほとんど黒のような深い色に落ち着いたのもわかるかと思います。
磨きだしたような渋いメタリックな光。このしっとりとした黒っぽい色調があらゆる料理を際立たせます。食材の輪郭をクッキリと浮かび上がらせるのです。


見る人を一瞬で「わあ素敵」とトキメキで満たしてくれる。そんな特別感のあるうつわたち。

使うたびに「ああやっぱりかずみさんは特別」…10年たってもそんな風にトキメキ続けられるだなんて、ずっと憧れの存在として支持され続けるのには理由がある、そう思わされる一枚です。

◇加藤かずみ Selection展 Onlineページはコチラ
https://68house.stores.jp/?category_id=665d64e359de6b0443258621

関連記事