ごはん党へようこそ!初参加の内田好美さんです。
この、いかにも秋らしい趣きあるうつわたちは、内田好美さんの手によるもの。岩手県紫波(しわ)町で作陶されている女性の作家さんです。…紫波町?聞いたことがあるような…と思われた方は記憶力がよいですね。ろばの家の企画展、常設でもおなじみの関口憲孝さんの奥さまです。
ご覧の通り、ふたつと同じ作品が存在しない一点物ばかり。大胆な釉の流れや独特の色合わせがぎゅわっと見る人を惹きつける好美さんの作品は、そこに食べ物が盛られた瞬間生き生きと見違えるように表情を変えます。
あまり他に見たことのない渋いローズ色は、陶芸の世界で一般に辰砂(しんしゃ)とよばれる、銅を含んだ釉薬を還元焼成により赤く発色させている色なのですが、紫がかった好美さんの色は朱色の印象が強い辰砂の中で、ひときわ個性的で印象に残る色だと思います。ワタシたちが3年ほど前に初めて手にした好美さんの作品も、やはりこの色がにじみ出た粉引のカップで、飲み物を入れて使うたびに「ほんと、この雰囲気は好美さんにしかないよね~」と頷き合っていました。ある特定の色がその人のイメージと重なるって、なんだか羨ましいですよね。しかもそれがローズで、女性だなんて。
好美さんのお皿は動きがあって大胆なイメージなので、お料理もちまちま並べたりせずに無造作に盛り付けてしまうのが似合います。食欲の秋ですが旬の食材は割合に地味な色が多くなるので、このローズのように渋いながらも普段食卓に並ばない色が入ると、とっても新鮮です。真っ黒なひじきも、ほら。
そして、お茄子や茗荷、紫玉ねぎや紅芯大根、さつまいもなど、ほんの少しでも同系赤紫系の食材が盛られると、さらにグッと鮮やかに、美しく共鳴し合います。うつわをあれこれ集め始めると、渋い色合いのものばかり増えてあまり色物を選ばないようになってしまう時期があります。洋服と一緒で、要するに無難な選択に偏りがちになるのですが、やっぱり色が入ると華やかですよね。気分がワッとアガります。明るい色やラインのアクセントが混じることで、他の渋い色合いがかえって引き立ちます。
こうして一点いってん表情の違う、一期一会の出会いといった作品を選ぶからには、よりその人らしさが出ているものを手にして欲しいと願ってしまいます。飯碗ひとつとっても、本当に個性的。そして、碗や鉢のスックと立つ姿がとても凛々しく、ろくろの美しさや勢いのある刷毛目に惚れ惚れします。
ごはん党に入っていただくんですから、もちろんお尋ねしましたよ。恒例、ごはんアンケートです。今回はね、サブテーマに「ホッとする、味噌汁」という副題があるので好美さんにもお味噌汁のこと、毎日のごはんのこと、聞いてみました。お味噌汁が大好き、と答える好美さんにいきなり親近感を覚えているパパろば。ひとり、「アツイ、やっぱり好美さん関口さんと一緒で俺と気が合う」と喜んでいますが好美さんはどうなんでしょう…。
内田好美さんの好きなごはん、お味噌汁
Q1、
—明太子、メニューだとハンバーグ
Q2、ご出身は?
—石川県加賀市
Q3、ご出身地もしくは現在暮らしている地方の郷土料理、
—柿の葉寿司
柿の葉の上にすし飯、しめ鯖、桜えび、などをのせて押し寿司にし
Q4、ご家庭のお味噌汁は、何出汁+何味噌が基本ですか?
—かつおだし+合わせ味噌
Q5、お味噌汁の具で好きなものを好きな順にあげてください。
—1位:油揚げ
—2位:なめこ
—3位:あおさ
Q6、お味噌汁はお好きですか?
—すきです。6~7日
Q7、ご自身の出身地、
—特有かは分かりませんが岩手の粕汁
Q8、これまでの人生で見聞きした、
—ニラと油揚げの味噌汁。ニラの独特な香りが斬新でした。
Q9、今回のごはん党のテーマは、「ごはんは、
—麻婆豆腐。さっと作れる。こだわりがないので味が毎回違う。
(後程補足で)味が毎回違うのですが、藤原さんの瓶詰めのとうがらしを入れると
お!それはもしや「あたらしい日常料理ふじわら」のおいしい唐辛子、のことですね!?さりげなーくろばの家で扱う商品も宣伝して下さるなんて、さすが好美さんです!ちゃっかり便乗してリンクも貼っちゃいますけど(笑)。でも、確かにふじわらさんの唐辛子を投入すると、とたんにプロの味になりますよね。ふむふむ、お味噌汁は週6~7日…。パパろばといい勝負ですね。好美さん、ありがとうございました。
やっと、冷奴よりも麻婆豆腐を作りたくなる季節になりました。好美さんの存在感のある大皿に、ドン!と盛ってふじわらさんの唐辛子をパラパラっと。いいですね~。秋になって料理欲も高まってきて、やる気十分。さて、これには、何を盛ってみようかな。
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