実はかなり自信があります。お海苔にわかめ、ひじきに煮干し。ろばの家の海産物自慢。

これ、ろばのウチでは数年前から定番となっている「ちかえりチャンプルー」。はっきり言いましてめっちゃくちゃ美味しいです。はじめて家庭菜園でゴーヤを植えた昨年などひと夏に何十回やったんだろう?というほど食べました。もう、わっさわっさ丼ぶりいっぱい食べられてしまう。正直、豚肉でつくるゴーヤーチャンプルーよりも好きなんじゃないかと思う。ちかえりって何?という人もいるかな?

これです、これ。銀白色のピッカピカ。み~んなピーン!と背筋が伸びていかにも生きが良さそうでしょう?

ちかえりとは全長約3㎝くらいの小ぶりのいりこのことです。当店で扱ういりこはすべて山口県周防大島近海のもの。いずれもカタクチイワシの煮干しですが、この地方ではちりめんといりこの中間くらいの4㎝ほどのいりこを「かえり」と呼び、それよりさらに小さいものをちかえりと呼ぶのだそうです。そもそもいりこと煮干しは同義のことばで、関東では煮干し、関西ではいりこと呼ばれています。地方によっても呼び名や分類が変わりますが大きさによって、小羽(こば4〜5cm)、小中羽(こちゅうば5〜6cm)、中小羽(ちゅうこば6〜7cm)、中羽(ちゅうば7〜9cm)、中荒(ちゅうあら9〜10cm)、大羽(おおば10cm以上)と細かく分類されています。

要するに、カタクチイワシの稚魚の煮干しであるちりめんよりは大きく、お出汁に最適とされる中羽の半分くらいのサイズのものが「ちかえり」。ちりめんよりも育っているので骨も成長してカルシウムが豊富。小さいうちは上品であっさりしたお味ですが成長とともに若干のほろ苦さもでてきて旨味も濃厚になってゆきます。ちかえりは苦すぎず旨味が強く、幅広いお料理に使えます。

まず第一に試していただきたいのが乾煎り。フライパンで3~4分、色づかない程度にカリっと炒るだけだけです。電子レンジでもできますよ。これがもう、やめられない止まらない。サックサクポリポリ、ビールのおつまみに最高なんです。悲しいかな、ワインとは宿命的に合わないですが…。

そして、ぜひいつものおかずのお肉をこのちかえりに置き換えてお料理してみて欲しいのです。当店のいりこはすべて山口県周防大島の田中海産さんのものですが、田中さんに「地元ならではのいりこ料理って何ですか?」と聞いてみたところ「ちかえりやかえりでよく肉じゃがを作りますねえ。お出汁もでて美味しいんですよ」と教えてくださいました。作り方はいつもの肉じゃがとまったく同じ。玉ねぎとジャガイモを(できればたっぷり目の地あぶらで)炒めてちかえりを加えてよく炒め、お酒を加えてひと煮たちしたら少量のお水とみりん、少ししてからお醤油を加えてジャガイモに火が通るまで蒸し煮にするだけ。汁気がなくなるまで煮切ってもお出汁を残してお出しごと一緒に食べるのでも。このちかえりじゃがのアレンジにおすすめなのが仕上げにふじわらさんのおいしい唐辛子をひと匙。韓国風のちかえりじゃが、ビールのおつまみにもなりますよ。

冒頭画像のちかえりチャンプルーは、ぜひともマスターしていただきたい簡単料理。冷蔵庫にお肉がなくたって、このちかえりさえ常備しておけば季節のお野菜に合わせてチャチャっと15分くらいで出来上がりです。まだまだ名残のゴーヤが出回っている時期。今シーズン最後のゴーヤで試すもよし、ピーマンでもよし(ピーマンの場合はあらかじめ半切りにしたピーマンを両面こんがり焼きつけておくと美味しくできます)、冬は小松菜やホウレンソウ、青梗菜などの青菜と合わせても美味しくできます。揚げは厚揚げや水切りしたお豆腐に変えても、ないときはお野菜だけでも十分。キャベツや玉ねぎ、にんじん、もやし加えても美味しくできます。


『ちかえりチャンプルー』 4人前

<<材料>>
ちかえり:ひとつかみ~ふたつかみ
ゴーヤ:大2~3本(種とワタをとり、5㎜に輪切り)
油揚げ:2枚(厚揚げなら1丁。新鮮ならばそのまま。一日以上たっていれば湯通しする)一口大にカット
玉子 2個(ボールに溶いて軽く塩、コショウをしておく)
にんにく1かけ、鷹の爪(輪切り唐辛子)お好みで
地あぶら 適宜、しこの露(魚醤)大匙1、日本酒大匙2、塩、白コショウ

<<作り方>>
1、フライパンをよく熱し多めの油を入れて溶き卵を流しいれる。ジュワ~ッと縁がチリチリ膨らむくらいの火加減で、一拍おいてから菜箸でおおまかに混ぜ、半生のふわふわ玉子焼きをつくり、お皿に開けておく。

2、1のフライパンにそのまま多めに油を足して弱火にかける。潰してざっくり刻んだニンニクの香りが出てきたらかえりを入れて焦がさないよう炒める。ちかえりに色が付く手前で切った揚げを加えさらに香ばしく炒める。粗焦げしないよう注意。

3、2にゴーヤを加え強火にして炒める。シャッキリ感が残っている程度に火が通ったら日本酒としこの露を加え、日本酒が蒸発したところで1の卵を戻し木べらでさっくりと卵を崩しながら全体を混ぜる。混ぜすぎないよう注意。


卵がふんわり、ゴーヤがシャッキリとジューシーに、ちかえりがカリっと仕上がれば最高です!ご飯に乗っけても美味しいですよ。

ちかえりはあの「乾物革命」でおなじみ寒ひじきの田中海産さんのもの。ほかにも焼ばらのり、カットわかめ、秋いりこがありどれもこれもこれまで体験したことがないほど美味しいものでした。田中海産さんのおかげでろばのウチのおかずの幅が広がったので、これから少しずつ新定番メニューをご紹介してゆきますね。

◇◇田中海産「ちかえり」のページはこちら

 

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