これを紹介しないのは犯罪…そこまで言い切れるお菓子はそうそうありません。

それほどまでに特別なお菓子です。もしかするとチョコレート以上にSabadiの特別さを証明してくれるのではないのでしょうか。写真はピスタチオナッツのトローネ(正確にはトッローネ)、イタリア版ヌガーです。見てください!このずっしり、ギッシリとつまったピスタチオを!そしてそのピスタチオの、なんとも信じられない複雑な風味!こんなお菓子がイタリアに、いやこの世に存在することをぜひ皆さんに知って欲しい。

ヌガーと聞いて「甘ったるそう…」とひるんではいけません。こんなに上品で、軽やかで、かつ自然な甘さのお菓子…はんなりが身上の和菓子の世界でさえ体験したことのない領域であるはずです。ヌガーというものはそもそも甘いものですが、それを甘くしないためにひたすらナッツ比率を上げるというシンプルですが誰もやっていない方法で後味を軽くしています。ナッツ入りヌガーなのではなく、ナッツのヌガー固め、と理解してください。原材料の60%以上がナッツ。ヌガーは30%が蜂蜜。つまり90%はナッツとハチミツで出来ているのです。

高っ!!と思うのは食べてみていないからです。一度実際に口に入れていただければむしろ、安すぎると思えるほどの満足感を得られるはずです。ピスタチオがなぜ翡翠より高価な緑の宝石と称えられるのか…この品質のピスタチオに日本で出会えること自体、貴重なことです。前回同様、3種のトローネとプラリネ(キャラメライズド)が待望の再入荷です。

しかも今年から嬉しいことに150g入りだった仕様を100g入りに企画変更し、原材料の高騰分を吸収して普及価格で出してくれています。これまでよりナッツとハチミツの割合をさらに高め、素材そのものの風味をより感じられるようにしたとのこと。すでにあそこまで完成されていた味わいの、どこを見直す必要があったのか疑問で仕方がないのですが…。4種類全て食べ比べてほしい、という思いの私たちにしてみれば嬉しい仕様変更です。本当に甲乙つけがたいので、初めてと言う人は思い切って全種類試してみることを強くお勧めいたします。
このプラリネはイタリアでアッブルストリート(=焦がした)と呼ばれているものでいわゆるプラリネです。サバディはこれをアーモンドと黒砂糖(マスコバド糖)とハニーサックルのハチミツ、ブラッドオレンジピールというすごい組み合わせで作ります。ナッツをただキャラメリゼしただけのはずが、驚愕の軽さなのです。スイーツと呼ぶのがはばかれるほどビターで、カリッと芳ばしくて、今アーモンドの樹から収穫してローストしたのでは?としか思えないフレッシュなナッツの風味に腰が抜けそうになります。きっと、採れたてのアーモンドの風味を硬いキャラメルの衣でそのまま閉じ込めているんです。これはもう美味しいとかいうレベルじゃあありません。あの、出来すぎ君シモーネが商品化してるんだから飛び抜けて美味しいことは最低条件。この一本だけでもう十分にナッツのお菓子への認識、いや甘いモノへの認識を変えられてしまうと思います。ぜひお酒とも合わせてみてください。

「世の中に納得できるレベルのものが見当たらないなら、自分が作るしかない。」…シモーネかく語りきの記事でも説明した通りです。輸入元のヴィナイオータの太田社長がこのトローネを初めて日本へ輸入するにあたり、ギョッとする価格に弱腰になってみたものの「こんなに美味しいモノを紹介しないのは犯罪」とまで思い輸入に踏み切ったたというのが、全く誇張に聞こえません。そう、このトローネの凄さを知っているワタシたちだけで独り占めしていたら本当に捕まってしまう(笑)。だから、というわけではないですが毎年冬が来ると社長に「トローネいつ入ってくんの?」としつこく聞いてしまうのです。

ああ、それにしても…キラキラと琥珀色に輝くキャラメル部分は、本当に潔いほど思いっきりほろ苦い。全然甘くないんです。その潔さがアーモンドのミルキーな甘さを引き立てているんですね。ひとつひとつのトッローネの美味しさを解説するだなんて野暮なことはしませんが、シモーネは何もかも計算づくだということは強調したい。そう、ゾーッと寒気がしてしまうくらいに、完璧なのです。こんな風に徹底的に狙い通りに物事を運ばせることがこの世の中で可能なのか、と疑ってしまいたくなるほど。

0.1ミリのスキもない緻密な細部への配慮。その積み重ねが全体像としてあぶり出された時には、どうすることもできない圧倒的な差をありありと映し出してしまう。

「試作?そんなものは必要ない。事前にじっくり考えるんだ。一、二度試してダメなら、もとから成功しない定めなんだよ。」

そんな風に不敵に笑うシモーネはきっと、信じられない程複雑なシュミレーションを繰返し、トローネを作り始めたに違いない。頭に描いた通りの、最高の素材を最高のタイミングで。作り始める前からすでに、完成形を手にしていたのです。ナッツの種類によって蜂蜜の種類も配合量も違います。加える柑橘のピールの種類も変えています。それゆえ、同じトローネでも硬さがそれぞれに違います。年によっても違いますがアーモンドのシンプルなタイプが一番硬く(今年は比較的柔らか目です)カリッとしていました。そして、このプレーンのタイプがもっとも蜂蜜の味をダイレクトに感じられる。プレーンのタイプにはオレンジの蜂蜜が使われているのです。それがはっきりわかるほど、蜂蜜が贅沢に配合されています。

次に硬いのはアーモンドにカカオニブを加えたタイプ。いちばん柔らかいのがピスタチオでした。カカオニブのものは、サバディがチョコレート屋さんであることを考えると「え?」と意外に思うほどわずかしかカカオが入っていないように感じます。ところが、そのさじ加減こそがまたシモーネのすごいところ、と強調させていただきます。ちゃんとトッローネが主役であることを忘れないんですよね。モディカシリーズやラッテシリーズのチョコでも思うのですが、~味、と言う時にあくまでカカオが主役であることを忘れないのです。後味に、ふわっと香らせる。唯一シクラ・テッラだけがハーブと柑橘が前面に出ていますが、それはシチリアへのオマージュなんだから当然と言えば当然かもしれませんね。トローネの主役はカカオニブではなく、蜂蜜とアーモンドです。あくまで、カカオニブはアクセントなのです。それでいて、しっかりプレーンとは変えてほろ苦さとつり合うように、ヒメウイキョウの蜂蜜を加えているのです。ヒメウイキョウ?anetoとありますから野生のディルのようなものでしょうが、イタリアでもあまり見かけたことがありません。

言い忘れましたが無論一番硬いのはアッブルストリート、焦がしタイプです。キャラメルが厚くかかったところは歯が折れるかと思うくらい硬いですから召し上がる時には十分お気をつけて!

シモーネが何かを数種類作っているとするならば、それだけの種類を作る理由があるということなのです。「こっちにはちょっとだけカカオニブを入れとこっかな~」程度のバリエーションが、混じっているわけがないのです。それはきっと、この4種類を食べ比べてみていただければわかっていただけると思います。本当に、それぞれに、それぞれの良さがあり甲乙つけがたく、反則級に美味しいのです。あ、違った。犯罪級だった。

各種類ごとの違いは各アイテムページでご覧いただけますが、簡単にまとめると以下の通り、

◇プレーンアーモンド
ぎっしりアーモンドをオレンジの花の華やかな蜂蜜風味のヌガーで固めたもの。一番ハチミツの風味や甘味をはっきり感じられる。レモンピール入り。
◇カカオニブ入り
ぎっしりアーモンドにすっきりとしたウイキョウの蜂蜜風味のヌガーで固めたもの。ところどころに混じるカカオニブのほろ苦さがアクセント。
◇ピスタチオ
ピスタチオナッツぎっしり。ビターな風味のカルド(アーティチョークの仲間)の蜂蜜風味のヌガーで固めたもの。控え目なマンダリンオレンジのピール入り。
◇アッブルストリート(焦がしキャラメル)
ローストアーモンドを黒糖のキャラメルでカリッと固めたプラリネ。ブラッドオレンジピール入り。極限まで甘さを抑えた潔いビター味。ウイスキーなどの蒸留酒やシェリー、ワインにも合う。




4種全部を並べるとシモーネが愛してやまない、モディカの街並みになるところがまたニクイですね。セットで買いなさいってことですよね、シモーネ(笑)?
Sabadiのページはコチラです。
*こちらの記事は、2018年一月に日本へ初入荷となった際の記事に加筆したものです。

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