どんなお料理にも寄り添ってくれる、境知子さんの白いたわみ鉢

前回の定番展でもご紹介した、境知子さんの白磁たわみ鉢。ろばのウチでは今も変わらず不動の定番です。

愛用歴はもう6年以上。この鉢を手にしてからというもの、本当に思いつく限りの、あらゆるお料理に使ってきました。和、洋、中華。パスタだって。そうしていつもうなってしまう…「何でも、映える!」。

突然料理上手になったと錯覚してしまいそうな盛り映えの良さなのです。なんの変哲もない普通の肉じゃがが、鶏のから揚げが、ポテトサラダが、なんだか小料理屋さんのカウンターで出されているように上品なお料理に見えてしまう…。凝った盛り付けは苦手でお料理はただ出来立てをどん!と盛るだけのろばのウチ、この鉢にどれだけ助けられてきたことでしょう。どれだけ長く使い続けても、きっとこの鉢には常にときめいていられる自信があります。

このHPの記事で「はじまりの白磁。このたわみ鉢との出会いがワタシたちを変えました」とご紹介した通り、白磁の魅力にハマったのはこのたわみ鉢のおかげです。

はじめの頃ろばの夫婦ふたりとも土モノが好きで磁器、特に白磁にはなかなか手が伸びずにいたのですが、このたわみ鉢にはやられました。薄く繊細でキリリと純白の白磁は美しいとは思いつつも、何を盛ってよいのか想像がつかないというか、どうにも自分達の暮らしの中での接点を見いだせなかったのです。とりすましているとまでは言わなくとも、ちょっと近寄りがたい…。知子さんのこのたわみ鉢の存在を初めて知ったとき、その柔らかで温かい色調、包み込むようなフォルムに心が弾みました。とっぷりと厚くかかった釉薬の質感はこれまで見てきたキーンと冷たい白磁の印象とは大きく異なるモノでした。おおらかで愛嬌があり、なんとなく親しみを感じられたのです。美人というだけでなく、お話をしていてもチャーミングな女性。内面の魅力が自然と滲み出ているような…。

それはそのまま、知子さんご本人とお会いした時に感じた印象と重なるものでした。おおらかで、優し気な雰囲気。


今回届いたたわみ鉢の中には、上の画像のように目跡(作品を重ねて窯に入れる際にくっつかないようにするために置く玉の跡)があるものと、ないものが届いています。目跡というのは、よく見てみると作家さんごとに雰囲気が違うのですが、知子さんの目跡はいつも優しい表情で、ここにもお人柄が出るなあと思っていました。そう思って目跡を眺めていただくと、また新しい発見がありますよ。

知子さんは今回、このたわみ白磁鉢のほかわたしたちも愛用している後ろ手ピッチャー、火に直接かけられる耐熱ピッチャーも数点ずつ出展してくださっています。それにしても、優雅な姿。本当にその場の空気さえやわらかく変えてしまうような優しいライン。白磁鉢と同様、ときめきが止まりません。

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