uf-fuさんの紅茶は、その存在自体が詩的。水出しとアイスミルクティーをぜひ試して。

なんとも耽美なこの液体の正体は、実は紅茶です。Amber アンバーという名前のついたフレーバードティー。春摘みのファーストフラッシュのダージリンをベースに、ブルガリアンローズの製油、花びら、カモミールの花をブレンドして作られている、uf-fuさんでも人気の高いお茶です。これは水出し用に茶葉を抽出(コールドブリュー)している途中にあまりにも美しかったため白石さんのお皿に移して撮影した物です。抽出している風景はもう何と言うか、ポエムそのものです。トロンと上品な香りと自然な甘み、優しい旨味が口の中に広がる夢のように印象的なお茶が出来上がります。

紅茶という飲み物は、もう、その存在自体がPoetico=詩的で優雅なイメージがあるものですよね。そう、ポエティコとはイタリア語でPoetic、詩的という意味のことなのです。間もなくろばの家ではじまる企画展、モメント・ポエティコとはPoetic Moment、つまり直訳すると詩的瞬間という意味のタイトルなのです。何度もこのHPでもお話に登場しているuf-fuウーフの代表、大西さんのことを、わたくしママろばは密かに”ネーミングの神様”と崇めているのですが、抜群のワードセンスを持った人だと思います。uf-fuさんの紅茶を選ぶ際、ブレンドの名前を見ただけで「んもう、大西さんズルイ!」と憎たらしく思えてしまうほど、秀逸なのです。日本語、英語、フランス語、イタリア語をそのイメージに合わせて上手に使い分け、そのお茶に対してなかば運命的とさえ思えるようなピッタリのワードを引っ張り出してくる。その言葉のひとつひとつ全てが、詩的なのです。だいたい何が詩的って、彼の生き方そのものがすでにポエティックな印象を周囲に与えてしまう、特別なオーラを普段から持ち合わせている人物なのです。

例を挙げてみましょうか。まず、Soleil ソレイユ。フランス語で太陽を意味するこの言葉は、ルイボスティーにベルガモット製油をブレンドしたuf-fuさんオリジナルのハーブティーで、びっくりするほど美味しい。瑞々しく、水以上に喉を潤してくれます。ベルガモットという柑橘は、アールグレイに使われている香り、と言えば想像しやすいでしょうか?わたしもパパろばも大好きなお茶で、夜寝る前に飲むのに一番のお気に入りです。ホットで飲んでも、水出しでスキッと飲んでも両方それぞれに楽しめ、食事中も脂分を切ってくれる出番の多いお茶です。南アフリカで「奇跡のお茶」と呼ばれているルイボスティーが日本に輸入されるようになったのは30年ほど前で、正直、健康・美容に良いとしてダイエット目的で愛飲する人が多い「あんまり美味しくはないけど身体によさそう」なイメージしかありませんでした。それがこんなにも美味しく、純粋に嗜好品として味わいだけから支持できるものになりうるという事実に衝撃を受けました。ルイボスは南アフリカのセダルバーグ山脈でしか生息しない針葉樹で何百年も前から先住民族のコイ族、サン族で日常的に飲まれてきたお茶でした。体内の余分な活性酸素を除去してバランスを整えるアンチエイジング効果やむくみの改善、アトピーの改善、貧血予防、便秘・下痢解消、二日酔いを軽減するなど、効能を挙げればきりがなく、それゆえ奇跡のお茶と呼ばれているようです。

ただですね、身体によくなくたって、ただもうひたすらに美味しいお茶なのでお客さまには効能を説明することなくお勧めしております。その、南アフリカの砂漠のように乾燥した土地にしか生育しないルイボスのお茶にソレイユですよ?ちなみに、ルイボスティーに生姜をブレンドしたバージョンもあって、そちらはLuneリュンヌ=月という名前です。これが、SunとMoonだと、かなり印象が違ってしまいますよね。「太陽のお茶」「月のお茶」、あたりでもまあまあと言えなくもないですが、ソレイユとリュンヌという響きの前にはひれ伏すしかありません。

uf-fuさんのオリジナルブレンドに与えられた名前は他にも「んもうニクイ!」と膝を打ってしまったものが沢山あって、例えばkeemon Tresor キームン トレゾア という名前もそうです。これは中国紅茶の祁門(キームン)の特別なキュベで、大西さんの説明には「産地で出会った芳醇な香りと、余韻が長く続く味わいを持つ美しい茶葉。からだに巡る味わい。あまりにも好みのお茶でしたので、Tresor(トレゾア 宝物) と名付けました。」とあります。このお茶の素晴らしい余韻や唯一無二の高貴な味わいに関しては、別の記事でご紹介したので割愛しますが、気に入ったキュベにトレゾアだなんて、普通思い浮かばないですよね。フランス語が続いていますが、英語の方がストレートに伝わる響きを持っている場合には迷わず英語でネーミングしています。

上の画像はCitronシトロン。夏の水出しの定番です。レモンピールの入ったブレンドにシトロンという名前など当たり前(味は全然普通じゃないのです。恐ろしく瑞々しく、試飲で出すと皆さん買ってしまいます)にすぎますが、例えば標高の高い畑の、当方美人のように半発酵製法で作ったダージリンにつけた「Himalayan Beautyヒマラヤン ビューティー」という名前や「Jasmine Supreme ジャスミン シュプリーム」など、他にはあまり見ない名前です。「Darjeeling Pure Blend ダージリン ピュアブレンド」なんてのもありましたね。ピュアブレンド!ニクイを通り越して、いやらしい、とさえ思ってしまうほど購買意欲をそそられるネーミングです(笑)。

ネーミングって、究極の詩作だと思うのです。悪くすると手の内を見せてしまうというか、売る側の思惑をダイレクトに反映してしまうものですよね。詩作というものが、多分に職業的な作業であることを考えると、出来の良し悪しが如実に出てしまうものでもあるわけです。お店をやっていると、さまざまな立場の人間の実にさまざまなネーミングセンスをいやがおうにも見てしまうわけですが、大西さんのセンスにはいつも舌を巻くというか、製薬業界に見られるようなダジャレ的ネーミングに逃げてしまうママろばとしては羨ましくて仕方がないのです。よし、これからは紅茶王子じゃなくって、ポエット大西と呼ぼう!

…と、今ろばの家はとっても言葉というものにフォーカスしているのでネーミングの話題ばかりになってしまいましたが、何よりも彼を羨ましく思ってしまうのは、uf-fuさんの唯一無二といってよい紅茶のクオリティー、個性であることは言うまでもありません。そのネーミングのセンスでさえかすんでしまうほどの、本質的な美味しさを求める茶葉を選び抜く厳しい姿勢と自らの感性を研ぎ澄ます努力が、見事に紅茶という世界で実を結んでいるというその事実に、心からの賞賛を贈ることでちょっとおちゃらけてご紹介してしまったことを許してもらおうっと。なにせ、断然コーヒー党だったパパろばとママろば二人を、いきなりお茶党に改宗させてしまうくらいのインパクトを与えた人なのですから。たった一杯の水出しダージリンを飲ませてくれただけで、ね(確かダージリン キャッスルトンだったはず)。それに続くフレーバードティーの水出しでさらにノックアウトされたあの出会いは、何年前だったかしら。フレーバードティーなんて、一生飲まなくていいとさえ思っていたのに!

ああ、もう、ほんっと、神様はズルイ。大西さんのお茶は、全てが、あまりにも特別です。今回は彼の詩的センスにあやかり、また敬意を表して、『momento poetico モメント ポエティコ』の会期中(6月1日~16日)、大西さんの茶葉を使った水出しティーや、サロンで定番だというアイスミルクティーをご用意いたします。アマンドバニーユやペパーミントティのアイスミルクティー、皆さん試されたことはありますか?芦屋のティーサロンではスペシャリテとして長い間ベストセラーだそうで、極濃いめに出した紅茶を氷でしめて甘みを加え、少量の低温殺菌乳で割る、格別に濃厚な味わいです。エスプレッソで淹れるカフェラテと同じような芳香さで楽しめるミルクティーなのです。ほかにも桜野園さんのお茶やハーブティーなど、パパろばが気分で選ぶお茶を毎日色々用意して、皆さんに楽しんでいただく予定です。目にも口にも詩的な会となりますように。

ろばのウチで愛飲するuf-fuさんのお茶はコチラでご覧いただけます。

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2019-05-29 | Posted in Blog, uf-fu ウーフ(紅茶)No Comments » 

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