生き方を変えられてしまうようなチョコレートが存在します。そしてその男に、会えるのです。


Q.O.L=クオリティー・オブ・ライフ。そんなタイトルのチョコレートがあります。Qualita’ della vitaクアリタ・デッラ・ヴィータという、日本で言う健康機能食品にあたる効能をうたった、カカオがもともと持っているとされる薬効別に、その機能をさらに高める薬草や果実、スパイスをブレンドしたシリーズで実際にフェッラーラ大学薬学部との共同研究によって生まれたものです。人生のクオリティーを高めること。それがすなわち仕事の質を高めるのだと、意識して生き方を選んできたシモーネ。でもそんな彼が、唯一ブレンドに苦心したのもこのシリーズ。…理由は後ほど!

只今来日中!輸入元ヴィナイオータさん主催の生産者来日イベントVinaiottimana(ヴィナイオッティマーナ)のために、日本に滞在中のSabadiオーナーのシモーネ・サバイーニさん。わたくしママろば、東京会場では二日間サバディブースの通訳を担当させていただき、シモーネの濃厚なトークをみっちりがっちり齧り付きで聞いてきました。実はシモーネとお会いしたのは初めてだったのです。

…どこからどう見ても天才です。常人ではありません。

話を聞いていて何度も鳥肌が立ってしまいました。完璧主義者でかなり神経質であろうことは会う前から、彼のチョコレートを食べただけでも想像できましたがここまですごいとは。でも全然、冷たい感じの人じゃないですよ。ウィットに富んでいてものすごくチャーミングです。むっちゃくちゃ頭がキレるのでバシッバシのトークの中にひょいっとジャブの効いたギャグをはさんできます。それをキャッチするのがかなり大変でした。通訳側にもスキルが要求される、質の高すぎるお話の数々。刺激的でした~。

あまりにすごいので、せっかく来日している間に「これはシモーネ語録を作っておかなければ損!」と思い、忘れないうちに書きとめることにしました。すべては、人生のクオリティーに関わる問題に帰結するので、チョコレートに興味のないひとでも、どんな職業の人でも、きっと心に響く何かを見つけていただけるはずです!

誰もが彼のように潔く生きられる訳ではありませんが、条件に縛られて毎日何かに追われているような日々を変えられるかどうかは自分次第、という大切なヒントを与えられました。すぐには実践できない。でも、そうすれば良いのだと意識するかしないかでは、確かにクオリティー・オブ・ライフが大きく変わってゆく気がします。

まずは、シモーネ語録を列挙。彼の口からこぼれるセリフ全てを書き留めても、そのまま金言集ができたでしょう。これを読むだけでも、彼の作るチョコレートを片っ端から食べてみたくなりませんか?

では、行きましょう。シモーネかく語りき。


「一日のうち、半分しか仕事は入れない。残りの時間は自然の中に身を置いて、ただ身をゆだねる。そうしないと、クリエイティブな思考が出来ない」

「能力の問題じゃない。勇気の問題なんだ」

「頭の中を空にして自然の中に身を置く時間がないと、感覚を研ぎ澄ますことはできない」

「もちろん、その自由な時間の中で考えることはするよ。ひたすら考えるんだ。でもそれを仕事とは呼ばない」

「試作?そんなものは必要ない。事前にじっくり考えるんだ。一、二度試してダメなら、もとから成功しない定めなんだよ。」

「必要なのは、その道を究めるための鍛錬ではなく感覚を研ぎ澄ます訓練」

「チョコレートじゃなくてもよかったんだ。モディカに住むことさえできればね。オリーブオイルでも、ワインでも。でもたまたまモディカにはチョコレートの歴史があって、なのに満足できるクオリティーのものが見当たらなかった。考え方自体は間違ってないのにね。」

「僕は、僕が食べたいものを作っただけだよ。誰も作ってくれないから」

「仕事を選ぶことはそれほど重要じゃない。正しい人生の選択さえできていれば、どんな仕事でもクオリティーをたたき出せる。」

「人生のクオリティーを上げていけば、おのずと仕事にも結果が現れる。妥協しなくなるんだ。」

「やりたいことだけやっていればいいのさ」

「デザインは、常に僕の最も好きな分野だったよ。プロダクトにおいては、唯一の有効な武器なんだ。僕が直接コミュニケーションを取れない場合のね。」

「こだわらなければならないディティールは無数にある。そのどんな細部も見逃さないこと。専門家が見なければ気が付かないような0.1ミリの差でも、出来上がったものは明らかな違いを見せる。素人でも惹きつけられるような違いをね」

「ジンとかリキュールとか、これから挑戦してみたいことなら山ほどある。誰もやったことがないようなモノしか、作りたくないんだ。」

 


…どうです?これ、2日間ブースにいて聞くことのできた発言の、ほんの一部です。そして言うまでもないことですが、彼が暇人であるはずはないのです。創設して4年(2015年現在)で25ヶ国へ輸出していることからもその多忙ぶりは伝わりますが、スタッフはたった6人。シモーネ一人ですべての製品のレシピを決め、国内はもとより海外との折衝など取引のすべてを彼がこなします。プロモーションの為に世界各国を飛び回るのも、もちろん彼ひとり。それでも「忙しいのは9月から5月まで。繁忙期でも半日しか仕事しないようにしている」と言うのです。これだけの大口を叩かれれば「そこまで言うなら味見してやろうじゃないか」と多少意地悪な気持ちもわいてきます。なのに、改めてずらりと並ぶ(ヴィナイオッティマーナでは全種類のチョコレート、キャンディを試食できるのです)チョコレートを口に放り込んでみても、ひたすら黙ってうずくまり「負けました! 」とひれ伏すしかないのです。そういうチョコレートを、ヤツは作る。そういうチョコレートしか、作らない。

凄いヤツだろうとは思っていました。密かに、結構嫌なヤツなんじゃないかとさえ思っていました。身のこなしがスマートで背筋がピシッと伸びていて、ブラックジョークも上手くポーカーフェイスで…もしかすると本当に一部の人には「気取ったヤツ」と思われているのかもしれません。でも、仕方ないですよね。いや本当に、彼なら許される気がする。そしてワタクシママろばは、一目で大好きになってしまいました。というか虜になりました、はい。とっても紳士で優しくて、チャーミング。ちょっと出来すぎじゃないか、とは思うけど。彼に会う目的のためだけでも、ヴィナイオッティマーナのチケットは十分価値があると思います。それどころの騒ぎじゃないんだけれど、ワインが主であるのにもかかわらず、たった3人しか出ていないフードチームの、甘いモノ担当シモーネでさえこの有様です。実はパスタと生ハムの人たちもシモーネと同レベルのぶっ飛び具合ですけどね。とまあ、ママろば激押しのヴィナイオッティマーナ、東京は早々とチケット完売したりほぼ満席だったりでしたが、大阪、なんと当日チケットでも入れるようです。当日チケットと言っても予約が必要なようなので、皆さん忘れずチェックしてお出かけくださいね。

 

11月25日(土)、26日(日) Vinaiottimanaヴィナイオッティマーナ大阪 当日券の予約フォームはコチラ


上記はSicula Terraシクラ・テッラシリーズ。ヴィナイオッティマーナの会場で来場客に「一番オススメのチョコレートは?」と聞かれると「せめてダークチョコかミルクチョコ、フレーバー有がいいのかない方がいいのかくらい言ってくれないと答えられないんだけど」と言いながらも「今の気分ならコレ」と言って指差したのがこのシリーズ。「食べた瞬間にシチリアにいる感覚を思い出させてくれるから」がその理由。面白いことに人によって指さすフレーバーを変えていました。食べた人から「どうしてこんなに香りが強いのですか?」と質問されると「それはね、ハーブがもっともストレスを感じている時をねらって収穫するから」という驚きの答え。化学的な根拠があるわけではなかったが、真夏にシチリアの田舎道を歩いていた時、普段より強い野草の香りが漂っていることに気が付いたシモーネ。これは、水不足のストレスで植物が自分自身の養分を濃縮させているのだと想像。早速その時に収穫してその日のうちに乾燥させてみたところ、ビンゴ!それ以来、最も湿度が低く日照りの続いている時に収穫しているのだそう。すごい、シモーネ。ちなみにすべてのラインナップの中で農産物に有機栽培の認証がないのはこのシクラ・テッラだけ。だって、野生のハーブですからね。申請もなにも。。。

とまあ、エピソードにはことかかないシモーネですが、百聞は一見にしかず。行けるかたはぜひヴィナイオッティマーナ会場へ。行けない方は一口召し上がって、ご自分で感じてみてください。

生き方を根本から変えてくれるようなチョコレートを作ってしまう男、その彼から直接(通訳さんがいます)話を聞きながら、そんなスゴイヤツの作品を全種類味見できる。こんな機会、多分そう簡単にはありません。彼のような人間が存在するという事実を知ること。それを体感できる食べものが存在するということ。それを知るだけでも価値があります。シモーネと握手を交わして「Grazie!」と会場を後にするとき、あなたの人生も、きっと今より少しだけ豊かになっているか、そうでなければわたしのように自分で豊かにしてゆくためのヒントを与えられているはずです。

Sabadiサバディのページはコチラです。

これが噂のシモーネ・サバイーニ!不敵な笑いが腹立たしいほどキレる男。「黙って自分は天才だって言えばいいじゃん」と詰め寄ったら「能力の問題じゃないんだ。勇気の問題なんだ」だって。。。ますます腹立たしい!!

*ろばの家HPのブログ、ママろばの長ダベリよりSabadi関連記事

『カカオも砂糖も農産物であったことに気づかせてくれる感動的なチョコレート』

『ミルクチョコレートは子どもの食べるもの?コレを食べても、そう言えるでしょうか?』

「僕の人生は、常にバカンスのようだよ。それがクオリティーを保つ秘訣なんだ。」と話すシモーネの、インスタグラムのプライベートアカウントではシチリア島モディカのため息が出るほど美しい画像がズラリ。♯Lamiavitainvacanza ラ・ミア・ヴィータ・イン・ヴァカンツァ (常に)バカンス中の僕の人生、とでも訳したらよいでしょうか。注目すべきは、ヴァカンツァ・ネッラ・ヴィータ、人生の中のヴァカンス、ではないところ。あくまで、人生そのものがヴァカンスであるという彼の哲学が現れたハッシュタグ。

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