『おやつの時間』の登場人物紹介#10 小林慎二さん

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今回『おやつの時間』ではじめてろばの家の企画に参加して頂いた、漆作家の小林慎二さん。予約制の雑貨店motomiさんに連れられて鹿島市の工房を9月に訪ねたときのご縁で、漆のコーヒーカップを出展していただきました。
以前から小林さんがFBでシェアしている東京のお店のただならぬワインのセレクトが気になっていたパパろば。ここ一番!というとき必ず登場していただくPaolo Vodopivec のワインを持参して昼から酒盛りが始まってしまいました。彼が家宝としまいこんでいたサインボトルをママろばが間違えて持っていくというハプニングもありましたが、サインがあろうとなかろうとヴィトフスカの杯はどんどん進み、話もはずむはずむ…。能登での弟子入り時代の話や漆修行あるある話、漆漫画のコアな話など、あっという間に時間は過ぎてゆきました。
もちろんただ酒を飲んでいたわけではなく、ちゃんと工房見学もさせていただき、漆のうつわが出来上がるまでの果てしなく長い道のりにただただため息をつきつつ、霞ヶ浦大橋を渡り、レンコン畑を抜けてつくばに戻ってきたのでした。

その日工房で見たお椀やカップはどれも、下地に布を貼って強度を高めていて、その上から何度も何度も塗りを重ね表面をならしているのでとても丈夫です。きちんと作られた漆のうつわは一生モノ、とよく聞きます。もし、うっかり落とすなどしてヒビが入った場合にも金継ぎなど修理も請け負ってくれるので、一生どころか子の代、孫の代までずっと引き継いでゆけるほど命の長い品なのです。でも、一生モノとは言ってもハレの日にだけ引っ張り出してきて埃をぬぐってから使うのでは意味がありません。毎日気兼ねなく使えるようなものでなければ、一生のうちほんの限られたシーンでしか愛用してもらえないことになってしまいます。
小林さんの漆はあえて表面の刷毛目を残して艶を消し、マットな質感に仕上げているものがほとんどです。ピカピカに磨き上げられたものよりぐんと身近な雰囲気で逆に現代の生活シーンの中でも浮かないシックささえ感じられます。お店で使い始めた小林さんの漆のカップ。軽く、中身が冷めにくい漆素材のこれまで感じたことのない手触りが新鮮で、毎日カフェラテを淹れて飲んでいます。白溜め塗りの奥行きのある茶色が使い込むうちにどんどん明るく透明感を増していくのだそうです。早くその変化を見たくてたまらず、今日もせっせとカフェラテをせがむせっかちなママろば。図々しくお昼までご馳走になったその食卓に並ぶうつわがどれもこれも素敵で、小林さんご夫妻のライフスタイル自体がすでに作品のようだね~とまたまたため息をついていたのですが、そんな小林さんご愛用のカップ、想像通りとっても素敵でした。

愛用のカップをみせてください
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「15年程前に購入した額賀章夫さんの器。 轆轤の手跡、高台の切りっ放し、質感も気に入っている。 毎朝コーヒーを飲み、年々味わい深くなっていく。金継をしながら大事に使っている。」

個展前の大忙しの小林さんをつかまえて無理やりお願いしたコメント。
大変だったぞーー((((;゚Д゚)))))))と言いながらも、丁寧にお答えいただきました。本当にありがとうございます。

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2015-10-31 | Posted in Blog, おやつの時間No Comments » 

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