新しさと古さが入り混じったような、独特の世界観を。

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愛知県常滑市で作陶をはじめて、まだ間もない30歳の作り手さんです。

その瑞々しい感性が、何よりも彼を輝かせていることが、クラフトフェアのブースひとつをとってもひしひしと伝わってきます。作品の点数は少なくても、その並べ方、什器、ディスプレイ、そして本人の佇まいまでを含めて、表現したい世界がとてもハッキリしているのです。

「古いものが好き。」

「このような作風に行きついたのには、何かきっかけか理由があったのですか?」という問いに、ディスプレイに置いてあったテープカッターと茶入れの缶を手に取って説明してくれました。とても古いもののようですが特別なデザインのものではなく、昔はどこの家にでもあった実用的で頑丈な作りのモノです。使い込まれて傷だらけになり、元の青いペイントが擦れて青銅のような色合いに見えている重たい鉄のテープカッター、煤けた色合いに変化した錫缶の茶入れ… 

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でもそれらが共通して持っているザラリとした質感は、まさに彼の作品が持っている雰囲気と同じ温かみのを帯びています。作品を並べているアイアンの棚枠も、錆びてエッジがガタガタになっています。

「とにかく昔から家に残っていた古いものが大好きで、こういったものをよく触っていました。人の手によって表情を変えてゆくようなモノの質感に、とても魅かれるのです。」

作品は、成形した段階で化粧土をかけてからヤスリで処理をしたり、厚めにかけたところのひび割れをそのまま生かした状態のまま一度焼き、その後常滑の急須に昔から使用されてきた伝統的な透明釉を薄くかけて本焼きしているため、見た目は無釉のようですがひび割れに水がしみこまないように仕上げています。錆びて塗装が剥げ落ち、毛羽立っているように見えますが、実際に触れてみると表面はきちんと落ち着いています。oozawasan-4

 

「作っているのはあくまで道具。使い勝手が悪ければいくらカッコよくても意味がない」ときっぱり。

「僕の作品を見て、ああ、これにはあの料理を盛りたいな、とかこんな風に花を飾ろうかな、と使い手が想像をふくらませてくれるような、一緒に価値を見つけ出していけるような、そんな道具を作りたい。」

新しさと古さが入り混じったような、大澤さん独特の世界観。これからが楽しみですね。

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大澤さんのうつわはこちらです

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