今年こそ、豆まめしく!ろばでも出来る超簡単お豆レシピ

写真は紫豆といろいろキノコ、タコのアヒージョ。直接コンロにかけられる耐火のスキレットにぎゅうぎゅう詰めてオイルを回しかけ火にかけて20分放置するだけ。美味しいオイルで作りたいわたしはオイルをけちって通常の半量くらいで仕上げます。Theの木綿のキッチンペーパーできっちり包んでその上からオイルを回しかけて落し蓋代わりにするのです。普通具材がつかるまで注ぐとレシピには書いてあるのですが、それだと大量のオイルを使ってしまう。食べた後も沢山余ってしまい、いくらパスタなどに使えると言っても新鮮なうちに使いきれません。久しぶりの『食べろば』はマメパと称してお豆パーティー。現在実店舗で開催中の『豆まめしく~365日地豆を楽しむためのうつわと料理~』という企画展中のイベントで実演したお料理の中で、とっても好評だった一品です。その場で、ストーブの上に置いて出来立てを食べていただいたのです。自分で言うのもなんですが、これがまた美味しいのなんのって!紫花豆にキノコとタコの旨味が浸み込んで、ホクホクとろーり。ところどころカリッと焦げた芳ばしい皮の食感もたまらなく。…ああ、ワインが進みそう。「へえ、お豆をアヒージョにするんだ!」と知ったのはこのスキレットを作った壷田亜矢さん・和宏さんのお宅でいただいてから。スペインに一ヶ月ほど滞在したことがある壷田さんご夫婦はアヒージョやパエリアなどの料理を日常的に、いろいろな具材で作られるのです。あまりにも美味しくて、絶対自分でも作ってみようと思っていたのです。そうしたら、偶然つくば市の図書館でみつけた『地豆の料理』という本に、紫花豆とキノコのアヒージョのレシピが載っているではありませんか。これはもう試してみるよりほかありません。

で、出来上がりはコチラ。どうです~?美味しそうじゃないですか??コチラのレシピはメルマガで~(笑)。なんちゃって。伊藤美由紀さんの本に載ってますのでぜひそちらをご参照ください。意地悪じゃないですよ。他にもご紹介したいレシピだらけの素晴らしい本なのですが、著作権もありますのでね。ネタばらしはこのくらいにしておきましょう。

それにしても”今年こそは豆まめしく!”そう誓ったのは去年のお正月。「今年は毎週お豆料理を作るぞ~。だってこんなに簡単で美味しくて、その上ヘルシーなんだから!」そう思っていたはずなのに、実際には去年一年間で何回お豆を戻したでしょうか…。ただ袋から出して水に漬けておく。それだけのことなのに、なぜだか面倒に感じてしまう。例えばこんな経験はないですか?いざお豆を調理しようと戻してみたはいいけれど、次の日なんやかんやと忙しくてお豆を煮る余裕がなくなってしまう。ああ、時間のある時にしておけばよかったと後悔。そんな挫折を数回味わってしまうともうダメです。本当はただタイミングが合わなかっただけなのに″お豆料理って大変”という印象だけが残ってしまう。でも、断言しますがお豆料理は”超”がつくほど簡単です。お料理初心者こそ手に取るべき食材なのです。でも自分で乾物のお豆から調理するだなんて、きっととても料理上手な人だろうと思ってしまいませんか?そんなことはありゃしません。お豆料理といってもいろいろあるのです。確かに、黒豆や甘い煮豆などを上手に作るのにはそれなりに経験が必要だと思います。でも黒豆や五色豆ばかりがお豆料理じゃないのです。「今夜は五色豆を作ったわよ」だなんて、相当マメな奥さまのイメージですよね?それがいけません。大豆料理の代表みたいにクラシックな教本に出てくるあれは、本当にマメな人しか継続してつくれませんから。だいたい五目ご飯とか八宝菜とか、名前に数字がつくお料理って大抵手かずが多いんですよね。大豆を素茹でして青のり振りかけただけだって立派なお豆料理なんです。そっちを試してみる方が、よっぽどお豆にハマると思うんだけどな。それだけで十分に美味しいし。だってね、いいですか?ジャガイモよりも手軽なんですよ?泥もなく皮を剥く必要さえなく、ゴミも出ない。ただ、お水に浸しておけばお鍋ひとつですぐ調理できるのです。その浸水さえ不要なレシピやお豆だって、沢山あります。お豆は、ぜんぜんマメじゃなくても使えるんです。それが今回の『豆まめしく』で、最もお伝えしたいことなのです。簡単、美味しい、ヘルシー。もっとお豆を食べましょう!今日からあなたもマメ人間、です。

…とまあ、ずいぶんエラそうにお豆の達人ぶっていますが、かくいうワタシもべにや長谷川商店のミックス大豆でお豆ご飯の美味しさとその呆れるほどの簡単さに開眼するまでは、年に一度本を見ながらお正月用の黒豆を煮るくらいが関の山でした。シチリアで暮らしていた時には毎日のようにお豆をスープやサラダ、パスタにしたりしてマメに調理していたのに。そう、お豆は本当に習慣の問題。料理スキルとは関係ないのです。やるか、やらないか。ただそれだけ。この企画展が決まってから、これまでの人生において調理したトータルの回数を優に上回る数のお豆料理をこなしてしまいました。しかも、さほど苦でもなく。夜お豆を水に漬けて、朝起きたらすぐ火をつける。そうすると、もう出勤前にはあとは調理するだけという茹で豆が出来上がる。ろばのウチでは今、部屋のいたるところにお豆を戻すためのお鍋が置かれています。雨漏りでもしてるのかと思うくらい。もう、戻すお鍋が足りなくてボールやら鉢やら総動員です。毎日最低3種類はお豆を戻し、その横でまた3、4種類茹で上がったお豆がスタンバイしているという光景を見ながらお豆料理をいただく、という生活が続いています。でも、全然飽きない。チビろばたちも文句を言いそうなものですが、お豆の種類も調理法も違うので喜んで食べています。でもさすがに今日はお肉にしてあげようかな(笑)。でも大人だけならずっとお豆だけでも十分だねと話しています。そのくらい美味しい。そして楽しい。いや~お豆って、ほんっとうにいいですね~。

『豆まめしく』には、お豆は一度も調理したことがないという方から毎日何かしらお豆を調理しちゃうという筋金入りのマメ人間まで、様々なお豆感を持つ方が来てくださいます。大多数の方は「お豆ってちょっとハードルが高い」と敬遠してきた人たちです。ところがお店でご試食の黒千石大豆のマリネを試していただくと、まずお豆自体の風味の強さに驚いて「なんですか、これ。本当にお豆?」と興味を持ってくださるのです。マリネと言えば聞こえがいいですが、要は茹で上げたお豆にオリーブオイルと塩をふりかけるだけ。ところがこれが、眼からウロコというほど仰天の美味しさなのです(下のレシピに写真アリ)。コクのある凝縮したお味とコリコリ感は、ナッツのよう。「大豆は浸水しなくても調理できるんです。特に黒千石大豆や間作大豆なんかは小さいので、熱湯を注いでぴちっとラップをしていれば2時間くらいでもこのコリコリの食感になりますよ~」と説明すると「そんなに簡単ならやってみます」と、お豆を手に取ってくださるのです。いやはやママろば、デパードで実演販売できちゃうかも(笑)。

そうしてこのマリネ、一度に一袋200gをまとめて作ってしまえばさまざまなお料理に展開できるスグレモノ。日曜日のマメパでは、この黒千石大豆と同様にして作った間作大豆を残り物の玄米と和え、ひじきとレンコンを加えてライスサラダを作りました。ひじきは紫蘇と合うのでやまつ辻田さんの香りのいいしその粉を振って、さらに刻んだ梅干も加えたらバッチリでしたよ。梅干の殺菌効果でお弁当にもよさそう。

ではここで、この2週間毎日皆さんにご試食をお出ししていた中で特に評判のよかったお豆料理のレシピを書き留めておきます。沢山のお客さまの前で約束してしまったのです。店頭でご登録いただいた方に不定期でお届けしている『ろばレター』でも、マメパの告知欄に”お料理の展開レシピ配布”と書いていたのに間に合わず「HPにアップします!する、予定です(←弱気)」と豪語してしまいました。実は今回の企画のために、なんと現在べにや長谷川商店さんに在庫のある地豆(在来種)を全種類取り寄せてしまいました。それが結構な種類になりまして、お豆料理に挑戦したことのない方は何から手をつけてよいかわからないと思うのです。いろいろなお料理に展開できて、そのままでおつまみにもお惣菜にもなるという”ひたし豆”は一度このHPでご紹介しているので、それ以外のお薦めレシピを。騙されたと思ってこの3つだけは作ってみて欲しい。一度でもこの美味しさとその簡単さを実感してもらえたら、きっとお豆料理にハマってしまう…そんなお料理ばかりです。

さあて、久々のレシピ集『ろばでもできる、超簡単クッキング』の、はじまりはじまり~。


基本のコリコリ食感マリネ

材料:小さ目の乾燥大豆(黒千石大豆、間作大豆など) ひと袋(200g)
    オリーブオイル 
          塩

1、大豆は軽く洗って大き目のボールに入れ、たっぷりの熱湯を注いでラップをぴっちりかけておく。

2、1~2時間ほどで食べられる硬さになります。味見をして好みの硬さになったところで戻した汁を減らし、ひたひたに浸る程度に調節する。ちょっと硬すぎるなという時はお水を減らさずそのまま火にかけ、沸騰直前で弱火にして蓋をしたまま5分。そのくらい短時間で十分です。

3、熱いうちにオリーブオイルを回しかけ、塩を振る。

*塩味を薄めにしておくと、後からお醤油を足したり梅酢を加えたりアレンジが効きます。サラダなどに使いたい場合は、熱いうちにみじん切りの玉ねぎを和えておくとお豆の熱で火が程よく通りシャキシャキの食感に。
*シンプルさが身上の料理です。地豆は味が濃いのでそれに負けない力のある調味料を使って欲しいです。ちなみにマメパでは、パーチナのオリーブオイル新潟の美味しいお塩を使いました。黒千石大豆には藻塩、間作大豆には塩の花がおすすめです。ママろばは自分でレシピをアレンジする際、カラーコーディネートに一番気を付けています。黒や紫など色の濃い食材はやっぱりお味にもクセがあります。ミネラルたっぷりで旨味の強い藻塩や魚醤などが合います。一方色の白い食材はやはりお味もデリケート。クリアな味に仕上げたいので塩の花や笹川流れの塩など甘みの強い調味料を合わせてみると、たいていの場合よく合うのです。同様の理由で青大豆に青のり、もドンピシャリでした。これはべにや長谷川商店さんの超使える料理本『豆料理』で見てなるほど!と膝を打ちました。


基本のホクホク煮(ペイザンヌ)

材料:乾燥青えんどう(グリーンピース)一袋(200g) すべてのいんげん系の豆、ひよこ豆でもできますがまずは青えんどうで。
    玉ねぎ 大1個
    オリーブオイル 大匙2
          塩 大匙1

1、お豆は軽く洗ってたっぷりの水に浸し、6時間以上置いて戻します。

2、戻したお豆を火にかけ、沸騰したら中弱火にしてお豆がゆらゆら舞う程度(ブクブク沸かない)の火加減で30~40分(いんげん豆の粒の大きいものは1時間近くかかる場合も)茹で、かじってみて生っぽい芯がなくなったら蓋をしてそのまま置きます。

3、お鍋にオリーブオイルをたっぷり入れ、ダイス状に切った玉ねぎと塩を入れて炒めます。透き通ればOK。焦がさないように注意。

4、煮汁を切ったお豆(煮汁は別によけておく)を3に入れ、ひたひたになるように煮汁を加えて蓋をし中弱火で煮る。時々煮汁が減ってしまったらその都度加え、常にひたひたの状態になるよう保って20分ほど火を通す。

5、好みの硬さになったら出来上がり。蓋をしたまま仕上げればトロトロに。最後に蓋を外して水分を飛ばせばホクホクに仕上がります。角切りのベーコンを加えたり、さっと炒めたイカを加えて和えると立派な主役に。でもまずは、そのまま食べてみてください!

*青えんどう(=グリーンピース)は一般のお豆で在来種ではないのですが、お豆料理が苦手という方でもこのお料理だけは大絶賛してくださることが多いので、きっかけになればと敢えて載せました。えんどうの煮汁は濁らずクリアな色に仕上がります。お味も見た目通りとてもクリアで、煮汁だけでもその高貴な味わいにびっくりしてしまいますよ。出来上がったトロトロ煮をフードプロセッサーやブレンダーでピューレにして煮汁でのばせば美味しいポタージュが出来ますよ。


手亡豆のペースト

材料:乾燥手亡豆 半袋(100g)  大福豆、白花豆、紫花豆なども向いています
    アンチョビ 大きいものなら1尾、小さいものなら2尾
    にんにくスライス2~3枚
    オリーブオイル 小さじ2
          塩 適宜  *2倍量で作ってペースト状で半分冷凍しておくと楽です。

1 、手亡豆は軽く洗い4時間~6時間たっぷりの水で戻します。手亡は小さいので戻し時間も短いため大きないんげん豆は一晩戻す。

2、1を中火にかけ沸騰したら火を弱め注弱火で30分~40分、柔らかくなるまで茹でる。指で押して楽々つぶれるくらい。蓋をしてそのまま冷ます。

3、粗熱が取れたら豆だけ水をきり、アンチョビ、にんにくと一緒にフードプロセッサーかブレンダーでペーストにする。回しにくい時には茹で汁を少しずつ加え硬さを調節し、なめらかな状態にします。やわらかく茹でてあればすり鉢でも潰せます。

4、味を見て塩を加え、オリーブオイルを加えて混ぜ合わせる。好みで胡椒をふっても(分量外)。

*こちらも大人気のひと品。薄めにスライスしたバケットにパテのように塗ってお出ししたところ、皆さんチーズみたい!とびっくり。その場で即、手亡豆を買って帰られました。小さいので戻すのも茹でるのも時間がかからない上、皮がやわらかくなめらかに仕上がるのです。紫花豆で同様に作って食べ比べていただいた時も、お豆だけの違いでこんなにも味が変わるのかと感心。紫花豆はもっとコクのある味に仕上がります。そう、お豆本来の味を楽しんでいただきたいので、くれぐれもにんにくやアンチョビは控えめに。このペースト、茹で汁でさらに伸ばせば和え衣にもドレッシングにも変身するのでお豆料理を作る時余分に茹でて色々なお豆で試しています。茹でた豆類はとにかく傷みやすいので食べきれない分は冷凍してしまうことをお勧めします。ペースト状でも、茹でて水を切った状態でもジップロックに入れて冷凍できますよ。


さあて、どうです?お豆料理、作ってみたくなってきませんか?『豆まめしく』はまだこれから後半戦。レシピの画像にも登場してくる、地味になりがちなお豆料理をぱあっと映えさせてくれる素敵なうつわやお豆がホックリ炊ける土鍋や耐熱ウエアなどなどたっくさん届いているのに、そのご紹介もまだまだ追いついておりません。写真の撮影に時間がかかりますので、うつわはもう少々お待ちくださいね。その間、基本のお豆料理を試しながら「こんなうつわに盛ったらさらに美味しそう~」と楽しみに待っていてください!今回は本当に素晴らしい作品ばかり集まりました。今年こそ、豆まめしく。まだまだ、間に合います。

『豆まめしく』のページはコチラです。希少なお豆は再入荷の予定がありませんので完売の際は来年の新豆時期が次回入荷となります。ご了承ください。

ちなみに画像のうつわは、上から耐火スキレット/壷田亜矢さん、耐熱土鍋/壷田和宏さん、輪花小鉢/関口憲孝さん、青白磁輪花鉢/関口憲孝さん、白磁小高坏/壷田亜矢さん、濃紺釉八角皿/関口憲孝さん、白磁テクスチャー皿/白石陽一さん

 

  

 

 

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