尖らず、甘すぎず、スッキリ香りよく。お酢が苦手な人こそ試してほしいLOGさんのいちじく酢。

ろばの家初の調味酢のご紹介となります。しかも、いちじく酢なんです。原材料が米でもブドウでもほかの果物でも、お酢と名前がつけば気になってついなんでも試してしまうわたしたちも、この新しい出会いのおかげである程度の守備範囲をカバーできたかな、と油断してしまいそうになりました。いえいえ、もちろんまだまだ探求は続きますよ。でもね、アグロドルチェに黒バルサミコにシルクにアクトと4種類全然個性の違うワインヴィネガーがあって、米酢では無敵の老梅酢があって、さらにもう一種類お酢を扱うとなるとどうしてもハードルが上がりますよね。だからこそ慎重にいろいろなお料理に試してみたのですが、うん、これはいい!と小躍りしてしまいました。それほどバランスの良いスッキリとしたお味なのです。調味酢って、どうしても甘すぎたり逆に塩味を利かせ過ぎていたりして、味が強すぎるものばかりという印象。何にでも使える、とあるものは確かに何にでも合うのだけれど全部同じ味になってしまったり…。

このいちじく酢。広島県尾道のLOGというプロジェクトにより生まれた商品。LOGはホテルやカフェギャラリーなどを有する複合施設で、世界的に注目されているインドの建築集団「スタジオ・ムンバイ」が昭和38年に建てられたアパートをどのように蘇らせるのかと話題となっていたようです。この土地で暮らす人々とまちを散策する人々が交差する場所と自らを位置づけ、暦にそって土地の恵みを無駄なくいただく、日々の暮らしの中でできることを自分たちの手でやってみる、そんな豊かな暮らしのあり方を探るプロジェクトとして生まれたLOGが開発するプロダクトは、食品にもすべてその強い思いが込められています。

実は今回とても素敵なご縁をいただいて、プロダクトの企画から携わってきたLOGのゼネラルマネージャーさん自らご紹介いただいたのです。なんと驚いてしまったことにもう何年も前からろばの家をご利用いただいていて、自分たちがつくるものたちはきっとわたしたちが求めているものと近いのではないか、と感じていたというのです。ぜひ試してみて欲しい、と。なんと嬉しいやら恥ずかしいやらありがたいやら…。

届いたお荷物に添えられたお手紙が圧巻!便箋4枚にびっしりとそれぞれのプロダクト開発のいきさつや思いがつづられているのですが、手書きとは思えないほどの文字量。熱量が伝わってきます。要約しますと…。

「実は尾道は日本いちじく蓬莱柿(ほうらいし)の生産日本一を誇っています。お盆から10月上旬にかけてが出荷のピークとなるいちじくですが、その特性上痛みが早く廃棄されてしまうことも多い果物です。尾道には400年のお酢文化が残っており、いちじくだけでなく橙やぶどう、柿などもお酢として活用されてきた歴史がありました。ところが、現在流通している調味酢の多くには中国産のハチミツが使われていたり砂糖が添加されていたりと自分たちが求めるものがありませんでした。せっかく自分たちで作るのであれば尾道のもので、と大正10年から続く老舗の尾道造酢さんに昔ながらの製法で作っていただいたいちじくの原酢に尾道産のハチミツ、瀬戸内のお塩だけを使って作ったのがこのいちじく酢なのです。」

これ以上ないほどシンプルなのにさすがのセンス。二つ折りの紙を細い糸で結んだだけのラベルを開くとおすすめのレシピも載っていて「ピクルス」とあります。ピクルスというと保存食というイメージで作るのが大変だとひるんでしまいそうですが、これは即席ピクルス。季節のお野菜を5㎜くらいにスライスして塩を軽くまぶして少ししtから水分をふき取り、いちじく酢をまぶして袋にギュッと詰めて冷蔵庫で2~3時間。それだけです。調理している時間は5分くらい。レンコンやカリフラワーなど硬いお野菜はサッと茹でてから、生で食べられる野菜はそのままで大丈夫です。

さっそく今出回っている紅芯大根で作りましたよ。わたしもパパろばも、あの甘ったるい甘酢漬け的ピクルスは苦手なのです。一口だけなら美味しいと感じても、量を食べられないから。このスッキリさ。いくらでも食べられてしまいます。米酢と違ってツンとくる臭いがなく尖った要素がないので液を煮たてる必要もありません。ただ、和えて馴染ませるだけです。お酢というよりはレモン汁に近い爽やかな酸味で、これなら酢の物が苦手という方やお子さんでも喜んで食べてくれそう。
直感でひらめいてすぐに試したのはすし酢。すし酢も甘すぎる配合は後でもたれるから嫌なのですが、市販のすし酢や合わせ酢は想像以上に砂糖が使われています。自分で合わせる時にはかなりお砂糖を控えるのですが、これをいちじく酢でやるとドンピシャリ!ほんの少しお塩を加えるだけで完成です。スッキリ後味の軽い、かつむせるようなアグレッシブな酸もない大人な酢飯が炊きたてご飯に混ぜるだけでできてしまったのです。ポイントはたっぷり目にお酢を使うこと。

お刺身が余ってしまった時など、丼で食べたいとき、わざわざ酢飯に仕立てるのが面倒だったりしますよね。ごはん茶碗一杯に大匙1~1.5杯のいちじく酢を和えるだけで、爽やかな酢飯ができてしまいますよ。ちなみに、お子さんがいらして甘い酢飯を好まれる場合はこのいちじく酢大匙1に対してきび砂糖小さじ1、お塩をひとつまみ混ぜてあげれば、おそらく米酢で作るよりもバクバク食べてくれるクセのない優しい酢飯ができます。すし酢を自分で配合するのが苦手だった方、ぜひ試してみてください。

LOGさんでは、ホテルの朝食でこのいちじく酢にお塩、オリーブオイルだけを加えたシンプルなドレッシングでサラダを出しているようで、とても好評だとか。そう、塩味もごくごく押さえてあるので調味酢とはいってもお料理のバリエーションが無限なのです。先日も豚肉のみそ炒めの仕上げにほんのひと匙加えたらふわっと味が軽くなりました。イタリアン的なお料理でオリーブオイルと合わせてサラダやマリネに使えるのはもちろん、和食に使っていただけるとさらに応用範囲が広く、角のとれた優しい酢の物が簡単にできます。革新的とも呼びたいほどにスッキリとしたバランス、普通はもっとわかりやすく甘くしたり味を濃くしたりするものなのに…と思いきや食品の監修は料理家の細川亜衣さんだと聞き納得。なるほど、いつも細川さんのレシピを見て「こんなにもギリギリまで引いた味付け、潔いなあ」と驚かされてきたのでさもありなん、でした。

地元のいちじくのフードロス対策にもなると生まれたもうひとつの逸品、いちじくとベルガモットのジャムもそのセンスが存分に生かされています。ここまで媚びない味のジャムもそうそうない気がします。まるでコースの中の一皿のお料理のように完成された味わい。パンや紅茶、チーズと合わせたり甘さを抑えたクリームやクロテッドクリームなどを添えたパンケーキやスコーンと合わせると、特別な一皿になりそうです。そういえば、LOGのマネージャーさんもろばの家でヴィアザビオさんとのコラボのあま2チーズセットを取り寄せていただいたようで、このジャムと一緒に楽しんでくださったとのこと。とても合いましたとコメントをいただいていました。ベルガモットのほろ苦さとアールグレイでおなじみの爽やかな香りが生きるよう、お砂糖は最小限。大人のコンフィチュールです。そして、国産の無農薬のベルガモットというだけでも珍しいのに、こんなにも贅沢に大ぶりのカットでベルガモットが入っているなんて、イタリアでも見かけません。食べたことないですよね?ベルガモットのかたまり…。ベルガモット好きのろばの家としてはこれを見逃すわけにはいきませんでした(笑)。カイーノのジャムとアリアンナのオレンジジャム以外は自分から食べないパパろばまでもが一発で虜になってしまいましたからね。辛党にもイケる味なのでしょうか。


そして、これまた魅了的なオリジナル商品が。チャイスパイスミックスなんです。ろばの家にはママろばが愛してやまないuf-fuさんのコルカタ・チャイがあるのでむむむ、と構えておりましたがこれがこれがこれが!目が覚めるほど新鮮な味わいでした。インドでは各地方ごとにまったく違う食文化が発展しており、地方が変わればチャイに使われるスパイスの傾向も変わり、また各家庭によっても独自のブレンドがあるそうで本当にその味わいは千差万別。このチャイはインドでも西側の地方で主流のレモングラスやミントがブレンドされた爽やかな後味のチャイなのだそう。まったくタイプが違うのです。

古いお付き合いだという鎌倉アナンのスパイス料理家メタ・バラッツさんとともにオリジナルのブレンドを開発。自分たちでも何度もブレンドを繰り返したがなかなか思い通りの味わいに仕上がらず、バラッツさんにイメージを具体的に伝えて何パターンもブレンドを作りやっとたどり着いた自信作。再現したかったのは、スタッフ6名でスタジオ・ムンバイを訪ねてインドの西側を旅した際に町のあちこちで目にしたチャイタイムで飲まれていたようなスッキリした味わいのチャイでした。

ラベルにチャイの美味しい淹れ方も書いてありますが、これはバラッツさんのおばあさま直伝だそう。わたしもその通りに淹れてみましたが本当に美味しく淹れられました。ぜひ商品ページの淹れ方、見てみてくださいね。LOGさんでは仕上げに瀬戸内の柑橘ピールをひらりと削ってさらに爽やかさをプラスしているのだそう。素敵ですね。

3度沸騰させる、というところがポイント。紅茶はアッサムやウバなどミルクティー向きの茶葉なら何でもOK。台湾茶との相性も良いそうです。豆乳やアーモンドミルクもおすすめです。深いコクがあるのに飲んだ後がスーッとスッキリで、夏に冷やしてアイスチャイにしても絶対に美味しいはず。

インドの町のあちこちで目にしたチャイタイムでは、仕事の内容に関係なく様々な人が一か所に集まり、チャイとおしゃべりを楽しむ。そうして各々、またもとの持ち場に戻ってゆく。その豊かで優しい時間がとても素敵に感じられ、LOGでもそんな時間を過ごしていただけるようにとカフェやダイニングのメニューとして提供しているのだそうです。

飲み物が、単なる味のある液体ではなく人と人とをつなぐツールとして大切な存在として感じられるとき、そこにはやはり沢山の人の手が携わってきたことが自然と理解できるものだなあと妙に納得してしまいました。

そこに携わるすべての人の思いが詰まった大切なもの。せっかくだったら、その手を同じように大切に感じている人の手から飲む人の手へと手渡してほしい。大切に作ったものであればあるほど、その思いが強くなるのは当然のことに思えます。わたしたちは、そう思ってお声をかけていただいたことをこの上なく光栄なことだと思っています。

人のご縁が繋げてくれた、美味しいものとの出会い。この連鎖でろばの家が成り立ってきたのだと改めて実感することのできた特別なプロダクトたち。皆さんにもこの出会いと美味しさをお裾分けしてさらなる連鎖が生まれますように。

◇LOGさんのページはコチラから

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