愛称で呼びたい、世界にただひとつだけの調理・炊飯土鍋。


こんなにも楽しいお鍋さん、それまで出会ったことがありませんでした。西臼井郡高千穂の、壷田和宏さんの手によるものです。すでにろばの家にには2~3個入ってきた時も含めれば4回ほど入荷してきたことになるのですが、毎回毎回、取っ手の先っぽから蓋の裏まで徹頭徹尾和宏さんです。ひとつも同じものがないのに、そのどれもがひとつひとつ、間違いなく和宏さんの土鍋だ!と一目でわかる。なんとも言えないユーモラスなお顔。じっと見ていると見えない目と目が合ってしまう。ぱっかりと口が開いて話しかけてくる。「はよ炊いて~な!」…こんなお鍋でご飯を炊いたり、お豆を煮たり…。炒め煮だってお任せください。使えば使うほど、風合いに味が出てきて貫禄も十分。そりゃあもう、台所の主役です。え?しまうところがない?出しっぱなしでよいのです。なにせ主役なのですから。

壷田さんの耐熱のうつわは伝統的に土鍋が作られてきた伊賀の粘土だけを使っています。土鍋の中には油を使わないでください、というものも多いのですが炒め煮もOK。パエリアなどを作ることもできるし、リゾットなどはふっくら上手に炊き上がります。遠赤外線効果で具材もジューシーにあがるし、炊飯だけではもったいない。内側は丁寧に釉薬をかけて焼いてあるのでご飯がくっつきにくく扱いもとても楽です。


それもそのはず、和宏さんは土鍋に関しては「お望みならどんな形でも!」というほど経験があって、はじめて土鍋を扱わせていただくことになった時もびっくりの連続でした。そのあたりは過去の記事をぜひ読んでみてください。「土鍋なんて、そうそういつも作るわけではないですよね?」と聞くと「いつもいっぱい焼くから、沢山出来るよ」と、さも簡単そうにお話しするんです。耐熱の大きなお鍋の難しさをあちこちで聞いてばかりいたのがウソのような、あっさりした答え方。一ヶ月に一回は窯を焚くけど、一度に何十個単位でまとめて作るからと、本当に何でもない事のよう。7合くらい炊ける大きな土鍋も探していて…と聞くと「お寺さんに頼まれて100人用の巨大鍋も作ったことあるし、大きい分にはいくらでも大きくできるよ。そのお寺さんの時は竈まで一緒に作っちゃったけどね」という、なんとも頼もしい答えが返ってきたのでした。

それにしても、その「いっぱい作る!」という和宏さんのひとつひとつの土鍋は、これまた二度と同じものには出会えない。完全に、一期一会の世界なのです。だからつい、一目惚れしてしまうと「ここであきらめたらもう二度と出会えない」そう思えて次から次へと欲しくなってしまう。だって本当に、どれもこれも個性的で、どれもこれも使い易そうで、どれもこれも揃って、面白いヤツなんですもの。そんな和宏さんに『定番』をお願いするなんて、ちょっと矛盾してるかなと思いながら黙って作品が届くのを待っていたのです。

案の定、全く見たことのないバージョンの子たちが届きました。今回は、より炊飯に向いたもの、より調理に向いたもの、どちらも織り混ぜて届けてくれました。ご飯だけに使うのでしたら内蓋タイプが向いていることには違いありませんが、お米を入れすぎなければどれも蓋がしっかりしていて美味しくご飯が炊けそうです。今回届いたモノの中では唯一、はじめの写真のものだけがお米だけを炊く専用にするには少し平たいかな?という印象ですが、逆に鯛めしや炊き込みご飯などはものすごく上手にできそうですね。目安としては、より球体に近ければ近いほどお米はよく対流して上手に炊き上がるということを炊飯専用で選ぶ際の参考にしてください。

壷田和宏さんのページはコチラです。

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