『ごはん党』メンバー紹介#11 羽生直記さん

さてさて、昨日無事に『やっぱり、ごはん党』の展示が終了してホッとひと息、若干気が抜けてしまったように一瞬放心状態に陥ってしまったお米レンジャーですが、ボーっとしている暇はありません。遠方でろばの家まではお越しいただけなかった方にも心をこめておにぎりを握ってお届けする…ことはさすがにできないので、これからはOnlineでのご紹介に専念させていただこうと思います。

昨日のライスイベント『もっと、ごはんを美味しく』でHachiemonの多恵子さんがその場で焼いてくれた青さポテト。お出汁を煮含めてから冷ましたじゃがいもを地あぶらでソテーし、塩の花やまつ辻田さんの糸すじ青さのりをパラパラと振る…だなんて、当店取扱い調味料のオンパレードでまるでデパートの実演販売さながらのプロモーションでしたが(笑)、なんと予想外に完璧にプロモーション出来てしまったのが羽生さんのフライパン!多恵子さん、じゅうじゅう焼きながら「おばちゃんコレ、ほんっとくっつかないね!」と。彼女のセリフに皆さん過剰反応。あ、ちなみに”おばちゃん”はワタクシママろば(お米レンジャーは仮の姿)のことで、彼女は普段からワタクシをこんな愛らしい名で呼ぶのです。携帯までその愛称で登録してあって着信があると子供達までもが「おばちゃんから電話だよ~」と素で叫ぶのです…。ウチのチビろばくんの授業参観で会った時まで大声で呼ぶのだけはやめて欲しいのですが…)。あ、で、なんの話でしたっけ?おばちゃん?あ、フライパンだ。

そう、基本ろばの家の食べるイベントに来て下さる方は皆さんお料理好きで、すでに鉄のフライパンなどはお試しの方ばかり。「本当にそれ、くっつかないんですか?」とすかさず突っ込まれます。そこはもう、実際に使ってきているワタクシがささっと助け船を出すのですが「そうなんです!これがほんっとうにくっつかないんですよ~」だなんて横から口をはさむとますますテレビショッピングのような感じで我ながら怪しい。でも本当なんだから仕方がありません。やはり、叩いて成型しているものと、金型でカタチを抜いている量産品とは、鉄の表面のテクスチャーが違ってしまうのは当たり前のこと。油なじみのよさが、全然違います。これまで何度も鉄のフライパンに挑戦したけれど、結局くっつくのが嫌であきらめテフロンを消耗品と割り切って使っている、と話すお客さまにここぞとばかりにママろばが弁舌をふるいます。そこからはもう、いつもの独壇場です(笑)。調理した後フライパンが熱いうちにじゅうっと水をかけ束子でこするだけで汚れが簡単に落ちること、その後火にかけて水気を飛ばし、平置きせずに吊るしておけば錆の心配もなく、かえってテフロン製のものを洗うより楽であること。皮目をパリッと仕上げたい料理の圧倒的な食感の違いetc…。誰かワタクシを止めて!というくらいの弾丸トークです。一度このHPでレシピをご紹介して多くの反響をいただいたイタリアマンマ直伝のフリッタータなど羽生さんのフライパンでないと上手く出来上がらない、というほど仕上がりを左右する大事な要素。No Iron, No Frittata! …鉄でなければフリッタータ作るべからず、と訳すべきか、鉄のフライパンでつくらないフリッタータなんて…と訳すべきか。日本語にすると長いですね。…ああ、一昨日サプライズでろばの家に顔を出して下さったごはん党党首、沼田先生の名言の影響が…。

とまあ、ずいぶん長い前振りとなりましたが要は羽生さんのフライパンを”おしゃれ”のひとことで片づけないでください、ということなのでした(←今まで全く触れてないけど!?)。沼田さん情報によると羽生直記さん、巷では「鉄王子」と呼ばれているそうで、その甘いマスクとやわらかな人当り、はにかみやで引っ込み思案というあたりも絶妙にお姉さん心をくすぐるようで、作品だけでなく本人のファンという方も少なくないのだとか。それにしても鉄王子って、なんだかイカツイ響きですね。筋肉ムキムキな感じで。当のご本人はというとですね、ヤワとまでいかないまでもスラリとしていてマッチョ感はないです。そして王子とかそいういうの、謙遜などでなくまじめに苦手というか本気で嫌がってる感じの人なのですが。もしくは全くそう呼ばれていることなど知らないか(←この線、濃厚)。まあ、大人しいんです。どのくらい大人しいかというと動物園のなまけものくらい大人しい。ガラスをドンドン叩いて起きているのか確認したくなるほどです。そして根っからの出不精、ヒトがいっぱい集まるところが苦手、社交も苦手。でも真面目だから頼まれると断れない…。なんだか、このせちがらい世の中生きにくくないのかなと、おばちゃんとしては心配になってしまいます。お米レンジャーが何度しつこくメッセージを送っても、電話でせっついても、アンケートが戻ってこない…。あんまり音沙汰ないのでクラフトフェアでお会いした奥様にこっそり「無理矢理隠し撮りでもいいから羽生さん写して送って下さい」とごり押し。それでかどうか、届きましたとも。会期最終日に(笑)!

鉄王子いわく「遅くなってしまい 本当申し訳ありません。お待たせしながら 面白味のない内容ですみませんです…」こうボソリと書かれて届いたご本人の写真を見た瞬間、お米レンジャーは倒れてしまいそうになりました。運転免許証用か!?…いえ、文句など言うつもりはありませんよ。これでも精一杯、本当に嫌で嫌でたまらないのに無理やり奥様に「ろばさんに頼まれたんだから仕方ないでしょう?」とかなんとか言われてしぶしぶ撮影して下さったのに違いないのです。そう思うと逆に掲載しないのも失礼です、よね?しかも、結局アンケートの時の可能であればご自身の写真も添付してください、というお願いに真面目に答えてくれたのは羽生さんと、あと一組だけだったというのですから、さらに心が痛みます。ああ、どうしたらいいんだろう…とお米レンジャー良心の呵責に苛まれて思わず沼田隊長に相談するも…

「さらしてやりましょう」

と切り込んできた。隊長、ひとが悪すぎます。だからですね、羽生さん。ワタクシは悪くないんですよ。隊長命令なんです。ワタクシは鉄王子という言葉さえ使うのをためらうほど羽生さんのことを思っているのですが、鬼隊長が…というわけでごめんなさい。羽生さん。せっかく撮ってくれたことですし。

こっち見てください。羽生さん…。

正面向いてくれた方が、カッコよさ伝わるのにな~と、ついおばちゃんのおせっかい根性で「以前のHPの記事をご覧くださいね」と言いたくなってしまうのですが、まあ、顔で鉄打つわけじゃあるまいし、羽生さんがどんなビジュアルだろうとそんなことはどうでもよいのです。…でもでも、羽生さんが優しくバカ丁寧な性格だということは、先述の記事を読んでいただければわかっていただけると思います。だってね、納品されるすべての作品のプチプチをマスキングテープで留めてあるそのテープの端が、全部ちゃんと少し折り返してあるんです。ピリリと剥がしやすいように。そしてそこに代表される丁寧さは、彼の作品にしっかり現れているのです。自分の作った道具が、それを手にする人に少しでも安全に、より快適に使ってもらえるよう過剰とも思えるほど細部まで根気よく仕上げてゆく。それはもう、歩き始めたばかりの子どもを傍で見守っているかのような気の遣い方で。エッジで手を切ってしまわないか、引っかかりがあると危ないんじゃないか、成分が不明な薬剤を使う訳にはいかない、木の部分も全部天然素材だけで仕上げて…それこそ、赤ちゃんが口に入れても安心な、ともいえる基準で道具を作っているのです。大袈裟でなく。

「鉄は落としても踏んでも壊れないですからね。そこが鉄のいいところです」とは、はじめて会った時の羽生さんのセリフ。でもね、羽生さん。鉄は鉄でも、羽生さんの手から形づくられた鉄はただ丈夫なだけでなく、使う人に優しい、温かな鉄なんですよ。ママろば、きっと一生羽生さんのフライパンでフリッタータを焼き続けると思います。おばちゃん、でなくおばあちゃんと呼ばれるようになっても、ね。

あれ?なんだかアンケートのご紹介のはずがぜんぜん明後日の方向に…。毎度のこととは言え、すいません。いかに会期中追われていたのかがわかる様な文章量の違いではなはだ申し訳ないですが、くだんの”面白みのない”というアンケート回答、拝見いたしましょう。…そんなことないと思いますけど。


質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?
——-麻婆豆腐、納豆、生玉子、塩昆布、野菜炒め、玉子焼き

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?
——-1位:塩昆布  2位:普通の塩にぎりの海苔包み 3位:明太玉子焼き

質問3:愛用の飯椀を見せてください。
——-大学の先輩で友人の三宅直子さんのお茶碗を夫婦で使っています。彼女のつくるものはほんわかとしていて好きです。

質問4:「わが家の定番」的おかず、もしくは「思い出の母の味」など、特に印象的なおかずがあれば教えてください。
——-玉子焼き。 あと妻のつくってくれるもの。わたしと違って真面目に下手な冒険しないので なんでも美味しいです。

質問5:今回出展した作品を、どのような想いで作りましたか?
——-おいしいごはんをより引き立てる 名脇役になれたらよいなと 考えて制作しました。

 


自分の写真送るのはなんだか慣れないですね…と書いて、多分本当に無理をして送って下さった羽生さん。本当にありがとうございました。なんだかおちょくってるみたいな文章に見えたらごめんなさい。沼田隊長が悪いんです、と人のせいにしちゃいけませんね。でもそんなつもりじゃないんです。精一杯羽生さんの作品の魅力を、それを送りだす手はどのような人のものなのかをお伝えしようと、ワタクシなりに真剣なんです。心から感謝します!奥様も、ご協力ありがとうございました!お米レンジャー、得意のライストークビームが炸裂しすぎてお二人を不快にさせないかかなり本気で心配ですが(←えらそうな口きく癖に案外小心者)、どうか真意をご理解ください。

と、真剣に謝ってはいるのですが心のどこかで羽生さんならきっと許してくれちゃうと確信しているんです。だって、本当に優しいから。

羽生さんの鉄の作品はコチラです。

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