素直で飾り気がなく、手を加えているけれど、強調されすぎていない絶妙なバランス


hp-furumatusan2

古松さんの器との出会いは1年前くらい。粉引の器の中心にはラクダ?の印が押されたものだった。柄物、という訳ではないけれど、絵付けや印判の押された器を殆どと言っていい程使うことの少ないろばのウチですが、古松さんの器には妙に惹きつけられたんです。なんででしょうね。それだけが強調されすぎてない、落ち着いた雰囲気が気に入って小皿。食卓への登場回数も多いし、妙に馴染む。特に意識はしていないが、たまたまチビろばちゃんがこの器を使っていて、食べ終わった時に印判が出てきて、ちょっと喜んだりしてるの姿を見るのもいいものです。

当然のことながら取り扱えないか、となった訳ですが…作家さんの名前がわからない。。。あの手この手で調べてやっとたどり着いた古松さん。(駄目ですねちゃんと名前聞かないと・・・)

昨年の11月にやっと連絡を取ってみることに。とにかく電話してみよう!どんな人なのかわからないまま、電話をかける。受話器越しに聞こえる『プルルルル…』の回数の度ドキドキも高鳴る。奥様がお出になって、つくば市のろばの家の…と名乗って古松さんに取り次いでもらおうと思ったが個展で不在にしていて、後日連絡してください、と言われ電話を切った。ふぅ~。緊張した…毎回毎回なんだろうこの緊張感。そして、きっと古松さんの奥様はさぞろばの家?なんだ?と思われたに違いない。。。古松さん、どんな人なんだろう?と思って調べてみることに。ちょっと調べてみると三島、粉引、刷毛目の研究で高名な故吉田 明さんのお弟子さんだったらしい。

こここ、怖い人だったらどうしよう。(どうしても陶芸家=怖い印象がとれないらしい。)びくびくしながらも再度連絡してみることに。電話越しの古松さん、イメージと真逆の物腰の柔らかい、落ち着いた口調で驚く。古松さん、改めて連絡をとる数日間に、うちのお店のことを調べてくれたみたいで、他の作家さんの器を見てくれて、こうゆう感じのがお好みですか?と言ってくれたりして、ちょっと嬉しかったりもする。右も左もわからない時に(今でもあまりわかっておりませんが…)、何屋かわからない、得体のしれないろばの家に対応して頂いた、古松さん。本当にありがとうございます。

そんなこんなで、ろばの家に古松さんの器がやってきました。

実は古松さん、大学院に進んでいながらも「普通に就職するのは何か違った。」と、以前から興味のあったものづくりの世界に進むため大学院を中退。「本当は仏像とか作りたかったんですけど、おそらくそれでは食べていけないのでは…」ということもあって兼ねてから楽しそうと思っていた焼き物の世界に。

何故、吉田さんだったのか?という問いに、ご両親がもともと骨董やうつわが大好きで、その中にあった吉田さんの器に強く惹かれたことで、故吉田 明さんに弟子入りすることを決意したのです。「やるからにはとことんやりたい。」穏やかな口調とは裏腹に「人が10やることは20、30はやっていた」と、負けず嫌いな一面も。

furumatsusan-kama自身で造られた割り竹式の登り窯から焼かれた器は、うっすらと赤く火色のついたものから、強めに焼き色が付いたものまで、表情豊か。そこに押された動物や花?、人のような刻印。この刻印、古松さんが中国に行った時に、シルクロードの近くの岩に無数に描かれていた、遥か昔の時代の岩画からインスピレーションを得たそうです。

そこには動物、人、模様、中には何かわからない様なものまで、本当に沢山の岩画があるそうで、どの岩画も静かで素朴なところに魅力を感じたそうです。素直で飾り気がなく、手を加えているけれど、強調されすぎていない絶妙なバランス。いくつもある印もその時の古松さんのインスピレーションで決めているそうで、言われてみると、岩画のような静観さも。刻印そのものにも惹かれるが、うつわ全体で見ても違和感がない。いつまでも飽きない一枚になりそうな予感です。

古松さんのうつわはこちら

記事をシェアするShare on Facebook0Tweet about this on Twitter0Share on Google+0Pin on Pinterest0Email this to someone

関連記事