Blog

作為と無作為の境界に横たわるグレーゾーン。白石陽一さんの磁器。

白も黒も概念。完璧な白や100%の黒などこの現実世界には存在しない。濃い薄いという印象もあくまで相対でしかないのだから、グレーなどさらに多様な概念です。だからこそグレーゾーンという言葉があるのでしょう。白黒つけられない領域。この、無限の可能性を持つグラデーョンを前に「これはグレーなのかそれともベージュなのか?」と腕を組むのはナンセンス。明度や色相を数値で表してみたり、ひとつひとつのグレーに名前を与えてみたり…。それを定義してみたところで見る人変われば印象も変わります。ワタシが薄グレーととらえる色をオフホワイトと呼ぶ人がいるかもしれないし、濃いグレーが黒にしか見えない人もいるでしょう。正解なんて必要ありません。

「白い磁土に黒を混ぜてグレーを作るんですけど、ざっくり濃い目、薄目と意識するくらいでグラムを計ったり記録をとったりはしないんです。」電話口で聞いた白石陽一さんの口調は静かでとても穏やか。作品から受ける印象からはかけ離れたおっとりした話し方でした。ヒトより先に作品に出会ってしまった場合いつもそうなのですが、必要以上に想像を膨らませてしまうので、後から十中八九、想像と違う人物像に驚くことになるのです。白石さんの場合ははじめに作品、次に声、そして先日ついにご本人、という順序で解禁していったので(笑)、膨らみすぎた想像をある程度修正しながら自分の中の白石さん像を固めてきました。この、ソフトフォーカスな輪郭とシャープなフォルムとが同居する独特の世界の創造主。どんな人とまではわからないけれど、きっとすごく色んなことを突き詰めて考える人なんだろうなあと思っていました。無口なのかな?と思いきや、疑問に思うことを質問すると簡潔な言葉で淀みなく答えてくれます。微妙なニュアンスが宿命的に生んでしまう誤解にまで備えてあるかのような、厳重に抑制を効かせた表現。まるでその種の質問についてはすでに考え尽くしてきたとでもいうように滑らかに出てくる的確な言葉の数々が、彼の表現の核にあるモノを浮き彫りにします。言葉の選び方もさることながらワタシが驚いてしまったのは、彼の言葉によってそぎ落とされて残った芯の要素、核となる精神性のような何かが作品からもダイレクトに感じられる、そのことでした。そしてそれがすべての作品に共通して滲み出ていること、何よりその整合性に魅せられてしまったのです。均一なものを作るつもりがもともとないのだから、色だって揃える必要はないし部分的に色がまだらになったっていい。言葉だけ聞くと、ただテキトーに作ればいいと思われてしまうかもしれませんが、出来上がったモノを見ればその不均一さが美しく見える時にだけ、テキトーさえをもよしとしていることがうかがえます。バッチリフルメイクで決めるより、まるで素肌でいるかのようなナチュラルメイクに仕上げることの方が数倍難しい、というのと似ています。こんな風に例えてしまうと白石さんに嫌がられそうだけど…(笑)。

鋳込みと呼ばれる、型に泥漿を流し込んで作る磁器。ろくろなどで成形する陶器と比較して一般的には、同じ形のものを量産できるやり方と認識されています。白石さんのうつわはしかし、二つと同じ形のものがありません。”自然に生まれた形の面白さ”に魅かれるという言葉の通り、カップのエッジもプレートの縁も、ひとつひとつ絶妙にズレたゆらぎを作りだしています。一定の軌跡を持たない自由曲線。砂浜に寄せる波が幾重にも残してゆく泡のように規則性のない、けれど美しく、自然なライン。それは彼が型に泥漿を流し込む際にあえて手を加えず、自然な泥の流れにまかせているから。仕上げ作業でも余計なラインの処理はしないため、純粋に泥の動いた形跡だけがエッジに残ります。まるで動画をストップモーションで見るように、まさに泥が撥ねたその一瞬をフリーズさせたのでは?と息をのむような臨場感をともなう作品まであります。自由なラインと呼ぶとあまりにも人工的に聞こえてしまうかもしれません。自然な、と表現するべきでしょうか。それは意図しようとしてもできない種類のラインなのです。どんなに自然なラインを描こうとしても、自然にしようという意図がそのまま作為となってしまう。作為的でないようにする行為。それもまた作為、です。合わせ鏡を覗き込むように終わりのない、自我との戦い。どこまでが作為で、どこまでが自然なのか…。

「だってね、そもそも鋳込みという手法自体、むちゃくちゃ人工的な手法じゃないですか。泥の自然な動きを楽しみたかったら、違う手法の方がよかったのでは?」「そう、そうなんです。」ズバリ、聞いてみたかったことをたずねるとやはり想定内の質問だったらしく慌てる様子がない。「僕は陶芸を始めたのが人より遅くてスタート地点で出遅れちゃったんです。」「それまで何をしていたんですか?」「地元の福岡で、はじめは運送会社のドライバーをしていて、その後古着が好きだったから古着ならやっぱり東京だろう、と東京に出て行ったんです」「そりゃまた極端な。ご両親びっくりしたでしょうね。」「東京の古着屋で働いていて、いつかは自分でお店をと思っていたんですけど僕が好きなモノは本当に古いヴィンテージのものだけで、そういう品物は当時でもどんどん枯渇してきていた。結局他人からモノを買って売っている限り、常に商材に左右されてしまうでしょう?だったら何か、自分で作りだせる方が将来性があるって思って仕事を辞めたんです。」「え?いきなり?何かアテはあったんですか?」「ありません(笑)。ただもうクラフトと呼ばれるものは金工でも木工でも片っ端から見て歩いて、あれこれちょこっと試したりしているうちに陶芸もいいな、と。」「その間、バイトで食いつないでいた、とか?」「そんな感じです。それで、岐阜の多治見市陶磁器意匠研究所に入ったんです。」「確か村上さんも意匠研ですよね。」白石さんは、村上雄一さんにご紹介いただいたのでした。非常に仲良くしているからと、快く連絡をとってくださったのです。…と、またまた大きく本題からそれてしまいました。そう、なぜ自然な泥の動きを楽しむのに直接泥をこねる手法にたどり着かなかったのか、という質問でした。はじめは彼自身The陶芸!というイメージの土をこねてろくろを挽き…という海原雄山的な(注:ママろばの勝手な補足例です)作品を目指していたし、現に展示会などを見ていたのもクラッシックな作品ばかりだったそう。それが、東京で現代的な作品を見て衝撃を受けたこと、研究所の授業で磁器をやり、その時に鋳込みの手法が思っていたより色々な表現ができるところに面白みを見出せたこと…という両方の理由が彼を磁器へと導いたようです。「正直、スタートが出遅れたのもあってそのThe陶芸的世界には飛び込む余地がないなあ、とひるんだというのもあります」そして「鋳込みには無限に表現の可能性があるのに、面白いことをやっている人がまだそう多くはないという点も魅力的だった」と素直に語ってくれました。

「でも僕のやってることって鋳込みには鋳込みなんですけど、ものすごく手間のかかる、生産性の低いやり方なんです。全然人にはおすすめできません」「このすべすべした肌、ひとつひとつ磨いてるんですよね?」「そうなんです。素焼きの状態で全部磨いてから焼くから全然進まない。粉塵もすごいし」「あとこのイレギュラーなカタチの多角形プレート、角が直角じゃないのにどうやって型を作っているんですか?スティック状の型をその都度自由に組み合わせるから同じ形のものは二度とできない、と聞いて不思議だったんです。どうして泥が漏れないのか、って」「まさに。実は無茶苦茶大変です(笑)。あれは、いったんそのスティック同士を泥漿でつなげてから流し込むんです。一回限りしか使えません」なるほど。謎が解けました。まあそれにしても、相当クレイジーなやり方をしているんですね。確かに、これでは全然数をこなせないはずです。



「でもさ、意地悪な質問しちゃうけど、じゃあ自分で作ってみてさ「コレはちょっと作為的すぎるな」とか言って、ナチュラルさが強調され過ぎてわざとらしく見えちゃうようなものをはじいたりとか、そうなったりしないの?」「いや、もちろんなりますよ。でも最近は自分がそう思うボーダーラインの外側にあるようなモノも、許しちゃうようにしてるんです。というか、許せるようになってきました。僕はいいと思わなくても、他人がいいと思ってくれるんならいいや、って。以前はもっと頑なだったんです。もっとギスギスにとんがってて、こんなの全然ダメだ!こっちも全部ボツ!!みたいに(笑)。ある程度は相手にゆだねることが出来るようになってきたんです。いいと思うモノだけを選んでもらえばいいんだし。」…なるほど。肩の力が抜けてきたということなんでしょうね。


「こんな風に話すとものすごく達観しているみたいに思われそうですけれど、実際にはもう全然、逆です。その場その場で必死にアップアップ、もがき続けてきました」と笑います。笑うととてもシャイな感じで、でも同時に結構アクが強くひょうひょうとした雰囲気もあり、ますます白石さんへの個人的興味が募ってきたママろば。どんどん話を引き出すべく、さらに質問攻めに。結局一時間以上話したでしょうか。電話でも30分くらいお話をうかがいましたが、やはり実際に会って話をするのとでは同じ言葉を聞いていても伝わる内容が変わります。刺激的な時間でした。自分より(とても)若く感性豊かで、一生懸命何かと向き合っている人と接することほど若さを保てることはないというのがママろばの持論なんです(笑)。でもなんというか、ナマの白石さんとお話ししてみると実際には”若い人と”だなんて上からな言い方は全くそぐわない気がしました。彼が落ち着いているからとかではなく”世界観が確立されている”ということなのだと思います。歳って、本当に関係ない。ものの見方~この世界で自分がどこに立ってどちらを向いているのか~を意識できているか。それがきっと、迷いを払ってくれる。そして迷いのない姿勢で作られたものには、一本すっと筋が通る。説得力を持つ。それを核、と呼んでいるのかもしれません。

けれど白石さんは、今獲得しているように見える彼のモノの見方を、簡単に肯定してきたわけではないようでした。「ようやく最近、本当に何とかやっとその片鱗に触れはじめたところなんです」と。そしておそらく彼は今、一番波に乗っているのではないでしょうか。今年は色々なことにチャレンジする年になるだろうという話も、淡々と語る中に隠せない意欲が感じ取れました。自分がやってきたことに対して、ある程度自信がついてきたひと特有の勢いを持っています。その印象をとても爽やかに、嫌味なく身にまとわせていました。その自信は作品にも現れているように思えます。「どれもこれも違っちゃってますけど、何か?」的なふてぶてしさはなく、ただ「今の自分にはそうする以外に仕方がないのだ」という抑制された自己主張を持つ作品たち。もしも気に入ってもらえるなら嬉しいけど、と。

“白黒つけない”白石陽一さんの世界においては、すべての物質を有機質と無機質とに二分する必要もない。鉱物でしかないはずの泥は、明らかに生きている。グレーゾーンは、いつか明らかにされるべき領域とは限らない。その無限のグラデーションは名前を持たず、ただそこに存在する。静かに、陽の光を浴びて。あとはあるがままに、好きなように受け止めればいいだけなんじゃないか…。さんざんべらべら喋っておいて今更なんですが、白石さんの作品は実際に触ってみるのが一番その魅力を感じられると思います。遠目にはなんの変哲もない、シンプルなモノトーンの作品にしか見えませんが、ちょっと近づくとぐっと惹きつけれられる磁力を持っています。Sabadiのシモーネが自身のパッケージデザインに対して話していた言葉が浮かんできました。「その道のプロが見ないとわからないような微細な、0.1ミリ単位のディティールまで徹底的にこだわり抜く。自己満足にしか見えないような些細なことまでもね。だけどその差は確実に出る。素人が一目見てもわかる違いとなってね」どうか、お手に取ってそのすべすべの素肌(と、みせかけてナチュラルメイクかもしれませんよ~(笑)!)と、内に秘めた吸引力を感じてください。

ろばの家には初登場の白石陽一さんです。嬉しいことに、続く3月1日からスタートの『豆まめしく』の展示にも参加していただけることが決定しています。今年第一弾目の展示、面白いことになってきましたね!

白石陽一さんのページはコチラです。

 

 

リゾットの一番簡単な作り方。土鍋で炊けばさらにふんわり。

明日はクリスマスイブですね。メインディッシュはチキンを用意したけれど主食を何にすればよいか困ってしまう、というケース結構ありませんか?パエリアなんかもいいけれど、結構手間も時間もかかる上チキンがホールだったりするとそれほどボリュームのある主食を食べられません。普段夕食にパンを食べることがない人が突然バケットを買っても、なんとなくいつ何と食べてよいのかわからなかったり…。そんな時おすすめなのがリゾット!早い、簡単、軽い!!というイタリアのリゾット専門点のレシピをご紹介しますので、ぜひ試してみてください。本当に、ワタシもこのレシピにしてから失敗知らず。誰でもすぐに美味しいリゾットが作れますよ。材料はお米と具材(今なら牡蠣がおすすめ。ほかにアサリ、ムール貝、クレソン、乾燥ポルチーニ、トレビス、ドライトマト、生ハム(プロシュットやスペックなど)やベーコン、グリーンピースやソラマメなどお豆も美味しいです)とお出汁(水でも構いません)だけ。何にも具材がない素リゾットだってお出汁となるブロードがあれば美味しくできます。砂抜きしたり、ドライを水で戻したりという具材の下処理さえしておけば、調理時間は20分以下というのもありがたい。お米を浸水しておかないので、炊飯より早いくらいです。

リゾットの作り方にもいろいろあって、地方によっても作る人によっても様々です。リゾットはお米が作られるロンバルディア州やヴェネト州、ピエモンテ州など北の地方でよく食べられお料理で、稲作に適さない南の地方では伝統料理のレシピに登場しません。有名なところではサフランとバターをたっぷり使ったリゾット・アッラ・ミラネーゼやアマローネという赤ワインで作るリゾット・アル・アマローネがありますが、どちらも作るシェフによって「これが理想のミラネーゼ」「いやいやこれこそ本家本元アマローネのリゾットだ!」というべきレシピが違い、正解はない状態です。まあ、そういうものですよね、お料理って。あ、そういえば!面白い場面に遭遇したことがあります。ワインの銘醸地にはだいたいその土地の名産ワインの名前がついた、例えばリゾット・アル・バローロなどのような名物リゾットが存在するのですが、ワインをお好きな方はブショネ(イタリア語だとサ・ディ・タッポ)という用語をご存知かと思います。これはワインの欠陥とされている香りで、とある状態のコルクを使用したボトルに発生するものでワインそのものの品質に問題があるわけではないのですが、レストラン側からするとちょっと困った欠陥品なのです。お客さまに「これブショネだから交換してください」と言われてそれがブショネだと思われる場合には断るわけにはいきません。ソムリエであれば、むしろそんな状態のワインを提供したことを謝罪してしかるべきシーンです。ワインは無駄になるし、新しくボトルを開けなければいけないし…高価で希少なワインであればますますトホホ状態です。だからでしょうか?ブショネのワインをお料理に使うレストランが結構あるのです。ブショネはそれを摂取したからといって健康被害が起きるようなものではないので食べても問題ないのですが、ブショネの程度によってはお料理から明らかにコルクの異臭がただようことがあるのです。これは痛い。一度ヴェネトのアマローネ生産で有名なヴァルポリチェッラという小さな村で、ここに来たらそれを食うべし的雰囲気でリゾット・アル・アマローネを注文したら…出てきた出てきた、赤紫色のブショネリゾットが!!これには本当にびっくりしました。そしてその時はコルクの香りがまたかなり強烈で、一度そうと認識してしまうととても不快で飲み下せないほどひどいものだったのです。思わずリゾットを「ブショネだから変えてくれ」と言いたくなりましたが、確かワイン生産者に連れて行ってもらったか何かでホストに遠慮をして言い出せませんでした。いくらもったいないからって、あんなにたっぷり使ったら、ねえ。あの時にブショネは加熱しても飛ばない、ということを学びました。

…とまあ、例によってまた大きく本題からそれてしまいましたね。リゾット、そうリゾットのレシピのお話でした。今日ここでご紹介するのは、ヴェネト州のイゾレ・デッラ・スカーラという一大お米生産地の中心にあるお米屋さん直営レストラン、フェロンというお店のシェフに教えてもらったレシピです。他に何にもない、広大に続く水田の中にポツリと建っているのですぐわかる場所にあります。実はワタクシママろばが直接聞いたわけではなく「フェロンのガブリエレシェフ直伝のリゾットだよ」と言って作ってくれた人から何度も詳しくやり方を教えてもらっただけなのですが。お店にはワタシも何度か行ったことがあります。グルッポ・ヴィーニ・ヴェーリという自然派ワインのグループが主催するワインフェアがその町で行われるので、その帰りに寄っていたのです。『Antica e Rinomata Riseria Ferron』というそのレストランは、リゾット専門店。当然自社ブランドFerronという名前のナノ ヴィアローネという小粒の最高品種のお米を使用しています。1650年創業というから相当歴史のあるおこめ屋さんですね。それまでは、日本でイタリアンのシェフなどがフライパンを大きく回しながらアツアツのブロードを少しずつ加える、マンテカーレ(言葉自体は捏ね回す、の意)と料理人が表現するやり方でリゾットを作るところしか見てこなかったワタシにとっては衝撃的な作り方でした。だって、どこからどこまでも日本の炊飯と同じやり方に思えたからです。唯一の違いはお米を研がないところ、でしょうか。なんだ、リゾットってこんなに簡単なんだ!そうわかってからはとても気軽にリゾットを作れるようになりました。お米はそうっと扱わないと壊れてしまう。だからガシガシ混ぜたりしない。「沸騰したら一度鍋肌から離すのに優しくかき混ぜて、あとは一度蓋をしたら火が通るまで蓋をとらない」というポイントもお鍋でお米を炊くときと全く一緒です。そうして、ワタシが食べさせてもらったそのガブリエレシェフ直伝レシピのリゾットは、これまで食べたどんなリゾットより軽く、ふんわりしていました。チーズだってしっかりと使っているのに、重たさが全くないのです。リゾットってどうもお腹にたまってあまり量が食べられない、という印象があったのにいくらでもおかわりできそうでした。

先日イタリアから沢山ワインの生産者が来日した際に、ロンバルディア州のアール・ペ・ペという造り手にドライポルチーニ茸をいただきました。上の写真はそのポルチーニとその戻し汁を使ったリゾットです。こんな乾燥ポルチーニは初めて!というほど上品で香り高いキノコでした。リゾットに使うお出汁は、わざわざ鶏ガラやお魚で時間をかけてブロードやフュメを用意しなくても大丈夫です。もちろん、美味しいお出汁があれば何も具材がなくても美味しいリゾットができるので、たまたまあるならば使うべきですが、お鍋の残り湯や鶏ささみを湯がいたあとのお湯、お豆の戻し汁などでも十分美味しく作ることが出来ます。なぜなら、白飯だって十分美味しいからです。寄せ鍋をした翌日なんてチャンスですよ。お鍋のシメに雑炊を作る時ご飯がひたひたになるように余分な水を捨てますよね。それをとっておけばよいのです。今なら牡蠣がおすすめです。牡蠣からいいお出汁がでるのでお水だけでも上等のリゾットができますよ。

レシピは今手に入りやすい牡蠣でご紹介しますが、さまざまな具材でアレンジ可能です。ではでは、Risotto al Ferron フェロン風のリゾットの作り方へと移りましょう。ああ、我ながら前置き長かったあ~。いつもお付き合いありがとうございます!


牡蠣のリゾット(2人前)

お米(あまりモチモチが売りの品種じゃない方がつくり易いです) 1合
水か野菜のブロード 380cc (お米の約倍量) *具材を炒め始めたら火にかけておきます。
洗った牡蠣 小ぶりのものなら10粒~12粒くらい *洗って冷凍したものがあれば、出汁が出易くリゾットに最適です。
玉ねぎ 半分をお米粒大程度にみじん切りしたもの *ここでだいたいお米と大きさをそろえておくと口当たりのよいリゾットができます。
白ワイン 少々(なければ水で代用)
エキストラ・ヴェルジネ オリーブオイル 大匙2(お米、具材それぞれに大匙1杯ずつ使います)
おろしたグラナ・パダーナチーズ(パルミジャーノでも) 20g
バター ひとかけ(10gくらい)
塩、こしょう

1、玉ねぎをオリーブオイルで炒め、少し強めに塩をします。焦がさないように優しく、透明になる程度で十分。

2、牡蠣を加え少し炒めてからすぐに白ワインを回しかけます。ジュジュッとワインが音を立てたら優しく混ぜて蓋をします。冷凍した牡蠣を使う場合は回答せずに凍ったままで加えます。

3、牡蠣に火が通ったら(縁が少しチリッとするくらい)いったん牡蠣だけ別によけます。

4、お米をあらわずに玉ねぎが残っている鍋に入れ、全体にオイルが回りお米がしっかり温まる程度に(数分です)優しく混ぜます。

5、そこに熱湯か熱したブロードを一気に加え、ひと煮立ちしたら鍋肌からお米をはがすようにそっとかき混ぜ具材とお米を均一にします。

6、蓋をして極弱火に調整し、13分~15分。火を止めてから蓋を開けて先によけた牡蠣を戻し、チーズとバターを加えて全体を下から返すようにふわりと混ぜ合わせます。ここで味をみて足りなければ塩を足します。

7、お皿によそい、胡椒(もちろんマリチャ!牡蠣には特にロッソ・スクーロ・ディアマンテがスモーキーでおすすめです)を挽いて食卓へ。お好みで一筋オリーブオイル、足りなければチーズも散らして。Buonappetito!



写真は先日作った牡蠣のリゾット。自宅なので携帯撮影です。画質はお許しを…。ベッカライさんで購入できる平飼いたまごのみたらいさんが朝清流で摘んだ、摘みたてをもってきてくれるクレソンがあったのでクレソンも入れました。その場合は牡蠣を最後に投入するときにちぎったクレソンも入れて、いったん蓋をして少しだけ蒸らすと風味が残って美味しいです。

家でもお店でもヘビロテで使用している関口憲孝さんのリム皿。スープにもシチューにも、リゾットにもパスタにも使える上、ちょっと汁気のあるおかずにも使える万能選手。昨日岩手から、3色オーダーしていたものが届きました。このお皿のようにリムが適度にあると、ワタシのように雑多にただどかんと盛り付けてもなんとなく上品にまとまるからありがたいです。リムの幅は心の余裕、という素敵なセリフを東海地方の有名ギャラリーのオーナーから聞いたといって、一宮の友人でリストランテをやっているご夫婦から聞きました。なるほど!言われてみれば確かに、リム幅が広ければ広いだけ、非日常感みたいなものが醸し出される気がします。上のポルチーニのリゾット、例えばちょっと、白石さんのこんな白磁のお皿に盛っただけでほら、おリストランテちっくな特別感が!クリスマスにぴったりのひと皿、できました~!

とまあ、お皿で遊ぶのはほどほどにしつつ、ガブリエレ・フェッロン氏が説く「これだけは押さえて欲しいリゾットのポイント」をおさらいしておきましょう。
1、お米は研がない(これはイタリアでは当たり前なので彼は言及していませんが)
2、お米が壊れて余計な粘りが流れ出ないよう、そっとやさしくかき混ぜる(炒めつけない)。
3、お出汁はアツアツの状態で、同じ温度になったお米に一気に加える。お米と液体の比率は1:2。
4、お米の過熱は極弱火。赤子ないても蓋とるな!
5、チーズとバターは最後に和えるだけで、さっくりふんわり混ぜる。

以上の点だけ押さえれば、フェロン風の軽くて優しいお味のリゾットができますよ。イタリアではもう少しトロリとした、液体状のリゾットが主流な気がしますがワタクシは断然ふんわりと、盛り付けた時だら~っとお皿に広がるようじゃなくちゃんと立っていられる質感のリゾットが好きです。お米の硬さはお好みですが、アルデンテだからといって芯に粉っぽさが残っているのはNG。日本の硬めの白飯、くらいの硬さが好みだし消化にもよいと思います。それから、お鍋はルクルーゼやストーブ、耐熱土鍋など厚手で保温力の高いモノを使うこと。土鍋はかなりふっくら仕上がります。ちなみに写真のリゾットはどちらも土鍋でつくりました。ポルチーニのリゾット、笠原良子さんの土鍋で作ったんです…お店で。そのままパパろば、ママろばのまかないとなりした(笑) 油調理もできる耐熱お鍋ならリゾットにも適しているのでもっともっと土鍋を活用してみてください。『冬は鍋』特集で、絶賛耐熱調理土鍋ご紹介中ですよ~ってさりげなく宣伝!もちろん昨日岩手から届いたばかりの関口さんのうつわも大宣伝!スープ皿は色違いでもスタッキングできるのでお好みで何枚かそろえても楽しいですよ。

#新着!関口さんの毎日使いたいうつわが届きました。
#笠原さんの耐熱調理土鍋はリゾット・パエリアもお手の物。

 

2017-12-23 | Posted in Ricetta レシピNo Comments » 

 

どこの世界にでもね、いるんですよ。売れるモノを作るんじゃなくて作らなきゃならないモノを作る変な奴が。

わたくしママろばとパパろばの間では、お会いする時に最も緊張してしまう作家さんといえば若杉さん、に決まっています。益子でこの緻密な急須を作っている、若杉集さん以外ありえません。

益子でたった一人、40年近くひたすら益子の土で急須を作り続ける孤高の陶工。理工系のアタマと理論的なアプローチで、機械ですらここまでできまいという神業のような見事な手仕事を操る。組織と群れず体制に立ち向かう一匹狼的なストイックさは、この業界に足を踏み入れて間もないワタシたちにとってはちょっと恐れ多い、大きすぎる存在でした。

先週のお休みに、久しぶりに若杉さんの工房を訪ねました。隣接するご自宅へと続くアプローチに覆いかぶさるようににびっしりと植えられた木や山野草。中にはずいぶんと珍しい品種のものもあるようです。「ほら、これなんか見てごらんよ。夏椿なんて呼ばれているけれど山茶花(さざんか)の一種だよ。でもこれは葉っぱがギザギザじゃないよねえ?」と、帰り際わたしたちを車まで見送りに出てきてくださった際に、(ワタシには)椿にしか見えない木を指さして若杉さんが言いました。白と赤の混じった小ぶりの花をつけた背の高い木です。意地悪っぽく笑っているのは、少し前にワタシが「椿と山茶花って、葉っぱにギザギザがあるかどうかで見分けるんですよね?」と話したからです。「山茶花はね、こうやって花びらがバラバラに散るでしょう?椿は花房がボトリと丸ごと散ってしまうんだよ」と正しい見分け方を教えてくださいました。なるほど、そうか。若杉さんは自然のことは何でもよく知っていて、本当に博士のようです。学者肌なのか気になることがあると数年かけて生態系について調べ上げ、詳細なレポートを作ってしまいます。どこかに提出するためとか学会で発表するためとかではなく、全くもって純粋に自分が気になることを調べるのです。若杉さんが益子のあちこちで地層の中に埋もれていた異なる種類の粘土の層を偶然見つけたのも、あるトンボの分布を調べるために近隣の山をくまなく歩いていた時のことだったのです。

そのあたりのいきさつは、ぜひ昨年の6月にご紹介した本HPの『急須というカタチをした、土の、地球の記憶』という記事を読んでみてください。ワタシタチがどうしてここまで若杉さんの急須を特別扱いするのか、きっと理解していただけると思うのです。そう、手仕事とは思えない程の美しい精密な作り。そこに存在する物体から感じ取れる気迫のようなオーラだけでも十分凄さは伝わると思いますが、それ以上に、その陰に潜む若杉さんがたどってきた険しい道のりに、涙が出るほど切実に胸に迫る重みを感じとっていただけると思うのです。その記事にも書いたのですが、決してそれを知った上で購入してほしいとか、この急須を手に取るからにはそれくらい知って欲しいとか、そういう前情報を与えることが目的ではないことを、どうか理解してください。ただあまりにも重たい現実を目の当たりにして、若杉さんが抱えている危機感や絶望を、もっと多くの人に知って欲しくて、ただそれだけの思いでご紹介しているだけなのです。

消えてゆく原土。最後の一人となった手濾し業者の廃業。さびれてゆく窯業地の生き残りのために書き換えられてゆく伝統。若杉さんの中には次の世代に伝えたいことが湧き出るほどあるのに、それを受け止める担い手がいない。耳を傾けようとしない。

「もう僕も歳だからね。急須なんてそんなに沢山作ったってしょうがないんだよ」とボソリとつぶやく若杉さんはしかし、70歳を目前に少しも精彩を欠いていません。ロクロを挽く手だってきっと0.1ミリたりともブレたりしない。にもかかわらず若杉さんが感じているのは使命感よりも絶望と落胆なのです。そして諦め。商業的成功に重きを置くように見えてしまう益子という土地にも、ペットボトルでしかお茶を飲まない世の中にも。

工房へお邪魔するのは今回で5回目くらいでしょうか。はじめは取りつくシマのないように思えた硬い対応も、最近は心なしか少しだけくだけてきたように思える瞬間が出てきした。作品を見せていただいた後にはご自宅のダイニングで自らお茶を淹れてくださるのがお約束のような感じになってきていて、恐縮しつつもものすごく嬉しいパパろばとママろば、です。その日も、すでにテーブルには塗りの小皿に3人分のお菓子が用意されていて御煎茶を淹れてくださいました。完璧な温度とちょうどよい濃さで。煎茶道の手習いを長年続けられているせいかもしれませんが、それ以上に感じるのは「この人はここに一人で暮らしているんだ。でも自分のためにお茶を淹れる時でも絶対にこうして丁寧に淹れるのだろうな」という確信です。ご自身の湯冷ましにお湯をくぐらせ、タイマーもかけずお喋りしながら適当な頃合いに汲み出しに順に注いで…。

数年前にやはり陶芸家でいらした奥様に先立たれ、広い2階建ての家に一人で暮らす若杉さん。わたしが塗りの小皿が素晴らしいと告げると作家さんのお名前や、その方にまつわるエピソードを話して下さいました。そこからひとしきり、話題は漆についての深い考察まで発展していったのですが、その話のひとつひとつのまあ面白いこと面白いこと。ワタシたちのようにまがいなりにも手仕事に関わっている人間にとっては、お金を払ってでも受けたい、まさに「世界一受けたい授業」のように貴重なお話しばかりです。素晴らしい作品も拝見して、とても豊かな気持ちでお宅を後にしました。その時に椿の話をしてくださったのです。

毎回、若杉さんのお宅を訪ねた帰り道は、ワタシもパパろばも胸に何か大きなつかえのような重しを載せられたように黙って車に乗ってくることになります。もっと力のあるひとなら、それを使命感と呼べるのでしょうか。いつも若杉さんに言われるんです。今回も漆の話をしていて言われてしまいました。

「どんな世界にもね、いるんですよ。変なのがね。売れるものを作るんじゃなくて、作らなければいけないものを作っている、変わり者がね。面白いですよ。そういう奴を見つけてきなさい」

まだまだ若杉さんに向かって「いや、アナタ十分面白いですよ」とは言えないな~。「若杉さん、ワタシたちもっともっと色々なモノを見て、世界を広げていきたいです。ご指導お願い致します!その内お酒持って遊びに行きますからね!」っていつもパパろばとは言ってるのに、まだまだ面と向かっては言えないな~~~(笑)。

と、なんだか誰に向かってお話ししているのだかさっぱりわからない文章になってしまいましたが、とにかく読んだことのない方は『急須というカタチをした、土の、地球の記憶』の中の土祭の記事を読んでみてください。ワタシにはそのくらいしかお願いできません。

これだけ大層なこと言っておいて「その若杉さんの急須やポット、湯冷ましも入荷しております」なんて書いたらそれだけで一気に興ざめな気がしないでもないですが、とにかく実物を一人でも多くの人に手に取っていただかないことには話が前に進みませんので、そこは悪びれずいきますよ。飾り物ではないですからね。美味しいお茶を淹れてくださいね。若杉さんのように、自分自身で自分のために淹れるお茶も美味しく淹れられたら、それはとても素敵なことだと思うのです。

*こちらの記事は2018年4月に公開されたものです。『ろばの家の定番展』に参加いただく若杉さんの関連記事として参考までにご覧ください。

 

生き方を変えられてしまうようなチョコレートが存在します。そしてその男に、会えるのです。


Q.O.L=クオリティー・オブ・ライフ。そんなタイトルのチョコレートがあります。Qualita’ della vitaクアリタ・デッラ・ヴィータという、日本で言う健康機能食品にあたる効能をうたった、カカオがもともと持っているとされる薬効別に、その機能をさらに高める薬草や果実、スパイスをブレンドしたシリーズで実際にフェッラーラ大学薬学部との共同研究によって生まれたものです。人生のクオリティーを高めること。それがすなわち仕事の質を高めるのだと、意識して生き方を選んできたシモーネ。でもそんな彼が、唯一ブレンドに苦心したのもこのシリーズ。…理由は後ほど!

只今来日中!輸入元ヴィナイオータさん主催の生産者来日イベントVinaiottimana(ヴィナイオッティマーナ)のために、日本に滞在中のSabadiオーナーのシモーネ・サバイーニさん。わたくしママろば、東京会場では二日間サバディブースの通訳を担当させていただき、シモーネの濃厚なトークをみっちりがっちり齧り付きで聞いてきました。実はシモーネとお会いしたのは初めてだったのです。

…どこからどう見ても天才です。常人ではありません。

話を聞いていて何度も鳥肌が立ってしまいました。完璧主義者でかなり神経質であろうことは会う前から、彼のチョコレートを食べただけでも想像できましたがここまですごいとは。でも全然、冷たい感じの人じゃないですよ。ウィットに富んでいてものすごくチャーミングです。むっちゃくちゃ頭がキレるのでバシッバシのトークの中にひょいっとジャブの効いたギャグをはさんできます。それをキャッチするのがかなり大変でした。通訳側にもスキルが要求される、質の高すぎるお話の数々。刺激的でした~。

あまりにすごいので、せっかく来日している間に「これはシモーネ語録を作っておかなければ損!」と思い、忘れないうちに書きとめることにしました。すべては、人生のクオリティーに関わる問題に帰結するので、チョコレートに興味のないひとでも、どんな職業の人でも、きっと心に響く何かを見つけていただけるはずです!

誰もが彼のように潔く生きられる訳ではありませんが、条件に縛られて毎日何かに追われているような日々を変えられるかどうかは自分次第、という大切なヒントを与えられました。すぐには実践できない。でも、そうすれば良いのだと意識するかしないかでは、確かにクオリティー・オブ・ライフが大きく変わってゆく気がします。

まずは、シモーネ語録を列挙。彼の口からこぼれるセリフ全てを書き留めても、そのまま金言集ができたでしょう。これを読むだけでも、彼の作るチョコレートを片っ端から食べてみたくなりませんか?

では、行きましょう。シモーネかく語りき。


「一日のうち、半分しか仕事は入れない。残りの時間は自然の中に身を置いて、ただ身をゆだねる。そうしないと、クリエイティブな思考が出来ない」

「能力の問題じゃない。勇気の問題なんだ」

「頭の中を空にして自然の中に身を置く時間がないと、感覚を研ぎ澄ますことはできない」

「もちろん、その自由な時間の中で考えることはするよ。ひたすら考えるんだ。でもそれを仕事とは呼ばない」

「試作?そんなものは必要ない。事前にじっくり考えるんだ。一、二度試してダメなら、もとから成功しない定めなんだよ。」

「必要なのは、その道を究めるための鍛錬ではなく感覚を研ぎ澄ます訓練」

「チョコレートじゃなくてもよかったんだ。モディカに住むことさえできればね。オリーブオイルでも、ワインでも。でもたまたまモディカにはチョコレートの歴史があって、なのに満足できるクオリティーのものが見当たらなかった。考え方自体は間違ってないのにね。」

「僕は、僕が食べたいものを作っただけだよ。誰も作ってくれないから」

「仕事を選ぶことはそれほど重要じゃない。正しい人生の選択さえできていれば、どんな仕事でもクオリティーをたたき出せる。」

「人生のクオリティーを上げていけば、おのずと仕事にも結果が現れる。妥協しなくなるんだ。」

「やりたいことだけやっていればいいのさ」

「デザインは、常に僕の最も好きな分野だったよ。プロダクトにおいては、唯一の有効な武器なんだ。僕が直接コミュニケーションを取れない場合のね。」

「こだわらなければならないディティールは無数にある。そのどんな細部も見逃さないこと。専門家が見なければ気が付かないような0.1ミリの差でも、出来上がったものは明らかな違いを見せる。素人でも惹きつけられるような違いをね」

「ジンとかリキュールとか、これから挑戦してみたいことなら山ほどある。誰もやったことがないようなモノしか、作りたくないんだ。」

 


…どうです?これ、2日間ブースにいて聞くことのできた発言の、ほんの一部です。そして言うまでもないことですが、彼が暇人であるはずはないのです。創設して4年(2015年現在)で25ヶ国へ輸出していることからもその多忙ぶりは伝わりますが、スタッフはたった6人。シモーネ一人ですべての製品のレシピを決め、国内はもとより海外との折衝など取引のすべてを彼がこなします。プロモーションの為に世界各国を飛び回るのも、もちろん彼ひとり。それでも「忙しいのは9月から5月まで。繁忙期でも半日しか仕事しないようにしている」と言うのです。これだけの大口を叩かれれば「そこまで言うなら味見してやろうじゃないか」と多少意地悪な気持ちもわいてきます。なのに、改めてずらりと並ぶ(ヴィナイオッティマーナでは全種類のチョコレート、キャンディを試食できるのです)チョコレートを口に放り込んでみても、ひたすら黙ってうずくまり「負けました! 」とひれ伏すしかないのです。そういうチョコレートを、ヤツは作る。そういうチョコレートしか、作らない。

凄いヤツだろうとは思っていました。密かに、結構嫌なヤツなんじゃないかとさえ思っていました。身のこなしがスマートで背筋がピシッと伸びていて、ブラックジョークも上手くポーカーフェイスで…もしかすると本当に一部の人には「気取ったヤツ」と思われているのかもしれません。でも、仕方ないですよね。いや本当に、彼なら許される気がする。そしてワタクシママろばは、一目で大好きになってしまいました。というか虜になりました、はい。とっても紳士で優しくて、チャーミング。ちょっと出来すぎじゃないか、とは思うけど。彼に会う目的のためだけでも、ヴィナイオッティマーナのチケットは十分価値があると思います。それどころの騒ぎじゃないんだけれど、ワインが主であるのにもかかわらず、たった3人しか出ていないフードチームの、甘いモノ担当シモーネでさえこの有様です。実はパスタと生ハムの人たちもシモーネと同レベルのぶっ飛び具合ですけどね。とまあ、ママろば激押しのヴィナイオッティマーナ、東京は早々とチケット完売したりほぼ満席だったりでしたが、大阪、なんと当日チケットでも入れるようです。当日チケットと言っても予約が必要なようなので、皆さん忘れずチェックしてお出かけくださいね。

 

11月25日(土)、26日(日) Vinaiottimanaヴィナイオッティマーナ大阪 当日券の予約フォームはコチラ


上記はSicula Terraシクラ・テッラシリーズ。ヴィナイオッティマーナの会場で来場客に「一番オススメのチョコレートは?」と聞かれると「せめてダークチョコかミルクチョコ、フレーバー有がいいのかない方がいいのかくらい言ってくれないと答えられないんだけど」と言いながらも「今の気分ならコレ」と言って指差したのがこのシリーズ。「食べた瞬間にシチリアにいる感覚を思い出させてくれるから」がその理由。面白いことに人によって指さすフレーバーを変えていました。食べた人から「どうしてこんなに香りが強いのですか?」と質問されると「それはね、ハーブがもっともストレスを感じている時をねらって収穫するから」という驚きの答え。化学的な根拠があるわけではなかったが、真夏にシチリアの田舎道を歩いていた時、普段より強い野草の香りが漂っていることに気が付いたシモーネ。これは、水不足のストレスで植物が自分自身の養分を濃縮させているのだと想像。早速その時に収穫してその日のうちに乾燥させてみたところ、ビンゴ!それ以来、最も湿度が低く日照りの続いている時に収穫しているのだそう。すごい、シモーネ。ちなみにすべてのラインナップの中で農産物に有機栽培の認証がないのはこのシクラ・テッラだけ。だって、野生のハーブですからね。申請もなにも。。。

とまあ、エピソードにはことかかないシモーネですが、百聞は一見にしかず。行けるかたはぜひヴィナイオッティマーナ会場へ。行けない方は一口召し上がって、ご自分で感じてみてください。

生き方を根本から変えてくれるようなチョコレートを作ってしまう男、その彼から直接(通訳さんがいます)話を聞きながら、そんなスゴイヤツの作品を全種類味見できる。こんな機会、多分そう簡単にはありません。彼のような人間が存在するという事実を知ること。それを体感できる食べものが存在するということ。それを知るだけでも価値があります。シモーネと握手を交わして「Grazie!」と会場を後にするとき、あなたの人生も、きっと今より少しだけ豊かになっているか、そうでなければわたしのように自分で豊かにしてゆくためのヒントを与えられているはずです。

Sabadiサバディのページはコチラです。

これが噂のシモーネ・サバイーニ!不敵な笑いが腹立たしいほどキレる男。「黙って自分は天才だって言えばいいじゃん」と詰め寄ったら「能力の問題じゃないんだ。勇気の問題なんだ」だって。。。ますます腹立たしい!!

*ろばの家HPのブログ、ママろばの長ダベリよりSabadi関連記事

『カカオも砂糖も農産物であったことに気づかせてくれる感動的なチョコレート』

『ミルクチョコレートは子どもの食べるもの?コレを食べても、そう言えるでしょうか?』

「僕の人生は、常にバカンスのようだよ。それがクオリティーを保つ秘訣なんだ。」と話すシモーネの、インスタグラムのプライベートアカウントではシチリア島モディカのため息が出るほど美しい画像がズラリ。♯Lamiavitainvacanza ラ・ミア・ヴィータ・イン・ヴァカンツァ (常に)バカンス中の僕の人生、とでも訳したらよいでしょうか。注目すべきは、ヴァカンツァ・ネッラ・ヴィータ、人生の中のヴァカンス、ではないところ。あくまで、人生そのものがヴァカンスであるという彼の哲学が現れたハッシュタグ。

 

パッションフルーツのよう!エキゾチックな香りのスコールにひたすら圧倒されます。

パッションフルーツ、グレープフルーツ、ライム…もう何と形容してよいのかわからないほど魅惑的でエキゾチックな、そして爆発的に広がる圧倒的な爽快感は、山椒とも、胡椒とも違う…まったく新たなカテゴリーのスパイスに出会ってしまいました。もちろん、そんなことをやっちゃうのは、マリチャです。先日のロッソ・スクーロ・ディアマンテの謎の赤いダイヤに引き続き、こちらも赤い実がはじけています。目にも美しい、ティムールペッパー。ネパールのタライ地域にある熱帯雨林に住んでいる民族が栽培していたものです。マリチャのジャンニ・フラージ氏がこの胡椒(ペッパーと呼ばれていますが山椒に非常に近いです)に出会い、その驚くべき芳香に衝撃を受けイタリアに輸入しはじめたもの。日本ではあまり一般的ではないですが、フランスのパティスリー界ではかなり以前から話題となっており、超人気メゾンからこのティムールペッパーをアクセントに使ったムースや焼き菓子が出てきていたようです。ワタクシままろば、これを見てあっ!と思いだしたのですが、去年uf-fuさんの紅茶セミナーをろばの家で行った際、岸本恵理子さんに特別に作って頂いたケーキに添えられていたのもこのティムールペッパーでした。でも、その時以上の衝撃を今日、このマリチャのティムールを開封した時に受けてしまいました。もう、ろばの家中に広がっています、その香り。

一番近いのはパッションフルーツ。グレープフルーツやライム、仏手柑など様々な柑橘系の香りと、マンゴーやパパイヤの熟れた香りに混じって、青いパパイヤのようにかすかなグリーンノート。もう、あまりにも良い香りで、そのままルームフレグランスにしたいくらい!これはお菓子にも使いたくなりますよね。それでちょっと、官能的な香りがあるんです。いかにも熱帯という雰囲気のくぐもった香りで、それがパッションフルーツを思わせるのでしょうね。イタリアから戻ったばかりでふらりと立ち寄った西田シェフ(近くつくばにGigiというオステリアをオープン予定!)が「わ!なんだこれ!すげ~いい匂い!!これ絶対、蒸した白身魚とかエビとかに合いそう!」と大喜び。パパろばと3人で「でもさ、山椒に近いといってもマーボー豆腐に入れる感じじゃないよね」「それならもっと辛い方がいいもんね~」「単純に、たまごかけご飯にガリガリッと挽いてかけても美味しそう!」「わ、それやばいね。やまつの山椒でも相当美味しいもんね」「ウチでよくやる鶏手羽のナンプラー煮」なんかにかけてもイケるんじゃない?」「それ絶対旨いに決まってるでしょ」とまあ、次々出るわ出るわ、沸いて出てくるティムール料理のアイディア!そのくらい、なんだかそそられる香りなんです。エスニック料理には間違いなくばっちりハマるよね、とまたまたやってしまいました、ラープ丼。かけちゃいましたとも、たっぷりと。

あ、ちなみに皆さんに「ラープ丼って何ですか?」と皆さんに聞かれちゃうのでこの場を借りてご説明しておきますね。実はワタクシたちもよく知らないのです。それなのに、この夏もう何十回と食べているのです。ゴーヤでやったり、玉ねぎを白、赤混ぜてやったり。だいたい、ラープとは何か、どこの国の料理なのかも知らずにただ真似して作ってみただけだったんです。そもそものはじまりは土鍋でご飯を美味しく炊くために買った『お米やま家のまんぷぐごはん』という本に載っていたラープ丼の写真があまりに美味しそうで真似して作ってみただけだったのですが、もう一度作ってみたらドハマリで、しかもおっそろしく手早くできるスピードメニューで作り置きできて職場に持って行けちゃうため、リピートリピートで。。。今回『やっぱり、ごはん党』のウエルカム小むすびも「毎日おにぎりじゃあなあ」と若干飽きてきて、ふと「わたしたちがお昼に持ってきたラープ、小どんぶりで出してみちゃう?」だなんてゴーヤのラープ丼を出したら案外好評で。その日フェイスブックに写真を載せたら、驚くべきことにお電話で「ラープ丼って何ですか?なんだかとても美味しそうで…」とお問い合わせまで来てしまい…。「そっちですか?」とあらぬ方向で評判を呼んでしまいちょっと戸惑いながらも、まあ本当に美味しいもんね~と今日も今日とてラープ丼です。

その時のフェイスブックの写真がコレです。

ラープとはラオスで非常にポピュラーな料理で、ラオスの影響を強く受けたタイ北東部でもよく作られる肉類を使っサラダの一種だということを後で調べて知りました。魚醤とライムで味付けされるのが特徴なようです。お米農家やまざきさんの本のレシピは鶏ひき肉でしたが、魚でも、他のお肉でも作られるようです。一度やまざきさんとバッタリ会って「毎日作ってます!」と話したら「鶏ひき肉の代わりにささみを自分で刻んでもとっても美味しくできますよ」と教えて頂きました。これはやってみなくちゃ!まあ、単純に言えばニンニクで香りづけした油にひき肉を入れて、そこに玉ねぎのスライスを入れて軽く炒めたところにたっぷりのライムの絞り汁(なければレモン汁やビネガーでも)と魚醤をあわせたもので味をつけ、そこにゴーヤ(塩をふっておく)なり空芯菜なり、冷蔵庫にある緑の野菜を食べやすい大きさに切ったものを生のまま和えてしまう。炒めたお肉と玉ねぎの熱で他の生のお野菜をしんなりさせるぐらいの感じです。仕上げにスライス玉ねぎを生のまま混ぜ込むのがポイントで、これがシャッキリ美味しいのです。赤玉ねぎだとよりそれっぽいし、パクチーやミントをたっぷりかけて食べるとかなりアジアンな感じでよいですが、なくても十分ご飯が進みます。作り方は、かなりアレンジしてしまっているので原本とは違うかもしれませんが、まあ、大方そんな感じです。とにかく5分でできちゃいます。野菜を炒め続けたりしないから。朝の忙しい時間でもできてしまうので、これとご飯だけ持って出勤、という日がこのレシピに出会って以来何日あったことか。。。そして今日は、さらにグレードアップ!!この、ティムールペッパー、最高にラープに合うのです。

簡単にミルで挽けるし、包丁でたたいても香りが豊かで、お料理の仕上げに使うと一気に世界が変わりますよ。果物のコンポートやジャムに入れたり、チャイにプラスしたりもいいよね、と西田さん。おやつに西田さんからいただいたローマで大人気のBonciの田舎パンのスライスにロビオラというフレッシュチーズを塗り、そこにオリーブオイルとこのティムールペッパーを載せてみたのですが…fine del mondo! …この世の終わりだわ。昇天、という言葉が似合いそうな楽園の香りです。ああ、天罰が下りそう。

Marichaのページはコチラです。大反響をいただいた謎の赤いダイヤモンド=ロッソ・スクーロ・ディアマンテも再度入荷してきましたよ!スモーキーでバシッときまる味わいは、今までトップを走っていたネ・ビアンコの座も奪ってしまいそうな勢いです。欠品していた定番ネーロもやっと届いたそうです!

 

『ごはん党』メンバー紹介#10 宮下敬史さん

土鍋で炊いたごはんは、とにかく美味しい。炊きたても美味しいけど冷めても旨い。ちょっとおこげなんて混ざっていたら得した気分、たまりません。炊きあがりから蒸らし時間を十分とって、パッと蓋を開ける時のあのなんとも言えない幸福感は、炊飯器の便利さと比較してもひけをとらないどころかおつりがたっぷりくるほど勝っていると思えるのは、やっぱりごはん党だからでしょうか。シャキーンと整列して天をあおぎ、ピカピカ光るお米の粒たちにパッと十字に分け目を入れて鍋肌から返すとき、ああ、おしゃもじってだから片面は平らなんだなあと納得します。

宮下敬史さんの桜のおしゃもじ、見た目も美しいですがなんといっても使いやすい。鍋肌にフィットしてお米粒を残さない絶妙なカーブと、手に吸い付いてくる持ち易い柄。薄くてご飯の返しが楽で、手彫りの跡が米粒もつきにくく作用し…と、良いところを並べたらきりがないくらい。でも彼の道具における最大の特徴は、やすりをかけずに細部までナイフで仕上げているところ。やすりをかけてなめらかにすれば一見すべすべでより美しく見えるように思えますが、表面積を増やすことになり、水が浸みやすくなってしまうのです。それが、不要に木を乾かしてしまうことにつながり、劣化を早める。木の道具がすぐに白っぽくガサガサになってしまうのは、そういう理由だったのかと教えてもらった時には目からウロコでした。だから、よおくエッジを見ると、曲線ではなく無数の直線によってラインを形づくっているのです。ほんのわずかに窪ませて、おしゃもじだけでなく取り分けスプーンとしても使えるサーバーも同じ。じっとキワの部分を眺めていると、その手数の多さに気が遠くなってしまいそうです。「手はかかるけど、絶対こっちの方が長持ちするから」と、初めて工房を訪ねた際に話していたのが心に残っています。

今回『やっぱり、ごはん党』のための作品を納品するのに、奥様と1歳10か月の娘ちゃんを連れて横須賀からかけつけてくださった宮下さん。食べるのが大好き、小さな体で元気よく動き回る彼女のパワーの源は、お料理上手な奥様の美味しくて体に優しい手づくりごはん。アンケートの回答に添付されていたお料理の写真がキレイすぎて料亭みたいと褒めると「だって、いきなり振るんですもの。その時作ってたご飯を仕方なく撮りました」と言うのですが、いやいや…。宮下さん、羨ましすぎです。

カワイイ娘ちゃんと素敵な奥様に始終目じりが下がりっぱなし、といった感じの宮下さん。お一人でお会いした時とあまりにイメージが違ってなんだかちょっと可愛らしく見えてしまいました(笑)。大柄なせいか余分に男っぽく見えてしまいますからね。ぜひご飯茶碗片手に撮影を、とお願いしたら「それだけは…お許し下せえお代官様」というメッセージが来たので、宮下さんのお顔を見てみたいという方は以前にご紹介した時の記事をご覧ください。照れ屋さんなんです。でも、幸せいっぱいなムードは隠しきれず、一緒にいるだけでこちらまで温かな気持ちになってしまいました。

いいなあ、こういうの。お米レンジャーも、しばし休戦といったほんわかさです。ではでは、シアワセのおすそ分けをいただきましょう。


質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?
——-豚のしょうが焼き ・キムチ

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?
——-1位:玄米の塩むすび 2位:いくら  3位:しゃけ 

質問3:愛用の飯椀を見せてください。
——-竹本ゆき子さん

質問4:「わが家の定番」的おかず、もしくは「思い出の母の味」など、特に印象的なおかずがあれば教えてください。
——-嫁が最近よく作っていた料理で記憶に残っていたものを二品。

【とりごぼう】

とりもも肉
ごぼう
しょうゆ
みりん
だし

1.とりもも肉を一口大に切り、熱湯をかけ、余分な油を除く
2.ごぼうを適当な大きさに切る
3.鍋にしょうゆ、みりん、だしを煮立たせ、1.2を入れ、柔らかく煮る
☆だしがなければ水でも。ごぼうを柔らかくしたかったら、先にごぼうだけ煮てから、鶏肉入れます。

【スパニッシュオムレツ】
たまご
豆乳
玉ねぎ
トマト
ピーマン
パプリカ
キノコ
しお こしょう

1.熱したフライパンにオリーブオイルと切った具材を入れて、しおこしょうでしんなり炒める
2.炒めた具材を取り出し、フライパン洗う
3.再びフライパン熱し、割りほぐした卵と豆乳に少しだけ塩を入れ混ぜたものを投入する
4.しばらくかき混ぜ、炒めた具材を入れる
5.底に焦げ色がついてきたら、ひっくり返し、蓋をしてじっくり火を通す。

☆具材は何でも。ベーコンチーズ、残った野菜。具沢山が美味しい。

質問5:今回出展した作品を、どのような想いで作りましたか?
——-おにぎりをずら~っと並べるのをイメージして長皿を作りました。水分を多少吸ってくれるので木との相性はとても良いです。焼きたてパンも相性抜群です!


わあ~~~~美味しそう~~。宮下さん、そして奥様、ありがとうございます!そして、ご馳走さまでした~(笑)。

宮下さんの作品はコチラです。

 

『ごはん党』メンバー紹介#7 高田谷 将宏さん

『ごはん党がゆく!突撃お米レンジャー』ことママろば、ちょっと苦戦しております。なんだか今回の相手はかなり手強い気が…。もしや、あれですか?同じお米でも”ごはん党”じゃなくて”お酒党”が出てきてしまったのでは…。高知出身。大柄で屈強そうな体躯で大変な酒豪、と聞いていたせいかもしれませんが、まずアンケートが一向に戻ってこないことでも手こずっていたのに、どうやらアンケートをお願いしたメールそのものを読んでいないらしいということをパパろばから聞くだに「う~ん、ますます手強そう」と構えてしまうばかり。

そうしてやっとこさ戻ってきたアンケート回答を見てまた絶句。…み、短い。

いや、これでも上出来としよう。何せとこっとん口数が少ないと、パパろばが2年前常滑の工房にお邪魔した時にも話していたではないか。それにこのそっけなさ、かえって高田谷さんらしくてより人となりが伝わりやすいのかもしれない、とどこまでもポジティブ志向のお米レンジャー。気を取り直してアンケート内容を読んでみると…ガクッ。…そ、そっけない。そして料理内容も…やはりどこから見てもそれは、ごはんというよりお酒がススむお料理ばかりのような気が…。

いやいや、それこそキャラクターを物語っている。だいたい、そっけないアンケート内容など見なくても、あの馬鹿でかい飯椀の持つ迫力、堂々とした佇まいを見るだけで十分ではないか。しかも、作品リストのそれは「飯椀・小」と書かれている。丼かと思ったものが飯椀・大なのだ。大きな手で、がっしりとお椀をつかんでわっしわっしと飯をかっくらう姿が目に浮かんできたぞー。やはり、お米レンジャーの敵ではなかった。お酒好きが常にお米を食べないわけではないのだ。お酒も飲んで、ご飯もしっかり。いや、お酒の後の〆のお茶漬けか…?もう、余計な脚色はやめておこう。お米レンジャーの喋り方をすっかり男っぽく(そしてなぜか昭和っぽく)してしまうくらい十分に説得力があるんだから、もう何も言うまい。

そう、男は黙って!!

 

…というわけで、高田谷さんの回答を。


質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?
——-お刺身。特にぶり・かつお

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?
——-1位:うめ  2位:しそこぶ  3位:シーチキン

質問3:愛用の飯椀を見せてください。
——-村木雄児 唐津

質問4:「わが家の定番」的おかず、もしくは「思い出の母の味」など、特に印象的なおかずがあれば教えてください。
——-蒸し鶏むね肉のねぎソース

質問5:今回出展した作品を、どのような想いで作りましたか?
——-めしわんはみんなマイめしわんがあると思うのでそれでも買ってもらい使ってもらうってのは大きなことだなぁ。と


高田谷さん、ありがとうございました。なんか変なテンションですいません、失礼いたしました!

…でも、そうですよね。言われてみれば、本当にすごいことです…おおきなこと、だあ。

高田谷さんの作品はコチラです。

 

『ごはん党』メンバー紹介#6 Hachiemon(太田多恵子さん)

『やっぱり、ごはん党』2日目を無事に終了いたしました。今日、17日の日曜日は、ライスイベント『ごはんを、もっと美味しく』を行います。ろばの家に新米のおにぎりとお野菜たっぷりのお惣菜を持ってきてくださるのは太田多恵子さん。3年前に育児休暇に入り休業してしまったHachiemon(はちえもん)さんは、代々お米農家である生家の母屋を改装した予約制のレストラン。広告なども一切出さず完全に口コミだけで集客していたのにも関わらず、わたしたち家族がつくばに越してきた頃はずいぶんと予約で忙しそうにしていました。休業して3年も経つというのに今でも予約の問い合わせが来ることもあると言って本人は驚いていましたが、ワタクシお米レンジャーママろば、全然驚きません。多恵ちゃんとはかれこれ15年以上のお付き合いになりますが、札幌からつくばに遊びに来るたびに泊めてもらったり、つくばに来てからはチビろばたちと遊びに行っては夕飯をご馳走になり、食卓に並ぶ彼女のオリジナル料理の数々にいつもいつも刺激され続けていたのですから。一刻も早く復帰してほしいよねと、いつもパパろばと話しているのです。だって本当に、ああいうお料理を食べさせてくれるお店がないんですもの。ああいうお料理って、どんなお料理なんだ?といういと、それはもうひたすら”軽い”としか形容できません。先日写真にも出てくる豚キムチを撮影しに図々しく夫婦のランチタイムにお邪魔した際に「わ、なにコレ軽い!」と声をあげると、旦那様(実はろばの家でも扱っているイタリアの食材を輸入している某ワインインポーターの社長だったりするのですが)が「お母さんの苦手料理はね、重たい料理なんだよね。何作ってもどうしても軽くなっちゃうんだよ、ね、お母さん」と腰に手をまわしていました。とても仲が良いのです。

女性にとって、特に、家族のために毎日台所に立たなければならない立場の人間にとって献立のヒントをくれる友人ほどありがたい存在はありません。多恵ちゃんの料理はいつも何か特別なひと手間や「これだけは気をつけなければならないポイント」が必ずあって、いわば彼女自身そのポイントをつかむまで何度でもその料理を繰返し作っては納得のゆくまでアップデートしてゆくようなのですが、その驚きの食後感の豚キムチひとつとっても「とにかくガッチリキムチを炒めつけることだね~」と言い切っていました。なんというか男気があるというか、さっぱりしているというか、ぐじぐじしたところのない、べらんめえな喋り方をするんです(笑)。レシピを教えてよ、というのはNGらしく「だからあたし、料理教室とか頼まれるんだけど絶対できないんだよね。あの、大匙いくつとか、小さじ2分の1とか、無理無理…」と。「多恵ちゃんさあ、料理本見ながら調味料計って何かつくる、とかしたことないの?」と一度聞いたことがあるのですが、お菓子はともかくおかずなどではやったことがないと言っていました。どこかで感動する美味しさの料理に出会ったら、ひたすら舌の感覚で再現してみるだけなのだそうです。きっと、料理の基本が身体の中に出来上がっているひとはみな、そんな感じなのでしょうね。この豚キムチも、つくばが誇る銘韓国食堂白飯家さんで食べて多分こうやって作るんだろうな、と思ってやってみた結果、腑に落ちたやり方なのだそうです。作るところを見させてもらいましたが、レシピに「キムチをよく炒め…」と書いてあったら自分がやるであろうポイントよりずっと先まで、よく焦げないな~というくらいのレベルまで焼き付けていました。「え~、こんなに炒めるんだあ」と驚くワタシに「ただ和えるだけみたいに炒めるんなら、生のキムチ食ってりゃいいじゃん」とまたまた旦那様がボソリ。うう、確かに。ふわふわトロトロの卵を添えるのも白飯家流で、しっかり発酵しきった熟成キムチの辛さを卵を和らげて一緒に口に入れるとんも~う、たまりまへん。こりゃあ本当にごはんがススムってもんですよ。

写真がイマイチだったらすいません。もたもたしてると「さっさと食えよ」とまた旦那様からどやされそうで、撮影もそこそこにご相伴にあずかってきちゃいました。ちなみにその日は他にも厚揚げを焼いたのに人参、えのき、しめじを干してお出汁でさっと煮たゆるい餡と生姜をかけた副菜と、漬物名人である多恵ちゃんのお母様のばくら瓜の鉄砲漬け(もしかするとライスイベントで皆さんにもお味見していただけるかも!)が食卓に並んでいました。そしてもちろん、土鍋で炊いた美味しいご飯。笠原良子さんの白い鉢も、嶋田恵一郎さんの渋い色合いの鉢も、多恵ちゃんの料理がどーんと無造作に盛られただけでパッと命を吹き込まれたよう。

というわけで、カメラを置いて「いっただっきま~す!」……はうう~~~、シアワセ…。残念ながらこの豚キムチを今日のイベントではお出しすることはできないので、モーレツに豚キムチが食べたくなってしまった方は白飯家さんに行ってください(笑)。ろばの家のキッチンはとても小さいのです。ごめんなさい、食べたくなっちゃいますよね。

さて、彼女のアンケート回答もご紹介しておきましょうね。「なんか、自分が好きっていうより子供たちが好きなのって感じになっちゃうんだけど」と言って教えてくれました。上から小5、小3、3歳の3児の母。旦那様がかかえる従業員のまかないを作ることも、名だたるシェフたちを自宅でもてなすことも、イベントで大人数にお料理を出すことも「家で作ってる料理となんら変わんないんだけどね~」とあっさりこなす、頼もしいお母さんです。


質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?
——-豚キムチ、生姜焼き、マーボー豆腐かな。

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?
——-1位:梅干し  2位:塩昆布 

質問3:愛用の飯椀を見せてください。

——-田村文宏さんの飯椀の色違いを夫婦で使っています。明るい色の方が自分用。


多恵ちゃん、ありがとう!!そして、いつもごちそうさまです!

2017-09-17 | Posted in Blog, Ricetta レシピNo Comments » 

 

『ごはん党』メンバー紹介#3 笠原良子さん


ワタクシ突撃お米レンジャーのママろばは、この、笠原さんの飯椀のカタチが大好きなんです。高台が高くて持ち易く、厚みもしっかり。形は浅めなのに山盛りお米を盛ってもサマになる。「お米を食べてる!」という実感がガシガシ湧いてきます。手に持った時の安心感が違うんですよね。笠原さんの作品はどれも。ごはんって、日本人のパワーの根幹をなしてきたものです。「ちゃんとごはん食べなきゃ力が出ないぞ!」なんて、よく言われませんでした?小さなころ。だから、個人的に飯椀は繊細な感じなものよりしっかり手に馴染むものが一番と思っています。

笠原良子さんは益子にほど近い市貝町に工房兼ご自宅を構え、制作されています。かわいいお子さんがいらして、しばらく制作活動をお休みして育児に専念されていた時期もありましたが、そろそろ本格的に仕事に戻ろうという頃にご縁をいただきました。独立前はずっと益子で活動されていて、今回一緒に参加してくださる益子の近藤康弘さんとは修行時代からのお付き合い。その近藤さんが「良子ちゃんにはかなりお世話になりましたよ~。ろくに食べられるだけのお金もなかった自分に、畑で獲れた野菜で料理を作ってくれたり。どんだけ救われたか…」と回想。その頃から、お料理上手と評判だったそう。

そう、何を隠そうワタクシ、今回のアンケートで密かに狙っていたのが笠原さんのレシピだったのです。だって、わかるんですよ。お話ししていると。この人はお料理好きな人なのか、そして、どのくらい食べることが好きなのか…。笠原さんは多分とっても、控えめに言ってものすご~く、食べることが好きな人、食いしん坊なんです。美味しいモノの話になると、眼がキラーン!と光ります(笑)。教えて頂くお店は秘密にしておきたくなるほど美味しいし、いただくものはとびっきりだし、第一、子育てや家事だけでも忙しいのにあの広大な家庭菜園!!いつ仕事してるんですか?と聞いたら「雑草放置です」と笑いながらワサッと新聞にくるんだパクチーを下さったり。「ご迷惑じゃないですか?」と言いながら納品の度に立派なお野菜を持ってきてくださるのが嬉しくて嬉しくて…。SNSなどで笠原さんの投稿を見ると、90%くらい食べもののことで占められている気が…言いすぎかしら(笑)。インド料理の教室にも通ったと話していたし、2年前の冬笠原さんの土鍋や耐熱のお皿を中心に『冬は鍋』展を行った際にも、ご自身の耐熱皿でいつも作っているというアヒージョの作り方を教えてくださったり、スペインの郷土料理コシード用のお鍋も作ったりと、守備範囲が広い!今回も、期待通り美味しそう~なお茄子のお料理を教えてくださいました。なんとママろば、レシピいただいたその日に試しちゃいましたからね。これがまた、ちょうどタイミングよくお茄子が冷蔵庫にあったんですよ。お米レンジャーも真っ青の、おかわり攻撃です。確かに、ご飯が進むすすむ…。

笠原さんはご自身で「主婦目線」だなんて言ってましたが、とにかく料理をする人がつくるうつわなのです。お料理が映えることばかりではなく扱いやすさ…洗う時やしまう時のこと、テーブルに運ぶ瞬間まで…を、ここまで考えてうつわを作っているひとは、あまりいない気がします。笠原さんの説明を聞いていると「少し汁があるおかずにもイケるしパスタも食べやすい」「長いサンマでも切らずに盛り付けられる」「お鍋の取り皿にもよいサイズ」など、ああ、本当に料理をしながら、家族と食卓を囲みながら「もっとこうした方が使いやすい」「こういうのがあったらいいのに」と日々試行錯誤されているのだなあ、と思ってしまうコメントばかり。そしてそれを、これまたカッコイイ姿で具現化してしまう。笠原さんのうつわがどれも、使えば使うほど手放せなくなってしまうのはそのせいなのかもしれません。ウチでは、あの笠原さんの大きなオーバル皿がなかったら出来ないお料理もあるのでは?というほど愛用しています。

さて、ついつい熱が入りすぎてアンケートの回答までなかなかたどり着けませんでした。お米レンジャーの仕事もしなくては!はい、笠原良子さんに聞きましたよ~。

 


質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?
——-質問4にレシピを載せました。

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?
——-1位:鮭  2位:青菜  3位:シーチキン

質問3:愛用の飯椀を見せてください。
——- 自分の品物ですが、 「カフェオレボウル」を飯碗として使っています。深めでちょうどいいので。

質問4:「わが家の定番」的おかず、もしくは「思い出の母の味」など、特に印象的なおかずがあれば教えてください。
——-肉とニラの餃子。ナスと大葉の味噌炒め。

◉肉とニラの餃子
材料 大判20個分
豚ひき肉250g、ニラ100g(一袋)みじん切り、餃子の皮(大判薄皮)20枚入り
調味料・にんにく一片 すりおろす、醤油 うどんのつゆ(濃縮タイプ) 酒 みりん 砂糖 ごま油 全て大匙二分の一 卵1個
油(焼く時に)大匙2

すべて混ぜ合わせ 包んで焼きましょう。焼きあがる最後にごま油を少し回し掛けすると 美味しくなります。*実家の母が作る餃子はいつも 肉とニラの餃子でした。しっかり目の味付けをすると 美味しいです。

◉ ナスと大葉の味噌炒め
材料
ナス4本(好みで増やしてください) 大葉10枚

調味料
味噌 大匙一と二分の一、酒 みりん 砂糖 各大匙1 油大匙2から3

・ナスを縦半分に切り 斜めに切り込みを入れ さらに縦半分か3分の一に切る。水にさらしてアクを取り ざるに上げ水気をとる
・フライパンに油を2から3入れ ナスを敷き詰める。中火でじっくり火を通す(焦げ色をつけるように 焼いてください)
・ナスを箸で押して柔らかくなったら火を弱め 油以外 合わせておいた調味料を 入れ 炒める。(味噌を入れると焦げやすいので弱火で)
・刻んでおいた大葉を入れて サッと炒めて完成です。

 ✳︎家庭菜園をしていると ナスや大葉がたくさん採れます。味噌炒めをすると ご飯とあって美味しいです。

質問5:今回出展した作品を、どのような想いで作りましたか?
——-ご飯をいつも作るので こんなのがあったら良いなと思うものを作りました。惣菜を入れて 冷蔵庫から食卓にそのまま出せるようなイメージで 蓋物も作りましたので 見てください。


笠原さん、ありがとうございました!またぜひ美味しいおかずのレシピ、教えてくださいね。個人的にはエスニック料理も教わりたいです!!

さあ、しっかりおかわりもして満腹気味のお米レンジャー、寝ている場合じゃありません。どんどん前に行かなければ。ススメ、ごはん党!

笠原さんの作品はコチラです。

 

 

『ごはん党』メンバー紹介#2 古松淳志さん

『ごはん党がゆく!突撃お米レンジャー』ママろば、今回は南伊豆の古松淳志さんをご紹介します。突撃しようにも、いつも優しく穏やかな印象の古松さん。直接お会いしたこともないレンジャーは出番なしの空回りです。いつもお電話の声やパパろばから聞く話だけで勝手に妄想していたのですが、いただくメールを見ても、作品などにちょっと添えている言葉をみても、「んもう古松さん、仏っ」と思わずつぶやいしまうような溢れる気遣い…しかも、ものすごく自然な感じで。その人当たりの滑らかさ加減でなんとなく年上の方を想像していたのですが、何かで写真を拝見したところアレ??とっても若い!?作品が落ち着いていて渋いのでつい、、、。失礼しました!!

ろばの家では、シンプルで温かみのある粉引きのうつわ、同じく粉引でも古代中国の壁画からヒントを得たという篆刻がほどこされた岩画シリーズなど、初年度から古松さんの作品を置かせて頂いています。優しいフォルムや穏やかな色合いのために軟らかそうに見えるのですが、古松さんのものは非常にしっかり、キーンと芯まで焼けている感じでとても丈夫です。粉引でも安心して普段使いできますよ、とご本人も太鼓判。岩画の動物モチーフのなかに、店名にちなんでカワイイろば柄のものを忍ばせてくださったり、実はなかなかお茶目な人なのかも。背筋の伸びた品のある佇まい、でもとても親しみやすい。その意外性がたまりません。月並みですが、やはり自然と人柄がにじみ出てしまうのでしょうか。

薪窯は年に1、2回ほどしか焚かないとうかがっているので、ずいぶん前からお願いしていました。今回は、どんな肌合いの作品が届くのでしょう。粉引きだけではなく三島や刷毛目、焼〆の作品も出展してくださるとのこと。嬉しくてドキドキします。

というわけで、古松さんの回答を。なんとなく、南伊豆って海の幸も山の幸も美味しそうだな~。

 


 

質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?

——-刺身、納豆、梅干、塩辛←これおかずですか?

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?

——-1位:梅干  2位:鮭  3位:全部好き 

質問3:愛用の飯椀を見せてください。

——-恥ずかしながら、拙作でございます。

質問4:「わが家の定番」的おかず、もしくは「思い出の母の味」など、特に印象的なおかずがあれば教えてください。

——-春:新じゃがの肉じゃが
     新たまねぎドレッシングのサラダ(玉ねぎすりおろし、ごま油と醤油)
        春キャベツと塩麹鶏のサラダ
   夏:夏野菜の揚げびたし
         秋:金時草のすだちがけ
         ローストベニソン(ご飯は進みません)
         鹿肉燻製(これもご飯は進みません)  
        冬:鍋(色々)
        あとはとにかく刺身、イノシシ焼肉

質問5:今回出展した作品を、どのような想いで作りましたか?

——-難しい質問ですね。


 

はい、塩辛。立派なおかずと思います。他にも塩辛を挙げた方いましたよ。ローストベニソンってなんだろう?と思い調べたらローストビーフの鹿バージョンだそうで、鹿、イノシシ…工房はかなり山の中と聞いていますが、もしやご趣味は狩猟!?燻製も自家製??ご飯は進まないかもしれませんがお酒は進みそうです。それにしても謎すぎます、古松さん。やはりここでも意外性にやられます。春夏秋冬、どのメニューもそそられ過ぎて(特に秋から冬にかけて!)南伊豆に引っ越したくなってきました。…イノシシ焼肉って。。。。南伊豆ではスタンダードなんですか!!!???

ぶももっ!!古松さん、ありがとうございました!

古松さんの作品はコチラです。