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『ごはん党』メンバー紹介#10 宮下敬史さん

土鍋で炊いたごはんは、とにかく美味しい。炊きたても美味しいけど冷めても旨い。ちょっとおこげなんて混ざっていたら得した気分、たまりません。炊きあがりから蒸らし時間を十分とって、パッと蓋を開ける時のあのなんとも言えない幸福感は、炊飯器の便利さと比較してもひけをとらないどころかおつりがたっぷりくるほど勝っていると思えるのは、やっぱりごはん党だからでしょうか。シャキーンと整列して天をあおぎ、ピカピカ光るお米の粒たちにパッと十字に分け目を入れて鍋肌から返すとき、ああ、おしゃもじってだから片面は平らなんだなあと納得します。

宮下敬史さんの桜のおしゃもじ、見た目も美しいですがなんといっても使いやすい。鍋肌にフィットしてお米粒を残さない絶妙なカーブと、手に吸い付いてくる持ち易い柄。薄くてご飯の返しが楽で、手彫りの跡が米粒もつきにくく作用し…と、良いところを並べたらきりがないくらい。でも彼の道具における最大の特徴は、やすりをかけずに細部までナイフで仕上げているところ。やすりをかけてなめらかにすれば一見すべすべでより美しく見えるように思えますが、表面積を増やすことになり、水が浸みやすくなってしまうのです。それが、不要に木を乾かしてしまうことにつながり、劣化を早める。木の道具がすぐに白っぽくガサガサになってしまうのは、そういう理由だったのかと教えてもらった時には目からウロコでした。だから、よおくエッジを見ると、曲線ではなく無数の直線によってラインを形づくっているのです。ほんのわずかに窪ませて、おしゃもじだけでなく取り分けスプーンとしても使えるサーバーも同じ。じっとキワの部分を眺めていると、その手数の多さに気が遠くなってしまいそうです。「手はかかるけど、絶対こっちの方が長持ちするから」と、初めて工房を訪ねた際に話していたのが心に残っています。

今回『やっぱり、ごはん党』のための作品を納品するのに、奥様と1歳10か月の娘ちゃんを連れて横須賀からかけつけてくださった宮下さん。食べるのが大好き、小さな体で元気よく動き回る彼女のパワーの源は、お料理上手な奥様の美味しくて体に優しい手づくりごはん。アンケートの回答に添付されていたお料理の写真がキレイすぎて料亭みたいと褒めると「だって、いきなり振るんですもの。その時作ってたご飯を仕方なく撮りました」と言うのですが、いやいや…。宮下さん、羨ましすぎです。

カワイイ娘ちゃんと素敵な奥様に始終目じりが下がりっぱなし、といった感じの宮下さん。お一人でお会いした時とあまりにイメージが違ってなんだかちょっと可愛らしく見えてしまいました(笑)。大柄なせいか余分に男っぽく見えてしまいますからね。ぜひご飯茶碗片手に撮影を、とお願いしたら「それだけは…お許し下せえお代官様」というメッセージが来たので、宮下さんのお顔を見てみたいという方は以前にご紹介した時の記事をご覧ください。照れ屋さんなんです。でも、幸せいっぱいなムードは隠しきれず、一緒にいるだけでこちらまで温かな気持ちになってしまいました。

いいなあ、こういうの。お米レンジャーも、しばし休戦といったほんわかさです。ではでは、シアワセのおすそ分けをいただきましょう。


質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?
——-豚のしょうが焼き ・キムチ

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?
——-1位:玄米の塩むすび 2位:いくら  3位:しゃけ 

質問3:愛用の飯椀を見せてください。
——-竹本ゆき子さん

質問4:「わが家の定番」的おかず、もしくは「思い出の母の味」など、特に印象的なおかずがあれば教えてください。
——-嫁が最近よく作っていた料理で記憶に残っていたものを二品。

【とりごぼう】

とりもも肉
ごぼう
しょうゆ
みりん
だし

1.とりもも肉を一口大に切り、熱湯をかけ、余分な油を除く
2.ごぼうを適当な大きさに切る
3.鍋にしょうゆ、みりん、だしを煮立たせ、1.2を入れ、柔らかく煮る
☆だしがなければ水でも。ごぼうを柔らかくしたかったら、先にごぼうだけ煮てから、鶏肉入れます。

【スパニッシュオムレツ】
たまご
豆乳
玉ねぎ
トマト
ピーマン
パプリカ
キノコ
しお こしょう

1.熱したフライパンにオリーブオイルと切った具材を入れて、しおこしょうでしんなり炒める
2.炒めた具材を取り出し、フライパン洗う
3.再びフライパン熱し、割りほぐした卵と豆乳に少しだけ塩を入れ混ぜたものを投入する
4.しばらくかき混ぜ、炒めた具材を入れる
5.底に焦げ色がついてきたら、ひっくり返し、蓋をしてじっくり火を通す。

☆具材は何でも。ベーコンチーズ、残った野菜。具沢山が美味しい。

質問5:今回出展した作品を、どのような想いで作りましたか?
——-おにぎりをずら~っと並べるのをイメージして長皿を作りました。水分を多少吸ってくれるので木との相性はとても良いです。焼きたてパンも相性抜群です!


わあ~~~~美味しそう~~。宮下さん、そして奥様、ありがとうございます!そして、ご馳走さまでした~(笑)。

宮下さんの作品はコチラです。

 

『ごはん党』メンバー紹介#7 高田谷 将宏さん

『ごはん党がゆく!突撃お米レンジャー』ことママろば、ちょっと苦戦しております。なんだか今回の相手はかなり手強い気が…。もしや、あれですか?同じお米でも”ごはん党”じゃなくて”お酒党”が出てきてしまったのでは…。高知出身。大柄で屈強そうな体躯で大変な酒豪、と聞いていたせいかもしれませんが、まずアンケートが一向に戻ってこないことでも手こずっていたのに、どうやらアンケートをお願いしたメールそのものを読んでいないらしいということをパパろばから聞くだに「う~ん、ますます手強そう」と構えてしまうばかり。

そうしてやっとこさ戻ってきたアンケート回答を見てまた絶句。…み、短い。

いや、これでも上出来としよう。何せとこっとん口数が少ないと、パパろばが2年前常滑の工房にお邪魔した時にも話していたではないか。それにこのそっけなさ、かえって高田谷さんらしくてより人となりが伝わりやすいのかもしれない、とどこまでもポジティブ志向のお米レンジャー。気を取り直してアンケート内容を読んでみると…ガクッ。…そ、そっけない。そして料理内容も…やはりどこから見てもそれは、ごはんというよりお酒がススむお料理ばかりのような気が…。

いやいや、それこそキャラクターを物語っている。だいたい、そっけないアンケート内容など見なくても、あの馬鹿でかい飯椀の持つ迫力、堂々とした佇まいを見るだけで十分ではないか。しかも、作品リストのそれは「飯椀・小」と書かれている。丼かと思ったものが飯椀・大なのだ。大きな手で、がっしりとお椀をつかんでわっしわっしと飯をかっくらう姿が目に浮かんできたぞー。やはり、お米レンジャーの敵ではなかった。お酒好きが常にお米を食べないわけではないのだ。お酒も飲んで、ご飯もしっかり。いや、お酒の後の〆のお茶漬けか…?もう、余計な脚色はやめておこう。お米レンジャーの喋り方をすっかり男っぽく(そしてなぜか昭和っぽく)してしまうくらい十分に説得力があるんだから、もう何も言うまい。

そう、男は黙って!!

 

…というわけで、高田谷さんの回答を。


質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?
——-お刺身。特にぶり・かつお

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?
——-1位:うめ  2位:しそこぶ  3位:シーチキン

質問3:愛用の飯椀を見せてください。
——-村木雄児 唐津

質問4:「わが家の定番」的おかず、もしくは「思い出の母の味」など、特に印象的なおかずがあれば教えてください。
——-蒸し鶏むね肉のねぎソース

質問5:今回出展した作品を、どのような想いで作りましたか?
——-めしわんはみんなマイめしわんがあると思うのでそれでも買ってもらい使ってもらうってのは大きなことだなぁ。と


高田谷さん、ありがとうございました。なんか変なテンションですいません、失礼いたしました!

…でも、そうですよね。言われてみれば、本当にすごいことです…おおきなこと、だあ。

高田谷さんの作品はコチラです。

 

『ごはん党』メンバー紹介#6 Hachiemon(太田多恵子さん)

『やっぱり、ごはん党』2日目を無事に終了いたしました。今日、17日の日曜日は、ライスイベント『ごはんを、もっと美味しく』を行います。ろばの家に新米のおにぎりとお野菜たっぷりのお惣菜を持ってきてくださるのは太田多恵子さん。3年前に育児休暇に入り休業してしまったHachiemon(はちえもん)さんは、代々お米農家である生家の母屋を改装した予約制のレストラン。広告なども一切出さず完全に口コミだけで集客していたのにも関わらず、わたしたち家族がつくばに越してきた頃はずいぶんと予約で忙しそうにしていました。休業して3年も経つというのに今でも予約の問い合わせが来ることもあると言って本人は驚いていましたが、ワタクシお米レンジャーママろば、全然驚きません。多恵ちゃんとはかれこれ15年以上のお付き合いになりますが、札幌からつくばに遊びに来るたびに泊めてもらったり、つくばに来てからはチビろばたちと遊びに行っては夕飯をご馳走になり、食卓に並ぶ彼女のオリジナル料理の数々にいつもいつも刺激され続けていたのですから。一刻も早く復帰してほしいよねと、いつもパパろばと話しているのです。だって本当に、ああいうお料理を食べさせてくれるお店がないんですもの。ああいうお料理って、どんなお料理なんだ?といういと、それはもうひたすら”軽い”としか形容できません。先日写真にも出てくる豚キムチを撮影しに図々しく夫婦のランチタイムにお邪魔した際に「わ、なにコレ軽い!」と声をあげると、旦那様(実はろばの家でも扱っているイタリアの食材を輸入している某ワインインポーターの社長だったりするのですが)が「お母さんの苦手料理はね、重たい料理なんだよね。何作ってもどうしても軽くなっちゃうんだよ、ね、お母さん」と腰に手をまわしていました。とても仲が良いのです。

女性にとって、特に、家族のために毎日台所に立たなければならない立場の人間にとって献立のヒントをくれる友人ほどありがたい存在はありません。多恵ちゃんの料理はいつも何か特別なひと手間や「これだけは気をつけなければならないポイント」が必ずあって、いわば彼女自身そのポイントをつかむまで何度でもその料理を繰返し作っては納得のゆくまでアップデートしてゆくようなのですが、その驚きの食後感の豚キムチひとつとっても「とにかくガッチリキムチを炒めつけることだね~」と言い切っていました。なんというか男気があるというか、さっぱりしているというか、ぐじぐじしたところのない、べらんめえな喋り方をするんです(笑)。レシピを教えてよ、というのはNGらしく「だからあたし、料理教室とか頼まれるんだけど絶対できないんだよね。あの、大匙いくつとか、小さじ2分の1とか、無理無理…」と。「多恵ちゃんさあ、料理本見ながら調味料計って何かつくる、とかしたことないの?」と一度聞いたことがあるのですが、お菓子はともかくおかずなどではやったことがないと言っていました。どこかで感動する美味しさの料理に出会ったら、ひたすら舌の感覚で再現してみるだけなのだそうです。きっと、料理の基本が身体の中に出来上がっているひとはみな、そんな感じなのでしょうね。この豚キムチも、つくばが誇る銘韓国食堂白飯家さんで食べて多分こうやって作るんだろうな、と思ってやってみた結果、腑に落ちたやり方なのだそうです。作るところを見させてもらいましたが、レシピに「キムチをよく炒め…」と書いてあったら自分がやるであろうポイントよりずっと先まで、よく焦げないな~というくらいのレベルまで焼き付けていました。「え~、こんなに炒めるんだあ」と驚くワタシに「ただ和えるだけみたいに炒めるんなら、生のキムチ食ってりゃいいじゃん」とまたまた旦那様がボソリ。うう、確かに。ふわふわトロトロの卵を添えるのも白飯家流で、しっかり発酵しきった熟成キムチの辛さを卵を和らげて一緒に口に入れるとんも~う、たまりまへん。こりゃあ本当にごはんがススムってもんですよ。

写真がイマイチだったらすいません。もたもたしてると「さっさと食えよ」とまた旦那様からどやされそうで、撮影もそこそこにご相伴にあずかってきちゃいました。ちなみにその日は他にも厚揚げを焼いたのに人参、えのき、しめじを干してお出汁でさっと煮たゆるい餡と生姜をかけた副菜と、漬物名人である多恵ちゃんのお母様のばくら瓜の鉄砲漬け(もしかするとライスイベントで皆さんにもお味見していただけるかも!)が食卓に並んでいました。そしてもちろん、土鍋で炊いた美味しいご飯。笠原良子さんの白い鉢も、嶋田恵一郎さんの渋い色合いの鉢も、多恵ちゃんの料理がどーんと無造作に盛られただけでパッと命を吹き込まれたよう。

というわけで、カメラを置いて「いっただっきま~す!」……はうう~~~、シアワセ…。残念ながらこの豚キムチを今日のイベントではお出しすることはできないので、モーレツに豚キムチが食べたくなってしまった方は白飯家さんに行ってください(笑)。ろばの家のキッチンはとても小さいのです。ごめんなさい、食べたくなっちゃいますよね。

さて、彼女のアンケート回答もご紹介しておきましょうね。「なんか、自分が好きっていうより子供たちが好きなのって感じになっちゃうんだけど」と言って教えてくれました。上から小5、小3、3歳の3児の母。旦那様がかかえる従業員のまかないを作ることも、名だたるシェフたちを自宅でもてなすことも、イベントで大人数にお料理を出すことも「家で作ってる料理となんら変わんないんだけどね~」とあっさりこなす、頼もしいお母さんです。


質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?
——-豚キムチ、生姜焼き、マーボー豆腐かな。

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?
——-1位:梅干し  2位:塩昆布 

質問3:愛用の飯椀を見せてください。

——-田村文宏さんの飯椀の色違いを夫婦で使っています。明るい色の方が自分用。


多恵ちゃん、ありがとう!!そして、いつもごちそうさまです!

2017-09-17 | Posted in Blog, Ricetta レシピNo Comments » 

 

『ごはん党』メンバー紹介#3 笠原良子さん


ワタクシ突撃お米レンジャーのママろばは、この、笠原さんの飯椀のカタチが大好きなんです。高台が高くて持ち易く、厚みもしっかり。形は浅めなのに山盛りお米を盛ってもサマになる。「お米を食べてる!」という実感がガシガシ湧いてきます。手に持った時の安心感が違うんですよね。笠原さんの作品はどれも。ごはんって、日本人のパワーの根幹をなしてきたものです。「ちゃんとごはん食べなきゃ力が出ないぞ!」なんて、よく言われませんでした?小さなころ。だから、個人的に飯椀は繊細な感じなものよりしっかり手に馴染むものが一番と思っています。

笠原良子さんは益子にほど近い市貝町に工房兼ご自宅を構え、制作されています。かわいいお子さんがいらして、しばらく制作活動をお休みして育児に専念されていた時期もありましたが、そろそろ本格的に仕事に戻ろうという頃にご縁をいただきました。独立前はずっと益子で活動されていて、今回一緒に参加してくださる益子の近藤康弘さんとは修行時代からのお付き合い。その近藤さんが「良子ちゃんにはかなりお世話になりましたよ~。ろくに食べられるだけのお金もなかった自分に、畑で獲れた野菜で料理を作ってくれたり。どんだけ救われたか…」と回想。その頃から、お料理上手と評判だったそう。

そう、何を隠そうワタクシ、今回のアンケートで密かに狙っていたのが笠原さんのレシピだったのです。だって、わかるんですよ。お話ししていると。この人はお料理好きな人なのか、そして、どのくらい食べることが好きなのか…。笠原さんは多分とっても、控えめに言ってものすご~く、食べることが好きな人、食いしん坊なんです。美味しいモノの話になると、眼がキラーン!と光ります(笑)。教えて頂くお店は秘密にしておきたくなるほど美味しいし、いただくものはとびっきりだし、第一、子育てや家事だけでも忙しいのにあの広大な家庭菜園!!いつ仕事してるんですか?と聞いたら「雑草放置です」と笑いながらワサッと新聞にくるんだパクチーを下さったり。「ご迷惑じゃないですか?」と言いながら納品の度に立派なお野菜を持ってきてくださるのが嬉しくて嬉しくて…。SNSなどで笠原さんの投稿を見ると、90%くらい食べもののことで占められている気が…言いすぎかしら(笑)。インド料理の教室にも通ったと話していたし、2年前の冬笠原さんの土鍋や耐熱のお皿を中心に『冬は鍋』展を行った際にも、ご自身の耐熱皿でいつも作っているというアヒージョの作り方を教えてくださったり、スペインの郷土料理コシード用のお鍋も作ったりと、守備範囲が広い!今回も、期待通り美味しそう~なお茄子のお料理を教えてくださいました。なんとママろば、レシピいただいたその日に試しちゃいましたからね。これがまた、ちょうどタイミングよくお茄子が冷蔵庫にあったんですよ。お米レンジャーも真っ青の、おかわり攻撃です。確かに、ご飯が進むすすむ…。

笠原さんはご自身で「主婦目線」だなんて言ってましたが、とにかく料理をする人がつくるうつわなのです。お料理が映えることばかりではなく扱いやすさ…洗う時やしまう時のこと、テーブルに運ぶ瞬間まで…を、ここまで考えてうつわを作っているひとは、あまりいない気がします。笠原さんの説明を聞いていると「少し汁があるおかずにもイケるしパスタも食べやすい」「長いサンマでも切らずに盛り付けられる」「お鍋の取り皿にもよいサイズ」など、ああ、本当に料理をしながら、家族と食卓を囲みながら「もっとこうした方が使いやすい」「こういうのがあったらいいのに」と日々試行錯誤されているのだなあ、と思ってしまうコメントばかり。そしてそれを、これまたカッコイイ姿で具現化してしまう。笠原さんのうつわがどれも、使えば使うほど手放せなくなってしまうのはそのせいなのかもしれません。ウチでは、あの笠原さんの大きなオーバル皿がなかったら出来ないお料理もあるのでは?というほど愛用しています。

さて、ついつい熱が入りすぎてアンケートの回答までなかなかたどり着けませんでした。お米レンジャーの仕事もしなくては!はい、笠原良子さんに聞きましたよ~。

 


質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?
——-質問4にレシピを載せました。

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?
——-1位:鮭  2位:青菜  3位:シーチキン

質問3:愛用の飯椀を見せてください。
——- 自分の品物ですが、 「カフェオレボウル」を飯碗として使っています。深めでちょうどいいので。

質問4:「わが家の定番」的おかず、もしくは「思い出の母の味」など、特に印象的なおかずがあれば教えてください。
——-肉とニラの餃子。ナスと大葉の味噌炒め。

◉肉とニラの餃子
材料 大判20個分
豚ひき肉250g、ニラ100g(一袋)みじん切り、餃子の皮(大判薄皮)20枚入り
調味料・にんにく一片 すりおろす、醤油 うどんのつゆ(濃縮タイプ) 酒 みりん 砂糖 ごま油 全て大匙二分の一 卵1個
油(焼く時に)大匙2

すべて混ぜ合わせ 包んで焼きましょう。焼きあがる最後にごま油を少し回し掛けすると 美味しくなります。*実家の母が作る餃子はいつも 肉とニラの餃子でした。しっかり目の味付けをすると 美味しいです。

◉ ナスと大葉の味噌炒め
材料
ナス4本(好みで増やしてください) 大葉10枚

調味料
味噌 大匙一と二分の一、酒 みりん 砂糖 各大匙1 油大匙2から3

・ナスを縦半分に切り 斜めに切り込みを入れ さらに縦半分か3分の一に切る。水にさらしてアクを取り ざるに上げ水気をとる
・フライパンに油を2から3入れ ナスを敷き詰める。中火でじっくり火を通す(焦げ色をつけるように 焼いてください)
・ナスを箸で押して柔らかくなったら火を弱め 油以外 合わせておいた調味料を 入れ 炒める。(味噌を入れると焦げやすいので弱火で)
・刻んでおいた大葉を入れて サッと炒めて完成です。

 ✳︎家庭菜園をしていると ナスや大葉がたくさん採れます。味噌炒めをすると ご飯とあって美味しいです。

質問5:今回出展した作品を、どのような想いで作りましたか?
——-ご飯をいつも作るので こんなのがあったら良いなと思うものを作りました。惣菜を入れて 冷蔵庫から食卓にそのまま出せるようなイメージで 蓋物も作りましたので 見てください。


笠原さん、ありがとうございました!またぜひ美味しいおかずのレシピ、教えてくださいね。個人的にはエスニック料理も教わりたいです!!

さあ、しっかりおかわりもして満腹気味のお米レンジャー、寝ている場合じゃありません。どんどん前に行かなければ。ススメ、ごはん党!

笠原さんの作品はコチラです。

 

 

『ごはん党』メンバー紹介#2 古松淳志さん

『ごはん党がゆく!突撃お米レンジャー』ママろば、今回は南伊豆の古松淳志さんをご紹介します。突撃しようにも、いつも優しく穏やかな印象の古松さん。直接お会いしたこともないレンジャーは出番なしの空回りです。いつもお電話の声やパパろばから聞く話だけで勝手に妄想していたのですが、いただくメールを見ても、作品などにちょっと添えている言葉をみても、「んもう古松さん、仏っ」と思わずつぶやいしまうような溢れる気遣い…しかも、ものすごく自然な感じで。その人当たりの滑らかさ加減でなんとなく年上の方を想像していたのですが、何かで写真を拝見したところアレ??とっても若い!?作品が落ち着いていて渋いのでつい、、、。失礼しました!!

ろばの家では、シンプルで温かみのある粉引きのうつわ、同じく粉引でも古代中国の壁画からヒントを得たという篆刻がほどこされた岩画シリーズなど、初年度から古松さんの作品を置かせて頂いています。優しいフォルムや穏やかな色合いのために軟らかそうに見えるのですが、古松さんのものは非常にしっかり、キーンと芯まで焼けている感じでとても丈夫です。粉引でも安心して普段使いできますよ、とご本人も太鼓判。岩画の動物モチーフのなかに、店名にちなんでカワイイろば柄のものを忍ばせてくださったり、実はなかなかお茶目な人なのかも。背筋の伸びた品のある佇まい、でもとても親しみやすい。その意外性がたまりません。月並みですが、やはり自然と人柄がにじみ出てしまうのでしょうか。

薪窯は年に1、2回ほどしか焚かないとうかがっているので、ずいぶん前からお願いしていました。今回は、どんな肌合いの作品が届くのでしょう。粉引きだけではなく三島や刷毛目、焼〆の作品も出展してくださるとのこと。嬉しくてドキドキします。

というわけで、古松さんの回答を。なんとなく、南伊豆って海の幸も山の幸も美味しそうだな~。

 


 

質問1:『ご飯が進むおかず』といえば?

——-刺身、納豆、梅干、塩辛←これおかずですか?

質問2:あなたの『好きなおにぎりの具ベスト3』は?

——-1位:梅干  2位:鮭  3位:全部好き 

質問3:愛用の飯椀を見せてください。

——-恥ずかしながら、拙作でございます。

質問4:「わが家の定番」的おかず、もしくは「思い出の母の味」など、特に印象的なおかずがあれば教えてください。

——-春:新じゃがの肉じゃが
     新たまねぎドレッシングのサラダ(玉ねぎすりおろし、ごま油と醤油)
        春キャベツと塩麹鶏のサラダ
   夏:夏野菜の揚げびたし
         秋:金時草のすだちがけ
         ローストベニソン(ご飯は進みません)
         鹿肉燻製(これもご飯は進みません)  
        冬:鍋(色々)
        あとはとにかく刺身、イノシシ焼肉

質問5:今回出展した作品を、どのような想いで作りましたか?

——-難しい質問ですね。


 

はい、塩辛。立派なおかずと思います。他にも塩辛を挙げた方いましたよ。ローストベニソンってなんだろう?と思い調べたらローストビーフの鹿バージョンだそうで、鹿、イノシシ…工房はかなり山の中と聞いていますが、もしやご趣味は狩猟!?燻製も自家製??ご飯は進まないかもしれませんがお酒は進みそうです。それにしても謎すぎます、古松さん。やはりここでも意外性にやられます。春夏秋冬、どのメニューもそそられ過ぎて(特に秋から冬にかけて!)南伊豆に引っ越したくなってきました。…イノシシ焼肉って。。。。南伊豆ではスタンダードなんですか!!!???

ぶももっ!!古松さん、ありがとうございました!

古松さんの作品はコチラです。

 

やっぱり、ごはん党。

9月の企画展のご案内です。毎日のごはんを楽しむ道具やうつわの展示で内容は以下の通りです。

今年は夏のはじまりがとても暑かったためか、例年よりずいぶんと稲刈りが早まりそう…と話していたのは『Hachiemon』(つくば市の予約制レストラン。残念ながら現在は休業中)の太田多恵子さん。ご実家は代々続くお米農家。実はママろばの古くからの大親友(と、わたしは思っていますが…)でもあるのですが、今回の企画展に参加していただきます。9月中頃にはもう新米も登場しているはず。お米にちなんだ展示ということは決まっていたので作家さんへ出したはじめのお願い文は、こんな感じでした。その時は仮題のつもりだったのですが、結局そのまま『ごはん党』がタイトルになってしまいました。

今年も新米の季節がやってきた!

糖質制限ダイエットなんてなんのその、日本人ならお米を食べよう。

炭水化物万歳!ご飯が進むよどこまでも…ススメ、ごはん党!

 


毎日のごはんを楽しむ道具とうつわ
『やっぱり、ごはん党』 9月15日(金)~24日(日)会期中は9:00~19:00まで営業いたします。
 *会期中は19日(火)のみお休み。*13日(木)は搬入のためお休みさせて頂きます。

参加作家さん(敬称略)   

  陶 (飯椀、丼、お惣菜やおにぎりのためのうつわ、保存壺、土鍋、調理道具などなど…):
     笠原良子  近藤康弘  嶋田恵一郎  高田谷将宏
     壷田亜矢        壷田和宏        長野大輔   沼田智也   古松淳志

  木のおしゃもじ、サーバー、うつわなど : 宮下敬史
 
     鉄のフライパン、スパイスラック、フックなど : 羽生直記

  割烹着、エプロン、鍋つかみ、キッチンクロスなど  : Suno&Morisson
  
        藁 の鍋敷き :  わら工房たくぼ

        食の提案 : Hachiemon 

Rice Evento  『ごはんをもっと美味しく』 

  Part.1 9月17日(日)11:00~  
  Part.2 9月24日(日)11:00~ 
        *お料理はなくなり次第終了となります。

         つくばのレストラン『Hachiemon』(現在は休業中)の料理人 、太田多恵子さんによるお米&お惣菜の試食会をおこないます。毎日の献立のヒントになるような、秘伝のおかずレシピやちょっとした工夫の数々。出展作家さんの作品にならべたお料理で、楽しい食卓のイメージをふくらませてください。


これから少しずつHPやSNSなどで参加作家さんのご紹介やフードのイベントなどの予定をご案内してゆく予定です。どうか、お楽しみに!

 

2017-09-01 | Posted in BlogNo Comments » 

 

こんなトマトは初めて。水煮でも、フレッシュでもない反則技トマト。

その潔いまでのシンプルさは、後ろから唐突に膝カックンされちゃったくらいの「なんだよコレ!」という拍子抜け感なんです。正直「ズルイ」としか思えない。イタリア、ズルい。イザベッラ、これ反則。「へっへっへ~~~」と腕を腰にあてて仁王立ち、ド派手なメガネをキラリと光らせ「Hai visto? それ見たことか!」とほくそ笑むイザベッラおばさんの姿が目に浮かびます。ピエモンテでワイナリーとアグリツーリズモ(農家のお宿)を営む四児(全員男の子!!)の母である彼女は、その人気の宿で消費しきれない無農薬のお野菜や果物を使ってジャムやピクルスなどのさまざまな保存食を作り、そこで販売しているのです。わたくしママろばもその昔、ワイナリー巡りでピエモンテを旅した時には必ず彼女の宿を予約するようにしていました。彼女の個性そのものといった感じの気取らないワインと軽快なトーク(ママろばも負けるほどの超お喋り&早口!)を夜更けまで楽しみ、遅めにいただく朝食のテーブルには自家製のジャムがずら~り。窓の外は一面のブドウ畑。ドイツやスイスからの観光客が毎年次の年の宿泊を予約をしてゆく、というのも頷けます。

元薬剤師ということもあり、ハーブの薬効にも詳しいイザベッラ。彼女と一緒に畑を散歩すると「あ、この酸っぱい葉っぱは美味しいのよ。」「この芥子の若芽はフリッタータにすると最高なの」と知らない植物をあれこれ教えてくれたものでした。野草をたっぷり入れた玄米のリゾットも美味しかったな~。イタリアだけに限らずヨーロッパで瓶詰の保存食を買うとジャムはひたすら甘く、塩味のものは塩がキツすぎ、煮すぎて食感がまったく残っていなかったり…という印象があったのですが、彼女の瓶詰はお料理と同様どこまでも軽い。中でもこのホールトマト、一般的にはトマトの水煮と訳されていますが、このトマトの場合には正確には水煮ではありません。初めてコレを食べた時その反則級の美味しさに「なにアレ?」と彼女にメッセージしてしまいました。

「ハッハッハ~~ン。秘密よ!」と答えたのは冗談だったらしくすぐに「トマトを半分に切ってパッパッと塩を振ってまたトマトを重ねるの。その繰り返し。あとは蓋をして、煮沸するだけ」「…それだけ?」「それだけ。」

「あ、あと…。」「…やっぱり!あと、何?」

「たまにバジルの葉っぱも放り込むわ」「うう…。本当にそれだけ?」「…ははん、どう?不味くはないでしょ?」

…とまあ、こんな感じなんです。反則、と思いませんか?それだけでこんなに美味しいなんて。日本のブランドトマトのように糖度が高いという美味しさではありません。あくまでトマトは普通の味です。トマトらしい酸味とほどよい甘み。では何がすごいかというとその食感とフレッシュな香り。皮まで美味しい。明らかに、生ではない。でも、全然煮た感じがしないんです。作り方を聞けば、”蒸した”が一番近いということになりますよね。ひと瓶は1㎏。ずっしり、かなり大きな瓶で片手では簡単に持てないほどです。この量であることにも意味があるレシピなのでしょう。トマト自身の厚みが重なって旨味が滲み出てきたような味わいなのです。同じやり方でも小さな瓶だとこうはならないはず。水を足さずに瓶に入れた状態で煮沸だけで加熱しているので、中の液体はトマトから染み出た水分です。その液体部分がまた美味しい。だから、料理にはこのお水も使います。…といっても、調理と呼ぶほどの技術は不要。まずはそのまま食べてみてください。トマトがメインのご馳走となりうる、そんな瓶詰なのです。

ほら、このずっしり感、見てください。ほんと、これだけでも美味しそうじゃありません?うっすら塩味がついているのでそのままで十分前菜になります。お好みでオリーブオイルを回しかけて。胡椒さえ邪魔になるかもしれない。せっかくだからトマトそのものの味をダイレクトに堪能してください。あとはもう、モッツァレラなんかあったらいつもとは違うカプレーゼが出来ますし、軽く焼いたパンを半切りのニンニクでガリガリッと香りづけしたところにのせれば上等のブルスケッタになります。

太陽をたっぷり浴びてまるまると太った、一番ハリのある時に収穫したサン・マルツァーノ。種が少なく身が分厚い品種で肉質が緻密です。断面図はこんな感じ。むっちりした食感が伝わるかしら?一枚で、相当食べごたえがあります。下の写真は一枚を半分に切ったモノです。適度に水分が抜けているので加熱しても味がボケません。グリルしたナスと重ねてチーズを振り、オーブンで焼いても軽~いパルミジャーナが出来ますよ。ピッツァに使ったりしたら、どうなるんだろう…ワオ!!

とにかくたっぷりぎっしり入っているので、そのまま食べたり、パスタにしたり、ひと瓶あれば相当楽しめます。冒頭の写真はアリアンナ・オッキピンティの古代小麦のペンネで超シンプルにペンネ・アル・ポモドーロ(トマトのペンネ)にしたものですが、ソースを作る必要はありません。茹でるパスタの量に合わせて(80gのパスタにトマト4枚くらいで十分)トマトを瓶から取り出し、フォークで軽く潰します。簡単に切れるので、半量はササッと半切りくらいに、半量はぐずぐずと潰して…と、トマトの形を残すのがおすすめ。鍋に潰したにんにくとオリーブオイルを熱してトマトを入れ、軽く温まったらスプーンで1~2杯瓶の中の液体を加え鍋を揺すり馴染ませます。煮詰める必要はありません。パスタ湯に塩をしてあれば、味付けはこのトマトだけでも十分。よく水を切ったパスタを和えたらトマトを絡めて、ざっくり混ぜ込んであげるだけでいいのです。大きなトマトのかたまりとパスタをフォークで一緒に差して頬張れば、あらら、フレッシュトマトでも、ピューレでもない軽~い食感が新鮮!思わずパクパク、ペロリです!夏トマトの旬もピークを過ぎ、フレッシュトマトで作るパスタともそろそろお別れ、というこの時期に嬉しい保存食ですね。保存食の意義はまさにこれ、ですもんね。美味しくて大量に獲れて、しかも最も安くなる旬の時期に沢山作り置きして、新鮮なものが手に入らない時期に食す。秋から冬にかけては、お豆や雑穀と煮込んでスープにしても美味しそう。

とまあ、本当にただのトマトがこんなに美味しいだなんて…と羨ましくなるイタリア。トマトの生産大国、と思いきや最近イタリアで話題騒然となっているスキャンダルが…。わたしもフェイスブックで知り合いのイタリア人が「まさか!」とシェアしていたページを驚愕の思いで見入ってしまったのですが、Made in Italyと明記されている安価なトマトの水煮缶や濃縮トマトのほとんどの製品が、中国産のトマトを輸入して最終工程だけ完了しイタリア産として出荷しているものだというレポートでした。実際に中国の生産現場での取材も収録されており、めまいがするような内容でした。申し訳ないですが、あれを見てしまうとちょっともう、食べられないです。2週間前に公開されて以来すでに200万回以上再生。かなり話題になっているようです。もちろん、そんなレベルのものと同列に語るものではないので無関係なのですが、とにかくもう、何を信じて良いのやら…?とその番組でも他に横行している食品業界のトリックを次々と暴いて嘆いていました。

ヴィナイオータさんの輸入する食品はどれも、本質的な部分を見据えた健全で真っ当すぎる味わいにプラスして、それを作る人の尋常ならぬ情熱がきちんと映し出されているものばかり。当然ぶっとんで美味しいわけですが、値段もぶっ飛んでしまうこともしばしば…(笑)。でも異なる食文化圏である日本まで、大量の化石燃料を消費してわざわざ海を越え運んで来るからには、それだけの価値があると自負して輸入しているのだといつも話しています。トリュフや、ポルチーニなどの高級食材だってイタリアの食文化であることには違いないのですが、それはとある一面でしかありません。なんでもないただのトマト、ただのナス、ズッキーニが、ちょっと気を遣ってまっとうな材料で丁寧に作れば、そしてそこに自然の恵みを余すところなく、より美味しく食べようという人間の工夫が加われば、何よりのご馳走となる。それを味わいからだけでも証明してくれるような、まったくの日常食としての瓶詰たちなのです。イタリアよりも甘いトマトが栽培されるようになった日本においても、なかなかこういったエッセンスを感じさせてくれる加工品には出会えません。

イタリアでもそろそろ夏野菜が終盤のころ。きっと今日もイザベッラは、畑で獲れた大量のお野菜を大きなお鍋で仕込んでいるのでしょう。例によって、ぺちゃくちゃノンストップでおしゃべりしながら。すっかり大きくなった4人の息子たちに手伝ってもらいつつも大忙しの彼女。大口の予約が入るとレストランもてんやわんや。イタリアから届いたままのペラーティの箱には、緩衝材がわりに小さなメモのような紙がぐちゃぐちゃに丸められて詰まっていました。よく見ると、それはレストランのオーダー票。きっと、詰めるものが足りなくてその辺にあった雑紙をなんでも使ってしまったのでしょう…。読んでみると「特大サラダ×1、アニョロッティ×2、カッフェ×2、2名現金…」などリアルな(笑)オーダーがびっしり。おびただしいオーダー票を見ているだけで、レストランの喧騒が聞こえてきそうです。さあ、彼女の逞しいマンマの腕で次から次へとつめられた飛びっきりのトマトを、ぜひ日常の食卓で味わってみてください。蓋を開けた途端、もしかするとイザベッラのけたたましい笑い声が飛び出してくるかもしれませんよ。

 

イザベッラのホールトマトはコチラです。

 

謎の赤いダイヤモンド。胡椒をスパイスから主役に変えるマリチャの宝石。

これはバシッと来ます。今までMarichaマリチャの胡椒の中で一番テンションが高いのはネ・ビアンコ・ネ・ネーロだと思っていたのですが、今回このロッソ・スクーロ(イタリア語でダークレッドの意味)を味見して、スモーキーなのにクリアでシャキッとした香りと、入りは穏やか、後味にじわじわと辛味が走り抜ける爽快さに「こ、これは…!これだったのか!!謎の赤いダイヤの正体は…ウウッ」と倒れてしまいそうになりました。「ママろば!!ママろば!!しっかり!!!」とパパろばが駆け寄ります。床に倒れたママろばが息も絶え絶え血文字で残したのは…”Diamante e’ pian…..” 「ダイヤモンドが何かわかったのか??ピアンってなんだよ」ガクガクとママろばを揺するパパろば。しかしその時すでにママろばは…。ああっ。。。

…あ、すいません。昔の刑事モノ(しかも三流だあ~)の観すぎかも?。。。ほほほ。いや、でも冗談抜きにそれほど謎なんです。もちろん輸入元にも確認したのですが、この胡椒の名前”Rosso Scuro”ロッソ・スクーロの下に堂々と書かれている ”Diamante”ディアマンテの意味するところは謎のままです。ダイヤモンドということはわかっても、なぜその名前がついているのかがわからないのです。ダイヤモンドのように貴重だ、ということかな?と考えがちですが、裏の説明を読むと更に迷宮に入り込みます。なになに…?(←ちょっとイタリア語できる人気取り。ちなみにママろばのイタリア語力はイタリア語検定2級を落ちる程度の実力です。トホホ。)

このロッソ・スクーロ・アッフミカート(直訳するとスモークド・ダークレッド。つまり、スモークした赤黒い胡椒)は、マレーシアのサラワク州サリケイ庭園で丹念に育てられた希少なクーチング種の中でも4~10年の高樹齢の樹の胡椒を使っている。収穫したての新鮮な胡椒の実を冷たい清水で洗った後、実が完全な形のまま残るよう加水せずに6つの圧力釜を使ってほんの数分加熱する。その後マンゴーと”ダイヤモンド”の木の枝でゆっくりと燻煙した後95°Cの簡素なオーブンで14時間乾燥させる。この複雑な作業工程は全て、熟練のシェウ氏ただ一人によって収穫から24時間以内に急いで行われる。このような世界に類をみない驚くべき手作業によって、胡椒本来のありのままの味をお伝えできるのである。

さあて、この「マンゴーと”ダイヤモンド”の木」という箇所がくだんの謎なんです。イタリア語を文法通りに解釈するのなら「ゆっくりと燃焼させたマンゴーとダイヤモンドの木から得られる煙で燻し」となるのですが、誰もダイヤモンドの木などという植物を知りません。検索してもひっかかってきません。アフリカで、ダイヤモンドの原石が出土する土壌の上に必ず咲く植物、ということで話題になった木なら出てきましたが、それとも思えません。輸入元もそこがわからずずっと問い合わせているのですが、とにかくマリチャの人、つかまらないのだそうです。後日情報が入りましたらお伝えしますね。実はママろば、このダイヤモンドが何を意味するのか気になって気になって、マリチャに電話してみようと夜中にひとり色々調べていたのですが、イタリアのイエローページでもマリチャの電話番号掲載されていないし、マリチャはジャマイカ・カッフェのオーナー、ジャンニ・フラージの娘さんがやっている会社だからジャマイカ・カッフェに電話してみるか?と思ったりもしたけどさすがに忙しいコーヒー屋さんに電話して「マレーシアのダイヤモンドの木ってなんのこと?」と聞くのも申し訳ないしとしり込みしたり…と、挙句の果てにはイタリアでネットでマリチャの胡椒を売っていたお店に問い合わせてみたら「あ、ごめん。マリチャの胡椒の裏に書いてあった文章コピーしただけなんだ。詳細は知らないんだよ。マリチャのひと連絡とれないって噂だし」と…。あら、イタリアでもそうなのね。ということで、あきらめることにしました。おそらく植物の名前ではないか、というのかわたしと輸入元のノンナ・アンド・シディさんのたどり着いたおおまかの予想でございます。真相がわかりましたら皆さんにお伝えしますね。

とまあ、こんな感じです。それにしても、この説明!はあ~。すごいですよね。ちなみにこの「シェウ氏ただ一人によって収穫から24時間以内に~」というくだりは、マリチャのどの胡椒にも書いてあります。いや、それはつまり、すべての胡椒をシェウさんが作っているってことですか?収穫して24時間以内に???そりゃあすぐ品切れになるのもわかります。というよりヘルパーさん雇えばいいのに。。。と余計なお世話もやきたくなりますが、もちろん手伝ってくれる方はいるとは思うのですが、きっとここぞという見極めは彼でなければできないのでしょうね。シェウさん恐るべし。

マリチャのほとんどの胡椒は試したつもりでしたが、わたしはこのロッソ・スクーロは初めて見たので(過去に何回か日本に輸入されているようです)、早速開けて試してみました。封を切った瞬間の、上品なスモークの香りに「これはまず、目玉焼きだね!」とパパろばと意気投合。早速焼いてみましたとも~。う、旨すぎる~~~~う(涙)。なんだか胡椒のカリッと感が他の種類より軽い感じがします。

全然関係ないですが、皆さん目玉焼きは蓋する派ですか?蓋しない派ですか?わたくしママろば、人生うん十年ずうっと蓋する派を貫いてきたのですが、つまり黄身を白い膜が覆っている目玉焼きを食べ続けてきたわけなのですが、結婚したパパろばがなんと、蓋しない派だったんですね~。小学生の時に母に習った「コンコン、じゅわ~のあと水を少し足してすぐ蓋をする!」という鉄則を忠実に守り続けていたのです(北海道の実家は今でも白い目玉焼きです)。ある日パパろばが作ってくれた目玉焼きの黄身が、ねっとりしていて鮮やかな黄色で、とっても新鮮だったのです。そして、とっても美味しく感じられたんです。蓋する派のように3分じゃ仕上がらないけれど、蓋をしないでじっくり焼いた目玉焼き、このねっとり感は一度体験しちゃうと、そう易々とは蓋する派に戻れません…という気がするのはワタシだけですかね?

あ、そうそう、で、目玉焼きにロッソ・スクーロ。これはもう、とんでもなく相性ばっちりでした…と、いうことはですよ…つまりかの有名なカルボナーラ、炭焼き職人風スパゲッティに使ってみない手はないですよね!?なんちゃってスモーク?のベーコンとかパンチェッタなど使わず、この胡椒のスモーキーさを生かせばかなり上品な香りのカルボナーラが出来るはず!夏なのに、カルボナーラが食べたくなってきました。

胡椒の辛味だけでなく、スモーキーな香りまでお料理のアクセントに使えば、いろいろな場面で活躍してくれそうです。例えば蛸のカルパッチョや牡蠣のソテー。燻製にできるモノなら何でも合いそう!桃が出回る頃になるとつい食べたくなる『桃とリコッタチーズのサラダ』は、はかなさもまた美味しさの内なのですが、酸味が柔らかでややふんわりした平坦な味わいになりがち。そこへロッソ・スクーロをガリリッと!…ビタッと引き締まりますよ~。早速昨日いただいてきたばかりのKeicondoさんの新作のお皿にも盛り付けてみました。ちなみに、この桃のサラダ、桃を塩とオリーブオイルだけでマリネしてリコッタチーズとさっくり混ぜるだけなのですが、マリネするときシュッとシルクのワインヴィネガーを酢が入っているとわかならい程度に和えておくと(あの、イチゴのマリネの要領です!)酢を使っているとバレなければ勝ち!)…んもう、悶絶ものです。前回は、偉大なお酢とはいえ、お酢界ではロールスロイス並みの値段だし、初めての輸入だし…とめずらしく弱気な量を輸入したヴィナイオータさんでしたが、瞬間的に完売してしまいすっかり自信をつけたのか(笑)今回は豊富に在庫を用意して下さった様子。これは、お酢というよりもう旨味調味料的効き方をするので、しかも半永久的に保存できるので、一家に一本、常備しておくに限ります。ちょっと味が決まらない。これ以上塩を足したくない。そんな時にひと匙。まさに魔法の一滴です。この桃のサラダ、塩の効かせ方次第で前菜としても、食後の軽いデザートとしても使えちゃうので夏のおもてなしに最高ですよ。直前まで冷蔵庫でキンキンに冷やしておくと桃とリコッタが一体化してよりまとまった味になりますが、テーブルに出す時に軽くオリーブオイルを回しかけてくださいね。そしてもちろん、ガリリっとロッソ・スクーロ、ね。


あ、また脇道にそれちゃった。すいません。というわけで(何がというわけなんだろう?)冒頭の謎解きに戻りましてバッタリ倒れたママろば本人が血文字で残した答えを解説いたしますと「ダイヤモンドの正体は、ピアン…?」の正解はピアンタ、植物でした~。多分!

本当の答えはCM、じゃなかったカルボナーラの後で(古いな~、我ながら…)!

Marichaのページはコチラです。*前回入荷時、入荷するや否や輸入元で完売してしまって買いそびれた基本の基本のネロや、たまにしか入荷しない塩漬けスモークのカーモとオーロも再入荷しております。この機会にぜひお試しくださいね。

 

 

2017-08-04 | Posted in Blog, Cibi 食べ物, Maricha マリチャNo Comments » 

 

夏の間”ひたし豆”さえ常備しておけば!おかずもお酒のおつまみもアレンジ自在。


青大豆のひたし豆です。夏なので、生姜を効かせてスッキリ仕立てました。これが、これがですね。申し訳ないほど簡単なんです。一度に200gくらいずつ仕込んで冷蔵庫にスタンバイさせておけば、千切り人参とサラダにしたり、お豆腐と和えたり、ツナとトマトと紫蘇で食べたり、キュウリやキャベツの塩もみと酢の物風にしたり…とまあアレンジ無限なのですが、何よりもそのままコリコリ、モグモグ食べてしまうのがひたし豆の正しい(?)食べ方だとわたしは思います。お出汁ごとね~。これがホント、ビールにもお酒にもワインにも合うのよね~。おススメは鞍掛豆と青大豆!この甘さ、お豆から出てるだけ?とびっくりしますよ。案外子どもも好きで、ウチのチビろばちゃんたちにも大好評です。

ひたし豆の作り方随分前に『べにや長谷川商店の豆料理』という本で知ったのですが、あまりに美味しくて簡単で何度も何度も繰返し作っていました。ろばの家でべにやさんのお豆を色々販売していてわかることは、お豆は好きだけど自分で戻すところから料理するのは面倒でハードルが高い、と感じている人が多いということです。そんな中ダントツの人気を誇っているのがミックス大豆。2~3分フライパンで空煎りしてお米をセットした炊飯器にジャッと入れ、普通に炊くだけで簡単に美味しい豆ご飯が出来るのです。色とりどりで見た目にも可愛らしいのですが「事前にお水に浸けておく必要がない」という一言で皆さん「やってみようかな」と思って下さるようなのです。一度試していただくと「炊いている時のあの香ばしいにおいがたまらない」「冷めても美味しい」「子どもがおかわりする」と沢山の方がリピートしてくださいます。お豆料理ってもっと大変だと思っていた、と言いながら。

お豆料理を避けてしまうという人は、レシピによくある「8時間たっぷりの水に浸け…」という一文のせいで「その時間にちゃんと調理体制に入れるのだろうか?」と不安で気持ちが折れてしまうのではないかと思うのですが、実はそんなに厳密じゃなくても大丈夫なのに…。冷蔵庫に入れておけば一日放っておいても平気です。さらに言えば、8時間と書いてあってもそれより短くたってたいていの場合問題なく茹で上がります。「冷蔵庫にお肉もお魚もない!明日買い物に行かなきゃ」というような夜にお豆を水で戻しておけば、それで翌日立派なメインのおかずができるんです。ゆで時間も、案外早い。このひたし豆など15分くらいです。慣れてしまうと、便利で手軽で美味しくて、しかもお肉やお魚よりも安い!ヘルシーで栄養価も高い!と、これほど優秀な食材は他にあるまいという素敵なお豆。でも、お豆料理は苦手、という方も多いんですよね。それはひとえに、長らく日本でお豆料理の主役の座を占めてきた、お砂糖たっぷりの甘煮のせいではなかろうか?とワタシは思っているのです。スイーツとしてではなく、食事としてお豆を食べるのに甘煮仕立てにすることが多いのは、おそらく日本だけの事なのではないでしょうか?つまり、諸外国では圧倒的に甘くない料理が主流なのです。お豆料理があまり好きでない人、特に男性に多いように感じるのですがその多くは「甘くて苦手」という印象を持っている。でも、チリコンカンやひよこ豆のカレーもダメ?と聞けばそちらは大丈夫だったりすることも多く、要は、豆が苦手なのではなく「甘い豆が苦手」ということのようです。そういう方にぜひとも試していただきたいのがこのひたし豆!まずはそのまま、コリコリどうぞ。お砂糖ではない、自然なお豆の甘さならきっと甘くて嫌い、とはならないはすです。

ここで、べにや長谷川商店さんの本にあったひたし豆のレシピをほんの少しだけアレンジしたものをご紹介します。お醤油の量が少な目なのは、梶田さんのお醤油を使っているからかも。旨味が強く、よくのびるのでレシピ通り入れるとワタシには味が濃すぎるように感じてしまうのです。あくまで目安なので味を見て調味料の量を調節してくださいね。液が冷めてゆく間に味が入るので浸し汁が熱いうちに調味料を加えるのがポイントです。

ひたし豆

材料 : 大豆系のお豆200g(大豆、青大豆、鞍掛豆など)
            お醤油 大匙1
             レモンの絞り汁または米酢 大匙1
            お好みで薄切り生姜(繊維に添って切る) 5~6枚 

1、お豆は一度ざっと洗ってからたっぷり、約4倍ほどのお水に浸しておく。
  (時間がない場合は戻さずに炊飯器に4倍のお水とともに入れて炊飯スイッチを入れるだけで上手にふっくら炊けるという裏ワザもありますが炊飯器がかなり汚れます)

2、お豆がふっくら戻ったら火にかけ、沸騰したらふつふつするくらいの中火で15分~20分。歯ごたえを残して茹で上げます。

3、茹で汁を半分くらいに調節して熱いうちに調味料、生姜を入れて冷ます。冷めたら汁ごと冷蔵保存。夏場は3~4日で食べきる。

以上。残った茹で汁は、捨てずにたっぷりの摺りおろし生姜とお醤油を少し垂らすと、蕎麦湯のように滋養たっぷりのスープに。浸し地に茹で汁を使わず、熱いかつお出汁300ccに調味料を入れたものに茹でたての大豆を入れても同様にできます。もっとクリアで上品な味わいのひたし豆が出来ますが、お豆の茹で汁だけでダイレクトにお豆の旨味を感じられるひたし豆もワタシは好きです。同じやり方で米酢をワインヴィネガー、お醤油を塩に、生姜を薄切りにんにくに替えて、食べる時にオリーブオイルとコショウをかけるとまた違った雰囲気が楽しめますよ。

さて、手軽なお豆ご飯やこの浸し豆で塩味のお豆料理にハマったら、ぜひぜひ他のお豆料理に挑戦してみてください。先のレシピ本にも載っているメニューは本当にどれも驚くほど簡単で時間もかかりません。ちなみにママろばの超、超おススメメニューは、 ●青大豆の青のりがけ(P33) ●手亡ペースト(P38) ●ミックスビーンズのマリネ(P42) ●豆の天ぷら(P67) ●じゃがいもと白花豆のスープ(P76) などなど。他にもたっくさん美味しいレシピが載っているのですが、どれも一度作ってしまえば次から材料や手順をみなくても作れるようなシンプルなものばかり。「さて、あれを作るぞ!」という時にいちいち本を引っ張り出してきて(何ページだったかな?)材料を計らなければならない(えっと、醤油が大匙一杯に、お酢が…?)ようだと面倒で、結局つくらなくなってしまいます。ママろば、わが家の定番となるお料理が1冊に3つでも載っていればもうけもの、と割り切ってレシピ本を買うようにしています。これだけライフスタイルが多様化している中で、他人の紹介する料理が家族構成や家族の好みなど自分の境遇に何もかも合致するということなどそうそうない、ということなのでしょう。メニューが決まっているなら、検索すればすぐ調べられる時代ですしね。だからこそ、身体が覚え込んでしまうまで何度も作るような一品がいくつも載っている本に出会える喜びが貴重なことに感じられるのです。今はもうあまり手に取ることがなくても、これだけヒントを与えてれたのだから十分すぎるくらい元をとった、と思って感謝する。これはそんな本のうちの一冊です。海外編もあって、こちらも世界各国のシンプルで美味しいお豆料理とレシピが、その国の食文化や暮らしぶりとともに楽しめる読み応えのある本です。

そのべにや長谷川商店さんから、100グラムずつ3種類のお豆をお試しできるお楽しみセットが新しく届きました。色とりどりでとってもキレイ!中にお豆の扱いの基礎などが書かれたリーフレットも入っているのでプレゼントにもおすすめです。この機会にぜひお豆料理に親しんでみてください。

べにや長谷川商店さんのページはコチラです。

 

 

 

 

たっぷりバジルのフリッタータ。簡単だけど、ちょっとしたコツが。

DSC_7257 夏になってバジルが出回る季節になると何度も繰返し作ってしまうフリッタータ。具はシンプルにバジルのみ、なのですがこれが本当にやみつきになる美味しさ。イタリアの玉子焼き、フリッタータは一年を通して色々な具で作っていますが「一番好きなフリッタータは?」と聞かれたら迷わず「バジル!」と答えます。シチリアのマンマに教えてもらったフリッタータはオリーブオイルをたっぷり使って揚げ物のようにジュワ~ッと焼くので、卵の端っこがカリッとサクッと揚がったようになるのと、表面のバジルも一緒に揚がってパリパリ香ばしくなるのがたまらないのです。 ここ2年くらいずっと、ウチでは羽生さんのフライパンのSサイズで作っているのでだいたい玉子は3~4個くらい。そこにバジルをこれでもか、というくらいたっぷり入れます。分量的にはこんな感じです。 DSC_7224 ではでは、簡単に作り方を。というかもとから簡単なんです。ただ、いくつか絶対に譲れないポイントがあって、ほんの少しのことなんですけれど大きく出来を左右してしまうのです。少なくともワタシは、このやり方に出会ってからは「フリッタータはこれに限る!」と決め込んでしまいました。以来10年以上貫いてきています。そのポイントとは…

1、卵液は最低限しか混ぜない。

2、たっぷりの油をしっかり熱して全量を一気に流し入れ、最後まで混ぜない。

3、蓋をして卵の焼けるお菓子のような香りがしてきてからひっくり返す。

以上です。たったこれだけ。これはバジルに限らず、どんな具のフリッタータでもだいたい一緒のルールでやっています。 卵液はシャカッシャカッと黄身がつぶれ、ざっくり混ざったくらいで十分。卵白と卵黄を均一にしようと何度もかき混ぜると仕上がりが固くなってしまいます。日本の玉子焼きや、オムレツのようにフライパンに入れてから菜箸で混ぜたりもしません。肝心なのは、とにかく良質のオリーブオイルをケチらないことと、しっかり熱してから卵液を入れること。そうすると卵液を入れた瞬間「ジョワワ~!!」っと土砂降りの様なものすごい音がしていきなり卵の縁がチリチリと焦げはじめます。フリッタータを作っていて「あ、今日のは上手くいくな」と確信できる時は、この音が気持ちよく響いた時なのです。時間が無くて油を熱し足りない時などに気弱なショワ~という音になってしまうと「ああ、失敗だあ」と落ち込んでしまいます。イタリア語でフリッタータ(frittata)とはフリットしたもの、つまり揚げた物という意味。このやり方を台所で実際に見せてくれたマンマも、その点を強調していました。オーブンなどで仕上げるレシピもありますが、ワタシにはやはりフライパンで揚げるように焼くのが本当のフリッタータです。3つ目のポイントは、最初に流し込んだ片面でほとんど火を通してしまうということで、これは油を吸った片面がしっかり焼けてカリッとしてくると吸った油を再び吐き出しはじめるんですね。そのタイミングでもう片面を焼きたいから。両面サクッと行かせたいじゃないですか。

簡単とはいえ、実際の作り方を。分量は、小さ目のフライパンでやりやすい量で、だいたい2~3人分です。一人でもペロッと食べられますが。

材料:玉子3個、牛乳大匙1、塩、コショウ少々(お好みでパルミジャーノチーズを大匙2ほど入れても、入れなくても)、バジルたっぷり
          美味しいエキストラ・バージン・オリーブオイル大匙3(フライパンの底にしっかりゆきわたるくらい)

1、ボールに玉子を割り入れ、塩、コショウを適量入れてシャカシャカと軽くほぐす。

2、バジルは太い茎だけ残して葉っぱは丸ごと、卵液からはみ出るくらいたっぷり入れて軽く卵液を絡めます。

3、フライパンにオイルをいれ、揚げ物が出来るくらい十分熱してから一気に卵液を注ぎます。こんな風にバジルがむき出しですが心配無用。反対面を焼くときにバジルは勝手に卵液の中に納まってくれます。 DSC_7240 4、蓋をして火を弱め、卵が焼けるよい香りがして卵液が中心部以外固まってきていたらひっくり返す。大き目のフライパンで量を増やして作る場合など、上手に返せない時はお皿をかぶせて手で押さえたままひっくり返し、お皿からフライパンにすべり落とすとうまく行きます。

5、2~3分焼いたら出来上がり。もう一度ひっくり返してお皿に盛ると、バジルの色がキレイです。写真のように、フチがチリチリと薄い皮のように焼きあがれば成功。 DSC_7258 蓋をして焼くとフリッタータはふんわりふくらみます。それっ!と焼き立てを頬張るのが一番ですが、お弁当など時間を置いて食べる場合はいったんキッチンペーパーなどを敷いたお皿で休ませ、余分な油を吸い取っておくとしぼんでからも美味しく食べられます。

そして!ジョワワ~ッとフリッタータを焼くにはテフロンだとどうしても役不足です。油っぽく重たい仕上がりになってしまう。やっぱり鉄が一番です。目玉焼きだって同様、フチのチリリが美味しく出来ます。テフロンと違い長持ちしますし、使った後のお手入れが簡単なのも断然鉄です。まだフライパンが熱いうちに、ザアッと水道にあてながら手早くタワシやササラでこすって汚れを落とし、あとは火にかけて水分を飛ばしておくだけです。羽生さんのフライパンの場合だと、適度な凹凸でとても油なじみが良いので、特別手入れをしなくてもくっついたりサビたりせず気持ちよく使えています。

ふふふ。フリッタータがとびっきり美味しく焼ける羽生直記さんのフライパン、実は入荷してきてますよ…って、しっかり宣伝(笑)。賞味期限が11月末なので…と、輸入元のノンナさんが下げて出してくださったイル・レッチェートのオリーブオイルもセールになっていますので美味しいオリーブオイルが手元にない方もぜひ。もう、最強ですね。準備万端です。玉子とバジル、お家にありますか?