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Plate for Cheese? Cheese for Plate? ご参加ありがとうございました!

5月13日に水戸のto_dining&daily good thingsさんで、20日には当店ろばの家で行ったイベント『Plate for Cheese? Cheese for Plate?』無事終了いたしました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました! どちらの会場でも司会進行役をつとめさせていただいたママろば、初めての企画でしたがいつものごとく喋り倒し(笑)、自らとことん楽しんでしまいました。ご協力いただいたVia the Bio の綿引さん、笠間のKeicondo さん、船串篤司さん、そしてto_dining&daily good thingsの田口さんご夫妻にも心から感謝です。

当店から徒歩一分という至近距離にあるLa Mariniereラ・マリニエールさんは、Via the Bioの直営店で昨年鹿島から移転してオープンした路面店です。オーナーの綿引さんは365日身に着けているボーダーのお洋服がトレードマーク。さらにニット帽プラス丸メガネと、まるで”ウォーリーを探せ!”のウォーリーさんのような組合わせですがヨーロッパの空気感が漂うのは彼のファッションだけではありません。ショップに一歩足を踏み入れると「ここはパリのチーズ専門店?」という圧巻の品揃え。大きなウインドウには馴染みある名前のものから聞いたこともないようなチーズまで棚いっぱいに並べられています。実は今回のこの企画、ここにKeiさんと船串さんをお連れしたのがキッカケで生まれたのでした。二人の作品を以前から気に入っていた綿引さんは、お店で試食を出す時やウインドウの中で段差をつけてディスプレイするのに、プレートやコンポートを使っているのです。「チーズ屋さんで聞いて…」と二人の作品を探しに立ち寄ってくださる方も多いんですよ。

「このくらいのサイズのプレートって作ってないの?」と綿引さんがKeiさん船串さんに両手でスクエアを作って尋ねています。「お店で味見してもらう時は本当に一口ずつだから、あんまり大きすぎても間延びしちゃうんだよね」と相談を持ちかけたことから「今度そういうの作ってくださいよ」となり「いっそのことそのプレートでチーズをあれこれ楽しむ会をやっちゃおう」と話はとんとん拍子に進みました。それが確か2月も終わる頃の話ではなかったでしょうか。そこから何度か綿引さんを交えてどんなプレートにしようか話し合い、どのような形式の会にしたらチーズもプレートも両方楽しんでもらえるだろうとアイデアを出し合ったり…。決め手は綿引さんの「何かを教えるようなセミナー形式にしたくない」という発言だったと思います。綿引さんがいつも「チーズは難しく考える必要のない気軽な食べ物」と話しているように、決まったルールやマナーがあるわけではありません。食べる順番なども実は自由で、あれこれ少しずつ試して好きなモノを好きなように食べればいいのです。できるだけチーズを身近に感じてもらえるよう堅苦しくならない工夫をしよう、と方向性が決まると自然とうつわのプレゼンテーションも等身大でいいのでは?となりました。今回は新作発表という形ですが、作家さんにとって新作とはこれまで試したことのない作品。ひとつの作品が、繰返し作るいわば定番のような存在になるのには、料理を盛った時の姿や使う人の意見などを組みいれ、少しずつ細部を改良しながら反応を見るというプロセスを繰返し、時間をかけて完成形へ近づけてゆく必要があるのです。デザインのラフを書いてその通りに制作し「じゃじゃ~ん!これが理想のチーズプレートだ!」と発表するようなものではないはずです。だったら、そのプロセスをみんなでシェアしちゃえばいいんじゃない?参加型の方が楽しいよ!と話がまとまりました。試作品を実際に使ってもらって、その場で意見を聞いてしまおう!そうなれば、チーズをワインと合わせるのもお茶やハーブティーと合わせるのも「いろいろ試してもらっちゃえばいい」となるのは自然のなりゆきでした。toの田口さんも「はじめからこのチーズにはこれ、というガチガチのマリアージュにはしないつもりでした!」と同意見。どうしてこんなに話が早いと思います?ママろば、実はわかっているんですよ~。

toの田口さんも、綿引さんも、そして私たち自身も愛してやまないヴァン・ナチュール。自然派ワイン、ナチュラルワイン、などと呼ばれていますがその呼び名はどうあれ、ワインにブドウやその土地の個性をそのまま反映させるため出来る限り余計なことをしないようにと作られたワインです。畑で有機栽培や自然農法を心がけ、添加物や化学処理に頼らず作られた健全で身体に優しいワインはそれぞれに個性的で、よく作り手の人柄がにじみ出るものだとも言われます。この土地、この土壌のこの品種の特徴はこれこれで、とワイン教本に書かれている通りの特徴を備えていることはむしろまれで、ヴィンテージチャートに書いてある良い年、悪い年がそのまま該当するとも限りません。つまり、人の個性の方が土壌や品種などの属性を上回ってワインのキャラクターを決めているということなのです。だいたい、同じ年の同じワインでもボトルによって味が変わるくらいなのです。そもそもがこの地方のこのブドウで作られたワインはこういう個性、というざっくりした分け方で語れる代物ではないんですよね。お勉強のようにどこの地方のワインはこういう個性がある、ということを知識として覚えるのではなく、作っている人の個性を自分の感覚だけで感じられることがナチュラルワインの楽しさです。心地よいか、自分にフィットするか、それが指標でよいのです。そしてそういう楽しさに、Keiさんも船串さんもここ何年かですっかりハマってしまったようなのです。ワタクシママろばもこの場で何度か熱弁してきたのですが、ワインと焼き物にはとても共通する点が多い。それはおそらく土から生み出されるものを相手にしているから。人間がコントロール仕切れない自然のいたずらにある程度身を任せ、それでも日々挑戦する姿勢が無ければ続けていけない仕事だから。そして人が共感・感動できるのはモノそのものではなく、それをつくる人の姿勢・生き方でしかないはずだから…。

会の途中でも「笠間焼きってどういうものなんですか?」という質問が飛び出ていました。keiさんも船串さんも笠間で活動しているので、二人が作るのは当然笠間焼なのだろう、と考えたのかもしれません。Keiさんは笠間生まれの笠間育ち。この手の質問には慣れているのでしょう。淀みなく「笠間の土を使って、笠間で昔から使われている釉薬を使って、いかにも笠間らしい作品を作るひとはいるし、そういった焼き物を笠間焼と呼ぶのかもしれません。でも笠間には今、日本全国、海外からも本当に多くの作家が移ってきてそれぞれに個性的な作品を作っています。その土地の土を使っているひともいれば、違う土地の土で自分のやりたい表現を追求しているひともいます。最終的には、笠間で作っていれば笠間焼、ということになるのかもしれませんね。」と答えていました。同じ土、同じ釉薬を用いていても出来上がる作風は決して一言で、例えば笠間焼、といった言葉でくくれるほど似通ったものにはなりません。keiさんと船串さんの工房は徒歩50歩くらいしか離れていませんが、二人は全く違った個性のうつわを作っています。そして今回「チーズを盛るためのプレート」という同じお題に対しても全く違ったアプローチで新作に挑んでくれました。

そして、その新しい試みが現実に少しずつ形を成してゆく過程を、ワタシたちみんなで共有させていただいたのです。失敗談や、ギリギリまで制作していて当日の朝窯出ししたばかりのアツアツのうつわが直前に届くようなハプニングシーンも含めて、ふだん見ることのない作家さんの素顔や本音にも触れられたというのも魅力でした(こちらはドキドキでしたが…)。それを、とびっきり美味しく食べ疲れないチーズやワイン、香り豊かなお茶たちと一緒に味わうのです。そんな貴重な時間が楽しくないわけ、ないですよね。そりゃあママろばのお喋りだって、冴えわたっちゃいますよね?初めての企画ではありましたが、やっている本人たちはあまりに楽しくなっちゃって、もっともっと多くの人とこの瞬間を共有したいと本気で考えました。遠くにいてチーズ会に参加できなかった方。Keiさん船串さんの、新作に興味がある方。ぜひOnline会場で『Plate for Cheese? Cheese for Plate?』を楽しんでみませんか?きっとこれまで見られなかった一面を発見できると思います。チーズにも。うつわにも。主役はどっち?という意味をこめたタイトルでしたが、もちろんどちらも主役とわかっていながらあえてつけたタイトルだったのです。

現在、ろばの家店舗ではPlate for Cheese? Cheese for Plate?週間として、本企画のチーズプレートとそれ以外の二人の作品をあわせて展示しています。実店舗では27日日曜日までの期間限定展示となりますのでぜひこの機会にご覧ください。Onlineでも間もなくご覧いただけますのでどうかお楽しみに!

下の画像はすべて水戸会場の様子。Keiさん船串さん仲良く納品、にはじまりチーズを切る綿引さん、Keiさんの新作プレートに盛り付けてゆく様子、toさんのスペシャリテと呼びたいサクサクのキッシュ…etc. この日は会の途中から土砂降り。会終了後傘をささずに走り去るKeiさん船串さん。船串さんは自身の大皿を傘代わりに…。この日は自分の思惑と違った作品だと言って3枚だけプレートを持ってきた船串さん。始終「帰って仕事しなきゃ」とこわばり気味に自分に喝を入れていた様子でしたが、会が終わるとこの笑顔。ふだん工房でカメラを向けても笑ってくれないので貴重なショットかも…(笑)。皆さん、本当にありがとうございました!







 

この胡椒を味わうためにカチョ・エ・ペペを作る。この胡椒がないなら作らなくていい。

…そのくらい、お料理を変えてしまう胡椒です。「今まで食べていたものは何だったのか?」これまでの概念を塗り替えられてしまうようなずば抜けた品質により、今や世界中のトップシェフから指名されるMarichaマリチャ。マレーシアのサラワク州サリケイ国立公園で出会ったKuchingクーチング種をはじめ、大手商社がその存在さえ知らずにいた希少な品種の胡椒を世界に知らしめました。ブラック、ホワイト、グリーンという分類だけでなく沢山種類がある(これまでにマリチャがリリースした胡椒は20種類ほど)のですが、そのどれを食べても「ハッ」とさせられるほど明確にクオリティーの差を実感できます。日本でも「胡椒はマリチャしか使わない」と断言するシェフがイタリアン業界のみならず中華、日本料理の世界にも沢山います。そんなお店で素晴らしいディナーが終わり、お店を後にするとき「それにしても、あの胡椒の味が忘れられないよ」とつぶやく人がいてもおかしくないだろうな…そんな想像さえアタマをよぎってしまいます。

胡椒くらいでそんな大げさな…と思うでしょうか?でも、ろばの家で商品説明を読み「そんなに違うんですか?」と半信半疑でひとつ買って帰った人が次に来た時「あれは本当にすごいですね。書いてあった通り今まで食べていた胡椒はなんだったのか、と思いました」と感動を伝えてくれる場面を何度も見てきたのです。特に食通である必要も、香りや味に敏感な繊細な舌を持つ必要もありません。誰もが否応なく気が付いてしまうほどの圧倒的な差。それがマリチャの胡椒なのです。

まず、香りの質が違います。鼻がムズムズしません。むしろ爽快です。スーッと清涼感のある香りは柑橘のピールや山椒の若芽が持つかすかなメントール感に近い。そして辛味。シンプルなブラックにあたるネロ・ディ・サラワクなどかなり鮮烈な辛味ですが、後にスッキリ抜ける感じが心地よい、痛みを伴わない辛さです。そして何よりもマリチャによって教えられた大切なことは「胡椒は香りだけでなく味わいも楽しむものなのだ」ということ。辛い、ピリリとする刺激だけではなく旨味があるのです。それにしても、マリチャの胡椒はどうしてこんなにも他のメーカーの胡椒と違うのでしょうか。マレーシア産の胡椒が珍しいわけでもないのに。

マリチャを立ち上げたのは、イタリアのヴェローナで4世代続くコーヒー焙煎所ジャマイカ・カッフェのオーナー、ジャンニ・フラージ氏。イタリアの飲食業界では「エスプレッソの王様」と呼ばれています。彼のコーヒー豆はそれこそ星つきのリストランテや名だたるバールで使われていますが、一時は豆を使う条件としてはジャンニ自らエスプレッソマシンの調整に行くことと決められていたと聞きます。実は当店でもこのジャマイカ・カッフェのオリジナルブレンドでエスプレッソをいれているのですが、マシンもジャンニが推薦するファエーマというメーカーのエスプレッソマシンe-61というモデルを使っています。さすがに日本までは調整に来てはくれませんでしたが(笑)。ジャンニが登場するインタビューなどを見るとコーヒー屋さんがスパイスも扱うのは昔は比較的当たり前のことだったと話しています。ある時古いインヴォイスを見ていてコーヒー豆とともに胡椒という品目があるのを見つけた瞬間、おばあちゃんが「胡椒はサラワク産のものに限るわ」と話していたことを思い出したそう。コーヒー豆も胡椒も自然の恵み。そして香りが命。ジャンニは再びかつてのようにコーヒー豆とともに胡椒も輸入すべきと考えました。早速信頼する友人とマレーシアに胡椒農場を見学にでかけ、2004年から輸入を開始してマリチャを立ち上げたのですが、その時の話が面白いのです。

当時は胡椒を取り扱うのは大手国際商社のみ。大きな規模の取引ばかりでジャマイカ・カッフェのような家族経営の小さな焙煎所が話を聞きにくるケースなど皆無でした。農場マネージャーは「何トン必要なの?」と量のことしか聞いてきません。ジャンニに興味があったのはクオリティーの話です。どういった品種がどんな畑で育てられているのか、どのように収穫するのか、収穫した後どのような処理をしているのか。けれども何を聞いてもマネージャーは「胡椒は胡椒、違いはないよ」の一点張りだったそう。絶望したジャンニは自分で農場を訪ね歩きます。そしてそこで行われている作業のずさんさに愕然としたようです。同行した友人がその時の様子を語った記事があるのですが、ジャンニがその友人に黒コショウをかがせては「屍だ」、白コショウをかがせては「クソの香りがするだろ?」と次々に毒づいている様子が描かれています。黒コショウを乾燥させるのに日光にさらしっぱなしにしておくのが常で、その間に一部は腐敗し乾燥したものは香りがすっかり焼け飛んでしまってると言うのです。白コショウは完熟した実の薄皮を取るために水に漬けておくのですが、その水が汚かったり漬けた後保存するユタの袋が不衛生だったりと、悪臭のもとになっていました。そんな中、かの有名なシェウ氏に出会います。ジャンニいわく「学校に行ったこともない、おそらく世界一シンプルで無学な男。だが彼だけが現地で唯一胡椒の品質を理解している」…そう。マリチャの黒いパッケージの裏書に必ず登場するSig.Siewシェウさんです。説明の最後に必ず出てくるのです。「この胡椒はすべての加工をシェウさんただひとりの手作業によって行われる、世界に類を見ない方法で作られています」と。この一文だけでもジャンニのシェウさんへのリスペクトがうかがえます。シェウさんなくしてマリチャは存在しえないのですから。

マリチャの胡椒は全て収穫から24時間以内に加工されます。その品種によって、また仕上げるスタイルによって微妙に乾燥させる方法や時間、乾燥温度、薄皮の剥き方などを変え、胡椒本来の風味を封じ込めるために細心の注意を払い、ジャンニが納得のいく品質の胡椒に仕上げるシェウ氏。熟練の勘だけが頼りです。全ての作業をシェウ氏ひとりで…とかかれているくらいですから、当然生産量は限られています。今やすっかり有名になってしまったシェウさん、なんとか優秀なお弟子さんを見つけて欲しいのですが(笑)。こんな風に常に新しい品種を見つけたり新しいやり方を試したりしているので、なかなかちゃんとした情報が伝わらないというのがマリチャの欠点。輸入元に訪ねても「現地に聞いているのですがいつも返事が戻って来なくて」と手を焼いている様子。入荷もまちまち、次にどんな種類の胡椒が届くのかさえ開けてビックリなほど謎の多いメーカーでもあります。それは日本に限ったことではないらしく、一度ロッソ・スクーロ・ディアマンテという、ダークレッドのダイヤモンドという名前のダイヤモンドはなんだろう?とあちこち調べるうちにイタリアでマリチャの胡椒を販売しているショップの情報に行き当たり、思い余って電話してしまったことがあります。その時「ああ、ジャンニはね、ホントそういうの謎だから」とイタリアでも情報が手に入らないのだと漏らしていました。

これまで数回しか当店に入荷してこなかったネ・ビアンコ・ネ・ネロ。白でも黒でもない、という意味です。そんな名前の通り胡椒の色は全体的に薄いグレーで、よく見ると間に黒い粒がいくつか混じっています。これまでは、クーチング種の中でも色の薄いクローンなのだ、とか白コショウと黒コショウとのブレンドなのだ、とかいろいろな説が飛び交っていてイマイチよくわからなかったのですが、よくよく観察してみるだにやはりこれはブレンドなのではないかと判断するに至りました。圧倒的に白コショウが多く、間に混じる黒い粒はかなり少なめです。白はマイルドな辛さですが(そのまま齧ったときの旨味がすごいです)、黒だけ齧ると相当に辛い。でも適当にグラインダーに入れてガリリと挽くと、ものすごくバランスが良いのです。ワタシはこれは、ジャンニが自分で最高と思うバランスでブレンドしているのだ、と睨んでいます。この胡椒、ウチでは長らくその上品さと使いやすさとでダントツナンバーワンの位置を占めてきました。改めて届いたものを久しぶりに味見しても、やっぱり一番好きだな~とパパろば。この胡椒、パティスリー界の大御所ピエール・エルメ・パリのピエール・エルメ氏がホワイトチョコレートを使ったあるお菓子に「マリチャのネ・ビアンコ・ネ・ネロを合わせる。この胡椒でなければならない」と断言して話題になっていました。このエレガントさと華やかな香りはスイーツのアクセントにもちょうど良いのでしょうか。

一度このHPでもご紹介したカチョ・エ・ペペというパスタ料理。チーズとコショウだけで味付けした極々シンプルなパスタでローマの伝統料理ですが、それをこのネ・ビアンコ・ネ・ネロでやったら!!素晴らしく上品で、かつスッキリとしたパスタが出来ました。そしてそして、この写真を撮影するために店内で改めてカチョ・エ・ペペを作ってネ・ビアンコ・ネ・ネロをこれでもかというほどたっぷり挽いて食べたのですが、本当に胡椒が旨い!胡椒自体がハンパなく旨い、のです。これはもう、一度試していただくしかその美味しさを伝えるすべはありません。レシピはコチラですので、ぜひこの胡椒でのカチョ・エ・ペペ、ぜひお試しください。レシピではペコリーノ・ロマーノで、となっていますが簡単に美味しいモノが手に入りませんので(大抵ものすごくしょっぱいです)、パルミジャーノやグラナ・パダーナで代用してかまいません。でも、塊のチーズをおろして使うというところだけは厳守してください。材料はシンプルですが、かなりチーズが沢山入るので(100gのパスタにつき50gのチーズ!)やはりチーズの質が出来上がりの味を左右してしまいます。いくら胡椒をたっぷりかけても、ね。

そして!ネ・ビアンコ・ネ・ネーロがカチョ・エ・ペペに合わせるおススメ胡椒だとするならば、ロッソ・スクーロ・ディアマンテはなんといってもカルボナーラです。あのスモーキーさ、バツンと抜ける辛味は卵の野暮ったさを切ってくれます。あら?カルボナーラのレシピは公開したことなかったんですね。それも今度ご紹介しなければ…。あまりにも長くなってしまうのでカルボナーラのレシピはまた今度!もう十分長いですけどね。。。

現在、こんなにバリエーションが揃ったのははじめてでは?というほどマリチャの胡椒が揃っています。下に現在在庫があるものの特徴を簡単にまとめましたので参考にしてくださいね。ロッソ・スクーロとネ・ビアンコ・ネ・ネロは毎回入荷数が極めて少ないので(100袋程度)入荷早々売り切れてしまいます。一度開封したらぴちっと封をして冷凍庫で保存すれば風味が長持ちしますので、ぜひ数種類常備してお料理によって使い分けてみてください!さらに詳しい説明は個別のページで。

Nero di Sarawak ネロ・ディ・サラワク 90g 1080yen    辛味★★★★★ 基本となるブラックペッパー。スモーキーさはないので使いやすいです。雑味もあるがそれも旨味となっていてパンチがきいている。はじめてマリチャを試す、というかたにはおすすめしています。まずこのスタンダードなブラックで一般の胡椒との差を感じてみてください。

Rosso Scuro Diamanteロッソ・スクーロ・ディアマンテ 90g 1296yen 辛味★★★★ スモーキーさとスッキリ切れる辛味が特徴的なブラックペッパー―。カルボナーラや玉子料理、お肉料理やスモークしたら美味しそうな脂身の多いお料理には最高。お料理がキリッと引き締まります。ブラックペッパーとして使うのにネロの次には何を試そう?という方はぜひこちらを。

Ne’ bianco ne’ neroネ・ビアンコ・ネ・ネーロ 90g 1296yen 辛味★★★ ホワイトペッパーに少量のブラックペッパーをブレンド(恐らく)。非常にバランスがよく上品で華やかな香り。余韻が長い。本来はブラックペッパーで作るカチョ・エ・ペペをこれで作ると格別のお皿に。お魚やデリケートな食材、野菜のスープなどにも合わせられるまろやかさ、けれど切れのよい辛みが特徴。

Camo カーモ 90g 1400yen   辛味★★ ホワイトペッパーを塩水に漬けてから低温オーブンで乾燥しているため若干の塩味がある。とても上品で優しい辛さで丸ごと食べられるため、煮込みなど胡椒も食べるようなお料理やカルパッチョなどにも。

Pepe verde in Salamoia グリーンペッパーの塩水漬け(瓶入り) Net 110g 2760yen 辛味★★★★ これだけでワインが飲めます。刻んでカルパッチョのソースにしたりそのままポテトサラダや揚げ物の衣に混ぜたり。魚介やお肉をソテーするときに肉汁と刻んだこのグリーンペッパーを煮詰めると上質のソースになります。

Timur di Tarai ティムールペッパー(ネパール山椒)90g 1400yen 辛味★ こちらはコショウではなく山椒です。日本の山椒とも中国の花椒とも違った風味でパッションフルーツのような鮮烈な香り。エスニック料理やデザートに。コチラでもご紹介しました。

なんというか鮮度と香りとバランスの鬼という感じのジャンニ。彼のコーヒー焙煎所、ジャマイカ・カッフェのオリジナルブレンドのコーヒー豆も試してみたくなりませんか?彼はもう60歳くらいでしょうか。ブルースのバンドでボーカルをやっていたようで、今でも活動を続けているようです。歯に衣着せぬ物言いでザッパザッパとコーヒー業界を痛烈に批判してゆく様子がインタビューで見られて面白かったです。若々しい!その彼が常に言うのは、Dignita’という言葉。神聖さ、と訳せばよいのでしょうか。毎朝焙煎所に足を踏み入れる度、コーヒーと言う植物の神聖さに胸が震えるのだそうです。コーヒーという、自然の恵みに対して抱く畏怖の念。そのコーヒーを触らせてもらえる幸運に、感謝してしまうのだそうです。「え?有機栽培?そんなの最低限だろ。殺虫剤とか使った畑の豆を運んでこれるか?」とインタビュアーの質問へもばっさり。そしてマレーシアの地で胡椒がたどっている運命を知ったとき「自分が胡椒の神聖さを取り戻さなければ」と強く思ったのだと語っていました。カッコイイですね~。

ジャマイカ・カッフェ オリジナル・ブレンド(豆) 250g 1728yen
ろばの家のエスプレッソやカフェラテはこのお豆を使用しています。チョコレートのような香りと深すぎないローストがとても軽やかで胸焼けしません。お豆がギラギラしていないのも酸化しにくく胃に負担がかからない秘密なのかもしれません。ママろば、自宅では直火にかけられるポット式のモカ(ビアレッティ社。一人用もしくは最大でも二人用がおすすめ)で淹れてもカフェラテなら美味しくはいりますよ。エスプレッソはやはりマシンにはかなわないと思うけれど。。。

*マリチャとジャマイカ・カッフェのページはコチラです。

 

 

 

「明日死んだとしても悔いはない」毎回そう思って轆轤に向かうんだ。

「行っちゃったね。」「うん、行っちゃったね。嵐みたいだった…。」ハイエースで走り去る加地学さんをパパろばと二人で見送って、しばし呆然。4mのテーブル一面にドカドカと積み重ねてもまだ置ききれず、大きなバナナの箱5~6個にも新聞に包まれた作品が詰まったままだ。でも何もできない。手に着かないのです。あらかじめ「来るぞ来るぞ、すごいのが」と構えていたのにも関わらず、やはり相当のエネルギーが必要でした。一年ぶりの再会。またしても加地さんは、ワタシたちみんなにガッツリと喝を入れてワハハと去っていったのでした。誰もが圧倒されてしまうのです。彼のスケールに。全身全霊で生を謳歌する貪欲さと、心の底から命を讃える真摯さ。それら全てを惜しげもなくさらけ出してしまう、子どものように無防備で無垢な魂…。はじめて彼に会った人はドン引きしてしまうのではとすら思う。でも彼の作品の前に立つとすぐに納得してしまうのです。「ああ、こんな人だから…」と。前回の記事にもそれに近いことを書きましたが、正確な表現ではありません。こんな人だからこんな作品になるのではなく、こんな作品を作るために「こうあらねば」と生きているのです。意識的に。どこまでもタフに。彼と話していると、人の心を動かせるほどのものというのは、偶然や成り行きだけで簡単に生まれてくるものではないのだと実感してしまいます。加地さんの作品にはじめて出会ったときの衝撃をつづった記事もぜひお読みください。あの時とまったく同じ新鮮さで、今回の作品たちにもガツンとやられてしまいました。

生きるとか死ぬとか、大袈裟な単語ばかりで重たく感じるかもしれませんね。でもそれは実際に彼の口から聞いていないからです。お話が面白く人を飽きさせない加地さんはサービス精神旺盛。周りを笑わせてばかりです。宇宙のなりたちからサルが人へと進化することができた理由、下品にならない程度に下ネタも紛れ込ませ(笑)、次から次へと話題が切り替わります。でも抱腹絶倒の笑い話の合い間にふと「モノを作って生きていられることへの感謝の気持ち」や、時にはストレートに「もっと生きていることに感謝しなくちゃ!」というメッセージを、サブリミナルのように随所に挟みこんでくるのです。カレーが好きでインド料理屋でバイトをするうちにどうしてもインドへ行きたくなり、3ヶ月インドを放浪したこと。ヨガの聖者を訪ねて向かった山奥で盗難に遭い、無一文になったこと。バス代だけをなんとか工面してデリーに戻りさらに旅を続け…ど聞いているだけでドキドキしてしまう冒険話も飛び出します。加地さんが到着した金曜日の夜はろばの家で歓迎会を開き、笠間の船串篤司さん、Keicondoさんのほか、うつわとは全く関係ない業界の友人たちも合流して楽しいひと時を過ごしました。インドの話に差し掛かったころには加地さんに初めて会った友人たちまで、次のひと言を固唾を飲んで待っている状態に。彼が話にオチをつけるとドッと笑いが起こる。涙を流して笑い転げている人までいます。誰もが、加地さんの話に引き込まれ彼から目が離せないでいるのです。まるで魔法にかかったかのように。

実は大人たちが集まってくるまでウチのチビろばたちも一緒に食事していたのですが、加地さんはチビたちの心までわしづかみにしていました。おかしな話があって、チビろばちゃん(6歳)と一緒に遊んでいてくれた加地さんがなぜか急に「え?君バナナ好きなの?ホントに?ちょっと待って…おいでおいで」と言い出して、外に停めてあるハイエースへと彼女を招き入れました。次の瞬間、頬を紅潮させたチビろばちゃんが両手で抱えきれない程大きなバナナの房を持って現れたのです。わたしも初めて見るような巨大な房。20本ほどあったでしょう。もうチビろばちゃんは大興奮!それから5分ほど話していたと思ったらまた加地さんが「え?何?君、みたらし団子好きなの?本当?ちょっと待ってて!」とまたハイエースに消えてゆきました。わけがわからないといった風にきょとんとするチビろばちゃんと「え?まさか?まさか?」と口に手をやる兄ろばくん(11歳)。「お兄ちゃんには内緒だって!」と息をはずませ、手に大きなみたらし団子を持って現れた彼女の得意そうな顔と言ったら!兄ろばくんは妹の大好物が本当にみたらし団子であることを知っているだけに「え?え?嘘でしょ?なんで本当にお団子まで出てくるの?単なる偶然?」といぶかしそうにしています。「ママ教えたんでしょう?」とでも言いたげなので「知らないよ、何も言ってないよ」とワタシまで大慌て。もちろん単なる偶然に違いないのですがあまりにドンピシャリだったのでおかしくて…。言うまでもないことですが、それ以来ウチのチビたちの間では加地さんは「魔法使い」「四次元ポケット」…伝説のヒーローです。毎日毎日「加地さんのバナナ食べる~」と言ってはあの日の不思議な体験を繰返し話して聞かせてくれるのでした。”カッチーマジック”…ウチではすでにそう呼ばれています。

死を身近に感じてしまうようなインドという国。そこで暮らす人々の逞しさや生のリアルさに触れ、これまでの人生観を根本から見つめ直すことになった加地さん。日本に降り立った瞬間「俺はモノを作って生きてゆく」と決めたのだそう。そう決意した直後何の気なしに母親に着いて行った先がたまたま陶芸教室だった、と。「あの時変な薬飲まされてさ、身ぐるみ剥がされてインドの山奥に放り出されていなかったら、今こうして土こねたりしてなかったかもしれないよね。そう思うと感謝しなくちゃいけないくらいだよね。」とまたワハハと笑う。加地さんにかかったら、何だって感謝の対象なのだ。

「山に入って自分で木を切り倒しているとね、どうしたって胸に迫るモノを感じちゃうよね。俺なんかより長く生きてきたような樹齢の高い木がさ、ズーンと倒れてくるところを見たことあるかい?手を掌わせることしかできないよ。あんなの見ちゃうとさ、下らないもの作ってちゃ申し訳ないって本気で思うのさ。命をいただいているんだからさ。」北海道弁丸出しで話す加地さんの言葉は、そのひょうきんさとは裏腹に重く胸にのしかかってくる。同じ大きさに切りそろえられた薪を買ってきたのでは中々味わえない感覚だとも話していました。ワタシは木が倒れてくるところを間近で見たことがありません。でも加地さんのそんな話を聞いてしまったら、アタマの中にこだまするザザーッという音を忘れることができなくなってしまいました。シンとした森に響く、今まさに死に絶えようとしてゆく大木の、声にならない声。

「だからコッチもね、死ぬ気でやるしかないよね」その話の流れだったか、また違う生と死の話題だったか…。「本当に俺はね、明日死んでも悔いはないっていう気持ちで毎回轆轤に向かってるんだよ」という冒頭のセリフが吐き出されたのでした。スッと自然に、何気ないことのように話すので前後の文脈を忘れてしまったくらいです。加地さんが送ってくれたラム肉のしゃぶしゃぶが飛びきり美味しく、また合わせたパーチナのロゼも絶妙で、飲みすぎていただけかもしれませんが(笑)。確かかなり重たい話題だったと記憶しています。身近にいた幼い少女の突然の死について話していた時だったかもしれません。大切なひとの死というものは、こんなにも強く生の輝きを照らし出してしまうものかと思い知ったのだという。落ち込んでなんていられなかった。だって、こんなしょうもない俺なんかが生かしてもらってるんだぜ?「だから朝目が覚めるじゃない?毎朝。ああ、今日もまだ死んでない。ありがとうございます」って本気で感謝しちゃうんだよね。それで「よおし、作るぞ!一分も無駄になんてしてらんないさ」と工房に飛んでいくんだよ、と。

重々しい話をしながら、すぐ横で加地さんのうつわを手に取っている友人に「こんな重たいうつわさ、使いにくいだろうなって思うだろ?それがね、そうじゃないんだよ~。」どんな理由が飛び出すだろうと黙って説明を待つその友人に加地さんはただ「それが、マ~ジック!」とだけ言ってニヤリと笑ったのだとか。加地さんのそのセリフは誰も聞いていなかったのだけれど、翌日その彼はろばの家に戻ってきて「あのオジサン、変ですよね。でもなんかとりあえず買わなくちゃと思って」と赤っぽい焼締めの飯椀を選んで帰って行きました。なぜか買う気のなかった黒い徳利まで「これ、カッコイイっすね。」と一緒に握りしめて。彼は普段どちらかというと薄くて軽い作りのうつわを好んでいたのですが(笑)。彼だけではありません。その晩加地さんを囲んでいた人は皆、後からもう一度じっくり作品を見たいと言って戻って来てくれました。まるでまだ話を聞きたりないのだとでも言うみたいに。もうそこに、彼の姿はないというのに。ワタシたちはみな聴きとってしまう。その、無骨なまでに荒々しく、生の力をみなぎらせている土の塊が発する息吹を。「生きているんだ」という、歓喜の雄叫びを。






神様(そしてもちろん船串さん)、加地さんに出会わせてくれてありがとうございます。ワタシたち二人は彼と同時代に生き、直に言葉を受け取り、そして自分の手で実際にこの土の塊たちに触れることができる…その事実に心の底から感謝しています。ワタクシままろばがこんなにも、ちょっと(かなりか?)はずかしいくらい真剣に、彼の生き様を言葉でも伝えたいともがいてしまうのは、とにかくひとりでも多くのひとに彼の作品を手にして欲しいからなのです。ただこの特別な感覚を共有したいだけのです。あとはもう、言葉なんて必要ありません。

加地さんが命を絞り出すようにして生み出した迫力の作品。今回掲載したものだけでも150点以上。それでも今並んでいる半分くらいです。とても一度にご紹介できる量ではありません(笑)。まずは第一弾として比較的小ぶりなもの、碗を中心にご覧ください。加地さんはすべて碗、とひとくくりに同じ名で呼んでしまうようですが、小鉢として使えるものも飯碗も、カップも含まれます。使う人の見立て次第でどのように使ってもらってもよいのです。小ぶりなものが多いはずなのに、画面から飛び出そうなほど力が有り余っている様子、伝わるでしょうか。…それにしても、ものすごいボリュームです。ずっと見つめていたらそれこそ魔法にかかってしまうかもしれません。なんてったってほら、カッチーマジックですからね(笑)。どうかご注意を。

加地学さんのページはコチラです。

 

 

 

 

 

加地学さんとも繋がっていました。世界に広げよう、お豆料理の輪!

先週の金曜日、ろばの家に北海道留寿都村に窯を構える加地学さんが来てくださいました。大きなハイエースにたっくさんの作品を積んで。岡山で1000点越えと謳われた大展示を終えたばかりで、そこから友人宅などに寄りながら北上し「明日フェリーで八戸から苫小牧へ帰る」という日につくばに立ち寄ってくださったのです。前回は短い滞在でゆっくりお話しできなかったので、今回はぜひ一緒に飲みましょうとお誘いしてありました。携帯を持たない加地さんへは、一度約束をしたらそれを頼りにひたすら信じて待つことしかできません。約束は忘れていないよと確約するかのように数日前加地さんからどかん!としゃぶしゃぶ用のラム肉が送られてきました。では、としゃぶしゃぶの用意をし、あとはサラダや和え物など覚えたての豆料理でおもてなしすることに。白花豆のハーブマリネ、青大豆とこごみの梅おかか和え、鞍掛豆とキュウリの純胡椒入り浅漬け、紫花豆とさくら豆&きのこのアヒージョ、文旦と春菊のサラダ…。青大豆入りスンドゥブ風スープと大福豆のアイリッシュシチューは、美由紀さんのレシピ本で覚えたレパートリーです。そして他のメニューもこの本からヒントを得てアレンジしたもの。何度か作って評判のよかったものばかり出したので、一緒に加地さんを囲んだ皆さんにもとっても好評でした。美由紀さんに「なんと、加地さん来ろばです!レストランを予約して…っていう雰囲気でもないので、青大豆のスンドゥブとアイリッシュシチューでおもてなしする予定です。」と書くと「いいな~加地さん!自分のレシピでもてなされるという経験がないから羨ましい…」とメッセージが帰ってきました。そう、実は美由紀さん、もう何年も前から加地さんのうつわを使っていらっしゃったのです。加地さんの工房にも行ったことありますよ、とも。そっちの方が羨ましい!皆さんぜひ一度美由紀さんのインスタのページを覗いてみてください。本当に毎日地豆の美しいお料理がアップされています。「俺もこの本すぐ買いましたよ。いっつも美味しそうなお料理ばっかり載せててね、あ、美味しそうじゃないよね。絶対美味しいんだよな」と、持参の北海道限定サッポロビールをぐびりと飲み干しお豆料理をつまむ加地さん。「俺の工房に最初は取材で来たんだよ。カメラマンさんと一緒にね。JAの季刊誌かなにかだったはずだけどね。そこでうつわも買ってくれて、それから個展にも毎回来てくれるようになったんだ」…ああ、そうだったのか。きっと美由紀さんも、加地さんのうつわから溢れだす生のパワーに魅せられたひとの一人なんだろうなあ。その場にいる誰もを引きこんでしまう加地さんのパワーに直に触れてしまうと、その圧倒されるほどの生命力に納得せざるを得なくなります。ああ、この人がこうだからこんなうつわたちが生まれるのだ、と。


その力は、野生の草花や野生動物、手つかずの自然の有様を想像させます。生命力の強い、在来種の作物も同じ。品種改良された品種はツルを長く伸ばさない、枝が太いなどの栽培の容易さや、大きさや収穫の時期が揃うなど出荷時の便利さ、全て人間側の都合で交配されてきたいわば人工的な品種。かたや代々農家が自家消費用に種を取り継ぎ、不便でも一律じゃなくても「美味しいから」というただそれだけの理由で栽培されてきた品種です。そして長い年月をかけてその土地の風土に合った性質を備えているものです。べにや長谷川商店さんから届いた新豆の情報に「昨年北海道は大変に難しい気候でじゃがいも、お豆などの農作物は多大な被害を受けました。けれども在来種のお豆に関してはそこまでの影響を受けずにすみ、これも地豆の底力と感心させられました」というような内容の一文があったのを覚えています。マネージメントは大変だけれど、本来備えられた生き抜く力、子孫を残そうとする生命力については圧倒的な違いを見せるのです。もともとお豆料理が好きで、よく調理していたものの地豆というものの存在すら知らなかったという美由紀さん。十数年前新聞で長谷川清美(べにや長谷川商店代表)さんの記事を読み、すぐに電話して10種類くらいの地豆を取り寄せたのがすべてのスタートだったそう。30kg(なかなかな量ですよね)ほど届いた地豆を消費するためせっせと世界各国のレシピを試してはブログにアップするうち、とある編集者の目にとまって『地豆の料理』出版へと繋がったのだと後でうかがいました。
 
ワタシにとっては、まさにその本との出会いがお豆に関わるすべて、引いては3月の『豆まめしく』の出発点でした。実は全くの偶然から、つくば市の図書館で豆レシピを探していて発見しました。ご試食をお出しするためお豆料理のレパートリーを広げたかったのです。まず写真の美しさに目を奪われて手に取ったのですが、中のレシピがどれもこれもとびきりおいしそうなお料理ばかり。それなのにほとんどのお料理が、3ステップ程度の短い文章で説明されていて手軽に作れそうなものばかり。早速借りてきていろいろ作ってみましたが、眼からウロコの簡単さ。ろばのウチの食卓には毎日新しいお豆料理が次々に登場しました。先にも書きましたが、この1ヶ月で最低でも60種類以上のお豆料理に挑戦したと思います。今ではワタシもちょっとした豆マニア気取りです。作り置きできて冷凍もきくお豆は、いっぺんに沢山茹でておけば次に何かつくるときに素早くボリュームのあるお豆料理が展開できます。今はもうただひたすらお豆料理の楽しさを人に教えたくて、何かあると「じゃあ豆でも煮るか」と家にあるお豆を戻してしまうほどです。それで加地さんがいらした時にも「これはマメパだ!」となったのでした。その宴には、笠間の陶芸家・Keicondoさんも、船串篤司さんも同席していました。ろばの家に加地さんを紹介して下さったのは船串さんなのです。

船串さんが北海道で加地さんの作品に触れてガーンと殴られたようなショックを受け「絶対ろばさんにも会ってみて欲しい」と加地さんを紹介してくださらなかったら、今この場に加地さんの作品が並んでいることもなかった。はじけるような生命のエネルギーを振りまいているこの素晴らしい作品たちに、いつ出会えていたかわからないのです。もしワタシが図書館で偶然美由紀さんの本に出会っていなかったら…。もしも美由紀さんが、長谷川清美さんの記事を目にしていなかったら…。美由紀さんが仕事で取材に行った先が、加地さんのいる留寿都村でなかったら…。北海道という共通点もありますが、人と人との繋がりの妙に、その幸運に、感謝してしまうよりほかありません。まるであちこちにバラバラに仕掛けられていた運命のピースが、少しずつ何かの形を表してゆくようなそんなワクワク感を感じてしまう。地豆が、わたしたちを繋いでくれたのです。そして、美由紀さんの本を手にろばの家のドアをくぐり「このレシピに載っているお料理をつくりたいんですけどどのお豆がいいですか?」と戻ってきてくださるお客さま、これまでお豆料理なんてまったく手をつけたことのなかったような若いひとや男性まで、日常的にお豆を購入してくれるようになった場面を目にするにつれ、その”お豆の輪”の底力に感心してしまうのです。もっともっとお豆料理を楽しみたい。お豆料理の楽しさを伝えたい。そしてさらに、地豆というお豆の中でも絶滅の危機にある在来種を絶やしてはいけないというメッセージを発信してゆきたい。この気持ちはきっと、10数年前地豆の存在に気が付いてその多様さと美しさ、味わいの豊かさに魅入られた美由紀さんがあれこれお料理を試してゆくうちに感じていた気持ちと全く同じなのではないでしょうか?にわかお豆フリークのワタシにも、まだまだ出来ることがある、そう実感しています。徹底的に『豆まめしく』過ごした1カ月。お豆料理の1000本ノック(加地さんに100本ノックと言ったら「それは1000本ノックって言うんだよ。100本なら簡単だろ?」とツッこまれました。確かに!)はこれからも続けてゆこうと思います。

お豆料理は美味しい、簡単、ヘルシー。もっとお豆を食べましょう!世界に広げよう、お豆料理の輪!

豆まめしくにご参加いただいた作家さんから、常設用にも作品を分けていただきました。『豆まめしく』会期中見逃してしまった方、気になっていたけれど会期が終了して諦めていた方、ぜひ再度チェックしてみてください。ご参加の方のうつわは次のページでご覧になれます。また、すっかり会期後となってしまいましたが下記の皆さん、Cayaさんも含めて皆さんの”お豆観”がうかがえるアンケートも本HPでご紹介しましたのでぜひ合わせてお読みください。 ああ、やっとひと区切りついた、かな。お豆料理はやめないけどね。もっともっと、さらにずっと豆まめしく!

近藤康弘さん / 白石陽一さん / 関口憲孝さん / 高田谷将宏さん / 壷田亜矢さん / 壷田和宏さん  

 

365日地豆を調理し続ける伊藤美由紀さんに聞く、在来種の現状。

この本との出会いが、全ての始まりでした。「地豆は、絶滅危惧食品です」…そう警告を発する伊藤美由紀さんの言葉は、不定期でお届けしている当店の『ろばレター』でもご紹介しましたし、Onlineショップのニュースでも簡単にお伝えしました。今回の企画を締めくくる形で美由紀さんの”お豆観”をご紹介しようと書きはじめたら、例によって果てしなく前置きが長くなってしまいましたので前置きだけで別にコンテンツを立てました(笑)。ほんと、いつも表題にたどり着くまでが長すぎてごめんなさい…。

ワタクシのようなお豆初心者がくどくど語っていても説得力がありません。ここはもう年季と気合が違うベテラン中のベテラン、美由紀先生にお任せしてしまいましょう。美由紀さんにはアンケートにお答えいただくほかに、日本における在来お豆の現状についてもお聞きしました。ご紹介するお豆料理の写真に使用されているうつわは全て加地学さんのもの。美由紀さんの私物(かつご自身による撮影)です。お二人の関係は先の記事にて言及しています。それにしても、本当に美由紀さんのお豆料理ってどれもこれも無茶苦茶美味しそう!…”そう”じゃなくて絶対美味しいって言わなきゃいけなかったんだった!ね、加地さん?

では早速伊藤美由紀さんのお豆観と、在来のお豆の現状を聞いて見ましょう。

質問1:『お豆料理』と聞いて頭にうかぶメニューは?
     :すみません。果てしなく浮かんで絞ることができません。

質問2:これまで食べた中で印象に残っている『お豆料理』は何ですか?
     :べにや長谷川商店が遠軽町で開催していた”おかん料理を楽しむ会*”に地元のおかあさん(おばあさん?)がひとりで10数品もつくって持ってきてくれた料理の中の「白花豆のたらこ煮」です。私にはない発想の料理で、しみじみおいしかった。で、会場でざっくりとつくり方を聞き、自分でもつくってみたのですが、その味にはほど遠く…。年配の人の絶妙な豆の煮方、味加減にただただ感服するばかり。
*”おかん料理を楽しむ会”は地域の人々や事前に呼びかけた道内外の参加者に自慢の手料理を持ち寄ってもらい、または会場でつくってもらい、参加者みんなで味わい、語らい、材料やつくり方について聞くなどなど、地域の味の発掘や継承になれば、と年1回開催していた会です(2007年~2012年)。

質問3:ご自身で、もしくはご家庭(子供の頃でも)でお豆料理をされる場合どんなメニューがありますか?
           :すみません。自分で、の場合、これも果てしなくて絞ることができません。以下、実家で、の場合です。私の両親も豆好きですが、母は自分で豆を煮ることはしない人で、わが家の食卓にのぼるのはもっぱら買ってきた煮豆でした。いまは私が、「煮る人」を仰せつかっています。

質問4:突然ですが、あなたはマメな人間だと思いますか?
 
         :豆のことに関してはマメなんでしょうが、その豆にしてもいかに手間を省いて簡単に料理するか、をテーマにしているところがあるので、結局、手抜き、ずぼら大好きなんだと思います。掃除も、部屋を丸く掃くタイプですし(笑)。

質問5:突然ですが、あなたはマメな人間だと思いますか?
           :私が暮らす北海道では非常に多くの豆が生産されています。それは大きく2つに分けられ、1つは作物として農家が大面積の畑で栽培し農協などに出荷・一般に流通するもの、もう1つは農家が家庭で食べるために畑の片隅か庭先で少量つくる自家消費用です。作物としての豆も大豆、小豆、いんげん豆類、花豆と多くの種類がありますが、自家用の豆になるともう把握できないほど多種多彩。というのも、北海道には開拓時代に道外から移住してきた人々が食料にするため、故郷から豆を持ち込んでおり、全国各地をルーツとする豆が代々つくり継がれてきたからです。
 これが「在来種」と呼ばれる豆(地豆とも)で、とくに種類が多いのが「いんげん豆」の仲間。豆としてだけでなく、野菜として未熟な莢もおいしく食べられるため、重宝されたのですね。長年、北海道でつくられてきたことから厳しい気候風土にも順応し、たくましく生き残ってきたのですが…。作物として改良・栽培されている豆と違って収量が少なかったり、形が揃わなかったり、病気に弱かったり、と、つくりやすくはなく、しかもツル性のものが多く放っておくと3mくらいまで伸びてしまうので支柱を立ててやらなくてはなりませんし、花が長い期間に渡って咲き続けるので豆の熟度が揃わずいっぺんに収穫できない、とか、完熟すると子孫を残そうとして莢がはじけやすい、とか、乾燥すると莢が豆をキツく抱いてしまい脱穀しにくい、とか、とにかく手がかかるのです。機械化、大型化が進む、北海道ではどんどんつくる農家が減っていて(最近でこそ、珍しい作物が売れる直売所に出すためにつくる農家もやや増えてはいますが)、いまや絶滅が危惧される状態にあります。
 在来種の豆は色や模様、形の個性的なものが多く、一般的な豆に比べて味が濃く、見て美しい、育てて楽しい、食べておいしい、魅力的な食品です。この地域の宝を絶やすことなく少しでも長くつくり継いでもらえたら、と農家に栽培を呼びかけ、消費拡大に尽力しているのが遠軽町の雑穀商「べにや長谷川商店」です。私は同店との出会いから、ものすご~く微力ながらもせっせと料理して消費し、まわりの人々にも魅力を伝えようと写真を撮ったり、食べ方の提案をしたり、といった「豆活」をしています。
ひとりでも多くの人に「豆のある暮らし」が根づくことを願って。

★このたびの企画展「豆まめしく」では、拙書「地豆の料理」を紹介いただき、ありがとうございました。ろばファミリーさんのお力で、つくば市からじわじわと豆の輪がひろがっていることを実感し、とてもうれしく思っています。


伊藤美由紀さん著『地豆の料理~食卓に並べやすい地豆のアイデアレシピ100』のページはコチラ
*お料理の写真は上から「紫花豆と鶏肉のさっぱり煮」うつわは加地学さん粉引鉢、「枝豆の焼き浸し」加地学さん刷毛目鉢、「豆ごはん」加地学さん飯椀

 

高田谷将宏さんのお豆観。

刷毛目がカッコイイこの鉢。愛知県常滑市で独立してちょうど10年になります、と話す高田谷将宏さんの作です。どの作品も男っぽく渋めの色合い、シルエットも勢いがあります。毎日日替わりで出していたお豆のスープ。緑色のこのポタージュを誰のうつわで撮影しようか、と相談していたときにパパろばがこのうつわを手にとったとき「まさか」と驚きました。「え~ポタージュだよ。それはないんじゃない?」でも盛り付けてみてびっくり。緑が映える!あまり洋風、和風と先入観にとらわれると面白いマリア―ジュには出会えないなあと反省した出来事でした。携帯はガラケだしメールはパソコンでしか見れないし、そのメールも滅多にチェックしないから…とアンケートの回答が遅れたことを詫びる高田谷さんとはお電話でインタビューにお答えいただきました。直接お話ししてみると、パパろばが話していたほど無口と言う印象はありません。そういえば、仲よくしているという木工の宮下敬史さんも「え~?高田谷君、けっこうお喋りですよ」と言っていたっけ。『やっぱり、ごはん党』のとき「男は黙って…」だなんて彼のことを紹介してしまいましたが、もっと近づいてみないとだめかもしれませんね(笑)。

そんな事情で、他のかたと回答の形態がちょっと違ってしまっていますが、実は無口じゃないかも高田谷将宏さん(以下T)、のお豆観を、完全にお喋りなママろば(以下M)が聞いてみた様子をそのままご紹介しましょう。

質問1:『お豆料理』と聞いて頭にうかぶメニューは?
    T  :枝豆、ですかね。
       M :わ、なんかいきなり”らしい”お答えですね。ビールに最高ですもんね。
    T  :いや、枝豆は育ててるんで。
    M :え?家庭菜園やってるんですか?
    T  :といっても枝豆くらいですけどね。ほら、枝豆って一番違いが出るしお得感あるじゃないですか。あとはトマトくらいです。

質問2:これまで食べた中で印象に残っている『お豆料理』は何ですか?
       T  :とうもろこしって、豆ですか?
       M :え?とうもろこし?え、豆じゃないんじゃないですか?
    T  :…ほかに何も浮かばないなあ。
    M :じゃあとうもろこしでもいいです。
    T  :とうもろこしのスープですね。

質問3:ご自身で、もしくはご家庭(子供の頃でも)でお豆料理をされる場合どんなメニューがありますか?
     T  :やっぱりさっきの枝豆、ですかね。

質問4:質問2、3の回答にまつわる感想、思い出、エピソードを教えてください。
   T  :コーンポタージュなんですけど、生のとうもろこしから作った、ちゃんと裏漉ししたポタージュを生まれて初めて食べたんです。それがものすごく美味しくて、すごい覚えてます。
      M :奥様(高田谷さんは昨年ご結婚されています)に作ってもらったのですか?
      T  :いや、違います。うつわを作り始めてはじめて個展をやったとき、その会場でフードも出していてその時飲んだんです。自分だけの初の展覧会というシチュエーションもあったし、あの味は一生忘れないだろうな。

質問5:突然ですが、あなたはマメな人間だと思いますか(マメでない方もAB両方お答えください)?
      T  :マメではありません。うつわに関してはマメですが。

→マメではないと答えた方
質問A:どんな部分がマメではないと思いますか?またもっとマメにできればいいのになと思うポイントがあれば教えてください。
      T  :整理整頓が全く駄目です。散らかっている方が落ち着きますね。でもまあそれも独身時代の話ですけど。今はやってもらっちゃってるから。洗濯とかも独身のときはとにかくためちゃって、いつも同じ服着てたりしてました。今でも残っているダメな点といえば、毎日ちゃんと身体を洗えないところですかね。
      M :え?身体を洗えないんですか?
      T  :どうも面倒くさくなっちゃってね、今日はここだけでいいや、とか。
      M :ああ、そういう意味ですね。よかった。なんか誤解を生んじゃいそうな回答なんで。よっぽどの欠陥人間みたいじゃないですか。「早く人間になりたい~」みたいな。
      T  :いやいや、僕なんてほんと欠陥人間そのものですよ。ダメです。

質問B:全般マメとはいえないけれど「それでもこんな部分だけはもしかするとマメかも」という部分を見つけて挙げてみてください。
      T  :あ、マメってこととは違うかもしれないですけど時間にだけは正確です。みんで集まったりすると大抵一番に来てます。
      M :それは本当に素晴らしいことです。全然欠陥人間じゃないですよ。時間に正確だということは人間の美点の中でもかなりレベルの高いポイントだと思います。わたし、大抵最後に到着しますから。それも30分以上遅れてとか。
      T  :いや~それはすごいですね。逆に僕なんて30分以上先に着いちゃっていることの方が多いかな。

高田谷さん、ありがとうございました。そういえば企画展がある度、高田谷さんは納品をお願いした日にピタリと作品を送って下さいます。ああ、今年こそ時間を守れる人間になりたい。早くまっとうな人間になりた~い。

高田谷将宏さんのうつわはコチラ
*写真は上から「手亡豆と菜の花のポタージュ」リム刷毛目鉢 、「大福豆のアイリッシュシチュー」リム粉引鉢、「レンズ豆のスープ」白磁5寸深鉢

 

船串薫(caya)さんのお豆観。


上の写真はcayaさんの「米ぬか入りミックス大豆のグラノラ」、今回の『豆まめしく』中でパパろばがハマってしまった大豆菓子(?)。昨年の『おやつの時間』で激ハマりだった「4coconuts チョコバナナケーキ」に次ぐ勢いで食べていました。売り切れると「次いつ来るの?」「あ~薫さんのグラノラ食べたい」などとうるさいことうるさいこと…。でもこれ、皆さん結構ハマっていましたね。わたしも実はグラノラ自体結構好きなのですが、これはもう別格でした。あのザコザコしたフレーク感、しつこくない自然な甘さ、煎った大豆のサクサクした歯ごたえ…。有機栽培のナッツやドライフルーツも程よいアクセントですが、煎った大豆や米ぬかからどうしてこんな芳ばしい味わいになるのか不思議でした。cayaさんのお菓子は本当に、食感が楽しい。グラノラに限らず、噛むリズムや齧った時の音…理屈抜きに身体全体で楽しめちゃうお菓子ばかりです。わたくしママろばがハマったのは「娘来た小豆のボウル」。お正月に薫さんが笠間稲荷の夜店に出店していたときに購入して「これは傑作!」と感動。これもまた食感が命のお菓子でした。お客さまに何度も「嫁来たって言うんですよ、このお豆。」と”むすめ”を”よめ”と言い間違えて説明していたようなのですが、娘が急に里帰りしてきてから用意しても煮えあがる、という由来を考えれば”嫁きた!”はないですよね。間違って教えちゃったお客さま、ごめんなさいね。正しくは娘来た、です。薫さんはcayaを立ち上げる際”出来る限り地粉や在来種など地元に根差した農作物を使って身体に優しいお菓子をつくる”というコンセプトではじめただけあって作物にはとってもお詳しい。生産者の農家さんを実地に訪ねたり自分で野生のハーブや果実を採取したりと、あちこち飛び回って伝えてゆきたい素材をかき集めています。もともと使っていたお豆の農家さんが、べにや長谷川商店さんの地豆のガイドブックに載っていたり、今回の『豆まめしく』にはぴったりすぎるキャストでした。現在”地豆プロジェクト”という公開グループの活動にも参加して、在来種の普及に努めていらっしゃいます。ちなみにこの”地豆プロジェクト”は、茨城県常陸太田市在来の豆を使い、加工、販売、豆に関すること全般を考えていこうというグループだそうで、興味のある方なら誰でも参加できるようですよ。

さてさて、そんなcayaの薫さん、お豆にまつわるお話がさらっと済むはずはありません。cayaという屋号の由来になったという生まれ育った茅葺屋根の古いお家。質問4にあるエピソードの”大豆の枝や鞘で火を焚き、囲炉裏に下がっている吊る鍋で煎った大豆を黒い一升枡に入れ家長である父が家中を回る。その後を兄弟4人でぞろぞろとついて歩く”というくだりは、体験したことのないワタシの中にまで白黒で蘇ってきそうなほどノスタルジーをそそられます。旦那様である陶芸家の船串さんが一度「あの人の野生児ぶりは筋金入りだから。兄弟で遊んだときのオセロは葉っぱだったって言ってたよ」と話していました。子どものゲームの話をしていて飛び出したエピソードでしたが、それはむしろわたしにはとても豊かな光景に思えました。薫さんが消えゆく在来種を守ろう、伝えようとするそのパワーの源には、作物だけでなく日本が失いつつある日本本来の田舎風景、茅葺屋根に代表される日本人の原点…そんな大切な原風景を忘れまいとする必死の抵抗もあるのではないか…。そんなことまで想像してしまうと、ママろばちょっと胸が熱くなってしまいます。毎日地豆料理を作り、毎日インスタにアップすることを継続している伊藤美由紀さんもそうですが、自分に課せられた使命のようなものを持っている人の力は本当に強い。それを意識しているとしていないとに関わらず。ああ、またママろばの前置きが長くなってしまった…。

では、そんなcayaさん…船串薫さんのお豆観は?

質問1:『お豆料理』と聞いて頭にうかぶメニューは?
     :浸し豆、ぜんざい、おはぎ、チリコンカン、ファラフェル

質問2:これまで食べた中で印象に残っている『お豆料理』は何ですか?
     :① 群馬県のmatkaさんで食べたイエロースプリットピーのスープ
           :② 山形銘菓 山田家のふうき豆

質問3:ご自身で、もしくはご家庭(子供の頃でも)でお豆料理をされる場合どんなメニューがありますか?
           :① よく使うのは大豆の「打ち豆」です。おせんべいのように豆が平たく潰されているので、煮えが早く、メインにする豆料理というより、みそ汁やヒジキの煮物等に入れて使っています。
           :②浸し豆。
           :③子供の頃のメニューだと、これも料理とはいいませんが「煎り大豆」。

質問4:質問2、3の回答にまつわる感想、思い出、エピソードを教えてください。
           :2-①イエロースプリットピーは初めて出会うお豆だったのと、きれいな黄色の色彩が印象的でした。
           :2-②ふうき豆は数年前にお土産でいただき、存在を知りました。A4サイズ程の箱にびっしりと敷き詰められた青インゲンが翡翠のようでとてもきれいなことにくぎ付けに。砂糖と少しの塩だけのシンプルな味付けですが、程よい甘みとしっかりとした味わいで手が止まりませんでした。
           :3-①打ち豆は当時住んでいた近くのスーパーで見つけ、手軽さからマストアイテムに。今はパルシステムでたまに販売されるので、なくなりかけたら買っています。
           :3-②最近は浸し豆を在来のゴマを作っている豊田さんの作る鞍掛豆で作っています。とても味が濃く、こちらも止まりません。ほぼ独占で食べています。今年元旦からの8連続出店が終わり、帰宅後即、豆を水に浸し、数の子の塩抜きをしました。数の子入り浸し豆で一足遅いおせち気分。至福でした。
           :3-③茅葺き屋根の家の隣には、ぴたりとくっつけて増設した台所があり、節分の時は家長である父親がタイル張りの竈で煎り豆を作ってくれていました。乾燥させた大豆の枝や鞘で火を焚き、つる鍋(囲炉裏に下がっているあの鍋です)に乾燥した大豆を入れ大きな木べらでじっくりと煎るのです。料理をすることのない父親が年に一度豆を煎る光景は毎年の楽しみでした。香ばしくなった豆は、決まって大事な行事になると現れる使い込まれた黒い一升枡いっぱいに入れられます。父親が各部屋に豆をまきに歩き、そのあとを兄弟4人ぞろぞろとついて回り、最後に年の数を忘れみんなでこたつを囲んで食べる豆は言うまでもなく美味でした。

質問5:突然ですが、あなたはマメな人間だと思いますか(マメでない方もAB両方お答えください)?
           :マメではありません。

→マメではないと答えた方
質問A:どんな部分がマメではないと思いますか?またもっとマメにできればいいのになと思うポイントがあれば教えてください。
           :
日々こつこつと毎日なにかを続けるというのができません。これが何か一つでもできるようになったらいいです。

質問B:全般マメとはいえないけれど「それでもこんな部分だけはもしかするとマメかも」という部分を見つけて挙げてみてください。
           :洗濯の仕方はマメな方かと思います。パンツ(ズボン)は必ず裏返し、ボタンホールに掛かっているボタンは全部外して洗います。ネット使用のものはもちろん必ずネットへ。シャツを干すときは襟だけでなく前立てをピシッと伸ばしています。畳むときはもちろん裏返したものは表に返し、息子はカーディガンは被って着るのでボタンを全部留めてからしまっています。





薫さん、ありがとうございました!まったくお菓子を作る習慣のないワタクシから見れば、お菓子を焼くだけでそれは十分マメな人です。ふうき豆、わかります~。ママろばも20年来の大ファン。OL時代にファックスでお取り寄せしたら送信エラーが出て上司に「誰だ、会社のファックスからお取り寄せしてるやつは?」とさらし者にされたのがよい想い出です。あれは特別なお菓子ですよね!

cayaさんのページはコチラ
cayaさんの今後の活動予定などはcayaさんのfacebook もしくはInstagramで。

*写真は上から「きなこ入りミックス大豆のグラノラ」高田谷将宏さんの黄粉引スープマグ、青大豆の浸し豆(レシピあり)壷田亜矢さんの白磁鉢、「豆乳おからクッキー」船串篤司さんのプレート各種、「在来お豆を使った焼き菓子」宮下敬史さんの欅鉢、定番化したジンジャーシロップ。お菓子類の次の入荷は未定ですがジンジャーシロップは販売中です。

 

壷田家のお豆観。


『豆まめしく』では主に耐熱土鍋、土瓶、オーブンウエア、などを出展してくださった壷田亜矢さん、和宏さん。宮崎県西臼杵郡高千穂町に移住して自ら家を建て、窯を築き、大自然の中で3人のお子さんと暮らしています(現在はお二人と一緒に)。このHPの記事でも一度その個性的で人間味あふれる作風についてご紹介しましたが、まさに”生きている”という表現がぴったりの型にはまらない自由さが魅力です。その魅力はうつわだけでなく調理道具たちにも同じ。お豆料理がテーマと決まった途端、このお二人のことを忘れるわけにはいきませんでした。お豆のアヒージョをはじめていただいたのが、壷田家での食事でだったからです。上の写真のスキレット、亜矢さんの作品ですがぎっしりつまっているのは紫花豆、キノコ、タコ。「へえ、お豆をアヒージョにするんだ!」という新鮮さとそのあまりの美味しさに心底驚きました。そして、アヒージョ鍋と呼ばれるものがどうしてみな底が浅く、小ぶりなのかも同時に理解できました。実際に見てみるまでは「こんな小さくて浅い耐熱皿、何に使うんだろう?」と不思議に思っていたからです。アヒージョは一列ひらりとならべないと上手く火が通らないのですね。小ぶりでもびっしり詰めると十分な量ができるし、詰めないとオイルを使い過ぎてしまうのです。お子さんたちと一緒に一ヶ月ほどスペインで暮らしたことのある壷田さんご一家。魚介に限らず色々な具材がパエリアやアヒージョにされているのを現地で食べてきているからか、和宏さんが学生時代にスペイン料理店で働いたことがあるからか、ご家庭でも頻繁にメニューに登場するのだそう。土間づくりのダイニングにはご友人であるチェコのアーティスト、イエルカさんの薪ストーブが据えられていました。パンも焼けるオーブンやストーブ上で毎日自分たちの土鍋や耐熱皿を使い、無駄なく熱源を利用していました。もう、キャリアが違うよ、という貫禄でお豆料理が並んでいるのです。実際和宏さんのアンケートにも、自宅で並ぶお豆料理は”そのまま湯がいたり煎ったり擂ったり固めたり絡めたり…思いつくメニューになんでも出てきます”と書かれていましたね。DMに使うことになった白花豆とジャガイモ、鱈のスープはその日の翌朝和宏さんが作ってくれた白花豆と稚鯛のスープにインスピレーションを得て作ったメニューでした。そんな亜矢さん、和宏さんのお豆観、気になりますよね?

<<壷田亜矢さんのお豆観>>
質問1:『お豆料理』と聞いて頭にうかぶメニューは?
     :ずんだ餅

質問2:これまで食べた中で印象に残っている『お豆料理』は何ですか?
           :ハリーラ(モロッコのスープ)

質問3:ご自身で、もしくはご家庭(子供の頃でも)でお豆料理をされる場合どんなメニューがありますか?
           :育ちは愛知ですが、生の落花生を五目煮にした豆料理が何故かやみつきになる美味しさ!

質問4:質問2、3の回答にまつわる感想、思い出、エピソードを教えてください。
           :”ずんだ餅”は母の実家が宮城県の山奥で、お盆にはいつもずんだ餅をみんなで作って食べました。”ハリーラ”は、日本で言えば味噌汁みたいなもので、ガルバンゾー(ひよこ豆)とトマト、ショートパスタのスープです。むか〜し、モロッコのラマダンの時期に行ってしまって、モロッコ人はお日様が沈むと一斉にハリーラをいただいていました。「ハリーラ、べニーナ!」(未だに唯一喋れるモロッコ語「ハリーラ、美味しい!」の意)

質問5:突然ですが、あなたはマメな人間だと思いますか(マメでない方もAB両方お答えください)?
           :マメではありません

→マメではないと答えた方
質問A:どんな部分がマメではないと思いますか?またもっとマメにできればいいのになと思うポイントがあれば教えてください。
           :どうしたら…とかマメに考えたりしません。
質問B:全般マメとはいえないけれど「それでもこんな部分だけはもしかするとマメかも」という部分を見つけて挙げてください。
           :豆は食べるのも、眺めるのも、植えて育てるのも好きです。でもマメじゃないのでいけません。本当に遅なりました。ごめんなさい。だってマメじゃないし…

<<壷田和宏さんのお豆観>>
質問1:『お豆料理』と聞いて頭にうかぶメニューは?
     :いま待ち遠しいのは、えんどう豆、そら豆のポタージュです。

質問2:これまで食べた中で印象に残っている『お豆料理』は何ですか?
           :料理ではないですが紫花豆のあの色と大きさが頭から離れません。花豆は育つのに冷涼な気候を好むらしくて、私たちの住む五カ所高原は紫花豆の産地です。こちらでは祖母山豆と呼ばれています。九州に来て初めて出会ったときは驚きました。

質問3:ご自身で、もしくはご家庭(子供の頃でも)でお豆料理をされる場合どんなメニューがありますか?
           :そのまま湯がいたり煎ったり擂ったり固めたり絡めたり、天ぷら、かき揚げ、カレー、和えもの、お汁、豆腐、コロッケ、酢のもの、サラダにしたりと我が家では思いつくメニューになんでも出てきます。

質問4:質問2、3の回答にまつわる感想、思い出、エピソードを教えてください。
           :小学4年生の頃、同級生のまーちゃん家に遊びにいった時に、まーちゃんが裏の畑でスナックえんどうを採ってきて、それをササっとフライパンで作ってくれた醤油炒めです。なんだかカッコよくてとても美味しかったです。

質問5:突然ですが、あなたはマメな人間だと思いますか?
           :部分的にマメですがかなりつぶれたマメだと思います。




亜矢さん、和宏さん、ありがとうございました!会場で「お二人の作風、なんとなく似ているんですけどどうやって見分けるんですか?」と聞かれました。亜矢さんいわく「土鍋でも蓋がついとるのは和宏くん、蓋がないのがワタシです。蓋つくるの面倒だから…」とのこと(笑)。亜矢さんとズボラ対決したらママろば盛り上がれそうです。和宏さんの土鍋、亜矢さんの耐熱ウエアは店頭でもOnlineでも本当にお問い合わせが多く、毎回早い者勝ちになってしまってどうしたらよいものかと悩んでいました。「Onlineに登場するのを待っていると欲しいモノが売り切れている」「店頭で見ようと思って来てみたらネットで完売していた」と双方から「次回入荷はいつですか?」とせまられ、考えた末今回会期後半で追加納品となった分に関しては店頭、Online同時販売という策を試験的にとってみました。結果としては店頭には販売時間前から見に来てくださる、Onlineでは販売開始時間にアクセスが集中して不具合が起きる…など色々問題点が。なんだか煽るような形になってしまっても困るし、どうにか皆さんに平等に見てもらえないか…。難しい問題ですが模索し続けて改善策を練りたいと思います。今回お求めいただけなかった方、次はもっとじっくり見て頂けるよう頑張りますので、気長にお待ちいただければありがたいです。

壷田和宏さんのページはコチラ
壷田亜矢さんのページはコチラ
*写真は上から「紫花豆といろいろキノコ、タコのアヒージョ」亜矢さん片手スキレット鍋、和宏さん焼き締めまめ土鍋、亜矢さんすり鉢/耐熱ココット(右下は関口憲孝さんルリ釉小鉢)、亜矢さん両手パエリア鍋、「ほろ苦野菜と大福豆のサラダ」和宏さん白磁焼締めサラダ鉢、和宏さん飴釉土鍋。

 

関口憲孝さんのお豆観。


今回もっとも多く作品を出してくださった関口憲孝さん。同じく陶芸家である奥様の内田好美さんとお二人で岩手県紫波市に窯を構えていらっしゃいます。奥様は展示の梱包などもお手伝いしているようで、納品の前にお電話をくださったんです。「何だか箱詰めしてみたら250点以上あるんですけど送っちゃって大丈夫ですか?」と。「に、にひゃくごじゅってん、ですか?」「個展出来ちゃいますよね?うふふ」とお茶目に笑う奥様…。確かに今回関口さんのうつわは、他の方の2~3倍のボリュームで本当に別の展示会が出来てしまいそうでした。しかも、250点(実際には300点近くありました(笑))といっても、10点ずつ25種類とかではないんです。なんと、62アイテムもあったのです。色のバリエーションまで数えたら65アイテム以上!いやもう、粉引から鉄釉から白磁、青磁、白濁釉、黄釉、新色の濃紺に深緑に…釉薬だけでもすごいバリエーション。当店のOnline Shopでメルマガを購読して下さっている方なら「セキグチノリ~タカ7変化~♪」とママろばが歌いながらご紹介した妙なメールも記憶に新しいのではないでしょうか?最後は「絵になるね、き~わめつけ!」と締めくくっちゃいましたからね。小泉今日子世代じゃないひとにはかなり??ですが。でも冗談じゃなく7変化どころか、スープ皿だけでも15種類もありました。上の写真の「白花豆とじゃがいも、鱈のスープ」あ、白石陽一さんが印象に残っているお豆料理に選んでくださったのはコレでした。このお料理を15種類全部のスープ皿に盛り付けてみるという筋トレのような撮影も今となっては懐かしい…。このスープ、白っぽい具材ばかりで地味なのですがうつわによってこうまで印象が変わるものか、と驚かされたものでした。と、またまた話がそれてきたのでアンケートに戻りましょう。さて、企画にお誘いしたとき「お豆は大好物なんでいいですね!」と言ってくださった関口憲孝さんのお豆観、一体どのようなものなのでしょうか?

質問1:『お豆料理』と聞いて頭にうかぶメニューは?
     :寄せ豆腐。とにかく豆腐が大好きです。

質問2:これまで食べた中で印象に残っている『お豆料理』は何ですか?
           :福井県の油揚げ

質問3:ご自身で、もしくはご家庭(子供の頃でも)でお豆料理をされる場合どんなメニューがありますか?
           :大豆とニシンの煮豆

質問4:質問2、3の回答にまつわる感想、思い出、エピソードを教えてください。
           :質問2の福井県の油揚げは、厚みがしっかりしていてシンプルにあぶって、たっぷりのネギ、かつお節をかけて、醤油でいただくとたまりません。3の大豆とニシンの煮豆は、かなり歯ごたえがある煮豆。食感がクセになっています

質問5:突然ですが、あなたはマメな人間だと思いますか(マメでない方もAB両方お答えください)?
           :マメではありません

→マメではないと答えた方
質問A:どんな部分がマメではないと思いますか?またもっとマメにできればいいのになと思うポイントがあれば教えてください。
           :飽きっぽくてナマケモノ。全く思いあたりません。早く立派な人間になりたいです。
質問B:全般マメとはいえないけれど「それでもこんな部分だけはもしかするとマメかも」という部分を見つけて挙げてください。
           :仕事中の休憩はマメです。休憩ばかりしています。




ゆ、ゆるすぎる…。パパろばとママろばの心の癒し、陶芸界のカピバラくん?というほど穏やかな関口さん、さすがです。回答だけ見るとカピバラどころかナマケモノみたいですが、本当にナマケモノならグループ展に62アイテム300点とか出したりできないですよ。しかも新作、新色盛り沢山で…。毎回見たこともない、想像すらできなかった新しい作品を届けてくださる関口憲孝さん。ろばの家で定番化してきているスープ皿にも今回濃紺、深緑とシックな色が加わってワタシたちを飽きさせません。思うに関口さんの「休憩ばかりしています」はきっとSabadiのシモーネが言うところの充電。一日に半日以上仕事をしない、さもないとクリエイティブなアタマを保てない。それじゃないかと思うのですが…。シモーネとは若干イメージが違うかな(笑)?関口さん、ありがとうございました!

関口憲孝さんのページはコチラです。
*写真のお料理は上から「白花豆とじゃがいも、鱈のスープ」白釉蓮花スープ皿、「カレー風味の青大豆入りスンドゥブ」深緑八角小鉢と白磁輪花小鉢、「鞍掛豆入りミネストローネ」濃紺スープ皿、「白花豆とじゃがいも、鱈のスープ」黒磁蓮花スープ皿、同じスープをルリ釉スープ皿で(この画像を『豆まめしく』のDMに使いました)

 

 

近藤康弘さんのお豆観。


質問1:『お豆料理』と聞いて頭にうかぶメニューは?

     :豆ご飯。ひじきと豆の和え物。ひよこ豆のサラダ。

質問2:これまで食べた中で印象に残っている『お豆料理』は何ですか?
           :1、今展示会で納品に伺った際、店主に振舞っていただいたお豆スープ。地豆のレシピ本を書かれている伊藤美由紀さんのレシピだそうで本をいただいて帰ったので自分でも作ってみたいなぁと思っています。美味しかった〜。(←ママろば注:アイリッシュシチューのことですね)
           :2、おとなりの笠間の火祭りで出店していた呑み屋さんで食べた枝豆で、鞘ごとニンニク漬けにしてあったもの。なかなかパンチが効いていてビールにも合うし簡単で自分でも作ってみました。(料理と呼べるかな。。)
           :3、親戚のお豆腐屋さんの豆腐(お豆料理ではないかな。。)

質問3:ご自身で、もしくはご家庭(子供の頃でも)でお豆料理をされる場合どんなメニューがありますか?
           :これから楽しんでいくということで、今の所、豆ご飯と枝豆各種とひよこ豆サラダです。

質問4:質問2、3の回答にまつわる感想、思い出、エピソードを教えてください。
           :今回のアンケートについて考えてみて、今まであまり印象に残るお豆料理に出会ってこなかったかなぁ〜と。。なのでこれから伊藤さんのレシピ本をもとにお豆料理の深さ、美味しさを味わっていきたいなと思っています。3の親戚のお豆腐ですが今回あえて書いてみたのは、いい年して初めて食べたのが2年前。和歌山県にあるのでなかなか機会がなかったんですが、食べてみてあまりの美味しさににびっくり。昔ながらの作り方だそうで一日で味が落ちてしまうとの事、送ってもらうことも出来なかったのです。それで翌年も食べに伺いましたが、残念なことにそれを最後に昨年の夏の終わりに窯が爆発してしまったそうでご高齢もあり、もう豆腐を作れなくなったとのこと。身近な存在でありながら知らずに過ごしてしまった為、たった二度だけの味はどこの豆腐よりも美味しかった、残念。。

質問5:突然ですが、あなたはマメな人間だと思いますか(マメでない方もAB両方お答えください)?
           :マメでない

→マメではないと答えた方
質問A:どんな部分がマメではないと思いますか?またもっとマメにできればいいのになと思うポイントがあれば教えてください。
           :掃除でしょうかね、いつもマメにとは思っているのですが忙しくなってくるにしたがい環境は荒れていきます。
質問B:全般マメとはいえないけれど「それでもこんな部分だけはもしかするとマメかも」という部分を見つけて挙げてください。
           :耳掃除だけはマメで、やりすぎます。耳かきの種類も、竹、鹿の角、黒柿、チタンと結構こだわってるかもしれません。ピンセットまで最近買いました。奥さんへのプレゼントもマメな方かもしれません(それ自分が欲しかったやつやん!とはよく言われますが…)。


近藤康弘さんは大阪のご出身で益子の古民家に窯を構えて制作しています。奇をてらわないシンプルな形がどんなお料理にも合うので、スープに限らずいろいろなお豆料理を盛って楽しませて頂きました。蹴ロクロを使った温かみあるフォルムはご本人の人懐こいお人柄をしのばせます。さすが関西人!のためかどうかはわかりませんが、ツッコミの面白さではろばの家トップクラス。ママろばとは互いの至らない点(ギリギリ納品vs DMなどの遅れ)を、若干遠慮しながらもツッコミ合う仲にまで信頼関係を築いてきたのですが「来年の年賀状は11月中に出す!」と豪語したママろばを、ニヤニヤと「あれは言わない方がよかったのでは…」と心配してくださるほど。「今年こそは豆まめしく〇〇を!」と誓うワタシを見守る冷めた視線がママろばのライバル心を燃やします。…ってこんなこと書いてたら怒られちゃいますね…。近藤さんは秋に予定している企画展にも出展が決まっています。今度は負けないぞ~(笑)。近藤さん、ありがとうございました!

近藤康弘さんのページはコチラ
*写真のお料理は上から鞍掛豆入りミネストローネ、ミックス大豆のフリッタータ、青大豆入り浅漬け、白花豆のポトフです。

 

 

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