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新しさと古さが入り混じったような、独特の世界観を。

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愛知県常滑市で作陶をはじめて、まだ間もない30歳の作り手さんです。

その瑞々しい感性が、何よりも彼を輝かせていることが、クラフトフェアのブースひとつをとってもひしひしと伝わってきます。作品の点数は少なくても、その並べ方、什器、ディスプレイ、そして本人の佇まいまでを含めて、表現したい世界がとてもハッキリしているのです。

「古いものが好き。」

「このような作風に行きついたのには、何かきっかけか理由があったのですか?」という問いに、ディスプレイに置いてあったテープカッターと茶入れの缶を手に取って説明してくれました。とても古いもののようですが特別なデザインのものではなく、昔はどこの家にでもあった実用的で頑丈な作りのモノです。使い込まれて傷だらけになり、元の青いペイントが擦れて青銅のような色合いに見えている重たい鉄のテープカッター、煤けた色合いに変化した錫缶の茶入れ… 

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でもそれらが共通して持っているザラリとした質感は、まさに彼の作品が持っている雰囲気と同じ温かみのを帯びています。作品を並べているアイアンの棚枠も、錆びてエッジがガタガタになっています。

「とにかく昔から家に残っていた古いものが大好きで、こういったものをよく触っていました。人の手によって表情を変えてゆくようなモノの質感に、とても魅かれるのです。」

作品は、成形した段階で化粧土をかけてからヤスリで処理をしたり、厚めにかけたところのひび割れをそのまま生かした状態のまま一度焼き、その後常滑の急須に昔から使用されてきた伝統的な透明釉を薄くかけて本焼きしているため、見た目は無釉のようですがひび割れに水がしみこまないように仕上げています。錆びて塗装が剥げ落ち、毛羽立っているように見えますが、実際に触れてみると表面はきちんと落ち着いています。oozawasan-4

 

「作っているのはあくまで道具。使い勝手が悪ければいくらカッコよくても意味がない」ときっぱり。

「僕の作品を見て、ああ、これにはあの料理を盛りたいな、とかこんな風に花を飾ろうかな、と使い手が想像をふくらませてくれるような、一緒に価値を見つけ出していけるような、そんな道具を作りたい。」

新しさと古さが入り混じったような、大澤さん独特の世界観。これからが楽しみですね。

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大澤さんのうつわはこちらです

 

恵山(小林耶摩人さん&西村峰子さん)

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今年、2015年春から活動をスタートしたばかりの、出来立てほやほやの『恵山』。
笠間で修業した小林耶摩人さんと西村峰子さんの二人で開いた窯です。同じ屋号で、二人別々に個人作品を制作して活動しています。春の陶器市、笠間の陶炎祭の新人ブース『笠間のたまご』での出展がデビュー戦となった小林さんと、同時期に開催されていた『新進作家陶芸展』に出展した西村さん。
 
ろばの家にふたりが立ち寄ってくれたのはデビュー前のことで、その時偶然小林さんが作品を持っていたことから、パパろばが「お!」と注目。活動開始を楽しみに待っていたのです。それが、今年の1月の終わりのこと。夜だったのでわたしママろばはお会いできず、パパろばが写真を送ってきてくれたのを「わ、いい雰囲気だね!」と興味を持つと「そうだよね?いい感じだよね!!」と得意気にうなづいていました。
 
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その時、ふたりはつくばにある『da Dada ダ・ダダ』というワインショップに来ていて、そこで陶芸をやっていることをシェフに話したところ、仲の良いろばの家の話になり…といういきさつでした。da Dadaでは、笠間の作家である額賀章夫さんの様々なうつわをレストランで使用しているので、額賀さんからda Dadaのことを聞いてつくばまで来ていたのです。というのも、小林さんは当時額賀さんのところで研修中。約2年間の弟子入り生活を終えようとしている頃でした。額賀さんとda Dadaのつながり、da Dadaとろばの家のつながりが、今の恵山とろばの家とのつながりに。そういえば、今ろばの家で扱っている折笠秀樹さんも、ろばの家のオープン前に額賀さんを訪ねた際に名前を教えてくださったのがきっかけだったし、後でわかったことですがシモヤユミコさんも額賀さんのお弟子さんで、小林さんの姉弟子になる関係。西村さんは窯業指導所で働いていたことがあり、その時に生徒として来ていたシモヤさんと仲が良く、お手伝いに行ったこともあると聞いて「つながってるな~」としみじみ。なんとなく、ご縁を感じてしまいます。

“茨城県笠間市にて、2人で活動している陶芸工房です。普段使いの器を中心に作陶しています。”
とブログの紹介文にはそっけなく書かれて(笑)いますが、そのそっけなさ、さりげなさが作品にも滲み出ています。
二人の作品は、まったく個性が違うのにどこか共通点を感じさせる、シンプルだけどほっとできる身近さが魅力。意識してか否か、やりすぎ感と無縁でいたいというスタンスが根底にありそう。小林さんの、シャープでモダンなデザインに落ち着いたニュアンスのある色合いの組み合わせ。西村さんの丸く愛嬌のあるフォルムにごくごくプレーンな色展開。そのバランス感覚が、背伸びをしない、適度に居心地のいいリラックスした雰囲気を作品に漂わせています。オシャレすぎて手が出ない、というところまではいかない、いかせないさりげないセンスが恵山の持ち味、と勝手に一人ごちていました。
 
それは、実際二人の工房を訪ねるとすぐに納得。ふだんの二人の暮らしぶりが、すでにさりげないセンスに満ち溢れていました。古い家を自分たちで補修して住まい兼工房、オフィスに利用しているのですが、古道具屋で安く買ったというような木の家具やなんでもない棚も、なんとな~く素敵に二人の作品の雰囲気に合うような感じに配置されている。古い小さなちゃぶ台に小林さんの灰釉のそばちょこを並べ、西村さんのポットから紅茶を注いてくれる、その図がとってもまとまっていて自然です。自分たちの器を色んな料理に試して使い勝手を確認している、と話していましたが、きっとこんな風に絵になる実験風景なのでしょう。インテリアなども大好きで、という二人のセンスは方角が一緒。とっても楽しそうです。
 
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  「工房名は『恵山(ケイザン)』と言います。粘土と言う山からの恵で仕事が出来ることに感謝し名付けました。」と教えてくれた、名前の由来。そこからも、謙虚な二人の姿勢がのぞけます。お互い助け合いながら、もっともっと上手になりたい!と意欲的に制作を続けていく二人の作品。仲の良い二人が生み出す、それぞれの持ち味を生かしたうつわたち。「お客様が来た時に…」などと気負わず、毎日すぐ身近で接していたいものばかりです。

さて、そのお二人。それぞれのプロフィールをご紹介すると…。

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小林耶摩人さんは1983年笠間生まれ。父親も陶芸家で、小さなころから仕事をする父を見てきてはいるものの、特別な仕事とは思ってこなかったそう。毎日お父さんが家にいるのも当たり前だと思っていたし、美術の先生だという母親も長い休みには家にいたので、大学生になるまで大人も1か月以上の夏休みがあるものと信じていたという驚きのエピソードも聞かせてくれました。家業を継ぐように願われたこともなく、東京で大学を卒業した後5年ほど務めた出版社をやめ、窯業指導所に入ることを決意して笠間に戻った時には驚かれたそうです。ただ、勤め人を辞めてクリエイティブな仕事でやっていこうと決め、陶芸を選んだ背景には、やはり幼少期の影響があったのでは?という質問には「それはあるでしょうね」と答えていました。あまり雄弁に語るタイプではなく、尋ねれば遠慮がちにポツポツ話してくれるシャイな印象があり、なんだか無理やりインタビューしている感じになっていないか、冷や冷やしながらお話を聞き出していました。窯業指導所で学んだ後2年間額賀章夫氏に師事して経験を積み、その後西村さんと一緒に独立したのが今年の春、です。
 
 一方、西村峰子さんは1979年生まれで水戸の出身。小さなころからイラストや手芸などモノづくりが大好きで、専門学校のポップアート科に学びました。卒業してすぐオケクラフトで有名な置戸町に移住し、木工を体験しながらクラフト作家さんたちと交流したことはとても刺激になったと話します。社会人になって自分でご飯の支度をするようになり、急にうつわへの興味が高まった。「こういうのにお料理を盛ってみたいな~」と、あれこれうつわを集めているうち友人と陶器市をめぐるようになって、さらにのめりこんでいきます。「あんまり収集癖とかない方だと思っていたんですけど、陶器だけはあたしどうしちゃったんだろう?ってくらい買い集めてました。あんなにハマったのは陶器だけかも」と。笠間の窯業指導所で臨時職員を募集しているのを知り、仕事を辞めて指導所に勤務します。
 
実はここで、運命の出会いが!?
西村さんが指導所に務めている間に、小林さんが入学してくるのです。「願書出しに来たの覚えてるよ~」と西村さんが言うと小林さんも「俺も出したときにこういう人いたっていうの覚えてるんだよね」と。この出会いがなかったら、今の恵山はなかったかも…そして、二人はまったく今とは違った作品をそれぞれに作っていたのかも。出会いって本当に不思議です。
 西村さんは職員として働きながらも興味のあることはどんどん聞きに行き、自分が入学してからも2年のところのろくろ科を一年でやめ、すぐに釉薬科に進みます。どうしても教えてほしい先生が辞めてしまうかもと聞いていたので、はじめから1年で終わらせようと、自分なりに必死で技術を覚えるよう努力したのだそうです。そして、その時から「卒業するまでに急須をひとつ満足に引けるようになりたい」と、難しい成形技術の集結とも言える注器をひとつの目安に頑張ってきたのだそうで、卒業作品展にも土瓶やポットを出品していました。そこでわたしたちも彼女の作品を初めて目にしたのですが、その完成度に驚き、興奮したのを覚えてます。
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「丸い形が好きなんです。」という彼女の言葉通り、ポットも土瓶も汲み出しも、丸く愛らしい形がキレイな西村さんの作品。「ポットの様に、少しずつパーツを足していって、だんだん形になるというのが楽しくて」と、西村さん。ただの丸い胴体に、部品が付いていく度に愛情が増していく。「注ぎ口が付くとがぜん可愛くなるんです!さらに持ち手が付いたりするといとおしくって」と嬉しそうに話してくれました。
 
とっても明るい西村さんはアウトドア派でカヤックなんかもやっていたほどの行動派。読書が好きな小林さんとは対照的、と西村さん。もっとも、制作に追われて今はカヤックも本もお預け状態。作家活動を始めたばかりの二人ですが、笠間のデビューを皮切りに、5月は千葉で『にわのわ』に、6月入って栃木『クラモノ』に参加したかと思えば、6、7月でまだあと3つもイベントに出展予定。茨城、東京、北海道まで!「自分たちから動かなきゃ!」とどんどん積極的に地方に出ていくことにしたのだそう。旅するような気分も味わえて楽しいし、ととっても意欲的。小林さんもそんな西村さんに最初は引っ張られるようにしながらも、直接お客さんと会話ができる機会を楽しめるようにまでなってきた様子。
 
「二人の作品は一緒にあっても違和感ないですね、とよく言われました」。全く作風は違うのに、相性が良いのですね。西村さんはポット類や汲み出し、マグカップなどお茶周りのアイテムを中心に作っていて、お皿や鉢などは小林さんにお任せ、と笑っていました。二人のアイテムがかぶっていないのもいいのかも、とも。「でも耶摩人の急須も見てみたいな~。絶対わたしの形とは違うんだろうなあ~」と話しているのを見ると、将来ふたりの共同作品が出てきたりするかも、なんて想像して楽しみになります。
 
『恵山』の今後の出展予定はこちらのページでご覧になれます。機会があったらぜひお二人に会いに行ってみてください。
 
OnlineShop 『恵山』のページはコチラ
byママろば

 

『毎日使ってもらいたい』、加藤仁志さんの色褪せることの無いうつわ。

 

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家業が製陶業を営んでおり、子供のころから父が作陶している姿を見て、自然な成り行きで陶芸の道に進んだ加藤さん。

『毎日使ってもらいたい』との思いから、シンプルなデザインのものを心掛けている加藤さんの器はどれも本当にシンプルだ。その中で、手づくりの温かみや、土の持つ味わいといったものを感じてもらえるような器を作っていきたい。そんな加藤さんの器との出会いはかれこれ78年前くらいなので、結構長く付き合っている。ろばのウチでもほぼ毎日、朝食の時に何かしらの形で登場する。お客さんが来たときにも登場する頻度は高い。自分でもよく飽きないなと思うほど飽きない。ルリ釉の色彩がもつ外観的な魅力に気づいたのは本当に最近で、それまでは黒と見間違うほどの濃紺だと思っていた。この色調のさりげなさも飽きさせない要素なのかもしれませんね。必要以上にガシガシはしませんが、日常使いで気負いなく使えるというのも嬉しいことです。

以前は、鎬の入っていないシンプルなラインが好きだったのですが、最近では鎬の入っているうつわも、洋食器のような雰囲気があり気に入っております。鎬の部分にのっているルリ釉の強弱のコントラストも好きだったりします。自然光で照らし出された器の色彩の鮮やかなことといったら・・・夜の星空や鮮やかな深海を連想してしまう程の美しさで、どんどん引き込まれます。。。

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自分で土を掘って作陶している加藤さん。どうしてと言う問いにこう答えてくれました。

『土を掘ってくるのは、もちろん自分がほしい土味などを得るためでもありますが、掘ってきた土を乾かし、木づちで細かく砕き、ふるいにかけ、再び水を加えて使える土とする。この作業をすることで、土をあつかう仕事の原点を思い出させてくれる気がするので、これは続けていきたいと思っています。』

実直に土と、作品と向き合っている加藤さんの器は、普遍的な良さと言えばいいのでしょうか長い間使っておりますが、色褪せることのない素敵なうつわです。

加藤さんのうつわはこちらです

 

4日間限定!1000円以上のお買上げで500円オフ!

DSC_11224日間だけの限定企画です。1000円以上のお買い上げで、全商品500円offクーポンをプレゼント!
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     2015may500

のコードを入力するだけ!
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2015-05-28 | Posted in BlogNo Comments » 

 

ろばレポNo.4 antウォッシャブルworkエプロン

antさんのworkエプロンをお使い頂いている、都立大学のワインバー【VIOLA】さんのオーナーの稲葉さんに、写真を送って頂きました。男の人がつけているのに見慣れていたので、女性の人が着用すると新鮮です。いい感じにくったりしていてとってもお似合いです!いつも自然体で明るい稲葉さん。とっても魅力的な方なので、機会があったらぜひVIOLAさんにも寄ってみてください。稲葉さんありがとうございます!!

antさんのエプロンはこちらです。

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2015-05-25 | Posted in BlogNo Comments » 

 

緻密で丁寧に、大切な益子の土から作られた急須。

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若杉さんの急須を初めて見たのは渡辺キエさんの工房。キエさんが使っていた急須が若杉さんのでした。 カンボジアの土鍋とともに、一目見た時からとても印象に残った。ママろばと、なんとまあ美しい急須なんだろう。いいねえ~、なんて話をしながら手にも取らせてもらったり。キエさんに作家さんのお名前を伺う。若杉さんって言うんだ、覚えておかなくちゃ、と思いキエさんの工房を後に。恥ずかしい話、この時初めて若杉さんのお名前を知ったわけです。

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数日後、もう一度キエさんのところに行く用事があったので、再度益子へ。その時、心の中では決まっていた。ダメでもいいから若杉さんに連絡してみようと。ギャラリーでも器を専門に扱っているわけでもないろばの家。十中八九、会ってはくれないであろうと思いながら電話してみることに。事情を話して、ご挨拶だけでもいいので伺えないかとお願いすると、お会いできることになった!一人でガッツポーズしてテンションは上がったが、『ナビあるの?あるなら電話番号入れて来て下さい。』と言われ、早速ナビに電話番号を入れる

がが~ん。

ナビに該当する住所がありませんって言われ、頭が真っ白に。お待たせしてはいけないという気持ちにも拍車がかかって焦る。ここか!というところは悉くはずれ、こんなところにあるはずないという林道も入り、引き返そうとした時に偶然歩いていた人がいた。なりふり構わず陶芸家の若杉さんのお宅ってこの辺りですか?と尋ねたら、あそこだよ。って殆ど目の前だった。。。ふう。到着。

車を止めている時、すでに家の前に出てきていた若杉さん。お写真で見たその人より、若く感じられた。67歳の若杉さん、50台の頃はまだまだ元気だったが、最近はしんどくてねえ。」と、おっしゃってましたが、その精悍な表情が印象に残った。「急須を作って20年以上。当時は益子の土だけを使って、急須を作る人が誰もいなかったんで隙間産業ですよ。」と冗談まじりに話してくれました。

今の陶器市の状況や、益子の昔の職人さんのお話など聞かせてもらいました。そんな中で、益子の土のお話を伺おうと思ったら、「土祭(ひじさい)というイベントのホームページで『益子の土をめぐる対話』と言うのがあるから、それを見てください。そこに全て書いてあります。」と言われてしまった。一番聞きたかった事だっただけに残念だけど仕方ない。少しお話を聞かせて頂いただけでもありがたかったのだから。帰ってきてから、早速調べてみるとそこには益子の土へに対してのこだわりや、手漉し粘土を始めとした、色々な職人さんへの敬意、風土のことなど、様々な事が綴られていました。うまく言えないけど、単に陶芸家と言ってしまうのも違う気がする若杉さん。土祭の記事を読むとそんな気持ちになる。何ていうか、もっと深いというか。そんなことを考えながら、こんな人のところに突然訪問してしまったんだ…知らないって怖いですね。

だけど、そうゆうことを知る前に伺うことが出来て良かったと思う。何よりも、急須そのものに惹かれたのだから。部分ごとに非常に丁寧に作られた急須は美しく、緻密で凛とした姿。実際に使ってみて更に驚くこともあったし、 土祭の記事から感じたこともあった。でも何よりも、ずっと大切に使いたいと思えるものだということが一番。その上でどんな人が、どんな気持ちで作っているのかを知りたいのは自然の事なのかもし知れませんね。そんな気持ちにさせてくれる若杉さんの急須と、とあるきっかけでこうして出会えたことは嬉しいそれにしても、こんなに緊張したのいつぶりだろう。。。ママろばのお父さんに初めてあった時以来ではなかろうかと言うほど緊張した…

若杉さんの急須は、益子の様々な場所の土を大切に使って作られます。土も混ぜられることなく、釉薬もかかっていない焼き締めの急須です。当然ですが、それぞれの土によって全く異なる色合いです。それぞれのダイレクトな土の色を楽しめるのもいいですよね。

 

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日陰生成土焼き締め急須hp-hikage2

 

 

 

 

あさぎ土焼き締め急須 hp-asagi

 

 

 

 

川又水簸焼き締め急須hp-kawamata

 

 

 

 

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焼き締め急須yaki

 

 

 

 

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日陰神谷水簸土焼き締め急須kamiya

 

 

 

 

吉沢水簸土焼き締め急須yosizawa

 

宝石のような・・・ピエトロ・ロマネンゴの砂糖菓子。

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 1780年創業の老舗、イタリア、ジェノヴァに本店を構えるピエトロ・ロマネンゴのお砂糖菓子。
美しいパッケージも魅力ですが、何よりその味わいに驚かされます。果物や天然のスパイスとお砂糖だけで、どうしてこれほどまで高貴な風味を造りだせるのでしょうか。長い長い年月、王侯貴族を魅了し続けてきた職人技と素材への厳しいこだわり、老舗のプライドが結集しています。

よく宝石のような・・・と例えられる砂糖菓子だが、ロマネンゴの砂糖菓子を見ると言われているのもわかる気がしますね。ろばの家では代表的な『シュガー・ボンボン』と『ドラジェ』など扱っております。見た目の美しさもさることながら、味わいも、こういった砂糖菓子に見られがちな、べったりと焼けるような甘さではなく、原料の風味を決して損なうことのない、スーッと後引かない甘さ。1780年から現在まで当然、色々な試行錯誤はあったと思います。しかし、創業当初からぶれる事なく守られ続けてる製法、味わいがあるからこそ、現在も多くの人を魅了しているのではないでしょうか。
そんな、ピエトロ・ロマネンゴの宝石のような砂糖菓子はこちら
ドラジェを作っている職人さんの動画もぜひご覧ください。

 

素直で飾り気がなく、手を加えているけれど、強調されすぎていない絶妙なバランス


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古松さんの器との出会いは1年前くらい。粉引の器の中心にはラクダ?の印が押されたものだった。柄物、という訳ではないけれど、絵付けや印判の押された器を殆どと言っていい程使うことの少ないろばのウチですが、古松さんの器には妙に惹きつけられたんです。なんででしょうね。それだけが強調されすぎてない、落ち着いた雰囲気が気に入って小皿。食卓への登場回数も多いし、妙に馴染む。特に意識はしていないが、たまたまチビろばちゃんがこの器を使っていて、食べ終わった時に印判が出てきて、ちょっと喜んだりしてるの姿を見るのもいいものです。

当然のことながら取り扱えないか、となった訳ですが…作家さんの名前がわからない。。。あの手この手で調べてやっとたどり着いた古松さん。(駄目ですねちゃんと名前聞かないと・・・)

昨年の11月にやっと連絡を取ってみることに。とにかく電話してみよう!どんな人なのかわからないまま、電話をかける。受話器越しに聞こえる『プルルルル…』の回数の度ドキドキも高鳴る。奥様がお出になって、つくば市のろばの家の…と名乗って古松さんに取り次いでもらおうと思ったが個展で不在にしていて、後日連絡してください、と言われ電話を切った。ふぅ~。緊張した…毎回毎回なんだろうこの緊張感。そして、きっと古松さんの奥様はさぞろばの家?なんだ?と思われたに違いない。。。古松さん、どんな人なんだろう?と思って調べてみることに。ちょっと調べてみると三島、粉引、刷毛目の研究で高名な故吉田 明さんのお弟子さんだったらしい。

こここ、怖い人だったらどうしよう。(どうしても陶芸家=怖い印象がとれないらしい。)びくびくしながらも再度連絡してみることに。電話越しの古松さん、イメージと真逆の物腰の柔らかい、落ち着いた口調で驚く。古松さん、改めて連絡をとる数日間に、うちのお店のことを調べてくれたみたいで、他の作家さんの器を見てくれて、こうゆう感じのがお好みですか?と言ってくれたりして、ちょっと嬉しかったりもする。右も左もわからない時に(今でもあまりわかっておりませんが…)、何屋かわからない、得体のしれないろばの家に対応して頂いた、古松さん。本当にありがとうございます。

そんなこんなで、ろばの家に古松さんの器がやってきました。

実は古松さん、大学院に進んでいながらも「普通に就職するのは何か違った。」と、以前から興味のあったものづくりの世界に進むため大学院を中退。「本当は仏像とか作りたかったんですけど、おそらくそれでは食べていけないのでは…」ということもあって兼ねてから楽しそうと思っていた焼き物の世界に。

何故、吉田さんだったのか?という問いに、ご両親がもともと骨董やうつわが大好きで、その中にあった吉田さんの器に強く惹かれたことで、故吉田 明さんに弟子入りすることを決意したのです。「やるからにはとことんやりたい。」穏やかな口調とは裏腹に「人が10やることは20、30はやっていた」と、負けず嫌いな一面も。

furumatsusan-kama自身で造られた割り竹式の登り窯から焼かれた器は、うっすらと赤く火色のついたものから、強めに焼き色が付いたものまで、表情豊か。そこに押された動物や花?、人のような刻印。この刻印、古松さんが中国に行った時に、シルクロードの近くの岩に無数に描かれていた、遥か昔の時代の岩画からインスピレーションを得たそうです。

そこには動物、人、模様、中には何かわからない様なものまで、本当に沢山の岩画があるそうで、どの岩画も静かで素朴なところに魅力を感じたそうです。素直で飾り気がなく、手を加えているけれど、強調されすぎていない絶妙なバランス。いくつもある印もその時の古松さんのインスピレーションで決めているそうで、言われてみると、岩画のような静観さも。刻印そのものにも惹かれるが、うつわ全体で見ても違和感がない。いつまでも飽きない一枚になりそうな予感です。

古松さんのうつわはこちら

 

シチリアのパンテッレリア島から届いた、 むせかえるほどの潮の香り。

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シチリアのパンテッレリア島から届いた、 むせかえるほどの潮の香り。

お店の扉を開けると、ほんのり潮の香りが漂ってきます。
レジのそばに並べた、ケイパーの塩漬けの袋詰め。。。。

青い、爽やかだけれどワイルド感もあるハーブのような香りですが、明らかに磯の雰囲気なんです。香りからも、海の塩味を感じとれます。ケイパーは野ばらにも似た白と紫の色鮮やかな花をつけるツタ性の低木で、シチリア島の海岸沿いの岩場などによく自生しています。

日本では、スモークサーモンの添え物としてよく酢漬けのものが使われてきましたが、その多くは酢と塩にがっちり漬けられていて、ケイパーそのものの味わいが感じられず、それしか食べたことがないと、あまり印象に残らない食材なのではないでしょうか?イタリアでは、塩漬け、酢漬けどちらも出回っていますが、塩漬けのほうが一般的で、サラダやパスタ、煮込みなど色々な場面で使われています。特に、シチリアでは間違いなくどこの家庭も常備している、欠かせない食材。調味料と言った方が近いかもしれません。

パンテッレリア島や、エオリエ諸島、など、シチリア周辺の小さな島々の特産品で、中でもパンテッレリア産のケイパーは最高級品とされ、その小さな島でもケイパーで生計を立てている農家が数多くあり、協同組合でも良質なケイパーを作っています。インサラータ パンテスカ(パンテッレリア風サラダ)といえば、茹でたじゃがいもにトマト、玉ねぎなどをベースに、ゆで卵を入れるもの、ブラックオリーブを入れるもの、などいろいろなレシピがあるなか、ケイパーだけは絶対に欠かせないもの、として必ず使われています。入らなければパンテスカ、じゃありません。シチリア島は塩田も有名で、ミネラル豊富な天日干しのお塩がトラーパニ近辺で沢山作られていますが、このフェッランデスさんのケイパーも、トラーパニ産のお塩を使っています。

フェッランデス家は、家族3人だけで営む小さなワイナリーで、パンテッレリア島のもうひとつの特産品、パッシートと呼ばれる干し葡萄から作られる甘口のワインを造っている農家です。この、地元でジビッポと呼ばれるマスカット品種を使った甘口のワインも唯一無二の素晴らしさなのですが、採算度外視、といった感の気長な、時間のかかる生産方法なためなかなかワインだけでは生計が成り立たず、ケイパーで収入を得ていた、というお話を当主のサルヴァトーレ・フェッランデスさんから聞いていました。

実は、彼らのワインはろばの家のママろばが何年か前まで日本に紹介していたので、パンテッレリア島のワイナリーにも2回ほど遊びに行きました。最後に彼らの家を訪ねたのは2007年でしたので、もうずいぶん前のことになりますが、フェッランデス家の家族の温かく謙虚な人柄、本当に質素な暮らしぶり、でもその中で家族仲良く楽しそうに、全員で助け合いながらワインとケイパー造りに励んでいたこと、それを語ってくれるちょっと皮肉屋のサルヴァトーレの冗談など、忘れられないシーンが沢山あります。

夏の、強い日差しの中で見た、岩場に這うようにツタを伸ばすケイパーの白い花の美しさ。花びらまで、あの、磯の香りがすることを、パンテッレリア島を散歩しながら、サルヴァトーレの奥さんに差し出された花びらを食べて初めて知ったのでした。
ワインとケイパーの現輸入元、ヴィナイオータさんからケイパーと干し葡萄が届いた時、その箱を開ける前からお店いっぱいに広がった独特の磯の香りに、8年前のそのシーンが沢山よみがえってきました。シチリアに住んでいたこともあって日本に帰ってきてからもケイパーだけは欠かせない、というほど日常的に使う食材なのですが、改めて今食べてみても、フェッランデスさんのケイパーはパンチがきいていて、料理に使うとバシッときまります。

塩分が強めでも、旨味の強いお塩なので、逆にケイパーの塩味で料理の味を決めるようにして使うと、単純に塩で味を決めるのと違って味に奥行きと香りの楽しさが加わります。煮込み料理のかくし味に、例えばトマトソースでお肉などを煮込むときのかくし味にして時間をかけて塩分をしみ出させるように使う時以外は、刻んで使うのがケイパーの鉄則です、が、なんだか今回のフェッランデスのケイパーは少し開いた蕾も混じっているので、お湯か水に浸けてからごくごく軽く水分をペイパーなどで拭いてあげただけでも、お料理のアクセントに使えます。全体に味を馴染ませたいときには、やはり刻んだ方がいいですね。

いつもざくざく刻んだものをオリーブオイルで和えて、トマトはもちろん、茹で上げ野菜(じゃがも、いんげん、カリフラワー、などなんでも)と和えたりするシンプルな使い方をご紹介しているのですが、今日は、塩味のパンチがきいたフェッランデスのケイパーの特徴を生かして、無塩の発酵バターに混ぜ込んで、ケイパーバターを作ってみました。

これが、これ単体でもバクバク食べてしまえる、危険な美味しさです。

あんまりにも簡単なので、レシピというものもないくらいですが、先のやり方で塩抜きしたケイパーを刻んで、無塩の発酵バター(普通のバターでも構いませんが、発酵バターの方がより磯の香りの尖ったかんじをふんわりやわらげてくれます)と混ぜるだけ、です。コレを作っておくと、これほど使える調味料はない、というほど重宝します。

蒸したジャガイモの、あつあつのところにちょいとのせると…っていうのは多分想像がつきますよね?刻んだケイパーをポテトサラダに混ぜるのも、ろばのウチではポピュラーな使いかたなので、ポテトが熱いうちにこのケイパーバターで下味をつけて冷ますだけ、というシンプルサラダもぜひ試したいところです。玉子にもよく合うので、プレーンオムレツにつけたり、あとはかじきや鶏肉などをソテーした最後に、焼き汁にこのケイパーバターを落としてソースとすると、極上の一品が出来上がりです。このままでも、瓶に移し替えても、冷蔵庫にいれてれおけば何年でも…というくらい日持ちもするのでぜひ常備していろいろ使ってみてくださいね。

フェッランデスのケッパーはこちらです。干しブドウはこちらです。

 

ぜひ生で使ってみて欲しい「地あぶら」です。

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最近出会った食材の中ではもっとも楽しい発見となった、熊本の「地あぶら」。

無農薬の自社畑で栽培される菜種、無農薬国内産なたねを100%使用し、1週間もかけて古式圧搾法の一番搾りだけを使った特別な油です。かけ油として生でも食べられるので、新たな調味料として、我が家、ろばのウチで現在大活躍中です。

実はこの油屋さん、当店で取り扱う熊本県水俣町で有機・自然農法に取り組む桜野園さんとは古くからのお付き合いだそう。桜野園さんのお茶畑の中で、有機肥料を与える場合には、ここの油の搾りかすが安心だから、と分けてもらっていたために昔から行き来していたとのこと。銀座にある熊本館で開催された、桜野園さんのお茶の試飲会の帰りに物産展をあれこれ見ていて、数ある食品の中で一番気になって手に取ったのがこの油でした。物産展って、どこでも盛況で、それはそれは沢山の、いかにも特別そうな特産品が並んでいます。「元祖」「こだわりの」「だれだれさんの~」と、どれもこれも美味しそう。でも、材料を見ただけでがっかりさせられることも多く、まずは裏を見て「余計なものは使っていないか」を見てみます。そんな風にうるさくチェックしたくないけれど、仕方ないですよね。ただしそれがイコール美味しいという保証ではないから、後はひたすら試すしかありません。

けれど、この油はまずその琥珀のような美しく濃い金色に輝く液体の美しさに魅かれ、ちょっと説明を読んだだけでも、間違いない、と確信してしまいました。

それでも。。。

実際口にしてみて、予想をはるかに上回る、はっきりした違いにびっくりしてしまいました。これはもうぜひ扱いたい、と直接電話をしてみたところ桜野園さんとのつながりが分かり、ボンッ!と太鼓判を押されたような満足感です。やはり、自然に繋がっちゃうんだなあ、と、さらに嬉しくなってしまいました。ご縁、のようなものまで感じます。これまで、オリーブオイルや胡麻油では香りや後味、軽さなどを気にしていましたが、なたね油に関しては、ついニュートラルであることが前提、「クセがない」ことが最たる特徴、と割り切ってしまっていました。圧搾法で作られた国産なたね油、を使うのも、味よりは安全性によって選らんでいたような。。

ところがこのなたね油、味があるんです。そのまま舐めると甘く、ナッツのように香ばしい。でもべったりとした重さが無い。味はすごく濃いのに、ふんわりと優しい後味に包まれます。

ためしに、当店でも扱っている梶田さんの濃口醤油とこの油を半々で撹拌してみたところ、まるでニラ醤油か出汁醤油が入っているかのような、複雑な味に。乳化してとろ~っとするまでかき混ぜるのですが、それをなめた瞬間に沢山レシピが浮かんできました。単独でもおかずになってしまいそうなほどの旨味。ご飯がわさわさ進んでしまいそう。。。

この、地あぶら+醤油(出来れば良いお醤油とあわせてくださいね!)お豆腐にかけてもよし、シャキッとした新玉ねぎのスライスにたらすのでもよし、薄いお出汁で仕上げた茶碗蒸しのソースとしてかけてもよし。和のソースとしてお肉やお魚になんでも使えますが、サラダに使っていただいても、質のよさが伝わると思います。酢や砂糖を入れなくても、立派なドレッシングになってしまう。オリーブオイルや胡麻油だと、なぜかそれだけで和食の枠から出てしまいますが、風味たっぷりでも、イタリアンや中華に転ぶことなく、ふんわりと素材を包み込み旨味をとじこめてコクを出してくれるので、応用範囲が広い!お浸しやゆで野菜にかけると違いが明確ですよ。

熱したときの香りに至っては、本当になたね油なんだろうか?というようななんとも芳ばしい、食欲をそそる香りです。油を熱したときのカンカンした(ちょっと急かされるような(笑))切迫した臭いがないんです。もったいなくてまだ揚げ物にはためしたことはありませんが、さもありなん、です。ちょっと、油に対する接し方が変わってくると思います。地あぶらを最後に数滴たらすだけで、ふわっと、でもがらっと変わる。いろいろ使えますが、シンプルに味わって頂きたい一品です。

長々語ってしまいましたが、堀内製油さんの「地あぶら」「ごま油」のページはコチラです。

一般的ななたね油とは製法上どう違うのか、ということも商品ページで説明しております。

 

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