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『おやつの時間』の登場人物紹介#11 船串篤司さん

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やはり最後にご紹介するのは船串さんです。自他ともに(おそらく)認める、ウルトラマイペースな船串さん。ミスターリラックス。あまりお仕事をガシガシしているイメージがないのです(先日工房にお邪魔していた時めずらしくちゃんとお仕事しているところを目撃してしまい、思わず写真を撮ってしまいました(笑))。実は会期中にもしかするともしかして直前にオーダーしていたマグカップやデミタスなどが間に合ったりしちゃうかも?というかなり淡い期待がないこともなかったのですが、会期3週目に入りパパろばとの間では船串さんの追加納品が実現するのか否か?を議論するのがカフェラテを飲みながらの毎朝の日課となっておりました。でも船串さんの名誉のためにも強調しますが、決して納品が遅れたというわけではないのです。そもそもお願いする時点で「もし間に合ったらお願いします」程度のゆる~い制作依頼だったのです。しかもオーダーも「あとは船串さんのフィーリングで、気が向いたら適当な形作ってみてください」とかいう曖昧な内容。…なんだかどうしても、船串さんに対していついつまでに、コレとアレをいくつずつ、というようなキッチリしたお願いができないんですよね。でもそれはいい加減でいい、というネガティブな意味ではなく、とてもポジティブな意味で船串さんの自発的な制作スタンスに合わせたい、という意味だと思っているのですが。たぶん無意識のうちに、わたしたちが魅かれてしまう船串さんの中にある自然体な部分を損なってしまわないようちょうどよい距離のとりかたをはかってしまっているのかもしれません。こどもの自由な発想を大人のつまらない枠に無理やりはめて台無しにしてしまわないよう配慮するみたいに。
工房でハッとするような作品に出会って「コレ、いいですね」と手に取ると「なんかそれだけそうなっちゃったんですよね。なんでかわかんないんですけど」と不思議そうに作品を眺めていたり、すごくカッコイイ質感だなあと思うと「あ、それ途中でめんどくさくなっちゃって…。」とへへへと笑っていたり…。こうして言葉にしてしまうとなんじゃそりゃ?と思われてしまいそうですが、あの船串さんの工房の中のゆったりした空気のなかでは全てアリだと思えてしまう。どんどん船串さんを好きになってしまう。船串マジックにはまってしまうんです。さすがはミスターリラックス、です。でも、持ち帰ってきた作品の包みをほどいて見ても浦島太郎にならず「やっぱり船串さんいいなあ」と思ってしまうんだから、魔法は本物だってことなんだと思いませんか?
ええと、船串さん、コレ読んで気を悪くなさらないでくださいね。決してふざけているのではないのです。わたしたちからの、ラブレターだと思ってください。大好きです!オーダーしたカップ類の仕上がり、楽しみにしてますね(笑)!!

いつ工房にうかがっても洗いざらしのシャツと身体に馴染んだデニムなどを無造作に着こなしていてカッコイイ船串さん。首に巻いた手ぬぐいさえもストールに見えてしまう、羨ましい人です。コーヒーのドリッパーやなんかと一緒に伏せられているカップがどれもやっぱりセンスいいなあ、といつも思っていました。もちろん彼にも聞きました。

愛用のカップをみせてください
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「稲吉善光さんのです。たっぷり入って使いやすく丈夫で毎日使ってます。
ガツガツつかってます^ ^」

船串さんありがとうございました。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

『おやつの時間』の登場人物紹介#10 小林慎二さん

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今回『おやつの時間』ではじめてろばの家の企画に参加して頂いた、漆作家の小林慎二さん。予約制の雑貨店motomiさんに連れられて鹿島市の工房を9月に訪ねたときのご縁で、漆のコーヒーカップを出展していただきました。
以前から小林さんがFBでシェアしている東京のお店のただならぬワインのセレクトが気になっていたパパろば。ここ一番!というとき必ず登場していただくPaolo Vodopivec のワインを持参して昼から酒盛りが始まってしまいました。彼が家宝としまいこんでいたサインボトルをママろばが間違えて持っていくというハプニングもありましたが、サインがあろうとなかろうとヴィトフスカの杯はどんどん進み、話もはずむはずむ…。能登での弟子入り時代の話や漆修行あるある話、漆漫画のコアな話など、あっという間に時間は過ぎてゆきました。
もちろんただ酒を飲んでいたわけではなく、ちゃんと工房見学もさせていただき、漆のうつわが出来上がるまでの果てしなく長い道のりにただただため息をつきつつ、霞ヶ浦大橋を渡り、レンコン畑を抜けてつくばに戻ってきたのでした。

その日工房で見たお椀やカップはどれも、下地に布を貼って強度を高めていて、その上から何度も何度も塗りを重ね表面をならしているのでとても丈夫です。きちんと作られた漆のうつわは一生モノ、とよく聞きます。もし、うっかり落とすなどしてヒビが入った場合にも金継ぎなど修理も請け負ってくれるので、一生どころか子の代、孫の代までずっと引き継いでゆけるほど命の長い品なのです。でも、一生モノとは言ってもハレの日にだけ引っ張り出してきて埃をぬぐってから使うのでは意味がありません。毎日気兼ねなく使えるようなものでなければ、一生のうちほんの限られたシーンでしか愛用してもらえないことになってしまいます。
小林さんの漆はあえて表面の刷毛目を残して艶を消し、マットな質感に仕上げているものがほとんどです。ピカピカに磨き上げられたものよりぐんと身近な雰囲気で逆に現代の生活シーンの中でも浮かないシックささえ感じられます。お店で使い始めた小林さんの漆のカップ。軽く、中身が冷めにくい漆素材のこれまで感じたことのない手触りが新鮮で、毎日カフェラテを淹れて飲んでいます。白溜め塗りの奥行きのある茶色が使い込むうちにどんどん明るく透明感を増していくのだそうです。早くその変化を見たくてたまらず、今日もせっせとカフェラテをせがむせっかちなママろば。図々しくお昼までご馳走になったその食卓に並ぶうつわがどれもこれも素敵で、小林さんご夫妻のライフスタイル自体がすでに作品のようだね~とまたまたため息をついていたのですが、そんな小林さんご愛用のカップ、想像通りとっても素敵でした。

愛用のカップをみせてください
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「15年程前に購入した額賀章夫さんの器。 轆轤の手跡、高台の切りっ放し、質感も気に入っている。 毎朝コーヒーを飲み、年々味わい深くなっていく。金継をしながら大事に使っている。」

個展前の大忙しの小林さんをつかまえて無理やりお願いしたコメント。
大変だったぞーー((((;゚Д゚)))))))と言いながらも、丁寧にお答えいただきました。本当にありがとうございます。

2015-10-31 | Posted in BlogNo Comments » 

 

『おやつの時間』の登場人物紹介#9 加藤かずみさん

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八王子で磁器の作品を中心に制作している加藤かずみさん。あれ、この雰囲気どこかで…と思い当たる方は、もしかしてろばの家でカフェラテを頼んだことがあるのかも。お店では6種類のカップをお試しいただいています。磁器なのにマットな質感。スモーキーな色合いのピーコックグリーンやアイボリー、細く繊細な鎬が入ったのやら、全く装飾のないプレーンなものやら、コーヒーの染みのようにも見える、すうっと滲み出たような鉄線が縁に引かれているものも。細かいディティールへの気遣いが、やっぱり最終的に大きな差を生みだしているんだなあ、といつもカップを洗いながら見入っています。こういう洋服、あるじゃないですか。シンプルなんだけれどよくよく見ると細かいところ、気が利いているというような。とても魅かれてしまいます。
そしてかずみさんの作品のもっとも大きな特徴はその軽さです。カフェラテをテーブルに運ぶと、まず色や形をみて「わあ!」となり、次いで手に持った瞬間「あれ?」となる。光が透けて液面がどこかわかるほどに薄く、その薄さが微妙な色合いの発色をさらに高めてくれています。どこまでもカッコイイなあ…。そしてまた、かずみさんご本人も非常にスタイリッシュな方で、いつも素敵な格好をしているんです。一度お邪魔したご自宅も、どこかのギャラリーのようだったし。
そんなかずみさんにいつも使っているカップの写真を送って下さいと頼んだところ「え?どうしよう。ぜんぜんオシャレじゃないんだよな~~。いいんですか?作家さんのとかじゃ全然ないんですけど…う~ん、でもまあ、いっか。」と個展の準備でお忙しい中、わざわざカメラで撮影して送ってくださいました。写メでもいいですから、とお願いしたのですがiPhoneからどうやって画像を送ればいいかわからないからかえって面倒(笑)、と。お手数おかけしました!
そこまで言われるとどんなカップなのかなあ、と内心どんなダサいカップの写真が届くのかと思ったら、かずみさん、十分オシャレです。そしてコメント、お茶目すぎです(・_・;)

愛用のカップをみせてください
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愛用のカップはSUSgalleryのプロダクト、チタンの真空カップです。保温性・保冷性に優れ、軽く丈夫。冷たいものを入れても水滴もつかない、熱いものを入れても持つところは熱くならない。仕事の時も、晩酌ビールを飲む時もこれです。これを使うと陶器のカップは使えません!笑
2015-10-31 | Posted in Blog, 加藤かずみさん Kazumi KatoNo Comments » 

 

『おやつの時間』の登場人物紹介#7 シモヤユミコさん

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笠間に工房を構えるシモヤユミコさん。ろばの家の実店舗のお客様なら「あ、カフェラテのときの!」とすぐに思い出していただけそうなのが、サイズ違い、模様違いで展開している定番ボール。店内でカフェラテを飲んでいただくときにパパろばが好んでこのSSボールの波面取りを使うので、見たことのあるひとは多いはずです。
プレーンな削りのないものから、鎬(しのぎ)、さざ波、波面取り、とバリエーションが広がり、さらにサイズも色々あるのでシモヤさんファンにとってはどのサイズでどの模様を選ぶか悩ましいところです。しっとりと濡れた石のような手触りが独特で、波に洗われたテトラポット、というのが一番近い表現かなあ…などといつも言葉でその感触を伝えようとするとき考え込んでしまいます。とにかく心地よい肌触り。撫でまわしていると色々な風景が浮かんできそうです。
『おやつの時間』へは、とてもシンプルで持ち易いマグカップやたっぷりとお茶の入るティーポットなどで参加していただきました。工房へお邪魔するといつも素敵な作家さんのうつわでお茶を淹れてくださり、それがとても美味しくてほっこりしてしまいます。色々な作家さんのマグやカップを持っているシモヤさん。どのうつわを選んでくださるのかとっても楽しみでした。

愛用のカップをみせてください
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わあ、本当にどれも素敵です。左から、鈴木稔さん、久保田健司さん、近藤文さんの作品だそう。
「いちばんお気に入りで使っていたのが左の鈴木稔さんのなのですが、口元が欠けてしまってただいま金継ぎ修理中でお休みです。でも数年使い込んでいるので内側はもちろん、外側にも貫入が入ってきていい雰囲気に育ってきています。」
そういえば、以前シモヤさんに好きな作家さんは?とうかがった時「鈴木稔さんがもう好きすぎて、個展などおっかけみたいに毎回でかけてます。」と教えてくださいましたね。
「真ん中のは久保田健司氏の。寒い季節になると使いたくなるあたたかさが好きです。右は近藤文さんのマグ。最近ギャラリー門さんで開催されていた個展で購入した新顔さんです。彼女の優しい雰囲気が作品に現れていて、すでにウチの定番になっています。」とのこと。

シモヤさん、いつもありがとうございます。ろばの家のシモヤさんのカップにも、コーヒー色の貫入が入っていい感じに育ってきました。これからもどう変化してゆくのか楽しみです。

 

『おやつの時間』の登場人物紹介#5 大江憲一さん

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岐阜県瑞浪市で活動する大江憲一さん。うつわ好きであれば、その名前は知っているという方も多いのではないでしょうか。最近発売された別冊Discover Japan「うつわ作家50人の定番案内」の中でもインタビュー記事が載っていましたが「お醤油差しと言えばこのひと」というほど、大江さんのお醤油差しはその美しいフォルムとキレの良さという機能に定評があり、今では昔から取扱いのあるギャラリーで行われる展示会でなければなかなか入手できなくなっているほどです。お醤油差しだけでなく注器全般、ポットや土瓶など液体を入れるものはすべて胸がすくほどの気持ちよい水切れで、個展で手に入れたこの愛らしい小さな注器にも、意味もなく何度も水を入れてみてはその使い心地を試しニンマリしてしまうのです。
そのお醤油差しに関しては、美しいとしか表現できない精巧な鎬(しのぎ=彫刻刀で入れた削り模様)にも惚れぼれしてしまうのですが、注ぎ口が嘴のようでペンギンにも見え、愛嬌ある立ち姿に思わず顔がゆるみます。あらじゃあこっちのちょっと太ったこがカワイイかな?などと体系で選びたくなるような、そんな身近さも併せ持っているところがまたたまらないのです。実際ろばのウチ愛用のルリ釉のものはチビろばちゃんから「ぺんぎんしゃ~ん」と呼ばれ、食卓に登場するだけで盛り上がります。
けれど、わたしたちが大江さんを知ったきっかけはお醤油差しではなく、デュラレックスの定番グラスのような形をした焼き締めのカップでした。今回出展して頂いたチョコチップ釉マグカップと同様、彼の作るお皿や鉢は非常にクールな雰囲気でまたお醤油差しや土瓶とは違った魅力があります。新作の鮮やかなエナメルグリーンのお皿も、プロダクトっぽい雰囲気が常に新しい作風にも挑戦し続ける大江さんのエネルギーが感じられ、頼もしいんです。そんな大江さんに愛用のカップを聞いてみました。いつもFBなどに餃子を投稿しているのでビール用のジョッキで回答がくるかもと思っていたのですが…。

愛用のカップを見せてください
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「ども、カップの画像送ります!!
カップの説明:自作のカップ。友人がその又友人のお祝いに大き目のカップを送りたいという事で作ったサンプル。朝は大体牛乳たっぷり目のカフェオレなので大容量(400cc近く)が気にってます。」

大江さん、超多忙スケジュールの合間に送って下さってありがとうござました!…でも、これってQの文字????なぜ????クエスチョンです~~~。

 


2015-10-28 | Posted in BlogNo Comments » 

 

『おやつの時間』の登場人物紹介#5 大澤哲哉さん

ozawasan4古びてペイントが剥がれた鉄のような、擦れたニュアンスが印象的な大澤さん。今回はそのテクスチャーがとてもよく馴染んだコーヒードリッパーとピッチャー、マグカップを出展してくださいました。とにかく古いモノが好きで、おばあちゃんの家にあるような昔は日本の家庭のどこにでもあった重たいテープカッターやブリキの缶など、撫でまわしているだけで落ち着くんです…と話してくれました。初めて彼の作品に出会ったクラフト市「にわのわ」では、大きなボトルのオブジェやランプシェードなどがカッコよく、食器よりもインテリアとしての方が個性が生かされるのかな…という印象でした。ところが、実際に鉢やお皿を使ってみると軽くて扱いも難しくなく、意外と料理との相性もよい。あくまで日常使いのためのうつわとして使い勝手を重視したいという本人の言葉通り、行程を増やして薄くても丈夫で洗いやすいような工夫もされています。今年の夏パパろばが彼のホーム愛知県常滑市を訪ね、一緒に常滑を歩きながら沢山お話を聞いてきました。いまだ自分の窯を持てないために仕上がりが安定せず苦労していること、尊敬する師から与えられたもの、焼き物への真摯な想い。彼が手本としている古いモノたちに共通する温かい雰囲気や懐かしい手触りを、自作で思い通りに再現することの難しさ…。毎回納品されるごとに大きく作風や色合いが変わり、驚かされることも多い大澤さんの作品。一進一退しながらそれでも、見つめている方角へゆっくりと近づいて行っているように思えるのは、作品が放つ「大澤さんらしさ」という共通の輝きのせい。どんなに色や形がかわっても、どこかでみな同じ方角を向いて進もうとしているような意思を感じさせられるのです。だから毎回、作品が届くのがとっても楽しみ。
そんな大澤さん、アンティークのカップを愛用しているのかな?と思いきや…。


愛用のカップをみせてください
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「二つともに師匠、吉川正道の湯のみです。 土には土の、磁土には磁土のそれぞれに材料の魅力があって、どうしたらその魅力を引き出せるようになれるのかなと考えならいつも使ってます。」

大澤さん、ありがとうございました。次回の納品も楽しみにしています!
(*10月27日現在、大澤哲哉さんの作品は全て完売となっております。会期中の再入荷の予定はありません。)

2015-10-27 | Posted in Blog, 大澤哲哉さん Tetsuya OzawaNo Comments » 

 

『おやつの時間』の登場人物紹介#4 渡辺キエさん

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Egg Fatと呼んでいる楕円の飲み口を持つものから筒型、台形など今回いろいろなカタチのマグカップを出展してくださったキエさん。マグカップの種類の多さが物語るように「日常に気兼ねなく使えるうつわ」をつくりたい、といつもお話ししていました。先日当店に納品がてら遊びに来てくださった時もお向かいさんのベッカライさんでパンを買って戻り
「そうそう!あたしが求めていたものはこれやったんや~。こういうことをやりたかったんやってやっとわかったわ」と、とても感動していたのが印象的でした。ベッカライさんに漂う、素朴で飾らない本質主義的な雰囲気は、「オシャレなものをつくりたいわけじゃない」と心にずうっと引っかかっていた大切な何かを気が付かせてくれたのだそう。普段工房ではふざけてばかりいましたが、ふとキエさんのピュアな部分に触れられた気がしました。普遍的な日常。ふだんの生活の中の、気にも留めないワンシーン。そこに自分のうつわが埋もれてくれればいい。益子の大きな一軒家でひとりラジオの野球中継を聞きながら黙々と手を動かすキエさんの、ささやかな想い。小皿などを見ていると感じる可愛らしい印象からは想像しにくいけれど、とても芯の強いひとなんだと思います。

愛用のカップを見せてください

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「阿曽 藍人さんのマグカップ。
釉の掛かっている部分と地の部分のバランス、地の土味のクールな雰囲気が好きです。」とのコメント。

…あれ?キエさん、阪神タイガース80周年記念限定マグじゃなくてよかったんですか???…キエさんは大の阪神ファン。「まだ届いてないの。もちろん予約したんだけど。ほら、あたしウソつけないからもし届いてたらアレになってたんやで~。よかったわ~。」と笑っていました。。。キエさん、そっちも見てみたかったです。カスタマイズしてもらえるという背番号を何番にしたのかも気になるし。お邪魔すると話が面白すぎてついつい長居してしまうキエさんの工房。若杉集さんの急須をはじめ、目利きのキエさんのところでは素敵な出会いがいっぱい。いつもありがとうございます!

2015-10-25 | Posted in Blog, 渡辺キエさん Kie WatanabeNo Comments » 

 

『おやつの時間』の登場人物紹介#4 加藤仁志さん

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ミッドナイトブルー。加藤さんのルリ釉のうつわを見ると、いつもその秘めごとじみた響きを持つ色の名前が浮かびます。真夜中の青。深い海の底や宇宙を連想させる、漢字だと青ではなくて碧、という字が使いたくなります。
このハッとするような鮮やかな色は、けれど、太陽の光が差し込んだ時だけに見せてくれる特別な色。電灯の光ではダメなのです。黒い土にコバルト釉という真っ青な薬をかけることでこの独特な色を出しているのだそうです。はじめて加藤さんのルリ釉のうつわを見たのは17cmくらいのプレートで、パッと見黒いお皿だと思っていました。でもそれが実は黒ではなく、とても深い紺色なのだと気がついた瞬間にもうすっかりやられていました。何の変哲もないオーソドックスなデザインに、でも色はちょっと他にないよというような組み合わせがまたそそります。たぶん形がシンプルだからこそなおのこと、意外性のある色が引き立つのでしょうね。とても丁寧な作りで加藤さんのお皿や鉢はどれもラインが美しく、形も引き締まって見えるのは黒に近い色のせいだけではないということは清潔感あふれる青白磁の作品を見てもわかるのですが、それでもこの特別な色を話題にしないわけにはいきませんでした。

丁寧なのは仕事だけでなく、出荷前にすべての作品に目止め(うつわのヒビ、貫入に色が入りシミになるのをふせぐために米ぬかを入れた湯に入れわかす処理)を施しておいてくれることや、念に念を入れ整然と並べられた梱包、お電話するたび恐縮してしまう謙虚な対応。どれをとっても「ていねいで実直な人」という印象を強めてゆく事実ばかり。今年の夏初めて工房を訪ねた際に現れた加藤さんが、まさにその印象通りのお顔で嬉しいというより安心に近い気持ちを抱いたものです。一緒に働く奥様に対しても、工房で走り回るお子さんにかける言葉も、なんてやわらかでゆったりしているんだろう。。。ついわが身を反省してしまうママろばでしたが、愛用のカップに対する回答があまりに加藤さん的で、らしいなあ…と苦笑してしまいました。

愛用のカップを見せてください。
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「今、毎日使っておりますマグカップの写真を送らせていただきました。自作の粉引のマグカップになります。ここ5年ぐらいの間で1番多く制作しているモノです。粉引には、山で手掘りした原土を使って制作しています。そのため土の性質が少しづつ変わることもありますので、使い心地などを確かめるため自作の器を使うことが多いです。」

原土をご自分で掘り出して作品をつくる加藤さん。なぜ採土からはじめるのですか?という質問に「もちろん自分がほしい土味などを得るためでもありますが、掘ってきた土を乾かし、木づちで細かく砕き、ふるいにかけ、再び水を加えて使える土とする。この作業をすることで、土をあつかう仕事の原点を思い出させてくれる気がするので、これは続けていきたいと思っています。」と答えてくださいました。やはり、ていねいに土と向かい合っているのですね。加藤さん、追加の納品もありがとうございました!

 

2015-10-24 | Posted in Blog, 加藤仁志さん Hitoshi KatoNo Comments » 

 

『おやつの時間』の登場人物紹介#3西村峰子さん

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まだ今年デビューしたばかりのユニット、恵山の西村さん。窯業指導所の卒業制作展で見た土瓶の完成度の高さにおののいてから、まだ半年ちょっとしか経っていないだなんて、信じられません。あちこちのクラフトフェアに積極的に参加してとにかく数をこなし早く腕を上げたいと話していましたが、すでに彼女の個性、表現したい雰囲気というのは明確な気がします。
今回の展示では、土瓶、ティーポット、マグカップに汲み出し、フリーカップ…と彼女のほぼ全てのラインナップが揃います。まさに『おやつの時間』に登場していただくのにうってつけ。温かい飲み物を愉しむためのうつわを専門に作っているといっても過言ではない作家さんなのです。紅茶が大好き、という西村さん。uffuさんの紅茶にのことを話したら興味津々で、展示も見に来ていただけるとのこと。お茶は、一度お湯を満たすと毎回必ず注ぎ切ってしまわなければなりません。わたしも今回、ろばの家で紅茶を淹れるために小さな土瓶をオーダーしました。カップ二人分にちょうど良いくらいの大きさも、便利なものです。

愛用のカップを見せてください

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「毎日、コーヒー、紅茶、ヨーグルトなど、何でも入れて使っているのが、このそばちょこです。 灰釉の緑色は毎日見ても飽きず、貫入で渋味が増して骨董のような風情に。古いもの好きなので、日々の変化が楽しみな器です。」

西村さん、制作はもちろん、工房の大改装(床をはがずのまで全部お二人で頑張っています!)で大忙しの中、綺麗な写真をありがとうございます。会期の途中でもう一度ティーポットなどを納品に来ていただける予定ですので、後半も楽しみにしていてください!

 

『おやつの時間 On line 』start!

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実店舗 ろばの家で16日からスタートした『おやつの時間』。
今日から一部作品を除き68HOUSE Online Shopでもご覧になっていただけます!マグカップを中心にコーヒードリッパーやティーポット、フリーカップ、汲み出しなど温かい飲み物を愉しむためのうつわや、ケーキや焼き菓子にぴったりの小皿やカトラリーなど、毎日少しずつご紹介してゆきます。後半入荷のうつわはこれから順次届くので、今後もマメにチェックしてみてくださいね!

なお『おやつの時間』会期中に実店舗で販売しておりますCookie Gさんと岸本恵理子さんのフォンダン・ショコラに関しては、店頭販売のみとさせていただいております。