Blog

ろばレポNo.16 夏にさっぱり。

ori暑い。あつい…遂に夏が本気を出してきましたね。久々のろばレポは夏でもさっぱりの揚げ浸しです。

レシピと呼べるほどのものでもないですが、お出汁に醤油とみりんを適量入れて、素揚げした茄子、ズッキーニを出汁に入れていきます。ここに別で茹でていたモロヘイヤを入れます。モロヘイヤを入れることで一体感がでます。ちょっとさっぱりもします。冷蔵庫で冷やして食べる前に仏手柑酢をたらり。もう止まりません。お好みで七味を入れてもいいですね~。只、夏のキッチンの揚げ物はとても暑い…これが一番つらいです。。。

2016-08-04 | Posted in BlogNo Comments » 

 

Tetsuya Ozawa Exhibition 始まりました。

oozawasan
22日金曜日より、大澤哲哉さんの個展が始まりました。愛知県常滑市で作陶する32歳の作家さんで、ろばの家オープン時からのお付き合いです。

こんなにたくさんのオーザワ作品を見たのは、パパろばママろば、初めてです。「いや、僕も初めてですよ。」と大澤さんも笑いますが、本当なんです。新しい形のうつわやモデルチェンジしたカップやドリッパーが各色並び、これまで1,2点しか見たことのなかったランプシェードがモビールのようにぶら下がっているのを見ると、わたしたち自身胸が躍ります。

oozawasan2

「陶器市ではいつもあっという間に作品がなくなってしまうから今ならゆっくり選べると思って…」と出勤前、開店と同時に駆けつけてくださったお客さまもいらっしゃいました。益子の陶器市に毎年春、秋と出展している大澤さんをずっとフォローしている方もいらして、朝から在ろばしている大澤さんと過去からの作品の遍歴に話がはずむ場面も。

今回、様々なカタチでメインテーブルの空間をオーザワワールドに染めているBottleたち。花器、として造っているものの、オブジェとしてそのまま単独で飾るのも素敵なたたずまい。

「壺って、生活にどうしても欠かせない必需品じゃないですよね。そういう存在のモノに美しさを求める、いわば心の余裕を造り出すようなタイプのモノに、たまらなく魅かれるんです。」

と、首の細いボトルを持ち上げ、なで肩の部分に手を這わせながら話していました。もしかすると、一番やりたいことというのは、こういう仕事なのかもしれない、とも。法隆寺の宝物殿や博物館などに通い、弥生時代の青銅器や、古代の漆作品などに刺激を受けてカタチにインスピレーションをもらうことが多いのだそうです。

大澤さんは今日、土曜日も一日ろばの家に立っています。こんなに彼といろいろなことについて話をしたのはわたくしママろばも初めてのこと。芝生でギターをかきならす、裸足の爽やかな青年というイメージは、初めて出会ったクラフトフェア『にわのわ』で焼き付けたものでしたが、どんどんイメージが変わってきました。等身大で気取らない、マイペースな大澤さん、と思っていましたが、こんなにも真剣に、造形という行為を追求し、悩み苦しんできたんだ…ということが垣間見れるお話もあったりして、わたしたちにも刺激になっています。

oozawasan3

会期は31日日曜日、17時まで。今回作品の販売は会期中のみとなりますので、皆さまどうかお見逃しなく!
*会期中、カフェ営業と土曜日のわらび餅の販売はお休みさせていただきます。
*オンライン販売は今週空けを予定していますがまだ準備ができておりません。遠方の方にはご迷惑をおかけしますがもう少々お待ちくださいませ。

 

紅茶漬けの二日間。今日から早速、甘く優しい味わいに。

13639943_1060359437385739_1160184301_o

「紅茶は、ツバキ科の植物です。椿の葉が雨の日に水をはじくように、茶葉もオイルでコーティングされているんです。
だからほら、キラキラしているでしょう?」

大西さんのお話は、とってもわかりやすい。ちゃんと理由も説明してくれるからです。
紅茶を淹れる時、ジャンピングと言われる、茶葉をお湯の中で舞わせる淹れ方をするのを見たことがありませんか?もしくは、テレビドラマで、主人公の警官が紅茶をティーポットで淹れる時にポットを高く持ち上げて細い滝状に液体を注ぐ場面など、思い描く人もいるかもしれません。紅茶はこういう風に淹れるもの、単にこうした方が「美味しい」と言われるだけでは、聞いた直後には真似して作法通りに淹れてみるかもしれませんが、そのやり方を続けていけるかどうか怪しいものです。だって、納得感がないんですもの。

紅茶の茶葉は、表面が油でコーティングされているためにそこからは成分が浸出しないので、少ない断面に力をかけてあげることでより味や香りの成分を抽出することができる。水の対流は、流れるプールに入ってみた時身体を押されて驚くように、意外と力強い。対流をより長く続かせるため空気の気泡が上昇する力も一緒に使いたいから、汲みたての、空気を沢山含んだ水が望ましい。「汲んでから時間のたってしまった水は、こうして振るとまた空気が入りますよ。」と言いながら水のボトルをしゃかしゃかシャッフルしてから沸かしていました。

などなど、なんとなく聞いたことあるな~くらいの「こうした方がいいらしい」ことが、すんなりと「そうか、だからこうするんだ」と容易に理解できてしまいます。当たり前ですよね。さらにそれを証明すべく、実際に違う条件で淹れた2杯のお茶を飲み比べもさせてくれたりするのですから。

「そうだ、つくばに呼んじゃおう」と題して、da Dadaさんと共同で企画した、兵庫県芦屋市にある紅茶専門店uf-fuウーフの大西泰宏さんを招いて行った紅茶の会。一日目の土曜日は、ろばの家にて前編「まずは美味しく淹れてみよう」を、2日目はda Dadaさんにて「紅茶とワインの深イイ~~話」という後編を行いました。da Dadaさんでは昨年基礎編の紅茶セミナーを開催して、実はその時にわたくしママろばも参加しておりました。それがあまりに興味深かったため今度はろばの家でも、とお願いしたのです。あの時のわたしの驚きを、ぜひ皆さんにもお伝えしたいと思って。ちなみに今回もda Dada さんの会にも参加してきましたよ。ほとんど大西さんのおっかけでは?というほどどっぷりuf-fu漬けな2日間でした。

そう、その初めてのセミナーで最も驚いたのが、その2杯の飲み比べ。違いが分かりやすいよう、茶葉の種類や量、水の分量など淹れ方以外のすべての条件は一緒です。変えたのはただ2点。 ポットをよく温めておくかどうか、 熱湯を勢いよく注ぐかどうか(熱湯をどう注ぐか)  だけ。それでここまで味や香りに差が出てしまうなんて、正直信じられない思いでした。「左の方、たいがいの喫茶店に行った時に出される紅茶、こういう味がしませんか?冷めてきたらもっと渋いですよ。」と、左右のカップを時間を置いて飲み比べてみたのですが、注意して飲まなくてもその差は歴然。紅茶の場合は、高い温度であればあるほど、香りや味の成分を抽出してあげることができる。 ポットを温めていないと、実際に茶葉から抽出する時には10℃以上も温度が下がってしまうのだそうです。「ね?こんなに変わるなら、今度淹れる時、ちょっとポットは温めてみようかな、って思いますよね?」

紅茶は、それがきちんと作られたものであれば本来甘くて、気持ちの良い飲み物。飲みこんだ後に水が欲しくなるようなら、淹れ方か茶葉かどちらかが悪いはず。大西さんは紅茶を淹れるゴールデンルールを、簡単にまとめて教えてくれました。
1、しっかりとポットを温める。
2、沸かしたてのお湯を用意する。
3、適量の茶葉をいれる。
4、しっかりと蒸らす。
これだけ、だそうです。会では、それを実際に見ながら、なぜそうしたほうがよいのかを一緒に話してくれました。いろいろと細かいポイントも説明してくれたのですが、とにかくそう難しいものではなく、先の4点さえ押さえておけばあとはだいたい美味しくはいります、とも。

ひと通り熱い紅茶、水出し茶、氷で一気に冷やすアイスティーなどの淹れ方をうかがい、あとはデザートと合わせて楽しみました。ケーキは、岸本恵理子さん。二層のチーズケーキです。 下は、紅秀峰のキャラメリぜ入り、上は蜂蜜入りシブーストです。 ソースはルバーブの白ワイン煮をたっぷりかけて。あしらいにレモンバームとネパールのティムールペッパー(ネパール山椒)を。…このティムールペッパーと一緒に味わうのが絶品でした!ゴマのお菓子は、ベッカライの菅原さんが、やまつ辻田の金ゴマ、黒ゴマを使って焼いてくださったもの。もう一つ、萩の山で採ったキイチゴと桑の実のジャムを混ぜ込んだすもものセミフレッドもあったのですが、毎度恒例、イベント時のバタバタアフターフェスティバル、写真ナシ現象です。

13639785_475182582692380_1326922983_o
胡麻とダージリンの水出しの相性がとてもよく、またさっぱりとはしているもののチーズケーキというミルク感のあるデザートにはあえて熱いミルクティーを、と大西さん。牛乳の油分を逆にミルクで洗い流し、さらに熱でも油を切るのだそう。実際、ミルクティーを飲んだ後は口の中がさっぱり。最後にわたしのリクエストでアイスバニラミルクティーを、アマンドバニーユというオリジナルブレンドで作ってくださいました。これは、神戸のショップにお邪魔した時にうちのチビろばちゃんたちに大好評だったもの。ただ、子供向けの味とあなどってはいけませんよ。甘味を押さえたところに杏仁の風味が効いて、とても妖艶なミルクティーです。

紅茶は、本来甘くて飲むと気持ちよく、リラックスできるもの。それなのにあまりにも、ちゃんとした淹れ方で淹れてもらえていないがために、本当の味を知らない人が多すぎる。もっともっと、紅茶の本当の美味しさを知って欲しい。だから、こうして淹れ方のちょっとしたコツを話に行く必要があるんです。と話していた大西さん。わたしたちもろばの家で、もっともっと美味しく紅茶を淹れて、uf-fuさんの伝えたい紅茶の姿をそのまま、皆さんにお届けできるようがんばりたいな、と思いを新たにしました。

以下の写真はda Dadaさんでの二日目のイベント「紅茶とワインの深イイ~話」から。13616186_1060359450719071_687637122_o

13646965_1060359430719073_284572158_o

13647095_1060359447385738_1315890832_o

13662599_1060359470719069_456618824_o

あらかじめお料理に合わせて紅茶をセレクトしておいたものの、実際に食べてみてから濃さや香りのニュアンスなどをさらに微調整して臨んだというマリア―ジュ、圧巻でした。豚肉の脂とカルダモンの香りのイヴェールの組み合わせ、すごかったですよ~。ワインに興味があるひとが、魅了されないわけがないのです。一杯目の水出しティーがワインの様な香り、余韻のダージリン、紅茶のような香りのラディコンのオスラーヴィエ2003年、という組み合わせで始まり、もう、これでスタートならどうなっちゃうの?というほどのオールスターぶりでした。かなりの試行錯誤を繰り返したという、紅茶のうふふティラミスに貴腐のモスカートパッシートで締めくくり、なんだかもう人生ゲームのように山あり谷あり、大満足アフタヌーンティー&ワイン会でした。da Dada 加藤シェフ、ごちそうさまでした。ヴィナイオータ社長の太田久人氏の語りも、皆さん真剣に聞き入っていましたね。ワインや紅茶、異なる世界であってもそこで分かり合える極数パーセントの人たちには、同じようなエッセンスを持つモノの魅力がいとも簡単に響いてしまう。その交差の現場に立ち会える感、やはり鳥肌ものです。

大西さん、本当にありがとうございました。これからはもっと美味しく淹れられそうな気がします。
uf-fuらしい優しい紅茶、つくばを中心にじんわり広めてゆきますね。また、呼んじゃいますから、待っていてくださいね!

 

 

付き合い方そのものが変わります。uf-fuさんの紅茶という、新しい世界で。

e544bfb88c493f7be638

損得感情?

歳をとってくると、いろいろずる賢くなってきて計算高くなる…らしい。なにも全ての物事を損か得か勘定してから行動を決めるわけではないけれど、自分に興味のないもの、不快感を与えられそうなもの、面倒で手に負えなさそうなもの(や人?)には上手に近づかなくなるのは確かです。そういったものに関わる時間が無駄という意味で「損をした」と言えなくもないのですが、そうやってあれこれ遠ざけていた結果、せっかく享受できる可能性のあった、自分にとって有益な何かを見逃してしまうこと、そっちの方が損、大損なのではないだろうか…。と最近よく思います。

昨年の秋、東京、神田にある旧小学校を使った千代田アーツというイベントスペースの、体育館であったというだだっ広い空間でひとり、

「ああ、今までなんて損してたんだろう~~~」

と、自分の不要な先入観を嘆いていたのでした。たった一口、水出しの紅茶を味見しただけで。
フレーバーティーだなんて、はっきり言って一生用のないものだと信じていました。ごくごく一部の、せいぜいジャスミンティーくらいは興味を持てるものの、それ以外の、いわゆる後から香りづけしたお茶というものに、どうしても魅力を感じられなかったのです。紅茶と言えばストレートで飲めるダージリンかミルクティーにするアッサム、それを買い求めるために紅茶屋さんに行くと「本日の試飲です」と手渡されるバニラティーやらストロベリーティーやら、季節感満載の「さくら茶です」「マロングラッセティーです」などの攻撃にはほとほと参っていました。まだ柑橘系やさわやかなハーブ系ならまだしも、甘い香りのモノは、いつもうまくかわすか一応試すものの「ふんふん」と味わっているふりだけして丁寧にお礼を言ってコップをお返しするはめになるのが常。まあ避けて通れるものなら回避するに越したことはない、というほど接点のないものでした。

uf-fuの大西さんに「これはですね、オトンヌといって…フランス語で秋という意味なんですけれども、ダージリンベースにバニラなどのエッセンシャルオイルをベースに香りづけしたものです」と言われて逃げ腰にならなかったのは、その前に出された水出しの秋摘みダージリンでいきなりカウンターパンチをくらわされていたから。それはもう、なんというか「紅茶でこんな味わいのものがあるなんて」というレベルではなく「この世の中に、こんな飲み物が存在しているなんて!」というクラスの衝撃だったのです。水以上に瑞々しく、ワインのような余韻を持ち、見せかけの軽さとうらはらに、とても深い。あの時の感動は、本当に忘れられません。そんな紅茶を輸入している人が差し出すフレーバーティー。しかも最も避けたいバニラ系。でも、気持ちよく打ちのめしていただきました。どこまでも上品で、後味にだけふんわり余韻を残すエキゾチックな香り。あくまでも紅茶のフレーバーが前。これまで受け入れがたかったのは、バニラという香辛料そのものではなく、その質と使い方だったのか!そんなわかりきったこと…。他の多くのことで何度も「先入観はいけない」と学んできたはずが、やっぱり実際にはがんじがらめに頭でっかちになってしまっていることを痛感しました。

この日の大西さんとの出会いから、わたしたちの紅茶との付き合い方がどんどん変化していきました。食事中に楽しむお茶として、今まで選択肢になかった紅茶というカテゴリー。あろうことかフレーバーティーまで。それが今や「このお料理にはどのフレーバーが合うかな?」と考える楽しさまで加わって…。ワインを選ぶように、その人の好みや場のシチュエーションを考えて、ホームパーティーに呼ばれて何種類かの水出しティーを持って行ってみんなを驚かせたり…。単なる水分としてでない、食事中に楽しむお茶という新しい世界。

こんなにも広がってゆく無限の楽しみを、自分から遠ざけてきたんだ。
大西さんに合って紅茶の話を聞くたびに、いつも何か新しい発見がありました。それを家で実践してみると、たちまち楽しみがひとつ増える。そういう小さな変化の積み重ねが、それを楽しく受け入れることが、人生のクオリティーを少しずつ底上げしてくれるのではないか、そう思えてなりません。

「香りは、ダイレクトに人の感情にうったえかけます。脳を経由しないんです。」

大西さん自身、ちょっと気持ちがざわついて落ち着かない時、ぱっとローズの香りを嗅いでふうと一安心したり…そんな話をうかがってから、家でアンバー(ローズの香りの紅茶)をベッドに入る前に一杯試してみた夜のしんみりした気持ち。お砂糖を入れなくても飲めるレモンティーがあるんだ!というシンプルな驚き。…数え上げたらきりがありません。

今日は、その大西さんがろばの家にやってきます。
「ただただ、紅茶をもっと身近に感じてもらえたらいいな、という気持ちだけなんです。」といつも話している大西さん。今日のこの場が、みなさんの毎日を少しだけでも豊かなものに変えてくれますように。

 

ろばの家 7月の行事予定

0463264b1bacd2e71358

~営業時間変更のお知らせ~
7月1日より、営業時間を9:00~18:00までに変更させていただきます。誠に勝手ではございますがどうかご了承くださいませ。7月の主な行事は以下の通りです。

7月2日(土) マルシェに出店。なお、つくばの店舗も平常営業いたします。
坂東市Gallery kiitos(ギャラリーキートス)さんの『文月の催し・食と雑貨と癒しの小さなマルシェ』に出店。

7月9日(土) 紅茶のセミナー
da Dada&ろばの家での合同企画『そうだ、つくばに呼んじゃおう』第1回目は、芦屋の紅茶専門店uf-fu(ウーフ)さんの大西さんをお招きして紅茶のセミナーを行います。なお、通常営業は13:30までですのでご注意ください。

前編 『まずは美味しく淹れてみよう』 ろばの家にて
14:00~16:30 会費2500円(紅茶・お菓子代込) 定員8名様 お申し込みはお電話(050-3512-0605)かメールにて(atelierhitokze@gmail.com)

後編 『さらに、紅茶とワインの深~イイ話をしよう』 は翌日7月10日(日)da Dadaさんにて。お申し込み・詳細は直接da Dadaさんへお願い致します。
*前編、後編それぞれ単独でご参加いただけます。

7月21日(木)臨時休業

7月22日(金)~7月31日(土) 『Tetsuya Ozawa Exhibition from  Aichi Tokoname』 大澤哲哉さん個展。
大澤さん在ろば日は22日(金)23日(土)の予定です。最終日31日は17時までの営業となります。

 

急須というカタチをした、土の、地球の記憶。

13443962_996660333775060_1666268601_n土が違うということは、時代が異なるということなんだ。そうはっきりと意識させられたのは、若杉さんのご自宅を後にする際玄関でふと目にとまった、美しいモニュメントのようなガラスの円柱。黄土色、カーキ、グレー、白、ピンク、様々な色の土が順番に重なり層をなしています。縮尺や割合はデフォルメされてるとはいえ、その並び順は益子のとある箇所で見られる断層を忠実に再現したものだそう。本当に自然界にそのまま存在するのか?と疑いたくなるほど混じりけのない美しい色の層もあります。南の島に生息する鳥や蝶の鮮明な色柄に自然という計り知れない創造主の力を意識させれらてしまう時のように、一種敬虔な気持ちがわいてくる色合いでした。

「この辺りはほら、関東ローム層の土壌ですよ。」と円柱の上の方にあるこげ茶色の部分を指しながら「これもあと何十万年かすれば粘土質に変化するんです」と事もなげにさらりと言ってのける若杉さん。「今うかがったような興味深い土のお話。これだけの知識を、文献という形で残そうとは思われないのですか?」と尋ねてみると「僕なんかのは知識じゃないですよ。学術的な裏付けもなく感覚で話してるだけだから全然ダメです。」と謙遜というのとも違う感じで答えてくれました。でも、これほどまで益子の土についての深い考察の跡が、急須という一見無縁な存在の物体というカタチでしか残らないのは残念な気がして…と食い下がる私に一言「歴史というのはそういうものです。そうやって皆埋もれ、消えてゆくものなのではないですか。」と静かに付け加えました。
13452956_996666953774398_1392965868_o

その「埋もれ、消えてゆく」という言葉が妙に深く心に突き刺さりました。しかしその一方でそれとは対照的に、それぞれの層特有の色の土から作られた若杉さんの急須のグレイッシュで微妙なグラデーションをなす個々の色が、にわかにくっきりと際立って見えてくるような気がしてくるのです。そのわずかな色調の違いが数十万年の歴史の隔たりを意味しているのかもしれないと思うにつれ、自分の生きてきた年月のいかに儚く、取るに足らないものであるかを再確認させられているかのようにさえ思えてきます。埋もれ、消えてゆく…確かに、焼き上がった土の色合いに一喜一憂する行為など、このオブジェの最上部にひらりとかけられていた表土よりもさらに薄っぺらなもの、そう思えてきても仕方がないのかもしれません。出たよ、ほんっとママろば大げさなんだから…とまた言われてしまうでしょうか。

でも、月曜日にご自宅を訪ねてじっくりお話をうかがい、初めて腑に落ちたのです。若杉さんが30年以上かけて表現しようとしてきた益子の原土固有の色というものは、そこまでの世界観をはらんだものなのだ。そう信じさせるのに十分なまでの緊張感を、実は今回直接お話をうかがうずっと以前から、若杉さんの急須が放つただならぬオーラ、佇まいだけからでも感じてしまっていたのです。大げさでも何でもなく、それほどまでの存在感に対してようやく自分自身納得のいく説明をつけられたという安堵感の方が大きいくらい。数億年の記憶が風化し堆積した、土という地球の断片。お茶を楽しむための道具である急須の姿から、そんな宇宙観までを垣間見させてしまう若杉さんの奇跡のような手。あの急須たちを単に熟練の職人技という言葉で片づけてしまうことになぜあそこまで抵抗を覚えていたのか。「僕は毎回真剣勝負だから」という若杉さんのセリフがどうしても頭から離れない。帰り道パパろばがそう繰り返していましたが、本当に、文字通り真剣に、一生をかけるつもりで土と向き合い試行錯誤を重ねてきたのだ。そしてそれは一人の作家が自分のアイデンティティーを作品で表現しようと模索するのとは、まったく違う種類のものであるということが自然に理解できた4時間に及ぶ訪問でした。

若杉さんが益子に越してきた70年代には北郷谷(きたごや)だけでも10軒以上あったという、職人が手作業で粘土を漉す手漉し粘土屋さん。時代は高度成長期からバブル期へと上り詰める好景気のさなかで、益子焼組合でも機械生産の粘土作りが始まっていた。焼けば焼くだけ売れるような時代にあって、粘土も大量生産に向いた品質のものへとシフトしていく中、どんどん手漉しの粘土屋さんが消えていく。粘土の作り方を今のうちに覚えておかなければと職人さんの元に一年かけて通い、必死で写真を撮り詳しい記録を残した若杉さん。このままでは益子にいながら益子の原土を使えなくなるという危機感から、その記録を持ってあちこち手漉し文化の重要性を説いてまわるのですが、これからはもう産地としてでなく作家として栄えていく時代なんだと退けられてしまいます。大きな時代のうねりに職人制度や伝統までもが吞み込まれ、消えてゆくのを前にひとり必死に抗い続ける様子は、若杉さんへのインタビューを3部の連載にまとめた、益子の土祭(ひじさい)HP中の記事を読んで知りました。同じく益子で活躍する陶芸家、鈴木稔さんが2012年に行ったもので、それが本当に素晴らしいんです。きっと陶芸に興味のない方でも面白く読んでいただけるはずです。若杉さんが手漉しの粘土業者さんのとんでもなくキツイ労働を目の当たりにして驚いた話。年老いた職人のお母さんがゴム手袋をはめていると勘違いしたほど真っ青な腕をしながら「やきもの屋さんにはきちんと光が当たっていいわね」と言うのを聞き辛かったこと。若杉さんが益子国際陶芸展で濱田庄司賞を受賞した際にそのそのことだけは絶対に言わなけばいけないと思ったというくだりなど、読んでいて涙がこみ上げてきました。

益子という、民芸の聖地とあがめられる窯業地にありながら、その民芸を支えてきた職人制度は崩壊している。そのジレンマを抱えたまま、最後の一人であった手漉し業者さんも廃業してしまう。二度と手に入らなくなるであろう川又さんの手漉し粘土2トンを買い取った若杉さん。その貴重な粘土をどう有効に使うか。お茶碗のようなものを量産すればすぐに底をつきてしまう。少しでも価値を持たせるために急須を選ぶに至るまでの思い、周囲からは絶対に無理だと言われた益子の原土単体での焼き締めによる急須作りを成功させるまでのいきさつから、原土それぞれの個性の違いを急須に落とし込むまでの試行錯誤まで。一年以上前にこの記事に出会ってから何度か読んでいますが、本当に読むたびに色々なことを考えさせられます。そもそも、益子のあちこちで異なる個性の原土を見つけるに至ったきっかけが、トンボの研究だったなんて!そしてそれは農薬による環境への被害を深刻に受け止め、それに意義を申し立てるためにたった一人で立ち上げた「益子の自然観察会」の、3年以上にわたる地道なフィールドワークの副産物だっただなんて!水辺を散策するかたわらに様々な原土を採掘するようになり、それが最終的に15種類以上の土を使い分けるまでに至る。それら一連の記事を読んでから、改めて彼の急須を眺めると…。

13453643_996665073774586_14160932_n (1)今はもう採れなくなってしまったという土から作られた蓋物と急須。焼成温度やその他の条件でこんなにも色が変わる。

わたしは何も、若杉さんの急須をそういう目で眺めてみてほしいと言いたいのではありません。純粋に「こんなすごいものを作る若杉さんとはどんな人なのだろう」という自分自身の素朴な興味から鼻先を突っ込んでしまっただけの話です。ただわたしたちと同じように、そこに興味を持ってしまう人はいるのではないかな、と。だからこんなに長々書いてしまうのです。学生のころ、彫漆の人間国宝の先生に出会い、まさに神業とも呼べる緻密で精巧な仕事ぶりに、工芸とはこういうものだと思い込んでしまったと、そのインタビューにはありました。職人さんに対して尊敬の念を持って益子にやってきて、やきものも自分の思いを突き進め、何十年もひたすら頑張っていれば自分の世界がつくれるだろうと思っていた、と。

こんな風に書いていると、若杉さんがどんなに厳めしい、難しい顔をした職人さんであるかと思われてしまいそうですが、実際には非常にお茶目で、いたずらっこのような笑い方をする気さくな方でした。かくいう私もお宅に通していただくときには相当緊張していたのですが「僕なんてただのおじさんですよ」と本当に謙遜している風がみじんもない感じでへへへと笑い「僕のそれっぽい話聞いているとだんだんそうかな?って気になってくるでしょ?」と〝ボクリ″という土の名前の由来を想像した話を聞かせてくれたり。それでも「今の人たちはなんというかみんな、優しいよねえ。」という言葉の中に、彼がこれまで立ち向かってきた壁の果てしなく高い様子を想像してしまいました。

「今若杉さんが急須に使用しているような技術は、どこで誰に習ったものなのですか?」という質問に「やきもの屋はね、どうやってやるかなんて聞いちゃダメなんですよ。見栄っ張りだからね。聞きたくても聞かない。どうやんのかなって必死にやってみるんです。失敗しながら自分で工夫してみる。そうしないとね、出来たって面白くないんだな。」急須でやっていこうと決めてからの初めの3年間。常滑の名工の作という急須をひとつだけ手に入れ、見よう見まねでカタチを起こしとにかくそれらしい姿になるまでいくつも作ってみたという。それでもどうしても、どうやって作っているのかわからない箇所があったのだそうです。「それでね、僕は手紙を書いたんです。一度、見せてくれないかってね。常滑まで出かけてね。あんなに悩んだことが、見れば一発ですよ。聞く必要なんてないんです。ああこうやればよかったのかって、一瞬で理解できるんです。」そういう話を、面白おかしく冗談交じりにサラリと話してくれるんです。「グサッ、グサッ」という胸の音を表現せずにはいられないパパろば、ママろば。思わずすいません!と若杉さんに謝ってしまいました。自分で苦労して見出したことでなければ身につかない。よく言われていることなのにそれが彼の口から飛び出すと、なんと重く深く突き刺さってくることか。帰り道、刺さったまんまの矢を一本一本引き抜きながら「わたしたちも頑張んなきゃ」と若杉さんから受け取った急須たちの箱を見つめるママろばに、「真剣勝負ですから」と低い声でつぶやき続けるパパろばでした。

真剣勝負の急須、というより若杉集さんという一人の人間。思わずママろばも真剣勝負でご紹介してしまいまいした。もちろん、こんなに長い文章、読んでいただかなくて一向にかまいません。若杉さんの急須が自ら放つオーラに比べたら私のたわごとなど、関東ローム層どころか、ひらり地表に落っこちた葉っぱ一枚の重さにも満たない。皆さんにはどうか、ご自分の心に響く一体を直感で選んでいただきたい。使われた土がどれほど希少で、どの形がレアなのかといった観点では絶対に選んでいただきたくないのです。だって、どれひとつとっても、ふたつと同じものは存在しない、真剣勝負なのですから。

今回入荷した急須やポット、湯冷ましたち。ぜひご覧ください。

 

 

Bäckerei BROTZEITさんのパンがある食卓を囲んでお喋りしましょうの会

DSC_5231
6月の催事のご案内です。只今開催中の渡辺キエさん個展『ふへんてきな日常』。そのキエさんも大ファンになってしまったというパン屋さん、ベッカライ・ブロートツァイトの菅原さんと一緒に『パンのある食卓』を囲んでお喋りしよう!というお食事会です。
この企画はキエさんも楽しみにしてくださっているようですが、何よりわたくしママろばが一番楽しみにしております。だって、菅原さんに聞いてみたいことは、山ほど…もう2年分以上積み重なって、恐らく会の中だけでは聞ききれない程たまっているのです。わたしが喋り倒して菅原さんが口を開かないうちに終わってしまったらどうしようと本気で心配になるほどです(笑)。普段小出しに質問してはいるのですが、どうもお互いお仕事の合い間だと世間話や他愛もない冗談に終始してしまい、話の核心までいかずに終わってしまいます。「毎日午前3時くらいから仕込みを始めるためには、それ以外の時間をどう過ごしているのか?」「普段家では何を食べているのか?」といった他愛ない質問から、「なぜそんなに徹底して有機栽培・無農薬にこだわるようになったのか」「それはドイツで修業したことと関係するのか」といったお店のポリシーに関わるようなことまで、本当はたっくさん聞いてみたかった。つい、面と向かうとふざけちゃうんですよね~。お互い。目の前でお店をやっていると、逆にそのお店の根本的な問題については尋ねてみようとしなくなるのかもしれません。それは、毎日見ていれば黙っていても感じてしまうことだろうから…。

お互い同じ9時がオープン時間(ベッカライさんは昨年11月に従来の7時から9時にオープン時間を変更しました)なので、玄関先を掃いて看板を外に出しているスタッフと「おはようございます!」と道をはさんで挨拶をかわし、夕方「あ、お疲れ様でした~」と見送る。最低でも2日に一度はパンを買いに並ぶので、そこでも二言、三言。メディアに出たり公の場に出ていくのはあまり好きではないのだな、ということくらいは感じていたので、ついイベントにお誘いするのもパンを提供していただいて終わり、という形態でした。でも、やっぱり、聞いてみたい。そして多分、そう思っているひとは私だけじゃない。ベッカライさんのパンをちゃんと食べたことのある人ならば、そこにただならぬ哲学が存在するのを感じずにはいられない。そんな風に小難しく考えない人でさえ「なんでこんなに美味しいんでしょうね?」(←なぜか向かいにある当店でこの質問をする方がちらほら…)という素朴な疑問がこぼれてしまう。そこまでのパンって、そうそう見当たりません。少なくともわたしには、はじめての存在でした。本人は「そんなすごいもんじゃないですよ。」と答えることを百二十も承知で。根掘り葉掘り、聞いてみたい。ですよね?
ろばの家の自宅、ろばのウチの朝は、ベッカライさんのパンで始まります。ウチの定番は「トースト」という名前で、全粒粉が混じった真っ白ではない食パンですが、サンドなどにするときはそれがチャバタになったり、丸パンになったり。寝坊した日曜日には、朝買いに行って焼きたてのクロワッサンにしてみたり。わたしも子どもたちも、毎日食べ続けて食べ飽きるということが全くありません。ご飯やおにぎりの朝ごはんの日ももちろんありますが、2、3日ご飯が続くと「今日もパンじゃないの?」と言われるくらいですから、やはり我が家のスタンダードはパンの朝ごはん、と認識されているようです。夜ご飯に登場することもしばしばです。メニュー的に「これはパンじゃないよね。」というお料理の夜に。シチュー、トマト煮込み、ポタージュなどのスープ…あとなんだろう?ソテーなどがいくら洋風(という言葉もあまり使わなくなってきましたね)でもご飯で通す日もあるのに、何が「お供はご飯」というのと「やっぱりパンでしょ」とを分かつのか。考えてみるとそこは「パンを吸わせて食べたくなるソースもしくは液体が残るかどうか」にある気がします。ご飯ではぬぐえないよな~みたいなとき、わざわざ冷凍してあったパンをオーブンに入れてまでお皿をキレイにさらいたくなる。その時、やっぱり食パンでは物足りない。ウチではバウアンと呼ばれる田舎パンとかバケットをフリーザーに常備しています。皆さんはどんな時に「今晩はパン!」となるのでしょう?そしてその時にはどんなパンを食卓に並べているのでしょうか。

3日の企画ではその「ここはパンだよね」となるようなメニューのお食事を用意して皆さんと楽しくおしゃべりしたいなと思っています。煮込み料理とスープにサラダ、お野菜のお惣菜も少し。それに合わせてベッカライさんのパンを何種類か、可能な限りキエさんのうつわで召し上がっていただく予定です。ベッカライさんで販売している有機野菜を中心に使って、べにや長谷川商店さんのお豆やろばの家おなじみの調味料もお試しいただけるようメニューを組み立てました。全てではありませんが、簡単なレシピもご用意する予定で、とにかく自宅で簡単にできるお料理にしようと相談しました。ご飯と違ってパンは切って出すだけ。時間のないときに重宝する、ササッと出来るものばかりです。というより最近、ササッとじゃないものを作っていないような…(汗)

まだお席が数席ございます。ご希望の方は、直接ろばの家にお電話でお申し込みください。


ブロートツァイ・トベッカライの菅原さんと囲む『パンのある食卓』

6月3日(金)17:00~2時間程度を予定。
お一人様2000円。ご予約制(定員8名様)。
※2000円にはパン代、軽食代が含まれます。当日キャンセルの場合、大変恐縮ですがお代を全額頂戴いたします。
※この日の展示は16時で終了させていただきます。
※記事の写真はイメージです。実際のお食事と内容・ポーションなどは変わりますのでご了承ください。また、会の内容は若干変更となる場合がございます。最新情報はFacebookなどでもお知らせいたしますが、詳細は当店まで直接お電話にてお問い合わせください。

申込み・問い合わせ先:ろばの家 Tel 050-3512-0605(月・火曜日以外の9時~19時)


注)つくば市在住の当店のお客さまでベッカライさんを知らない方は皆無なので、今さら説明する必要はないのですが、ご存じない方のために念のためご説明しておきましょう!ベッカライさんはつくば市が誇る銘店ベーカリーで、もうオープンから11年目。無農薬・有機栽培の厳選された原材料を使用して、ハードパンを中心に食事に寄り添うシンプルなパンを揃えています。オーダーしてから作りたてを提供してくれるサンドイッチも人気です。奇しくも、オープンは3月3日と、ろばの家と全く同じ日(8年前ですが)を記念日に持つパン屋さんなのです。天久保2丁目は筑波大学のキャンパスも近く、桜並木や公園に囲まれた緑豊かな学生街。単身アパートの空き室広告が貼られた不動産屋さんが立ち並ぶ以外は、古くから存在するであろうバッティングセンターや学生さんが好きそうな居酒屋さん、美容室などがポツリポツリとあるだけの、商業的にはさほど賑わってはいない地区です。そんな中、9時のオープンを待てずにドアの前に並ぶ人々が…。土日は、オープンと同時に長い行列が出来ていることもしばしば。遠くから評判を聞きつけてきたのか、ガイドブックを片手に県外ナンバーの車で一度通り過ぎてからUターンしている様子もよく見かけます。小さなお店なので、見逃してしまうようなのです。キエさんもポツリと話していましたが「学生さんから近くの主婦、オシャレな雰囲気のカップルまで本当にいろいろな層の人が通っているのがよくわかる。そういうところが好き」という指摘の通り、地元に根差した多くのファンを持つパン屋さんです。

 

 

10年越しの思いを込めて。飽食のこの世の中に、あえて新しいお醤油をリリースする理由。

8349b2827d9e187310df
ろばのウチでは3年前からもう他のお醤油を試さなくていいな、と思えてしまった梶田商店のお醤油。お料理によって薄口、濃口、そして再仕込み醤油を使いわけていたのですが、そしてそれで十分事足りていたつもりだったのですが、ここへきてまた新たなお醤油がリリースされ、困ってしまいました。だってこれは、本当に素晴らしい。どちらも文句なしに美味しい濃口、薄口のよいところばかり集めたようなお醤油なんだもの。

小さいころにアトピー性皮膚炎だと診断されたという13代当主の梶田泰嗣さん。大きくなっていろいろな情報に出会いながらも、シンプルに「昔はこんな病気はなかったはずなのに、何が変わったのか」と自ら問い、食生活の変化によるものではないかと思い当ったのがきっかけで、添加物をはじめ昔は使われていなかった農薬など、自分の家の生業であるお醤油づくりの現場にも当てはまる問題に行き着きます。短い期間で発酵や熟成を進めるための技術にも疑問を持ち始め、昔ながらの時間と手間暇かけた造りにこそ本来のお醤油の姿があることを確信するのですが、その想いが熱い熱い…。彼のアツさは、多分遠くからでも本人を眺めたことがあればみな感じられるのではというほどの熱量なのですが(最近よくあちこちの催事に出ているのでぜひ遠巻きにでも会いに行ってみてください)、よろしければ梶田商店のサイトをご覧になってみてください。まあ何から何まで、全力投球、体当たりです。よくこんな風に生きていて疲れないなあ、という気がしてしまいますが、それは余計なお世話と黙って電話口から延々聞こえてくる彼の長い演説を聞いているママろばでした。

梶田さんの愛息子“晃世”くんから一字をとったという「ヒカリ」という名前を冠した新しいお醤油。誕生までの背景をたずねました。実に40分くらい電話でお話ししていたのですが、肝心のヒカリ誕生の瞬間にまだたどり着かない。長話では負けないママろばですが、さすがにお店でこれ以上電話しているのも、と思って「箇条書きでいいのでメッセージで背景を教えてください」とお願いして電話を切ったら翌日…わあ!!やっぱり…。おみそれしました!というような長~いメッセージが届いていました。あっぱれです。梶田さん!

でも、その思い入れ、お醤油が普通の出来だったら独りよがりの空回りですが、どっこい!その暑苦しさも許すわい!というほど飛びぬけているのだから面白い。何より個性がある。でもその美味しさを、農薬・化学肥料不使用の大豆と小麦をを使っているからだからだ、と短絡的に結び付けては欲しくないのだな、ということもわかり、40分の長電話は無駄話ではなかったと思えました。ワイン生産の現場でも、この「ビオだから美味しいんですか?」「ビオディナミのワインはやっぱり美味しいんですか?」現象には多々遭遇してきました。そうなんです、無農薬or自然栽培イコール美味しさではない、というのは、農作物を使った加工品の持つ永遠のジレンマと思います。ことさらにそれを販売する人にとっては、ともすれば安易にセールスポイントにしてしまいがちなトピックスだからこそ、真摯に消費者と向き合いたいところです。

このヒカリはその名前の由来と同様、梶田さんのロマンの追及の結果生まれたものといった位置づけなのです。生産者のあくなき努力、挑戦のたまもの、とでもいいますか。以下、彼の長~いメッセージから一部を引用しましょう。

「巽晃 たつみひかりが産まれた背景には一つ私が蔵に入ったばかりの何も知らない時に地元の農協に無農薬の大豆と小麦を買いたいと相談に行ったことが始まりです。その時、何も知らない私は農協の窓口のおばさんにそんなのないわよ。農協は農薬を売っているんだからと笑われました。本当に行けば何かしら紹介してもらえると思ってたのです。当時は何も知らなかったんです。笑
その日からいつか無農薬の大豆と小麦でいつか醤油を仕込みたいと心に秘めてました。何故、無農薬かというと当時は単純に江戸時代には農薬も化学肥料も無かったはずだから、やろうと思えば出来るはずだし、きっと無農薬で栽培されている農家さんもいるだろと簡単に考えてましたし、その方がより自然だと考えてました。地元の農家さんを訪ね始めていろいろ話をさせていただくうちにいろいろなことを知って、理想と現実のギャップに驚いたのを覚えてます。農家さんを訪ねて行くうちにいろいろな方を紹介していただき、私の考えや想いに共感していただく方達との出会いがあり、無農薬、無化学肥料で栽培していただくようになりやっと仕込むところまでこぎつくができました。
その時にどんな醤油にしたいかな?どんな醤油が出来るかな?と想像した時に既に販売していた巽醤油のこいくちとうすくちと同じ醤油にするのでは意味がないと考え、巽醤油のこいくちとうすくちとの両方の良さを併せ持った醤油をイメージし、仕込むことにしました。出来上がった巽晃(たつみひかり)はそのイメージに近づいた醤油に仕上がったと感じています。」

とのこと。無農薬、自然栽培だからといって、その原材料がそうでない原材料より確実に味がよいかと言われれば、そうでない場合も多々あります。それはどんな加工食品にも言えることで、原材料の素性の信ぴょう性はむしろ、製品の味わいに直結するのではなく、それを造る人の姿勢を物語っているのだと思うのです。それだけの苦労をして、また高いお金も払って、納得のいくものを探してくる。そうして得られた貴重な原材料を、いかに生かしてあげるか。そこで払われる敬意と細心の注意が、最終的に味わいにまで現れるのではないかと思うのです。

余談ですが、と付け加えて「巽晃(たつみひかり)は息子の晃世から一字を取りました。晃世の名前の由来は世の中に明るい光を照らす存在であって欲しいという願いから名付けました。巽晃(たつみひかり)も様々な食が溢れる飽食の現代でより佳い調味料としての輝いてほしいという親バカな気持ちも込められています。」と最後に添えられていたコメント。こんな想いをこめて造られたお醤油が、特別でないわけがないですよね。

とても香りのよいお醤油です。はじめは、ストレートに味わいが感じられるような、つけ、かけ醤油として使ってみてください。長々とお付き合い、ありがとうございました!

梶田商店 天然醸造丸大豆醤油 巽晃(こいくち)300ml は、オンラインストアでお求めになれます。

 

 

『ふへんてきな日常』というタイトルにこめた思い

DSC_4380

5月の行事についてのお知らせです。27 日(金)から6月5日(日)まで、益子で作陶する渡辺キエさんの個展を行います。

『ふへんてきな日常』というタイトルは、わたくしママろばが、ほとんど勝手に決めました。

DSC_4369もう何回写真を撮ったか、数えきれないほど繰り返し食べているサンドイッチ。お向かいのパン屋さん、ベッカライ・ブロートツァイトさんのもの。オーダーが入ってからパンを切り、その場で新鮮な無農薬のお野菜や素性のわかる原材料でつくられるチーズ、天日塩…細部までとことん気を遣って丁寧に作られています。でも、メニューのどこにも、そんなことは書いていないのです。

黒板に書いてあるのは″モッツァレラとトマト、ルッコラのサンドイッチ”というチョークの文字。組み合わせるパンによって価格が違うので、その価格表示があるだけです。その他のサンドも同様。少し待たされてから、何の飾り気もない紙に包んで渡してくれます。

何度かパンだけは食べたことがあって一度行ってみたかったと、キエさんがろばの家に立ち寄ってくださった時にベッカライさんでお買い物をしていきました。数日後、電話でその時のことをやや興奮気味に話してくれたのですが、いつになく真面目に熱く語っていたのでビックリしてしまいました。

「あの店に入って中を見渡した途端、ああ、わたしはこういう器を作りたかったんだなあってわかった気がしたんです」

「へ??」最初は戸惑いました。オシャレで可愛らしい器でも、美を追求した造形物でもなく、本質的な用の美に徹したうつわ…という意味だろうか??そのとても意味深なセリフの真意はその場で深く説明してもらえなかったので、本当のところどういうつもりでそう言ったのかすぐには理解できませんでしたが、そのセリフのニュアンスにだけは妙に納得させられたというか、説得力を持って心に残ってしまいました。

ベッカライさんは、特にしゃれたパッケージを用意したり、だれだれさんの~といった”こだわり”を書き連ねるようなことは一切しない、どちらかと言えば愛想の無いお店です。必要最低限、といった簡素さ。スタイルなんてどうでもいい、という潔ささえ感じられます。肝心のパンさえ美味しく出来ていれば後のことはそれほど重要ではない…恐らくはそのシンプルなスタンスが、キエさんの心に響いたのではないかと思うのです。

「よく、キエさんの作品って北欧風なんですか?とか、オシャレで洗練された感じですよね~とか…何か違うよなって違和感を感じていたんです。」とも言っていたように思います。それからしばらくしてキエさんの工房にうかがった時「例えばオシャレな暮らしをしようというような余裕なんてない、仕事に追われて忙しいような人に手に取ってもらいたいという気持ちもあった」というようなことも話していて、だんだんあの「ベッカライさんのようなうつわ」という、謎めいたセリフの意味がつかめてきました。

だからと言って、質実剛健な、実用本位なものを作る、という意味でないのはキエさんのうつわを見ていればわかります。全てはその姿勢の部分にあるのだと思うのです。キエさんとは工房でもいつもふざけた話ばかりで、政治家の悪口や野球の話(ものすごい阪神ファンなのです)、愛猫の話を面白おかしく話して終わってしまうことが多いのですが、一度そんなふざけた話をしながら「そうなんですよ、野球の中継をラジオで聞きながら、こんな工房でうつわをせこせこ作って世界の平和を祈ってるんですよ。誰にも通じませんけどね」となかば自嘲気味に笑っていました。

特別な日のためではなく、毎日食べ続けてもらえるようなパン。そのひとの身体の基礎となるものだから原材料にもっとも気を遣い、丁寧に、心をこめて作りたい。毎日同じことを繰り返しているように見えて、本当は違う。今日は昨日より、明日は今日より、もっと、もっと美味しく作れるように。よりよく変わってゆけるよう、考え、工夫して毎日粉に向かう。型物の磁器という、同じ作業の繰り返しのように見える作りをしているキエさんだからこそ、より一層パン屋の作業というキツイ労働の中で、意識を高く保てることの尊さを見てしまうのかもしれません。余計な枝葉を払い、本質を見極める冷静な目。何が本当に大切なことなのか…。

…ここまで大げさにではないですが、キエさんがこんなこと言ってましたよ、と菅原さん(ベッカライさんのオーナー。パン職人)に話したら、「不愛想なところがウケるんですかね」とかなんとか、照れて話をはぐらかしていました。…ん?この二人、似てる…。

せっかくなら、キエさんと菅原さんにからんでもらいましょう。ということで、現在会期中になにかベッカライさんのパンもからめて二人の世界の交差するところを皆さんにも感じてもらえないかな、とイベントを企画中です(難しい命題だあ~~~。どないしよ( ゚Д゚)!)。DMも近々発送予定なので、もう少しお待ちくださいね。

『ふへんてきな日常』という言葉は、ふへんてきに、変わらずそこにある日々、という静的な意味だけで選んだのではありません。当たり前のように訪れる毎日。でもその平穏な一日がどれほど貴重なものであるかを、人は忘れがちです。失ってみて、失いそうになってはじめて気が付く、大切でいとおしい、平凡で穏やかな日常。その日々が少しでも健やかで、愉快なものになるようにと、日々手を動かし、黙って世界の平和を祈っている人たちが存在するのです。

今日も一日、幸せだったな。明日はどんな素敵な日が待っているんだろう。

そんな風にわたしが眠りにつけるとき、きっとわたしの周りにいるひとにも、その穏やかな気持ちは伝染する。その小さな安らぎの連鎖があちこちで起こってくれれば、世界はその分だけ、ほんの少し平和になる。その平和の連鎖がもっともっと広がれば、きっといつか、戦争だってなくなる日がやってくるかもしれない。諦めてはいけないのだ。人は、望めばきっと分かり合える。ママろばだって、たまにはこんな真面目なことを考えてみたりする日もあるのです。ろばの家の隅っこで。

今日も一日、お疲れさまでした。…って、ずいぶんゆったりした(気持ちだけでなく実際にも)一日だったなあ~~~。こんなのんきにしてる場合じゃないだろと、怒られてしまうかもです(笑)

 

どれもこれも一本筋の通った際立つ美味しさ。『やまつ辻田』さんの選ぶものは間違いない。

3f8fd132bdbdeee56412

「あの胡麻はないんですか?」「まさかポン酢、再入荷してないですよね」「あっという間になくなっちゃって!」…本当にもう、どれだけ多くの人がそんな言葉とともにろばの家を訪ねてきてくださったでしょう…。去年の11月にご紹介してから、一向に止むことがないどころか、ますます一層激しく吹き荒れる〝やまつ旋風”。はじめ七味と唐辛子だけだったアイテムが、ポン酢や実生ゆずの酢、それから今年になって胡麻、しその粉、とひとつひとつ新たに取り扱うようになるうち、わたしたちだけではなくお客さままでもが「とりあえずやまつさんが選ぶものは何でもずば抜けて美味しい」という絶大な信頼を寄せている、と実感せざるを得なくなりました。説明なんて要りません。「あれ、どうでした?」と聞くまでもなく、前回おススメした七味や摺りゴマなどの袋をわんさとかかえてレジに戻って来て下さるのですから。

当店のオンラインショップでお買い上げいただいたお客さまや、ご来店時にDMを希望してくださった方へ『ろばレター』というA4手描きのお便りを作ってお送りしているのですが、そこでもやまつの社長、辻田さんに初めてお会いした時の様子を長々と書いてご紹介しました。ちょっとオチをつけたようなふざけた内容ではあったのですが、これが案外好評で多くの方が「あれを見たらどうしても買いたくなって」とポン酢や七味を買いに来てくださいました。かなり大袈裟にそれぞれの味を只者ではないぞコレは、と書き連ねているのですが、なかなかどうしてそこまで期待値を高めておいても「びっくりしました!今まで食べていたものはなんだったんだろうってくらい」など、皆さん本当に心から喜んでくださっているようなのです。どんなに大袈裟にほめても期待以上だったとのお声ばかりで、それを聞くたびに「でしょう?でしょう?無茶苦茶美味しいですよね!!!」と喜びを隠せず躍り上がっていました。自分たちが心から美味しいを思えるものをそのままお勧めすることができて、心から気に入ってくださったようだと実感できる…なんてありがたいんだろう。そう素直に思います。そしてそれ全部、やまつさんのお蔭です。「お客さまがすごく喜んでくださって、もう欠品しちゃったんです」と言ってオーダーするときの嬉しそうな反応。シンプルだけど誰もが幸福になれるハッピー連鎖です。

今では我が家、ろばのウチでは麺類を食べる時だけでなく、お味噌汁や炒め物、煮物、そして和食に限らず中華やイタリアンにだって、七味や一味、山椒の缶がどれか必ずひとつは食卓に登場してしまいますし「卵チャーハンの時には大辛から七味」「大根のお味噌汁には柚子七味」と鉄板化してしまった組み合わせもあれば、食卓で「この煮込みにはどっちでいく?一味かな?胡椒かな?」と家族で協議になることもあり、自分好みの薬味をそれぞれ選ぶのが当たり前の光景になってしまいました。あれこれ試して行くうちに、どうも白を連想させるお野菜や味付けには柚子七味、黒を連想させるものには極上七味、辛さで塩分を抑えてお出汁を引き立たせたい場合には一味鷹の爪、脂っこさをスパッと切ってあげたいときには山椒がいいらしい、といった基本ルールも出来あがってはきましたが、それとて常に例外あり。「ここを敢えて一味でいっちゃおう~」と冒険してみたりと、気分次第です。
そして、ひと袋15gの七味なり一味なりが、こんなにも短期間でなくなってしまうなんて、ひたすら驚くしかありません。これまで、美味しいと思って買っていたものでもいざ容器に入れ替えて使おうというときふと「でもこれ、何年前に買ったやつだっけ?」と首をかしげてしまうような頻度でしか使ってこなかったのです。山椒を使い切ることがあるなんて、少し前までありえないことのように思えていました。

そして時々「わたしって天才!!!」と思ってしまうようなベストマッチングに出会い興奮してしまいます。これが楽しくて仕方ない。教えちゃおっかな~~~。灯台下暗しというか、なぜ今まで気が付かなかったんだ!!と大きく頷いてしまった超シンプルな組み合わせですよ~。なんとそれは、卵かけご飯です!!アツアツの白いご飯に、新鮮玉子。そこに梶田さんの再仕込み醤油を3滴。そして思い切って多めに極上七味。辛いモノが好きな人はここは大辛からでいっても。箸でしゃっしゃと手際よく混ぜたら、後はわっしわしと一気にかっこむべし!!ふうう~~~~!至福のひと時です。おひとり様の簡単お昼も、ぜんぜんわびしい感じがしません。むしろ贅沢な気持ちで食べ終わります。困ったことにもう一杯欲しくなったりしますが。

そして、今年に入ってろばの家で大ブームになっている「擂り胡麻」!!!これは試してみた方にしかわからない感動です。とあるお客さまがろばの家にやまつさんの七味があるのを見て「あれ?胡麻は置いていないの?胡麻がすごいのよ」と教えてくださり、それで注文してしまったのです。その方はとにかく胡麻が大好きで毎朝サラダにたっぷり胡麻を擂って食べるのが日課で、本当にあちこちのメーカーの胡麻を片っ端から試したのだそうです。その中でやまつさんの胡麻だけは、なんだかパッケージが派手で軽薄そう…と積極的に試せなかったのをある時偶然試す機会があり仰天してしまったのだとか。どうして今まで敬遠してしまったのか、と沢山買い込んでつくばに帰ってきて以来、胡麻はやまつ辻田さんのものしか買わないと決めてしまったというお話でした。そこまで言われたらどんな胡麻なのか気になります。いつもお電話で話しているやまつの担当の方に胡麻を発注すると「やあっと胡麻とってくれる気になったん!だからはじめにおすすめしたじゃないですかあ!あれは本当に美味しいんですよって~」とわたしには再現できない関西弁で「悪いことは言わんから擂り胡麻も買ってみといてな」となかば強引に注文させられたのでした。それまで胡麻は擂りたてが一番。自分で焙ってすり鉢で当たるしかない、と思い込んでいました。擂ってパッケージに入れられている胡麻の酸化した香りが苦手だったからです。でも、やまつさんの擂り胡麻はこれまで自分がすり鉢で擂ったどんな状態の良い胡麻よりも香り高く、甘みを感じるような深い味わいでした。何がこんなに違うんだろうと首をかしげてしまいます。電話でたずねると、半つきで粒を残していること、石臼を使うので熱が入らないこと、そしてもともとの胡麻の品質が全然市販の胡麻と違うのだということを教えてくれました。実は今販売している金胡麻、黒胡麻、どちらもトルコ産です。はじめは「国産じゃないのか」と不安になっていたのですが、胡麻はもともとトルコ原産であることや、信頼できる契約農家で無農薬で生産されいることなどを聞き、妙に納得してしまいました。やまつさんでは年に一度ごく限られた期間だけ国産の、丹波の胡麻も取り扱っていらっしゃいますが、本当に数が限られてしまうのであまりお店に出回らないとのことでした。もともと日本の作物ではないのに、日本産でなければと変に固執するのもおかしなものと思い、皆さんにもちゃんと納得してもらってから手に取っていただくよう説明しています。

封を切った瞬間に、ワッと力強く立ちのぼり一気に部屋を満たすあの芳香は、どこでも感じたことのない新しい胡麻の香りでした。
甘く、コクがある。これまで胡麻和えは少量の砂糖を隠し味に使っていたのですが、やまつさんの擂り胡麻を使って作る時にはお醤油だけで味が事足りてしまうことがわかりました。梶田さんの薄口醤油との相性にはうなってしまいます。素材が引き立つ引き立つ。もちろん、同じ胡麻を使った煎り胡麻もとんでもなく美味しいので、上手に擂れるひとは煎りゴマを自分で当たればさらに言うことなしです。でも、擂ってあるからダメ、と思う方がいらしたらまず一度試してみていただきたいです。もちろん擂ってしまうと酸化してしまいやすくなるのには違いありませんが、あまりにおいしくてすぐに袋を使い切ってしまうので酸化する間もありません。騙されたと思って一度擂り胡麻も試してみてください。美味しすぎてそのままスプーンで何もつけずに食べてしまいます、という方までいましたよ!健康にも美容にもよいので、毎日のメニューのどこかしらに登場させていただきたいです。擂り胡麻の袋の裏に載っていたレシピの「水炊きのタレ」はサラダのドレッシングとして大活躍しています。薬味と並んで胡麻の消費量もとんでもなく増えてしまいましたが、身体に良いので子供たちが喜んでサラダにかけて食べているのもありがたく見ています。

ああ、また長~~ながとだべってしまいました。しその粉もすごいんですよって書きたかったのですがまた今度にします。これ以上長くなると本当に誰も読んでくれなくなってしまう。。。。もうすでにここまで進んでくださった方は少ないのでしょうね…(涙)。ああ、やまつさんのセレクト食材は全て片っ端から試してみたい。ちなみに今度試してみようと思っているのは青のりです。あの、香りの強い柚子七味の中に混じっていてさえはっきりと際立つほどの個性をもつ青のり、お料理に使ったらさぞかし映えるでしょう。ヤマトイモにふりかけるか。玉子焼きに入れるか…ああ妄想がとまらない。。。なんていったってね、もう、とんでもなく美味しいに違いないことだけははっきりしているわけだから、何から行ってもハズすことがないのです。
GW中にほとんど欠品してしまい、多くのお問い合わせをいただいておりましたがひと通り入荷してきました!滅多に入荷しないポン酢は早いモノ勝ちですよ~。まだ試したことのない方、とにかくどれでもおすすめです。まずはやまつ辻田さんのページをご覧になってみてくださいね。