完熟果実のもぎたての瞬間と、それ以上の味わいを…。レモンの次はオレンジです!

この男はすごい。本当にすごい。昨年の冬来日した時に”できすぎ君”と命名。だって本当にすごすぎるんだもの。世に送り出すものが全て何から何まで、味はもちろんコンセプトからパッケージにいたるまでいちいち出来すぎ、圧巻のクオリティー。何もかも超一流なのです。一流というのは同カテゴリー内の他者と比較して使う言葉だから、一流では不十分。超一流でも言い足りない。既存のカテゴリーに対する概念をあっさり塗り替えられてしまう。やることなすこと全てにおいて。チョコレートの常識、キャンディーの常識、シチリアの伝統菓子の常識。いや、彼が塗り替えたのはお菓子の概念・常識だけではありません。嗜好品というものの位置づけを足元から、立ち位置から問い正してくる。それが”できすぎ君”、シモーネ・サバイーニ。シチリア島のチョコレートメーカーSabadiサバディをつくった張本人です。ここ最近繰り返し唱えている「本当に美味しいものは身体に負担をかけない」というテーマが三度三度の食事だけでなくお菓子、嗜好品にも当てはまるのだということをSabadi以上に体現している存在がこの世にあるのでしょうか。そしてその事をかみ砕いて説明してくれたような商品が、リモナータ・マドレだったのです。最初はじわじわと、そのすごさに気が付いた人から人へと口コミで広がり、ワッと拡散し出した時にはすでに遅し。入荷して2ヶ月ほどで大瓶が完売してしまっていた、レモネードの素。いくら素とは言っても1リットル4千円近くする果汁です。決してお安い嗜好品ではありません。でも、ワインに比べたらカワイイものですよね?今年の4月イタリア一規模の大きいワインの見本市Vinitalyヴィーニタリー会場にもつら~っとブースを出したシモーネは突如グロッサリー部門で特別賞を受賞。というよりはこの商品のために賞をつくらざるを得ない程話題になってしまった、というのが実情でしょう。それを自身のSNSにハッシュタグをつけて「#コカ・コーラ社も震えだす」だなんておちょくってしまう。こうまで鮮やかに既存のマーケットを一蹴するようなレベルの商品を差し出してしまう彼は、商品コンセプトについて事もなげにこう説明するのです。「自分の飲みたいものを作っただけだよ。だって、誰も作ってくれないから。」…あっそ…そうですか!…アタマがキレすぎて、センスが良すぎて、紳士的すぎて、商才までありすぎて…きい~~~!何度も書いていますがもう、憎たらしくなるくらいです。

ナチュラル・ファ〇タとか、ナチュラルオ〇ンジーナとか、それこそ大手企業から文句を言われてしまいそうなあだ名で呼ばれているこの炭酸ジュースの素。昨年ワイン輸入会社のヴィナイオータさん主催の生産者来日イベント、ヴィナイオッティマーナでお披露目した際の会場のざわつきぶりは以前ご説明した通りです。錚々たるメンバーのワインを難しい顔でテイスティングしていたソムリエさんたちがこのオレンジ炭酸飲料を飲んで度肝を抜かれ立ち止まっている場面を、ただニコニコと静かに見守るシモーネ。彼は何だってわかっているんです。この、樹になっている果物をただギュッと絞って、最小限の量のきび砂糖を溶かし瓶ごと煮沸しただけというジュースが一般の人々にどれほどの衝撃を与える味わいであるかを。その未知の液体を前に飲料のプロフェッショナルともいえるソムリエたちが「こ、これなんなんですか?無茶苦茶美味しいんですけど」と慌てふためく姿も。全部想定内なのです。チョコレートの原材料、カカオも、そして時にはカカオと同じほどの量も使われている砂糖も、ともに農産物であるという大切な、けれどもまだ誰もフォーカスしていなかった事実をわたしたちに気付かせてくれたサバディのチョコレート。初めて食べた時の衝撃は今でも忘れられません。でも、その時とまったく同じ驚きをこのジュースが与えてくれたのです。果汁に砂糖を足して、炭酸水で割っただけのノンアルコール飲料が!彼は口に入れるどんな食物も厳選しているはずなのですが、そのセレクト基準のもっともゆるいガイドラインが「身体に良い」なのです。「身体に悪くない」という理由だけを根拠に売られている無添加のビオ・コーラやビオなんちゃらジュースとの決定的な違いはそこなのです。その違いの、なんと大きいことでしょう…。だから彼のジュースは、どんなに鮮烈な味わいで果実味がとてつもなく濃厚であっても、飲んだ後喉が乾くということがない。サバディのすべてのチョコレートが、一枚食べきったとしても胸焼けなどすることがないように。カカオに限らず栄養素を損なわないよう可能な限り最低限の加工に留めるという行為はつまりそのまま、風味を損なわないということでもあるです。風味を損なわない…って、美味しい完熟果実の?出来すぎ君シモーネが、そんなレベルで満足できると思いますか?彼が再現しようという味は、自宅のキッチンで朝搾りたての柑橘で作る、あの、幸福な瞬間そのものなのです。美しいモディカの町並みを見下ろすテラスで、今送っている自分の人生はヴァカンスそのものだと満足げにデッキチェアで脚を組む、その瞬間にグラスの中にあるべき飲み物の味わいなのです。彼が愛してやまないシチリアという、人間がまだ人間らしく暮らしている最後の楽園。その楽園に広がる柑橘畑の中に立ち、樹から直接もぎ取って齧るレモンやオレンジそのままの鮮烈な風味を、瓶に閉じ込めようというのです。

「世の中に自分が満足できる品質のものがなかったら、作るしかないだろう?」自宅でいつも自分が飲んでいたような、搾りたての柑橘ジュース。その日の気分や体調で、炭酸の強さも好みに調整できて。こうまで徹底して風味にこだわるのなら最後まで仕上げて瓶詰してしまえばいいと思うでしょうが、薄めるということは酸度が下がり保存性が低くなるということです。炭酸飲料として商品化するためには、添加物が必要になってしまう。「それにさ」シモーネはまた、微笑みながら付け加えるのです。「自分で作るってところがイイと思うんだよね。自分でピッチャーかなんかに作ってさ、それをこうシュワ~ってグラスに注いでる感じとかさ、なんか良くない?」…なんか良くない、じゃないよ~もう。なんかママろば、無駄に怒ってばっかり(笑)。でもほんと、癪なんです。レストランの人たちの間でも取り合いになっちゃって、入荷前に予約入れておいたのにも関わらずあんまり分けてもらえなくなっちゃったし!そうやって、次々に注目集めてばかりで、次は何をやろうって言うの?本当に、本当にコカ・〇ーラに代わる(という言葉は適切ではないにせよ、一応)飲み物まで作ってみちゃう気でいるらしいよ、だなんて話も聞こえてきているし…。

皆さんも、シモーネが次はどこへゆくのか、何をやらかそうとしているのか、楽しみになってきちゃうでしょう?ワタクシままろばなんで、若干ストーカーか?と自分でも情けなくなるくらい彼の言動が気になってしまって…。まあとにかくは、今回入ってきたオレンジスカッシュの素(その商品にこうまでそぐわないチャチな名前もあるものか、と悲しくなるけど他にいい日本語がないので)で、またもややられちゃってください。手始めに、これまた出来すぎな『How to make Aranciata Madre』という『オレンジスカッシュの作り方(笑)』ビデオをご覧ください。サバディのHPに掲載されているものです。今すぐ飲みたくなったら、負けってことです。ワタクシはあっさり負けてしまいましたけどね。またしてもシモーネの勝ち、かあ…。

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